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誰が勝つ 「米大統領選」核心リポート <第37回>共和党有力議員 トランプ派に“続々寝返り”の狙い
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/183104
2016年6月8日 堀田佳男 ジャーナリスト 日刊ゲンダイ 文字お越し
寄らば大樹の影(トランプ・左とルビオ)/(C)AP
国が違っても、政治家はやはり政治家なのか――。
共和党ドナルド・トランプが党の代表候補に決まって以来、それまでトランプに反旗を翻してきた政治家や党関係者がぞくぞくとトランプに寝返っている。
バンドワゴン(勝ち馬に乗る)と呼ばれる現象で、米政界では日常的な光景。だが、政治家としての主義主張はどこへいったのか。トランプ政権が誕生した時に「閣僚として使ってください」との思惑が目立つ結果になっている。
「寝返り」の代表格はフロリダ州選出の上院議員マルコ・ルビオだ。3月中旬まで大統領選の主役のひとりで、トランプのことを「詐欺師」とまで呼んだが、5月下旬にトランプ支持に回った。
また、連邦下院議長のポール・ライアンもトランプに寝返った政治家のひとり。ずっと批判的なコメントを繰り返していたが、6月3日、自身のツイッターで「今秋はドナルド・トランプに1票を入れることにする。彼なら共和党の懸案を法律にできると確信している」と驚くような豹変ぶりを見せている。
■政権誕生後の“ポスト”狙い
さらに前ブッシュ政権時代のディック・チェイニー副大統領も心変わりした共和党重鎮のひとり。「トランプの主張は我々の政策とはまったく相いれない」と言い続けてきたが、5月初旬にトランプに白旗を揚げて支持に回った。
同じようにボブ・ドール元大統領候補、ジョン・マケイン元大統領候補、ニュート・ギングリッチ元下院議長、テキサス州のリック・ペリー知事なども、今ではみな「トランプの仲間たち」である。その中でもオリン・ハッチ上院議員(ユタ州選出)は予備選中、ずっとルビオを応援し続け、トランプを毛嫌いしていた。しかし5月12日、「間違いなくトランプを推薦します」と発言してトランプ派に鞍替えした。
いずれの政治家も、トランプが党の代表候補になることが確実になってから態度を変えている。共和党の結束を高める目的もあるが、トランプ政権誕生後の自身の身の振り方が気になってのことだろう。
「寄らば大樹の陰」は米国でも生きている。
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