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「第3次世界大戦」を騒ぎ立てても米国は自らを損なうだけ
人民網日本語版 2016年04月20日15:02
米紙「ナショナル・インタレスト」ウェブサイトはこのほど、「もし第3次世界大戦がアジアで勃発したら」とする記事を掲載した。同記事は中米の海上衝突が将来発生する可能性を暗に指摘した。同ウェブサイトは先月には「第3次世界大戦を引き起こさずに南中国海を守る」と題する記事を掲載し、南中国海で米国が演じるべき役割を強調した。他の西側メディア複数も「第3次世界大戦」に関する記事を掲載しており、南中国海と中国への言及が多い。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版「望海楼」掲載)
米メディアの議題設定の手口は明らかだ。
第1に、南中国海情勢の緊張を故意に煽る。こうした記事では「輸送航路」「航行の安全」「海軍」「潜水艦」などの言葉が繰り返し用いられ、南中国海の安全がすでに危ないとの印象を与える。次に、中国に矛先を向けている。西側メディアは中国の正常な発展を南中国海の不安定の原因と位置づけ、南中国海における中国の正当な行動を悪意をもって歪曲し、「中国脅威論」の新たなセールスポイントとしている。さらに、中米関係の将来性に悲観的な見方を示している。
米国がこうした動きの背後の主要な推進者であることは間違いない。米側が「第3次世界大戦」という根も葉も無い話題を騒ぎ立てるのには、複数の目的がある。
第1に、最も直接的なものとして、米軍はこれを利用してアジア太平洋での軍事力配備を強化し続けることができる。軍事的プレゼンスの強化は「アジア太平洋リバランス」戦略の重要な構成要素だ。近年、米側は「中国への対処」を理由に地域の国々との軍事協力を推進し、成功も収めている。
第2に、客観的に見て米国はフィリピンが一方的に提起した国際仲裁と策応している。米国は中国を「武力によって」国を強大化していると中傷することで、フィリピンを「平和的方法によって争いを解決する」弱い立場に見せ、国際世論において同情を集めている。これによってフィリピンが中国の主権権益を挑発している事実を覆い隠し、中国の権益維持行動を妨害することもできる。
第3に、米国は機に乗じて世界に号令しようとしている。米国はまず南中国海という「安全保障上の難題」を作り出した後、団結維持と協調的行動を同盟国に求めることで、同盟関係を強化するとともに、同盟体制のネットワーク化を試みている。米国はすでにフィリピンといわゆる「合同パトロール」の実施を発表するとともに、日本とオーストラリアも引き込もうとしている。米日豪、米日豪印などの協力枠組もこれによって新たな原動力を得ている。来月開催されるG7サミットで、米国は引き続き南中国海問題で「共通認識を形成」すると見られる。
こうした行動は、いずれも冷戦思考の名残だ。米国内の一部勢力はゼロサム思考を固守し、台頭する大国である中国は必然的に守成する大国としての米国の地位に挑戦すると考えている。こうした誤ったロジックは中米を「トゥキディデスの罠」に引き込み、最終的に両国共に傷つける結果になるだけだ。
米国は平和と発展こそが時代の潮流であり、世界各国が利益融合の運命共同体となりつつあることを認識するべきだ。「第3次世界大戦」の準備は歴史の潮流に反するものであり、どの国であろうと必ずその罰を受ける。現代世界において、冷戦時代の封じ込め戦略を繰り返すことはできない。中国には様々な障害を打破し、「中国の夢」を平和的に実現する自信と能力がある。米国は、中国の発展が米国にとって挑戦ではなくチャンスであることを認識すべきだ。中国の発展に制限を設けようとすれば、最終的に自らに災いが降りかかる結果となるだけだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年4月20日
http://j.people.com.cn/n3/2016/0420/c94474-9047337.html
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