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記事入力 : 2016/04/23 08:00 / 記事修正 : 2016/04/23 16:51
オバマ大統領の広島訪問に韓中日の識者が懸念の声
ニア財団の招きで会談
韓国・李泰鎮氏「歴史問題解決をより難しくする」
中国・時殷弘氏「米大統領の広島訪問は中国を刺激」
日本・若宮啓文氏「望ましいことだが波紋を呼ぶ
米国のバラク・オバマ大統領が来月、広島を訪問する可能性が浮上しているが、これに対し、ニア財団(鄭徳亀〈チョン・ドック〉理事長)の招きにより22日にソウルで会談した韓国・中国・日本の代表的な識者たちは懸念を示した。オバマ大統領は「非核化」や「平和」についてのメッセージを伝えるため、世界初の原子爆弾の被爆地となった広島への訪問を検討しているというが、これに対し「戦争を起こした国である日本を被害者扱いし、日本の過去の侵略の歴史に免罪符を与えかねない」と懸念する声も出ている。
国史編さん委員長を務めたソウル大学の李泰鎮(イ・テジン)名誉教授は「北東アジアの(歴史)問題が現在もかなり複雑に絡み合い、解決の見通しも不透明な状況の中、オバマ大統領が広島を訪問すれば(歴史問題解決を)さらに難しくしてしまう。歴史問題が解決され、北東アジアの平和共存体制が確立された後、米国の大統領だけでなく各国の首脳が一緒に訪問するというのが妥当だ」と主張した。
中国人民大学国際関係学院の時殷弘教授も「米国の大統領が被爆都市(広島)を訪問するのは、中国を刺激する行為だ。(米日両国は)安全保障をめぐる競争をあおり、アジアの平和を脅かす行為をやめるべきだ」と述べた。
当事者である日本から出席した朝日新聞の若宮啓文・前主筆は「広島は日本の被害ではなく、人類全体の悲劇を象徴する場所であり、米国の大統領が訪問するのは『核廃絶』のメッセージを発信するうえで基本的に望ましい。広島には韓国人被爆者も多かった」と述べた。ただ「右派の首相が政権の座に就き、米国との防衛協力を増強している時期でもあるので、特に中国や韓国などに波紋を呼ぶのだろう」とも述べ、「その意味でも日本の首相の中国・南京への訪問、天皇の韓国訪問が可能な状況であれば、より望ましい」と述べた。南京は1937年、日中戦争のさなかに日本軍が大虐殺を行ったとされる都市だ。
北東アジアの歴史問題の解決方法について、李名誉教授は「3カ国の青少年たちが歴史を学び、平和共存を模索する道をつくっていくべきだ」と主張し、若宮氏は「韓国が(朝鮮戦争当時に北朝鮮を支援した)中国に対し寛大な姿勢を見せるのと同じように、日本に対しても寛容な姿勢を見せてほしい」と述べた。時教授「日本政府が歴史に関する和解に向け努力してこそ、中国の人民たちの心をつかむことが可能だ」と主張した。
李竜洙(イ・ヨンス)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/04/23/2016042300411.html
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