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脳梗塞治療は1分1秒を争う(イメージ〉
最新の脳梗塞「血管内治療」を受けられる、受けられない地域
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161206-00000015-pseven-life
週刊ポスト2016年12月16日号
1分1秒を争うといわれる脳梗塞の治療に画期的な治療法が登場している。カテーテルを用いて血栓を除去する「血管内治療」で、従来の血栓を溶かす薬を投与する治療法に比べ、治療開始の時間猶予が倍になるという。兵庫医科大学脳神経外科教授の吉村紳一氏がいう。
「今年発表された世界規模の研究では、通常の内科的治療に『血管内治療』を加えると、脳梗塞発症後に患者が自宅に戻ることができる確率が20%向上し、さらに社会復帰できる確率も14%高まった。この治療を施せば、多くの人命とQOL(生活の質)を維持できる」
だが、この治療法には思わぬ「誤算」があった。吉村氏が理事を務める日本脳神経血管内治療学会は、血管内治療を行なう全国約150の施設に対して、各々がどれだけのエリアをカバーしているかのアンケートを行なった。
「直接の搬送だけでなく、他の医療機関からの患者の転送や医師の出張診察まで含めて、施設ごとの受け持ちエリアを調べました。その結果、『県内全域をカバーしている』と答えたのは鳥取と石川の医療機関だけでした。その他の地方はもちろん、東京、大阪などの大都市でも、血管内治療を受けられないエリアが数多くあった」(同前)
効果の割に国内の普及はあまり進んでいない。吉村氏が続ける。
「脳梗塞の死亡者は年間約6万6000人ですが、この治療を受けた患者は6000〜7000人にとどまる。タイムリミットが8時間に延びたにもかかわらず、何万人もの患者が必要な医療を受けられていない現実がある」
その理由は大きく3つあると吉村氏は指摘する。
「まずは専門医の数が圧倒的に不足している。また地域による“偏在”も大きい。医師同士の連携が取れていないことも理由です」
最新治療を受けられる地域、受けられない地域ごとの特徴を見てみる。
■東京、大阪にも「格差」
「専門医が集中している23区内でも杉並区、豊島区、荒川区はゼロです。多摩市や青梅市など東京西部は広範な範囲で専門医が不在。首都の中でも隔たりがあります」(同前)
全国の中でも専門医が多い大阪も予想外の結果だ。
「専門医ゼロのエリアに隣接する多くの地域には専門医がいるが、大阪全域はカバーできていないと現地の医師は回答している。まさかの結果でした」(同前)
■北海道、宮城、福岡など地方の主要都市は一極集中
「札幌市、仙台市、福岡市など県庁所在地の周辺に専門医が集中している」(同前)
神戸市、広島市なども専門医が5人以上いるが、県庁所在地から離れると、極端に減少。「県内格差」は主要都市でも大きい。
■地方都市は極端な医師不足
人口の少ない地方都市は主要都市よりさらに最新治療を受けるチャンスが減る。
「これらの都市は専門医の数が極端に少ない。しかも数少ない専門医は他県と同様、中核都市に限られます」(同前)
青森県にある弘前脳卒中・リハビリテーションセンター内科副部長の齋藤新氏が「地方の現実」を語る。
「地方はまだ専門医が少なく、しかも偏在しています。医師が国内留学して技術を学び、我々のセンターもようやく体制が整ってきたところです」
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