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軍需企業の思惑とは ”対テロ戦争”の舞台裏〜米国の5600億円/年の中東への軍事援助は、米国の武器・訓練に支出に限定されている/TBS報道
(8月24日、TBS報道特集)
〔軍需企業の思惑とは ”対テロ戦争”の舞台裏〕
【好景気に沸く軍需企業】
ヨルダン郊外のテロ対策訓練場の会場では世界一の特殊部隊を決める競技会が開かれた。競技会にに参加している各国の隊員相手に、スポンサー企業が熱心に自社の兵器を売り込んでいた。隊員たちは銃器メーカーの射撃場にきて最新モデルの銃を試し打ちする。
今、こうした軍需企業は好景気に沸いている。その背景にあるのが日に日に増すテロの脅威だ。
コルト社・販売担当者「多くの国々が武器・弾薬の購入や治安部隊の訓練につぎ込んでいる。中東の治安状況によって間違いなく需要は高まっている」
英国政府の統計によるとサイバー・セキュリティや武器・弾薬などの治安対策の市場規模は2012年におよそ58兆円だったものが今年にかけてほぼ倍増(110兆円)し、2020年には3倍の約177兆円になると試算されている。
平和が脅かされるほど武器が売れる。軍事企業の冷酷な現実にも当事者はアッケラカンとしている。
コルト社・販売担当者「自分のなかでの葛藤? そうですね。ありません。私は米陸軍の軍人でしたが、これらの銃は私たちの味方”良い奴”の側が使うから」
競技会が開かれた5月、会場から離れた首都アンマン市内では、世界中から軍需企業が集まっていた。特殊部隊の向けの装備品に特化した国際展示会だ。各国の特殊部隊の幹部たちも一同に会している。
オーストリア警察幹部「去年1月に起きたパリで起きたテロ事件の後、オーストリア政府は警察の特殊部隊の予算を増額することに決めた」
ソマリア軍幹部「我々はテロ組織アルシャバフ?の壊滅に取り組んでいる。そのための最新の武器を手にした」
あちらこちらで熱心に商談が進められている。会場の中でも一際存在感があるのが、米国のパビリオンだ。イスラエルやエジプトなどの中東諸国を中心に毎年約5600億円もの軍事資金援助行っている米国。しかしその資金の使い道は、米企業の武器・訓練に限定されている。米国から渡った巨額な資金は大量の武器と引き換えに再び米国に返ってくる仕組みだ。
米国製の武器は、この他にもさまざまな形で中東地域に出回ってる。インターネット上には、本来は正規の軍しか手に出来ないはずの一発約600万円もする対戦車ミサイルを米国が支援する武装勢力が発射する映像が多数公開されている。
ヨルダンの展示会場にもその対戦車ミサイルが展示されたいた。たくさん売れていると言う。
そのレイセオン社の展示ブースを訪れてみた。ミサイルの売れ行きについて質問する。
レイセオン社シニアマネージャー「景気はいいですよ」と思わず顔がほころぶ。この時彼の目線の先で広報担当の女性が手で首を斬る仕草をした。これ以上しゃべるなというサインだ。
中東支局長・村瀬健介(ロンドン)「この大会が軍需企業によってスポンサーされていることに強烈な違和感を感じた。この取材を通して軍事訓練会社の教官や軍需企業の人たちのたくさん話をしたが、彼らが”グッドガイ””バッドガイ”という言葉を頻繁に使うことがとても気になった。
グッドガイは味方、バッドガイはテロリストを意味する。かつてビンラディンは米国にとってグッドガイであったものが、バッドガイに転じた。これらの人たちはこんな複雑な事情は知っているはずだが、グッドガイ、バッドガイという単純化した話し方をすることで現実から目を反らそうとしているように見えた」
金平キャス「そもそも対テロ戦争が堂々と語られ始めたのは2001年の米国における同時多発テロいらいだが、この15年間に世界は当時より安全になったのだろうか?」
村瀬「この15年間にテロの脅威は減るどころか増している。イスラム国は、米国がテロとの戦いを名目にイラクに侵攻した後に出現している。西側の社会ではいろいろなところで監視が強化され市民生活にもすこしづつ窮屈さが入りこみ始めている。…この辺で冷静になって考えてみる必要があるのではないか」
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