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武田薬品が販売する「ハイテスターH」。ラインの本数で判定できる分かりやすさが特長 Photo by Masataka Tsuchimoto
排卵日検査薬、妊活女性人気の陰に潜む“裏目的”
http://diamond.jp/articles/-/115907
2017年2月1日 週刊ダイヤモンド編集部
武田薬品工業、ロート製薬が昨年12月、女性が妊娠しやすいとされる排卵日の予測検査薬のスイッチOTC医薬品(第1類医薬品)を相次ぎ発売し、妊娠を望む女性らの注目を集めている。妊娠したかどうかを自宅で簡単にチェックできる妊娠検査薬以来、検査薬として二十数年ぶりの医療用からのOTC化だ。
スイッチOTCとは調剤薬局でしか購入できなかった医療用医薬品を、厚生労働省の承認を経て、ドラッグストアなどで購入できる一般用に転用したものだ。
武田薬品(ミズホメディー製造)の「ハイテスターH」(5回分の場合、希望小売価格税抜き2580円)、ロート製薬の「ドゥーテストLHa」(7回分、同2700円)共に、排卵日を約1日前に予測できるもの。排卵前に分泌量が急増する尿中の黄体形成ホルモン(LH)濃度を検出し、排卵日を予測する仕組みだ。
近年の晩婚化などの影響で「妊活」がブームだ。武田薬品が2016年4月、子供のいない25〜39歳の既婚女性1029人に調査した結果、子供が欲しい人は約7割、その約半数が妊活中だった。また妊活女性の悩みの上位に排卵日把握の苦労が挙がる一方、約7割が検査薬の存在を知らなかった。
OTC化によって医療用医薬品では規制されていたテレビCMや店頭プロモーションを自由にできるため、両社は潜在的な需要の掘り起こしに期待する。購入時に店員らと対面する必要がないインターネット販売もスタート。ある販売サイトでは売れ筋トップ10入りしたり、別のサイトでは入荷待ち状態になったりした。
商品へのアクセスも容易になったことで、ヒットを予感させる。本検査薬の対象は、限られた年代の女性なのでマーケット規模としては小さい。だが対象層が本検査薬を使い始めることで、メーカーは「漢方薬など、自社展開の『妊活まわり』製品に需要が広がる可能性」(武田薬品)を期待しているというわけだ。
■裏目的の需要も
一部販売サイトは本検査薬を「学割対象」にし、本来の用途ではない需要をにおわせる。
妊娠を期待する学生の存在は通常考えにくい。最も妊娠しやすい時期が分かるならば逆に言えば、「避妊できる時期も分かるはず」という発想から避妊目的の需要を見込んでいるとみられる。
OTC化に先立ち、日本産婦人科医会は一昨年末、「精度の点で『本検査が陰性だから妊娠しない』ということはないことに留意すべき」と警告していた。両社もパッケージに、「避妊の目的では使用できません」などと記し、注意を呼び掛けている。
手軽に手に入るようになった結果、間違った“裏目的”での需要も伸びる可能性があり、徹底した注意喚起が必要だろう。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 土本匡孝)
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