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パート就労を選んだ男性、無職と同じハンディ
研究によると、パート就労の男性は次の転職を目指す際に失業中の男性と同じように不利なようだ。写真はサンフランシスコのキャリアフェア
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BEN LEUBSDORF
2016 年 6 月 3 日 09:49 JST
無職の男性がパート就労を選ぶと、将来のキャリアに悪影響を与える可能性がある。その影響の大きさは、失業していた場合と比べてほぼ変わらないほどだ。
米テキサス大学オースティン校の社会学者、デービッド・ペドゥーラ氏は、何千通もの偽の履歴書を企業に送り、応募者の性別と職歴が、求人企業が折り返し面接の連絡をしてくるか否かにどう影響するかを調べた。その結果、パート就労の女性で連絡を受けた人の比率は、パート就労の男性の場合の2倍以上だったことが分かった。それどころか、パート就労の男性が面接の連絡を受けた比率は、失業中の男性が連絡を受けた比率をわずかに上回る程度にすぎなかった。
ペドゥーラ氏は、「パート就労の男性には失業中の男性と同じようなハンディがあるようだ。一方、女性にはそれがない」と述べた。
景気後退期だった2007年からの3年間に、米国では労働者の6人に1人が失業したと推測されている。景気が回復し始めて何年かたつものの、失業率は依然として高止まりしている。失業中に受ける金銭的および心理的ダメージは大きく、長く残る可能性があることを示唆する研究結果は増えており、とりわけ、失職期間が長い場合はそうだと言われている。
ペドゥーラ氏は今春、米学術誌「アメリカン・ソシオロジカル・レビュー」に掲載された論文で、直近の就労形態の違いが求職に及ぼす影響に関する実地調査の結果を発表した。それよると、12年11月から13年6月の間に、米国の5都市の1210件の求人に対して2420人分の応募書類を送付した。応募に際しての履歴書には、中西部の大規模な公立大学を卒業し、1年前まで似たような職歴を持つ男女のものを作成した。1年前から応募時までの職歴は5種類用意し、@フルタイム就労、Aパート就労、B人材派遣会社を通じた就労、C能力より低い非熟練労働の職(小売店の店員)への就労、D無職―のいずれかとした。
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-OC496_PENALT_M_20160519162347.jpg
応募者の性別と職歴によって求人企業が折り返し面接の連絡をしてくる比率は変わってくる。棒グラフは左から@フルタイム就労、Aパート就労、B人材派遣会社を通じた就労、C能力より低い非熟練労働への就労、D無職。青が男性、青が女性。パート就労と無職のカテゴリでは男女差が顕著だ PHOTO: THE WALL STREET JOURNAL
フルタイム就労の男性と女性は、10.4%が採用側から面接の連絡を受けた。非熟練労働の就労者で連絡を受けた人の比率はずっと少なく、男性が4.7%、女性が5.2%だった。ペドゥーラ氏は、「男性でも女性でも、自らの能力を下回る職に就くと、就職の機会という観点で大きなダメージを受けることが分かった」と述べた。
派遣就労の男性で面接の連絡を受けた人の比率は7.1%と、フルタイム以外では最も高かった。派遣就労の女性で連絡を受けた人の比率は8.3%だった。
雇用主はパート就労について女性を採用する場合の壁として見ていないようで、連絡を受けた人の比率は10.9%だった。しかし、パート就労の男性で連絡を受けた人の比率は4.8%と、無職の男性の比率4.2%をわずかに上回る程度だった(無職の女性で連絡を受けた人の比率は7.5%だった)。
性別による差があるのはなぜか。ペドゥーラ氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、そこに潜む理由を解明するのは難しいとした上で、採用側を対象にした別の調査を引き合いに出し、「応募者のやる気に対する雇用主の受け止め方で、男性はパート就労をするとハンディを背負うことになるようだ」と話した。一方、女性がパート就労をしても、やる気についての疑問は生じないようだ。
ペドゥーラ氏は論文で、「経済的な困難が迫っている状況で、とりあえず見つけられた職に就くのはもっともなことだ」としながらも、「ある種の雇用形態の仕事に就いていると、将来の就職活動で能力や熱心さについて不利な評価をされるようで、失業同然に扱われる恐れがある」と述べた。
