http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/183.html
Tweet |
照射法の違いによる放射線治療の分類
がんを狙い撃ちするスナイパー登場〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160701-00000306-sasahi-hlth
AERA 2016年7月11日号
放射線治療も進化している。肺がんと診断された男性(78)は、主治医から「手術でも放射線でも治療できる」と言われ、驚いた。放射線治療は手術ができない人が対象だと思っていたからだ。
放射線治療は切除手術と同じ局所療法だが、臓器の形態や機能を温存でき、体への負担も軽い。高齢や持病で手術はできなくても、放射線治療ならできることも多い。
しかし放射線ががん周辺の正常組織に当たることによっておきる、炎症などの合併症がネックだった。神奈川県立がんセンター放射線治療科の中山優子医師はこう話す。
「ここ十数年の間に、照射装置が高機能化し、さらに照射範囲を決めるための画像技術も向上したおかげで、正確にがんをしぼりこむことができるようになりました。ひと昔前とは違う、根治を目指すことができる有力な治療手段になっています」
●がんの形に合わせ照射
以前は四角いビームを1〜4方向からがんに照射していたので、周囲の組織にも同じ線量がかかっていたが、ビームをがんの形に合わせて成形し、照射する「三次元原体照射」という技術が開発された。
それをさらに進化させ、照射範囲の中で線量の強弱をつける「強度変調放射線治療(IMRT)」も登場した。複雑な形の腫瘍にも合わせて照射できるようになり、前立腺がんや頭頸部がんなどの根治治療に利用されている。
また、小さい腫瘍の根治に抜群の効果を上げているのが、「定位放射線治療(SRT)」だ。
ピンポイント照射とも言われ、多方向(6〜10方向)から高線量の放射線を数ミリ以内の精度で病巣に集中させて、狙い撃ちする。
1回の線量が高い分、治療期間も短い。通常の放射線治療では2グレイを30回程度照射しなければならないが、1回12グレイを照射できる定位放射線治療は4回程度で終わるので、患者の通院負担は格段に軽く済む。
脳腫瘍専用治療装置のガンマナイフがよく知られているが、早期の肺がんや肝臓がんもこの治療単独で根治が期待できる。
なお、肺や腹部は、照射中に呼吸によって臓器が動き、正確に治療することが難しかったのだが、がんが呼吸によって動く動きにあわせて照射したり、ある範囲に腫瘍が入ってきたタイミングのときのみ照射する技術のおかげで、治療がしやすくなった。
「今後さらに高齢化が進む中で、放射線治療で救われる患者さんは増えていくと予想しています」(中山医師)
(ライター・熊谷わこ)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。