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渡辺謙さんの“早期胃がん治療”は必要だったのか?<がんと診断されても信じるな>
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160529-00005526-gentosha-ent
幻冬舎plus 5月29日(日)6時0分配信
近藤 誠
芸能人が胃がんで闘病したことがよく話題になります。最近では俳優の渡辺謙さんに人間ドックで早期胃がんが見つかり、内視鏡による治療をうけました。
渡辺謙さんが胃袋を残せたことは幸運です。でも、早期胃がんを発見して治療することは、ほんとうに役に立つのでしょうか?
今回は、僕のセカンドオピニオン外来を訪ねてこられたWさん(55歳、男性)との相談内容を紹介します。
*
「こんにちは、近藤です。会社で指定された人間ドックの内視鏡検査で胃に異常が見つかり、組織をとって顕微鏡で調べたら、“早期のがん”だといわれたのですね」
「はい。内視鏡治療で有名な病院を紹介され、治療日も決まっています」
「内視鏡の写真では、胃の上部に直径2センチほどの少し盛りあがった病変があります。おそらく粘膜にとどまる早期胃がんで、内視鏡による粘膜の切除は可能でしょう」
「切除したほうがいいんですか?」
「今日は質問にお答えするので、治療をうけるかどうかは、おうちに帰ってから決めてください」
「わかりました。では内視鏡による切除で、副作用が生じる可能性はどのくらいですか?」
「胃壁に穴があいたり、出血したりすると、開腹手術になることもあります。そういう事故が生じる率は手術者によって異なりますが、医者や病院には、成績をよく見せかけたいという気持ちがあるので、彼ら自身がいう実績やら数値はうのみにしないほうがいい。どうも5〜10%程度はあるようです」
「担当医は、内視鏡治療の名手だと聞いているんですが……」
「手術の上手な人だと事故率が低いことは確かで、1%未満かもしれません。ただ、その人が治療してくれる保証がない。名人がいる病院は修行中の若手医師もたくさんいます」
「そういえば診察中、若手医師がふたりほど立ち合っていました」
「痛まないように麻酔で眠らされたら、だれが施術したかわかりませんからね。そうでなくても、いよいよ治療だというときに若手医師から『はじめまして〇〇です。今日の治療は私が担当します』と切りだされたら、治療台から飛びおりて逃げ帰るわけにもいかず、いやいや同意してしまうのが患者心理です。
名人に確実に切除してもらえるのは、渡辺謙さんのような重要人物だけです」
「やっぱり、そうなんでしょうね……」
※第14回に続く。6月5日(日)公開予定です。
■近藤 誠
1948年東京都生まれ。73年、慶應義塾大学を卒業。76年、同医学部放射線科に入局。79~80年、米国留学。83年より2014年まで同医学部講師。12年、「乳房温存療法のパイオニアとして、抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性など、がん治療における先駆的な意見を、一般人にもわかりやすく発表し、啓蒙を続けてきた功績」によって「第60回菊池寛賞」受賞。現在は東京・渋谷の「近藤誠セカンドオピニオン外来」【http://www.kondo-makoto.com/】で年間2000組以上の相談に応えている。
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