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インプラントのリスクとは?(イメージ)
360万円のインプラント 10年で摩耗し追加費用100万円
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160704-00000011-pseven-life
週刊ポスト2016年7月15日号
「最初はインプラント治療をする気は全くありませんでしたが、“一生、持ちますよ”と歯科医が勧めてくれたので決断しました。費用は360万円です。清水の舞台から飛び降りる思いでしたよ」
首都圏在住、元音楽教師の60代女性は、歯周病の進行によって上あごの歯を6本失い、「部分入れ歯」と「ブリッジ」をしていた。
残った自分の歯を守りたくて、インターネットで探し当てたのが、〈歯周病は治せる〉と掲げた都内の歯科クリニックだった。ホームページに〈一生歯を残す〉と記す姿勢に好印象を抱いた。
受診すると、部分入れ歯を今後どうするつもりか、と歯科医が聞いてきた。
「治療方法には2通りあるといわれました。“困っている部分をその度に治療していく方法と、何歳になっても健康な自分の歯で食べられる方法です。どちらを選びますか”と聞かれたので、迷わず後者ですと答えました」
すると歯科医は資料を見せながら、ある治療を提示してきた。それはブリッジと部分入れ歯を取り除き、さらに上あごに残った健康な歯をすべて抜いてインプラントに入れ替えるというものだった──。
インプラント治療は、基本的に失われた1本の歯に対してネジ状のチタン製インプラント(人工歯根)を一つ、あごの骨に直接植え込む。ただし、多くの歯を失っている患者の場合、人工歯根をたくさん打っていくのは手術の難度が高くリスクもある。そこで開発されたのが「オール・オン・4」である。
片あご12本分の歯を一体化して、4本のインプラントで支える術式だ。骨に空ける穴が少なくなるので手術のリスクが下がり、費用も抑えられるといわれる。元音楽教師は、歌う際に大きく口を開けるので、部分入れ歯が見えてしまうのが気になっていた。
総額で360万円という費用には驚いたが、死ぬまで自分の歯のように噛める、という歯科医の言葉は魅力的だった。
「当時、私は50代でしたから、残り30年使えるなら高くないと自分に言い聞かせました」
手術直後は顔が腫れ上がってしまったが、やがておさまり、部分入れ歯の煩わしさから解放された日々を送っていた。そして、手術から10年経った今年1月。歯科用鏡で自分の歯をよく見ると、インプラントに装着した6本のセラミック製人工歯が欠けたり、穴ができたりしているのに気付いたのだ。
「驚きましたよ、欠けた部分にはネジの頭が見えているんです。半年に1回のメンテナンスに通っていたのに、歯科衛生士は何も教えてくれませんでした。
歯科医に抗議すると、“そんなの当たり前です。毎日使っているんだから車のタイヤと同じで摩耗します”といわれました。手術前は確かに一生持つといっていたし、インプラントが壊れると説明されなかったので茫然としました」
この歯科医を信用できなくなってしまった元音楽教師は、別のインプラント専門医の看板を掲げる歯科医を訪ねた。
「随分と若い先生でした。壊れている人工歯を交換することは可能だけれど、仮歯が必要で40万円かかると。だから、いっそのこと全部交換を勧めるといわれました。費用は100万円だそうです。10年でこんなにお金がかかるなんて、どうすればいいのか……。今は、本当に後悔しています」
まさに“歯科難民”だ。この元音楽教師のように、残った歯を抜いてインプラントに誘導されるケースは、決して珍しくない。インプラントに装着する人工歯は摩耗や破損は避けられないが、手術前にしっかり説明せずにトラブルとなるケースが増えているのだ。
歯科医はインプラント、入れ歯、ブリッジなどの選択肢を示しながら「歯を抜きましょう」と聞いてくるが、その先に何が待つのか、必ずしも十分に説明されているとはいえない。
●レポート/岩澤倫彦(ジャーナリスト)
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