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米国の「強いドル」政策を脅かすトランプ氏(Financial Times)
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/789.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 19 日 00:40:50: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

米ウエストバージニア州チャールストンで行われた選挙集会で、支持者を鼓舞するドナルド・トランプ氏(2016年5月5日撮影)。(c)AFP /Brendan Smialowski〔AFPBB News〕


米国の「強いドル」政策を脅かすトランプ氏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46888
2016.5.19 Financial Times :JBpress


(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年5月16日付)

 共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏は、中国との貿易戦争を開始し、米国の国家債務の条件を再交渉するという発言でエコノミストから冷笑を買った。だが、それほど注目されなかったのは、トランプ氏が一見、もう1つ、数十年来の米国の定説を覆すと脅していることだ。「強いドル」政策がそれだ。

 米国は――少なくとも概念上は――1990年代から「強いドル」政策を守ってきたにもかかわらず、トランプ氏はこの数カ月、一貫して強い為替レートに対して警鐘を鳴らしてきた。

 トランプ氏は昨年8月、ドルは米国に「害を与え」、企業の競争力にとって「とてつもなく大きな不利益」を生んでいると断言した。「『我々は強いドルを持っている』と言うのは聞こえがいいが、大体、それだけだ」と、あるインタビューで語っている。

 トランプ氏は今月、そのメッセージを繰り返し、強いドルの概念は好きだが、ドル高は米国経済に大きな損害をもたらし、中国を喜ばせる恐れがあると述べた。トランプ氏に言わせると、中国は米国の製造業者に対する競争優位を得るために長年為替操作を行ってきた国だ。

 経済政策を担うワシントンのエスタブリッシュメント(支配階級)の一部にとっては、これは危険な言葉だ。「ドナルド・トランプが大統領に選ばれたら、彼の政権が貿易赤字を減らそうとして為替政策を利用することを見込むべきだと思う」。外交問題評議会(CFR)のシニアフェローで、ロバート・ルービン氏の下で財務省高官を務めたロバート・カーン氏はこう話す。

 そのような政策は貿易相手国からの報復を招く可能性が高く、潜在的に成長率の鈍化と貿易の減退、ドル安につながるとカーン氏は主張する。また、世界の準備通貨としてのドルの地位を弱める恐れもあるという。

 ピーターソン国際経済研究所(PIIE)のフェローで米連邦準備理事会(FRB)の国際金融部門のトップを務めたテッド・トルーマン氏は、通貨に対するトランプ氏の考えは、それが同氏の選挙運動の柱になったら金融市場に影響を及ぼす可能性があると指摘し、「一番いいのは、何も言わないことだ」と言う。

 米国の大統領は一般に、ドルに対する論評を避けるか、1995年にルービン氏が作った「強いドルは米国の国益にかなう」というフレーズの変形バージョンを繰り返してきた。主な理由は、口先介入でドル相場を安値あるいは高値誘導しようとすることが逆効果だと考えられていることだ。

 ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替戦略部門のグローバルヘッド、マーク・チャンドラー氏は、クリントン、ブッシュ、オバマ政権下では通貨戦略における大まかな継続性があったとしたうえで、「トランプがそれを変える可能性がある」と指摘する。

 ジャック・ルー財務長官は13日、ドルに関するトランプ氏の発言について問われると、強いドルは米国の相対的な強さの反映だという自身のスローガンを繰り出した。「もし他国が競争的な通貨切り下げに動いたら、連鎖反応が始まる」。ルー氏はワシントンでのある朝食会でこう語った。「そうすると、まもなく、小さくなる世界的なパイの取り分をめぐる戦いになる」

 だが、ドル高が米国の輸出業者に害を及ぼしているときには、そのようなレトリックには大抵、内々の懸念が伴った。近年は、まさに輸出業者が打撃を受けており、ドル高もあってFRBはもっと急ピッチで利上げするのを見送った。

 FRBのジャネット・イエレン議長は2015年3月に、ドルの水準は部分的に米国経済の強さを反映していると述べた。だが、さらに、ドル高は輸出の伸びの鈍化の一因だと付け加え、それが経済に対する「顕著な重荷」になるだろうと語っていた。FRBは3月、経済、金融にまつわる世界的なリスク――その中心となるのがドルの急騰――を引き合いに出し、利上げの予想を下方修正した。

 また、FRBは2008年の危機を受け、マネーサプライ(通貨供給量)を増やすために量的緩和を導入した後、国際的な通貨戦争を引き起こしたと批判された。量的緩和にはドルを弱める効果があったからだ。

 一部のエコノミストは、ドルに対するトランプ氏の考えにそれほど批判的ではない。世界の準備通貨としてのドルの台頭に関する著作『The Dollar Trap(ドルの罠)』を執筆したエスワー・プラサド氏は、「ドルの強さを米国の経済的な強さから切り離すトランプ氏の象徴的な動きは、将来の大統領候補と財務長官を、強いドルに対して儀式的な誓いを立てなければならない立場から解放する可能性がある」と話している。

 

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コメント
 
1. 2016年5月19日 23:15:32 : Qk0z0gVGLY : lQZkNLxHm_4[343]
ドルが弱いほうが一般の国民は助かる。

ドルが強いほうが富裕層や国の上層部が助かる。

どっちをとるかって話。とうぜん選挙ではどっちが勝つかわかるよね。

国内産業をぶっつぶしてでも強いドルを取るのか。自分は失業してでも強いドルをとるのか。
アメリカ人があほなのかそうでないのかが次の大統領選挙でわかる。


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