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あっしらさんへのレッドカード その3 小泉訪朝と安倍登場
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投稿者 影の闇 日時 2016 年 9 月 25 日 22:21:49: HiXvZf/FmwPNU iWWCzIjF
 

しかし、それより何より、アメリカ(民主、共和問わず)にとっての北朝鮮とは対中(露)戦略(その意味での対日、対韓戦略)上の関心が主要なものであり、北朝鮮それ自体が目的となってるわけではないのです。 つまり、北朝鮮問題はアメリカの地政学的欲望が主因であり、結局、そこの処が解っているかどうかがこの問題を理解するキーポイントになりますが、これまで見てきたことで判る様に、貴方がそれを理解しているとは到底思えない。 そうじゃなければFの様な解釈が生まれる余地は無いはずです。


それにしても、02年9月の「小泉訪朝」が米国の指示とか「六カ国協議」が日朝交渉が暗礁に乗り上げたことで設定された“予定外”の合議体とか、呆れてものが言えない。 デタラメにも程があります。 もし小泉訪朝が米国の指示というなら、何故その一か月後、ケリー米国務次官補が急きょ訪朝して「核疑惑(ウラン濃縮)」をでっち上げたのか?ーこれは後に、日韓の北朝鮮接近を阻止する為だった、ということがバレております。 そうしてこれは「金丸訪朝」とそれによる日朝接近を阻止する為にでっち上げた「核疑惑」の再現です。 しかもその時は、加えて「細川連立政権」登場と小沢「普通の国」路線による日本自立化(=脱米)を封じることもあり、戦争一歩手前まで突き進んだ「朝鮮半島核危機」が演出されたのです。 むろん、だから、そのような日韓の対朝接近及び自国の軍事冒険を抑え、「六カ国協議」の枠組みに封じ込めることを狙ったもの、と解釈するのが自然というものでしょう。 

 また、小泉訪朝についてですが、何故この時に?という事を理解する為には、前後の国際状況を理解することが欠かせません。 現在北朝鮮は160余りの国と外交関係を持っておりますが、その大半がこの時までに結んでおり、主要国で国交が無いのは日米を除けばフランスのみ、特にブッシュJrが大統領に決まったその翌日に、英国が電撃的に北朝鮮と国交樹立したのを皮切りに、欧州を中心に、多くの国が雪崩を打って後に続きました。 その様をみて、改めて、国際政治における英国の位置(対米関係も含め)を感じ取ったんですがね。 ブッシュ当選をどのように解釈するにせよ、明らかに、世界に向けての、それはゴーサインになりましたからね。 
加えて、同じ立場の韓国でさえ、金大中氏の「太陽政策」により、南北関係が大幅に改善して来ており、その時点で取り残されているのは実質日本だけなのです。 従って、このような国際的な動向を前にすれば、何とか北との関係の道筋をつけようとするーそれ位は(アメリカに)許されると思った、ということでしょう。 しかも日朝関係は、金丸訪朝時の取り決めのまま、ストップしているのだから、なおさら。 もちろん、だから、アメリカによる「核疑惑(ウラン濃縮)」でっち上げというのは、ヨーロッパは許しても、お前ら(日韓)は許さない、ということだろうし、それに対して、韓国は、廬武鉉政権で更に、徹底して「太陽政策」を推し進め、南北の融和を図りますが、これは、93年半島危機(米軍の軍事冒険)の再現は絶対許さないという、これまた堅い意思の表れと見做すべきなのです。

小泉訪朝についてもう一つ付け加えるなら、「郵政民営化」とか”自民党をぶっ壊す”発言にある通り、党人派の中核、田中角栄から小沢一郎に繋がる経政会勢力を政治の中心から排除することが小泉の隠された(本当の)目的であったことを考えるならば、金丸訪朝とその成果を反故にし、日朝を清和会主導で仕切り直すという意味も含まれていた、のかも知れません。 


「郵政選挙」で「抵抗勢力」(旧田中派中心)を一掃し、それで自らの宿願(役目?)を果たしたと思ったのか、小泉はサッサと政権を降り、入れ替わりにアベが登場するー私はそれを、露払いの後に真打ち登場、清和会のプリンスのちと早いお出ましと捉えましたが、貴方は、多分、すぐにはその意味を掴めなかった、ということでしょう。    

「たいした実績もない」のにどうして?と、素朴な疑問を感じたからこそ、アベが表舞台に登場した前後の状況にそれを解くカギがあると踏んだ、ということでしょう。
遺憾ながら、その読解そのものに、隣国の歴史及び現在への無知のみならず、自国の歴史及び現在への無知或いは上滑りの認識が映し出されていた、と言う他ないのですが。  

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