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最低生活保障 欧州で社会実験へ  福祉の切り札か、財源バラマキか 導入の是非議論
http://www.asyura2.com/16/kokusai15/msg/632.html
投稿者 あっしら 日時 2016 年 10 月 15 日 03:43:24: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


最低生活保障 欧州で社会実験へ
福祉の切り札か、財源バラマキか 導入の是非議論

 政府がすべての国民に最低限の生活を送るのに必要なお金を無条件で定期支給する「ベーシックインカム(BI)」。オランダやフィンランドで、将来的な導入もにらんだ社会実験が2017年から相次いで始まる見通しだ。次世代の社会福祉の“切り札”か。それとも財源の“バラマキ”か。賛否が割れ、論争を呼んできたBIの効果検証に欧州が動き出す。


スイスの国民投票ではロボットが人間の職を奪うことが話題に上った=ロイター


 4つの都市が17年初めからの社会実験を目指すオランダ。主導役のユトレヒト市はBIの発想を盛り込んだ実験プランを最初に打ち出し、1年以上かけて政府と交渉してきた。9月30日、カリンスマ社会・雇用副大臣が実験に大筋で同意。「大きな一歩を踏み出せた」。エーフェルハルト第1副市長は意気込む。

簡素化でコスト減

 「いまの福祉制度は受給者の社会参加を著しく制限している。それに代わる新たな経済インフラをつくる実験だ」と副市長は語る。現行の失業手当などは受給者が働き始めると支給が削られるため、働く意欲をそいで貧困からの脱却を阻む「貧困のワナ」の問題をはらんでいる。

 そこで、ユトレヒト市は「働いて収入を得ても支給額は減らない」「高齢者支援などの活動をすればボーナスも」など複数のケースを比較。働く意欲や社会復帰への影響を2年間調べる。実験対象の約600人は福祉受給者から選ぶので、全国民が相手のBIの理念には遠い。しかし厳しい支給条件や審査なしで月1000ユーロ(約11万5000円)程度を給付し、収入を得ても支給額が減らない点には、BIの発想がにじむ。

 BIは無条件で一律に支給するため、複雑になりすぎた福祉制度を簡素にして、行政コストを削減する効果も期待される。支給のための審査廃止などでコストをどれだけ削れるかも調べる。ユトレヒト市などは実験結果を約1年かけて地元大学と分析し、国の政策への反映も目指す。「実験のインパクトはたいへん強力になる」。エーフェルハルト副市長は自信をみせる。

労働意欲低下も

 ただBIを巡っては「バラマキ政策」との批判や、働かなくてもお金をもらえるので労働意欲が低下すると反対の声も根強い。オランダでのBI導入の是非を問う今春の世論調査では賛成が40%、反対が45%と割れた。オランダ下院は9月、BI導入を巡る討論を初めて開催。「働きたがらない人の請求書を働く人が払うのは不公平だ」(中道右派で与党の自由民主党)など批判の声が相次いだ。

 フィンランドも全成人から無作為に2000人を対象に、2年間月560ユーロ(約6万5000円)を支給する社会実験の17年開始を目指す。BI反対派の批判に耐えられるデータを示せるか。オランダとフィンランドの実験結果に期待が集まる。

 人工知能(AI)やロボットが人間の仕事を奪う時代への備え――。BIにはそんな狙いもある。1月の世界経済フォーラムでは、20年までに世界で710万人が職を失うとの報告に関心が集まった。45年ごろにAIが人類を超す「シンギュラリティ(技術的特異点)」を巡る議論も活発になってきた。

 6月にBI導入の是非を国民投票したスイス。否決されたが、ロボットにふんして賛成を呼び掛けた推進派の姿が話題を呼んだ。ロボットに職を奪われても、BIのおかげで最低限の生活費を稼ぐ毎日から解放されるならば、我々は何をするのだろうか。働くことと賃金を稼ぐことを同一視しがちな現代人に、BIは根源的な問題も投げ掛ける。

(ブリュッセル=森本学)


ベーシックインカム

 政府がすべての個人に、働く能力や所得、資産にかかわらず、生活に必要なお金を定期的に給付する政策構想。失業者やワーキングプアがより長期的で安定した雇用を探せるようになるため、貧困問題の処方箋と期待する声がある。生活保護など現金給付型の扶助をBIに一元化すれば、社会保障制度が簡素になり、不正受給の監視も不要となるため、行政コスト削減につながるとの指摘もある。一方でバラマキ批判も根強い。

[日経新聞10月11日夕刊P.2]

 

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コメント
 
1. 2016年10月15日 10:06:09 : FaDq1QZJlB : f2xdQZlACeA[53]
外国にバラまいて国際金融資本に回収させる国富の着服手口よりマシな策だろう。真のバラマキとは企業に税金を与えることだ。民に税金を与えることではない。

民に撒いた分の用途を限定しがすべて国内で発行から3か月以内に消費される仕組みを含めれば画期的な需要創出にも繋がる。そうした仕組みの整備はこれまでは難しかったが、現代の技術ならたやすく実現できる。

例えば月15万円、18歳未満が月に5万円だとすると、一人者なら月に15万でカツカツだが、夫婦では30万円、子供が3人いたら45万円。子供を作るインセンティブになる。昔から子供は売れたり労働力として使えカネになるから貧乏人の子だくさんがあったわけで、非婚化、少子化の原因の本質とは結婚と子供の負債化だ。利益になるようにすれば即座に解決する。

だが労働者支配力の減少を恐れて反対する奴は多いだろう。「文句を言うなら雇ってやらねえぞ。安くてよく働く中国人を雇った方がよっぽどいいんだ」という脅しが通用しなくなるということだからな。これまで企業は従業員の忠誠心をつなぎ止めるためいろいろ画策してきたが、それが一切通じなくなる。


2. 2016年10月15日 10:30:04 : HjCHbiL9yc : r66eSYUSdgw[86]
>働かなくてもお金をもらえるので労働意欲が低下すると反対の声も根強い。

自分が社会に必要だと思う事柄に従事できるので、むしろ社会的な生産性も高まるのではなかろうか。
生産性の低い強制的な労働にタッチしないので、デフレを引き起こすような無駄な資源の使い方がなくなるだろう。


3. オリハル[203] g0mDioNug4s 2016年10月15日 23:25:16 : AmwoG4U4n2 : UTeMwxB1PxI[6]
これらの動きは、資本主義に関する以下のアイデアから始まったと思います。
http://oriharu.net/jshihon.htm#Social_Revolution


4. オリハル[204] g0mDioNug4s 2016年10月16日 10:43:44 : AmwoG4U4n2 : UTeMwxB1PxI[7]
http://swissindo.news/world-debt-burden-liberation-and-m1-master-bond-vouchers-to-be-announced/

『国際組織の、最高裁判所司法省は、債務負担解放証明書(DBLC)の公表とインドネシアのすべての住民の自由と2016年10月16日の世界のM1-マスター・ボンド引換券(M1商品券)(1-11で支払い勲位の一部として最低限所得保証を保証される)の配布の証明を発表します。』

嬉しい驚きです。BIが、始まったようです。


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