http://www.asyura2.com/16/kokusai14/msg/704.html
| Tweet |
クリントン氏の女性支持、世代間に大きな温度差
「女性という理由だけで投票する気にはならない」と話す有権者も
米民主党の大統領候補に指名されたクリントン氏（英語音声、英語字幕あり） Photo: Getty Images
By
COLLEEN MCCAIN NELSON AND JANET ADAMY
2016 年 7 月 27 日 12:49 JST
ヒラリー・クリントン前国務長官は今週、米主要政党で女性として初めて大統領候補に指名されるという歴史を作った。これは戦後の米国で続いてきた男女平等を目指す戦いの一里塚であり、クリントン氏が生まれた1947年以降に女性たちが勝ち取ってきた大きな進歩がここに表れている。
ただ皮肉なのは（クリントン氏にとっては問題ではあるが）、こうした進歩があまりに広く行き渡っているため、ガラスの天井（見えない障害）がもう一つ破られたことに無関心な女性の有権者も中にはいることだ。大学を卒業する女性の数は男性を上回っている。米国の10世帯のうち4世帯の大黒柱は女性。ゼネラル・モーターズ（GM）やペプシコ、IBMを率いているのも女性だ。
クリントン氏は中年の白人女性の支持を固めるのに苦労している。まだぶつかってもいない障害を打ち破ることに緊急性を見いだしていない若い女性もいる。
ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）とNBCニュースが共同実施した今月の世論調査によると、民主・共和両党の登録済み女性有権者のうち52％はクリントン氏を支持している。だが、50歳から64歳までの白人女性に限ると支持率は36％に落ち込み、35歳から49歳までの白人女性ではさらに下がって34％になる。
関連記事
• クリントン氏を正式指名、民主党大統領候補
• 【社説】クリントン氏の副大統領候補選び、自信の表れ
• 米大統領選特集
一方、共和党候補のドナルド・トランプ氏の支持率は女性全体で37％だが、50歳から64歳の白人女性では54％、35歳から49歳までの白人女性では51％といずれも半数を超えている。
クリントン氏の支持者で、かつて女子テニス選手として活躍したビリー・ジーン・キング氏（72）は「一番気になるのはヒラリーが最初の女性（候補）になったということに、あまり世間が興奮していないことだ」と話す。最初の黒人大統領としてオバマ氏を選んだ大統領選と比較すると特にそうだと言う。
共和党も含めて、クリントン氏の支持率が最も高い女性の年齢層は65歳以上（56％）と18歳から34歳までの層（66％）だ。ミレニアル世代は最もリベラルな有権者の範疇（はんちゅう）に入る。
1980年に映画会社20世紀フォックスで初の女性トップとなったシェリー・ランシング氏（71）は「若い世代は女性の大統領が誕生することを期待している。自分が望むことを一つ残らず実行したいと期待している」と話す。
ランシング氏が育った1950年代のシカゴでは、女性の職業といえば教師か看護師の2つの選択肢に限られていたと言う。しかも、結婚や子育てが始まるまでの腰掛けとみなされていた。1960年代に女性活動家のグロリア・スタイネム氏が男女平等を訴えるようになって初めて、他の道に気付いたと話す。
https://si.wsj.net/public/resources/images/P1-BY130_WOMEN__16U_20160726165415.jpg
連邦議会の女性議員数（薄青：下院、濃青：上院）
クリントン氏が生きてきた間に進歩は断続的にやってきた。クリントン氏がシカゴで誕生したとき、連邦議会の女性議員は8人しかいなかった。どの州にも女性の知事はいないうえ、閣僚はすべて男性だった。
民主党のパトリシア・シュローダー氏が下院議員に選出され、連邦議員535人のうち女性の数が16人になったのは1972年のことだった。シュローダー氏が初めて選挙に出馬した際、地元紙はこんな見出しを打った。「主婦が連邦議会への出馬を表明」
シュローダー氏は最近のインタビューで、「主婦であることは何も悪くないけれど、私は弁護士だった」と話した。
シュローダー氏と家族は選挙後にバージニア州に住宅を購入したが、その際、シュローダー氏は不動産売買の決済書類に署名することが許されなかったと話す。出産適齢期だというのがその理由だった。オフィスに事務用品が必要だったときも、自分名義のクレジットカードを作ることができなかった。
「冗談かと思った――私は連邦議会議員に選出されていたのに」と話す。「すぐに法案にとりかかり、信用機会平等法を通過させた」
1973年に、すでに引退していたテニス全米チャンピオンのボビー・リグス氏が女子のレベルは男子より格段に劣ると豪語し、キング氏に挑戦したことがあった。この試合は「Battle of the Sexes（男女対決）」と名付けられた。結果はキング氏の圧勝だった。
