http://www.asyura2.com/16/kokusai14/msg/532.html
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今日はイラク戦争調査委員会から情報の公開が行われ、ニュースはそれでもちきりです。
ジェレミー・コービン氏率いる労働党内も大混乱です。コービン氏には投票直後から辞職を求める声が党内で高まっていましたが、国民からは猛反発。コービン支持のデモには大人数が集まり、労働党に加盟する一般市民の数は再び急増していますが、労働党、しかも彼の影の内閣からもコービン氏への不信任を表明するために辞職する議員・大臣が続出しています。
このEU離脱投票後の労働党内でのコービン氏を辞職させようとする一連の動きに対し、イギリスのメディアでは「(労働党内の)クーデター」という表現をたびたび用いています。
そしてイギリスのEU離脱の直前の5月には、こんなニュースもありました。
トニー・ブレアの戦争犯罪に対する捜査を要求する準備を整えているジェレミー・コービン
Jeremy Corbyn preparing to call for Tony Blair to be investigated for war crimes
http://www.telegraph.co.uk/news/2016/05/22/jeremy-corbyn-preparing-to-call-for-tony-blair-to-be-investigate/
そして今では、上記の二つには関連性があるのではないかと考える人が増えてきています。
労働党議員がクーデターを起こしたのは、ブレアが戦争犯罪で起訴されるのを防ぐため?
Did Labour MPs launch Corbyn coup to rescue Blair from war crimes charge?
7月4日【RT】https://www.rt.com/uk/349433-blair-chilcot-corbyn-coup/より要点を翻訳
スコットランド人アレックス・サルモンドによれば、コービンに対するクーデターは、労働党内右派議員の中核的な議員(ブレアライトとも呼ばれている)によって起こされているという。彼は、戦争に強く反対しているコービン氏が、チルコット報告書(Chilcot report)に基づいてトニー・ブレア元首相を追及することを阻止することがその目的だと考えている。
元SNP党首サルモンド氏はジョン・チルコット卿によるイラク戦争調査委員会の報告書(チルコット報告書)の情報から、ブレア氏が裁判を受けることになることを望んでいる(同委員会について詳しい日本語の情報はこちらから)
サルモンド氏「先週、コービン氏事務所に引っ越しトラックが呼ばれていましたが、なぜそこまで慌てる必要があったのでしょうか?」
「まさにこの点について、私は退役軍人の元労働党議員のデニス・スキナー氏と話していました。彼の返事は一言だけでした。『イラクだ』
彼のこの一言は、労働党内の議員の一連の反逆は、来週の水曜に コービン氏がブレアを訴求することを避けるためにこのタイミングで行われた、ということを意味しています」
サルモンド氏やコービン氏を含めた複数の議員は、トニー・ブレア元首相がイラク戦争で果たした役割に対し、何らかの法的措置を要求する予定となっている。争点は主に、大量破壊兵器の存在に関し、事実を歪曲した点である。
(翻訳終了)
さらにこの戦争犯罪の罪は当然 ブレアだけでなく、ブッシュにまで広がる可能性もあります。
ジェレミー・コービン:「イラク戦争に関するブレアとブッシュの秘密の取引がチルコット報告書(イラク戦争)により明らかになるだろう」
Jeremy Corbyn: Chilcot report will reveal Blair and Bush did secret deal over Iraq War
http://www.telegraph.co.uk/news/2016/05/17/jeremy-corbyn-chilcot-report-will-reveal-blair-and-bush-did-secr/
ジェレミー・コービン「しかし私たちは(イラク)戦争に行きました。数週間後に明らかにされるチルコット報告書を見れば、私たちが知るべきこと、そして私たちがすでに知っているであることを教えてくれるでしょう。
大量破壊兵器などなかったのです。45分で攻撃をする能力など存在しておらず、事前にブッシュ(ジョージ・W・ブッシュ)との取引が行われていたのです」
「イラク戦争は違法な戦争であったと考えていますし、私には自信があります。(元国連事務総長の)コフィ・アンナン氏はたしかに、違法な戦争だったと確認しています。それゆえブレア氏はその点について説明する必要があります」
(引用終了)
今日のチルコット委員会(イラク戦争調査委員会)の発表ではブレアがブッシュに宛てた書簡などが公開され、ブッシュとブレアが戦争を起こす必要性はなかったとしています。
チルコット報告書:「他にも方法があったはず」 「(ブッシュとブレアは)『必要のなかった』イラク戦争を起こした」 (Express紙)
さらに、トニー・ブレア元首相は、世界的なメディア王のルパート・マードック氏の娘のゴッドファーザーでもあります(ガーディアン紙)。メディアがコービンを目の敵にしているのも、頷けます。
さらに、イギリスがイラク戦争に参加する是非を議論していた時期のコービンとブレアの演説をまとめたお宝映像がありました。
動画の一部の翻訳:
コービン氏「911は悲惨な事件でしたが、アフガニスタンで8000人が殺されても、WTCで亡くなった人の命は戻ってきませんでした。イラクでさらに数千人が殺されたとしても、物事を正しくするものではありません。
(イラク侵攻は)対立や憎しみ、悲惨さや自暴自棄の負のスパイラルを始め、次の世代の戦争や対立、テロリズム、絶望、悲惨な状態を生み出す燃料となるだけです」
ブレア氏「イラクの政権交代がどのようにしてか望ましいものでないと考える人がいるのは、私には理解できないものです。(議会内の笑い声)イラクの政権交代は素晴らしいものではありませんか。しかし私たちの目的はそれではなく、イラク国内の大量破壊兵器を放棄させることです」
「私たちに課せられた重い責任は、戦争をする価値のある平和を作り出すことです」
(小説「1984」の中の独裁国家のスローガン。
「戦争は平和。自由は隷属。無知は強さ」)
コービン氏:「わが国の外交政策に関して、イギリス議会で大多数を占め、国際主義という素晴らしい伝統を誇る私たち労働党が、極右のジョージ・W・ブッシュによる新しいアメリカの世紀というアジェンダに加わる、その理由を質問させてください」
ブレア氏:「今こそが、世界のどこであろうとテロリズムを打倒し、安全をもたらすために私たち(イギリス)がアメリカ合衆国と共に立ち上がるべき時です。私はテロリズムこそが21世紀初頭の安全に対する脅威であると、真剣に考えています」
・・・ブレア氏の修辞法、まもなく日本でも同じような言葉を聞くことになるかもしれませんね。
「私は刑務所に入るべきです」
(ミーム Facebookより。おそらくは合成)
・・・そうですね。
一方、こちらは仕事帰りに疲れきった様子でバスで帰宅する様子のジェレミー・コービン氏の写真です。
Facebook上でのシェア数やいいね!の数がすごくて、彼の人気を表しているようです。
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