プリンストン大学のヘンリー・ファーバー氏、アリゾナ州立大学のダン・シルバーマン氏、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のティル・ボン・ワクター氏の各経済学者が昨年共同で発表した論文でも、同じような結果が示された。
彼らは、企業各社に履歴書で失業中の女性と偽って求職を申し込んだ。店のレジ係などの「非熟練の仕事」に一時的に就いていた場合には、企業の採用担当者から連絡を受ける件数が大きく減少したことが分かった。
3人の経済学者は論文で、「(将来のキャリアを考えるなら)失業者は求職中に一時的に非熟練労働の職に就くよりも、むしろ失業したままの方が良さそうだ」と指摘し、「非熟練の職に就いていたとしても、履歴書に記載しない方がいい」と勧めた。
論文では、50歳以上の求職者が採用者から連絡を受ける件数は、50歳未満の応募者よりも少ないことが分かった。また、連絡があるかどうかと失業期間の長さには関係がなかった。
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5月の米民間雇用は17.3万人増、予想上回る=ADP
5月の米民間雇用は予想以上に増加した。3日には労働省が5月の雇用統計を明らかにする
By LISA BEILFUSS
2016 年 6 月 3 日 00:19 JST
米国では民間雇用が5月に増加した。米労働市場の力強さをあらためて浮き彫りにした。
給与計算代行サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティックスが2日発表した5月の米民間部門の雇用者数は、前月比17万3000人の増加となった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のエコノミスト調査では17万人増と予想されていた。
4月の雇用者数は当初発表(15万6000人増)から16万6000人増に上方修正された。
内訳をみるとサービス業の雇用者数が17万5000人増加となり、4月から伸びが加速した。製造業の雇用は再び減少したが、雇用の大半を占めるサービス業が製造業の弱さを打ち消した。
規模別では、小規模企業の雇用者数は7万6000人増で、4月改定値(10万1000人増)に比べると伸びが鈍化した。それでも中堅・大企業の採用ペースを上回った。中堅企業の雇用は6万3000人増、大企業の雇用は3万4000人増。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjyyurVl4vNAhUKG5QKHXgVBUYQqQIIHTAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10513819889225894892604582104520754246322&usg=AFQjCNE_q-iNiR_9Vl7TaZve2VQNh57aeg
マイナス利回りの国債残高、10兆ドル突破
フィッチによると、利回りがマイナスの国債残高は世界全体で5月に10兆ドルを突破した
By BEN EISEN
2016 年 6 月 3 日 12:27 JST
格付け会社フィッチ・レーティングスによると、利回りがマイナスの国債残高は世界全体で5月に10兆ドル(約1090兆円)を突破した。
フィッチの2日のリポートによると、残高は5月31日時点で10兆4000億ドルとなり、前回集計した4月25日の9兆9000億ドルから5%増加した。マイナスの利回りは14カ国に広がっており、日本が群を抜いて多いという。総額のうち長期債が7兆3000億ドル、短期債は3兆1000億ドルだった。
マイナス利回りの国債は今年に入って急増している。世界各国の中央銀行がマイナス金利など非従来型の政策を導入したためだ。日本銀行は1月、市場の不意を突いてマイナス金利を採用し、日本国債利回りを大幅に低下させた。
フィッチによれば、ユーロ圏の銀行は規制要件を満たす目的で国債需要を高めており、これも利回りの下押し要因になっている。
ロバート・グロスマン氏をはじめとするフィッチのアナリストらは、「マイナス利回りの日本国債とイタリア国債が増加したことが、月次の増減に最も大きく影響した」と指摘した。
フィッチによると、5月には年限が1年半?3年のイタリア国債利回りがマイナスに転じた。日本では長期国債利回りのマイナス幅が広がった。
利回りのマイナス化は投資資金の他市場への逃避にもつながっている。特に米国債は利回りがプラスでまだ比較的高い。アナリストらは、こうした追加的な需要が米国債利回りを低水準にとどめている主な要因の一つだとしている。ただ、オプション市場の一部トレーダーは、短期の米国債でさえ利回りがマイナスになる可能性もあると懸念している。
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