キング氏は今年の大統領選をみていると、この試合を思い出すと言う。「ボビーはしゃべって、しゃべって、しゃべりまくっていた。これだけ注目を浴びれば満足だということがなかった。まるで誰かみたいじゃない？」
20世紀フォックスのシェリー・ランシング社長（1981年当時） PHOTO: ASSOCIATED PRESS
トランプ氏の広報担当ホープ・ヒックス氏は「ボビー・リグスはここ一番で負けたが、トランプ氏は決して負けないという点が違う」と話した。
ただ、女性が大統領候補に選ばれたというこの歴史的な瞬間を特徴づけているのはクリントン氏に対する不安感だ。WSJとNBCニュースが共同実施したこの10年間の世論調査をみると、女性の大統領を望む米国民の気運は高まっている。だが、その担い手としてのクリントン氏の支持率は同じ期間に低下した。
メリーランド州ティモニウムの看護師で、まだ投票先を決めていない民主党支持者のスーザン・ウィレスさん（53）は「女性が大統領になれないという考えを持ったことはない」としたうえで、「女性という理由だけで女性候補に投票する気にはならない」と話した。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjlzqGZj5POAhUBmJQKHRYQDqsQFggeMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11625300680616714172704582214151100828814&usg=AFQjCNHl4S8-aaJIz4KYcm6mBttvPQZpSg
アングル：サンダース支持者「戦い諦めない」、クリントン氏にそっぽ
left5 of 5right
７月２６日、バーニー・サンダース上院議員は民主党大会初日にヒラリー・クリントン氏への投票を自らの支持者らに呼び掛けたが、一部からブーイングも上がり、もはや自身が始めた「政治革命」をコントロールできなくなったことを印象付けた。写真は２５日、党大会で、悲しむサンダース氏の支持者ら（２０１６年 ロイター/Jim Young）
［フィラデルフィア ２６日 ロイター］ - 米大統領選の民主党候補指名でヒラリー・クリントン前国務長官と争ったバーニー・サンダース上院議員は２５日の党大会初日、１１月の本選でクリントン氏に投票するよう自らの支持者らに呼び掛けた。ところが支持者の一部からはブーイングも上がり、サンダース氏がもはや自身が始めた「政治革命」をコントロールできなくなったことを印象付けた。
サンダース氏から支持表明を得たことはクリントン氏にとっては大きな勝利となったが、サンダース氏支持者の取り込みに不安を残した。
数百人のサンダース氏支持者は党大会の会場周辺で、クリントン氏の候補指名に反対するデモ行進を決行。サンダース氏の演説中には、同氏支持者とクリントン氏支持者の間で小競り合いも発生したという。
＜埋め難い溝＞
クリントン氏と共和党ドナルド・トランプ氏の支持率が拮抗するなか、クリントン氏はこれまで以上にサンダース氏支持者の票が必要だ。
サンダース氏は指名レースの党員集会・予備選で１３００万票を獲得。コロラド、インディアナ、ミシガン、ニューハンプシャー各州で勝利を収め、アイオワ州でも勝利の一歩手前に迫った。これらの州は１１月の本選においても激戦が予想されるため、クリントン氏がトランプ氏に勝つには、サンダース氏支持者らの票の一部がぜひとも必要となる。
金融機関の規制強化や所得格差の是正を訴える運動に共感したサンダース氏支持者は、クリントン氏を多額の企業献金を受けている既存政界の代表として不信感を持っており、両者の溝は埋め難いのが現状だ。
６月末に公表されたロイター／イプソス調査によると、サンダース氏支持者のおよそ１５％が、本選ではトランプ氏に投票すると回答。１９％は、クリントン氏とトランプ氏のどちらも支持しないと答えた。
また、党指導部がサンダース氏妨害を画策していたことを示す電子メールが流出し、サンダース氏支持者は一段と態度を硬化させている。
＜ヒラリーを投獄しろ＞
サンダース氏がクリントン氏のもとで結束するよう支持者に呼び掛けると、一部の支持者からは抗議の声が沸き起こった。支持者の１人は「ヒラリーを投獄しろ」と書かれたＴシャツを着て気炎を上げていた。
事態を重く見たサンダース陣営は電子メールを送って自制を訴えた。「ブーイングや背中を向ける行為、会場からの退出、そのほか同様の行為は、われわれの運動の信頼性を損ねる」と苦言を呈した。
米民主党全国大会は２日目の２６日、ヒラリー・クリントン前国務長官を党の大統領候補に正式指名した。主要政党の大統領候補に女性が指名されるのは初めて。クリントン氏には女性候補ならではの困難が付きまとうと専門家は指摘する。
(James Oliphant記者、Jonathan Allen記者 翻訳：吉川彩 編集：佐々木美和)
http://jp.reuters.com/article/sandersvoters-clinton-idJPKCN1070GO?sp=true
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
