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「新型コロナウイルスは「免疫細胞を無効化する」という研究結果」
(ナゾロジー 2020/4/13)
https://nazology.net/archives/56567
上海の復旦大学ル・ル氏とニューヨーク血液センターのチャン・シボ氏の研究者チームは、新型コロナウイルスが人の免疫細胞を殺す働きがあることを発見しました。
この免疫破壊作用は、コロナウイルスの感染症である重症急性呼吸器症候群(SARS)にはなく、新型コロナウイルス特有のものであるとのこと。
■ ウイルス撃退にはT細胞の免疫機能が大切
通常、体内にウイルスが侵入すると、身体の免疫機能が働きウイルスを殺そうとします。
それら免疫機能の中に、T細胞(Tリンパ球)と呼ばれるものがあります。この細胞は免疫機能において重要な役割を担っており、体内の異質な細胞を見つけて破壊します。
T細胞は、ウイルスに感染した細胞を捕捉し、穴をあけ、その膜に化学物質を注入してウイルスと細胞の両方を破壊します。
このT細胞の働きのおかげで、私たちは体内からウイルスを除去することができます。
しかし、新しい研究では、新型コロナウイルスがこのT細胞の「免疫機能」を無効にする可能性が浮上したのです。
■ 新型コロナウイルスはT細胞を無効化する。原因は「スパイク」
研究者たちが、新型コロナウイルスを実験室で増殖させたT細胞に付着させたところ、T細胞はウイルスに感染し無効化されました。
同様の実験は、重度の急性呼吸器症候群や、別のコロナウイルスであるSARSでも行われました。
しかし、それらのウイルスたちはT細胞の働きを無効にすることはありませんでした。
つまり、この「免疫破壊」は新型コロナウイルス特有のものです。
では、新型コロナウイルスにみられる「特殊な免疫破壊機能」はどこから来ているのでしょうか?
研究者たちは、その秘密が新型コロナウイルスのユニークな「スパイク」にあることも発見しました。
「スパイク」とは、ウイルスが持つ吸盤のような「突起」です。
そして、新型コロナウイルスのスパイクはT細胞に接触したとき、ウイルスの表層膜(エンベロープ)とT細胞の細胞膜を融合させます。
互いの表層膜が融合することにより、新型コロナウイルスの遺伝子はT細胞内に入り込み、その働きを無効にするのです。
以前に流行したコロナウイルス「サーズ」には、この「膜融合」の能力がほとんどありがせんでした。しかし、新型コロナウイルスはその能力を発現させています。
この研究結果の証明となる事例も確認されています。
「South China Morning Post」誌の報道によると、新型コロナウイルスで死亡した20人以上の患者検査記録は、彼らの免疫システムがほぼ完全に破壊されていたことを示していました。
また、PLA免疫学研究所のChen Yongwen氏らは2月に、高齢者や集中治療室での治療が必要な患者では、T細胞数が著しく低下する可能性があると報告しました。これは、T細胞数が少ないほど死亡リスクが跳ね上がることを$:唆しています。
このような「T細胞無効による免疫破壊」はHIVにも見られるものです。ですから、医師の中にはHIVと新型コロナウイルスを比較する人もいます。
ただし、それらには大きな違いがあります。
HIVがT細胞に侵入して、それらを複製工場に変えて多くのコピーを作り出すのに対し、新型コロナウイルスは、複製することなくT細胞と一緒に死ぬのです。
これは、新型コロナウイルスが、HIVに比べて体内で繁殖し続けないことを示しています。
研究が進むにつれて、新型コロナウイルスのユニークな特徴が明らかになってきています。この特徴を理解することが正しい対処に繋がっていくことでしょう。
この研究の詳細は4月7日、「Cellular and Molecular Immunology」誌に掲載されました。
-----(引用ここまで)------------------------------------------
HIV、SARSを改良、進化させた人工ウイルスとも考えられますね。
こんなものが次々と偶然に生じること自体が不自然です。
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