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クリントン氏とプーチン氏、敵意はお互いさま
女性の米大統領を脅威とみなすロシア
互いに敵意を抱くロシアのプーチン大統領(左)と米民主党大統領候補のヒラリー・クリントン氏(写真は2012年にロシアで開催されたAPEC閣僚・首脳会議での様子)
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MIKHAIL METZEL/PRESS POOL
By AMIE FERRIS-ROTMAN
2016 年 9 月 29 日 12:43 JST
【モスクワ】米ニューヨーク州で26日に行われた大統領候補によるテレビ討論会で民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官はロシアのプーチン大統領に対する長年の疑念を表明し、同大統領は「実にしぶとい長期戦をしている」と述べた。
ロシア政府にしてみれば、そうした疑念はお互いさまだ。
プーチン大統領は米共和党候補のドナルド・トランプ氏を「才能豊かな人物」と称賛する一方、クリントン氏については軽蔑的な表現を用いてきた。ロシア政府関係者や元外交官らによると、ロシアはクリントン氏をあからさまに民主化を求めてくる人物だとみている。ロシア政府にとって、民主化は国の存続を脅かすものだ。
ロシア政府へ政策提言を行う外交・防衛政策協議会でトップを務めるフョードル・ルキャノフ氏は「クリントンは非常に分かりやすいリベラル干渉主義派の権化だ」とし、「ロシアはこれを国家主権に対する脅威だとみている」と言明した。
ロシア政府内に広く浸透している認識がこうした疑念の言葉に表れている。ロシア政府は民主化を要求する革命に対して長らく批判的なままだ。中東であれ、隣国のウクライナであれ、場所は関係ない。ロシア当局は、米国が中東など他国の政権に対して求めている「レジームチェンジ(体制変革)」政策は実際にはロシアに向けられたものであり、民主化を求めるグループを表立って、もしくは水面下で支援していると批判することが多い。
国務長官時代の険悪な交流の歴史
クリントン氏に向けられている敵意は、国務長官時代のロシア政府幹部との険悪な交流の歴史に根差している部分もあるという。
ルキャノフ氏は「プーチン氏やラブロフ氏(外相)らとの交渉を(クリントン氏は)決して好まなかった」とし、「そうした感情は双方向のものだと思う」と述べた。
一方、プーチン大統領を「強い指導者」だと繰り返し持ち上げてきたトランプ氏とロシアの関係は対照的だ。欧米諸国は、米共和党も含め、こうした状況を警戒している。トランプ氏は8月、ロシアがウクライナに軍隊を駐留させていないことを示唆する発言をした。ロシアは2014年にクリミア半島に侵攻し、武力でここを編入したにもかかわらずだ。トランプ氏はこの発言を釈明しなければならなくなった。
安全保障問題の専門家が米民主党全国委員会のコンピューターに侵入したのはロシアのハッカーだと非難した直後、トランプ氏はロシアがクリントン氏の電子メールを見つけてくれることを望むと発言した。
事情に詳しい関係者によると、米当局はロシアがハッカー集団を利用して民主党の文書を含む米国の記録データを盗んでいるとの確信を強めている。
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クリントン氏の公約は「変化なき希望」
2009年に国務長官に就任したクリントン氏の最初の任務のひとつが、ロシアとの関係を「リセット(再起動)」することだった。当時のロシアはメドベージェフ氏が大統領だった。だが、この任務は気まずい始まり方をした。クリントン氏は「リセット」と書かれた赤い大きなボタンをラブロフ外相に贈ったのだが、表面に刻まれたロシア語の文字は「過負荷」という意味の言葉になっていたのだ。
この誤訳にもかかわらず、両者は一緒にボタンを押す姿で写真に収まった。その4年後、外交トップとしての任期満了が近づくなか、クリントン氏はオバマ大統領宛ての私的なメモの中に対ロ関係は最悪の状態にあると書いた。
最悪の状態に陥った理由は、広く不正が行われたとされる2011年のロシア下院選挙をクリントン氏が公に非難したことも背景にある。選挙の不正を巡ってロシア国内では数万人規模の抗議デモが発生した。プーチン大統領の統治体制に対する民衆の反発としては過去最大だった。
クリントン氏は2014年に出版した自伝の中で、抗議活動が発生したのは自分が反発をあおったせいだとしてプーチン大統領が「食ってかかってきた」と記している。
ロシアがクリントン氏に敵意を抱くのは別の理由もあると指摘するウオッチャーもいる。男性が政界を支配するロシアでは、女性が米国の大統領になることを脅威とみなす可能性があるという。
ロンドンを拠点とする欧州外交評議会のリサーチディレクターで、米国務省の政策立案スタッフだったジェレミー・シャピロ氏は「(大統領の)ポジションに女性をつかせるべきではないというロシアの見解がそこに表れているようだ」と話す。
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