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薬には必ず作用と副作用が…(※イメージ)
現役医師が「飲み続けてはいけない薬」を手放さない理由〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160818-00000216-sasahi-hlth
週刊朝日 2016年8月26日号より抜粋
「飲み続けてはいけない薬」など医療批判の報道が一部週刊誌で続いている。やり玉にあげられた薬は、本当に危険で不要なのか。本誌は、医師限定の情報提供サービスを行うメドピア社の協力を得て、現役医師に緊急調査。回答した526人のほぼ半数の266人は何らかの薬を服用していた。降圧薬に次いで、服用者が最も多かった脂質異常症の薬には危険視されている薬もあった。
脂質異常症の治療薬を飲む医師は56人。高血圧に次いで多く、薬を飲む医師の2割にあたる。
服用者が多かったのは、ロスバスタチン(商品名はクレストール)。「HMGICoA還元酵素阻害薬」の一つで、体内でコレステロールをつくる酵素の働きを抑える。名前に「〜スタチン」とつくため、スタチン系の薬と言われる。ピタバスタチン(リバロ)、プラバスタチン(メバロチン)、アトルバスタチン(リピトール)も多かった。
神奈川県内の医療機関に勤める内科医・泌尿器科医の池田春樹医師(30代)は、約5年前から勤務先で処方されたスタチン系の薬を飲んでいる。初めはメバロチンだったが、コレステロールが十分に下がらず、今はリピトールに変えている。
「夜勤などで食生活が不規則で、夜中にたくさん食べてしまう。炭水化物をとることも多く、栄養バランスの悪い食事を続けていたら、LDLコレステロールが189mg/dLまで上がった。薬を飲むことで、今は120〜130mg/dLに落ち着いています」(池田医師)
スタチンは、薬効の強いタイプと比較的マイルドなタイプがある。服用する医師が多かったクレストールやリバロなどは、LDLコレステロール低下作用の大きい「ストロングスタチン」と呼ばれるタイプだ。
一方で、薬効がマイルドな「スタンダードスタチン」は古くからある。シンバスタチン(リポバス)▽プラバスタチン▽フルバスタチン(ローコール)などだ。
一般的には、まずスタンダードスタチンから始め、LDLコレステロール値が十分に下がらなければ、ストロングスタチンに変えることが多い。
スタチンで注意すべき副作用は、骨格筋の細胞が壊死(えし)する横紋筋融解症。「飲み続けてはいけない薬」の特集でも、たびたび指摘された。ここまで至らなくても、服用後の数週間から数カ月間で筋肉痛や脱力などが起きることがある。
厚生労働省によると、筋肉痛となるのはスタチン服用者の2〜7%。筋肉がダメージを受けていることを示す酵素のクレアチンキナーゼ(CK)の血液中の値が上昇する割合は、0.1〜1.0%だという。
クレアチンキナーゼ値の上昇にいくつかの条件が加わると、横紋筋融解症と診断される。このため、実際の発症率はさらに少ないと思われている。スタチン系の薬を飲んでいる池田医師は言う。
「筋肉の症状は服用を始めたころに出やすいので、注意しました。もちろん、筋肉のだるさや痛みがあれば、主治医に相談します。ただ、そういう症状は現在ないので、気にせずに飲み続けています。服用することのベネフィット(利益)のほうが、LDLコレステロール値が高いことによる病気の発症リスクよりも大きいと、私は考えています」
残念ながら、薬には必ず作用と副作用がある。副作用の現れ方には個人差もある。だが、副作用はゼロにできなくても、事前にわかれば、早期の発見・対策で悪化を防げる。
瀬戸循環器内科クリニック(福岡県)の瀬戸拓医師は、高血圧だけでなく脂質異常症の患者もよく診る。スタチン系の薬は、LDLコレステロールを確実に下げ、動脈硬化の進行を抑えると考えているが、処方する患者には横紋筋融解症を必ず説明し、定期的に血液検査をする。LDLコレステロール値がしっかり下がっているかや、クレアチンキナーゼの値が上がっていないかなどを確認するためだ。
瀬戸医師は「血液検査などによる早期発見で服用をやめたり、他の薬に変えたりすれば、問題ありません」と説明する。
脂質異常症の薬ではスタチンのほか、エゼチミブ(ゼチーア)▽フェノフィブラート(リピディル)▽EPA製剤のイコサペント酸エチル(エパデール)▽オメガ‐3脂肪酸エチル(ロトリガ)などの服用者もみられた。
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