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(社説)プミポン国王がタイに残したもの 共産主義に抵抗する一方、政治的進化は抑制した 
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投稿者 軽毛 日時 2016 年 10 月 14 日 21:29:53: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

【社説】プミポン国王がタイに残したもの
共産主義に抵抗する一方、政治的進化は抑制した
バンコクにあるシリラート病院の外でプミポン国王の肖像画を掲げるタイ人女性(13日)

2016 年 10 月 14 日 17:34 JST

 タイのプミポン国王の死去を受け、国民は悲しみに暮れた。国王は大半の国民にとって唯一の君主だった。世界の現役の国家元首で最長となる70年間の在位中、経済発展を促し、共産主義の拡大に抵抗し、社会の安定に影響力を及ぼしてきた。国王個人の高潔さは国家の力強い象徴そのものだった。

 その功労にもかかわらず、プミポン国王は深く分断された国を残した。過去20年間、タクシン元首相の下で高まったポピュリズム(大衆迎合主義)が軍と貴族階級による支配に挑戦してきた。

 国王の法的な地位は民政を超越していたが、プミポン国王はタイ政治の発展を導いてきた。1950年代、国軍と共存関係を築き、クーデターによって一時的に民主主義を中断することを容認した。国王は「ネットワーク君主制」として知られるようになった体制の中心にいた。これはタイ経済の大半を統制する一連の制度ネットワークのことを指す。

 1997年のアジア金融危機はタイの統治体制を揺さぶり、国王はより民主的な体制への転換要求を受け入れざるを得なくなった。裕福な華人ビジネスマンだったタクシン氏は2001年の選挙で大勝して政権に就き、5年の任期を満了した最初の文民首相となった。タクシン氏の支持基盤であるタイ北東部の住民の中には、同氏の威信が国王を上回ると考える人もおり、同氏の支援ネットワークが王室と競合するまでになった。

 これが民主主義の実験における問題の前兆となり、2006年には王室が公認したクーデターによってタクシン氏が追放された。タクシン派が勢力を盛り返すのを防ぐために起草された新憲法では規制が厳しくなったが、タクシン派は選挙で勝ち続けた。2014年には軍が再びクーデターを起こし、タクシン氏の妹のインラック首相(当時)を追放した。

 それ以降、軍は新憲法の制定や選挙の実施で足踏みし、一方のタクシン氏の支持勢力は総じて衝突を避けるようになった。双方は王位継承が権力闘争にどのような影響を与えるかを静観している。

 服喪期間は1年間と長い。この間は政争が抑制され、権力構造の新たな形はゆっくりと浮かび上がるだろう。政府は13日、国王の後継者にワチラロンコン皇太子が決まったことを認めた。これにより、軍と枢密院がシリントン王女を後継に据えようとしているという、長年続いた臆測に終止符が打たれた。

 ワチラロンコン皇太子は10年前はタクシン氏と近かったが、ここ数年で現在の軍事政権指導部と同盟を組んできた。軍が次期国王の威信を築くことができれば、プミポン国王の下で機能していた同盟を継続できるかもしれない。しかし、皇太子は過去に型にはまった王室の役割に難色を示したことがあり、どのようにタイの政治を変えるべきかについて独自の考えを展開するかもしれない。

 長期にわたるプミポン国王の統治は多くの点でタイに恩恵を与えてきたが、後半には責任ある政府と実力主義に根ざした社会に向けた動きを抑えた。民主主義を求める声を抑制する国王が死去した今、農村部のタクシン派がさらに戦闘的になるかもしれない。今後の空白期間は、こうした流れに抵抗し続けられるかについて軍が再考する機会となる。

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タイ元首相兄妹がじわり再始動、警戒する軍事政権
By JAMES HOOKWAY
2016 年 2 月 11 日 15:08 JST
 【バンコク】タイの軍事政権に首相の座を追われて以降、インラック・シナワット氏は人前に立つことはほとんどなく、寺院を訪れるなどして過ごしていた。インラック氏が米作農家に補助金を支払い多額の資金を無駄にしたと訴えられていることについても、話すことはほとんどなかった。

 だが、最近になってインラック氏と兄のタクシン・シナワット元首相は公の場で再び存在感を示し始めた。インラック氏の容疑を晴らし、権力掌握を強める軍事政権に対抗するためだ。

 インラック氏は10日、当地でウォール・ストリート・ジャ...
http://jp.wsj.com/articles/SB11281588234518813488504581533803588379490

 

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