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300席のチケットは即完売(C)日刊ゲンダイ
舌鋒は衰えず 古舘伊知郎「オレを買ってよ!」発言の真意
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/182668
2016年6月3日 日刊ゲンダイ
約2カ月ぶりの“古舘劇場”だった。古舘伊知郎(61)が1日、東京・恵比寿で「古舘伊知郎シークレットライブ 微妙な果実〜トーキングフルーツ〜」を開催した。
3月31日で12年間キャスターを務めた「報道ステーション」(テレビ朝日系)を降板後、初の公の場とあって300席のチケットは即完売。オープニングでは古舘が「報ステ」最終回で話した7分33秒のフリートークがノーカットで流れた後、「どうも!」と登場すると「今見ても自分の7分33秒のしゃべり、惚れ惚れしちゃうね」と自画自賛のスタートとなった。
場内は民放各局の幹部、プロデューサー、放送作家、アナウンサーなどテレビ関係者がズラリ。これは古舘の思惑通りだったようで、「今日は業界の人もたくさん来ているんです。テレビ局の人、ラジオ局の人どうですか? まだまだ働けるよ〜!」と営業活動する場面も見られた。
「各局関係者がズラッといる中、テレ朝の会長とか社長とか来ているけど、大丈夫、わきまえてるから!」と、テレ朝や「報ステ」の悪口を期待する客を一蹴。後任の富川悠太キャスターについては「大好き」と言いつつ、「“ですます調”のナレーションが気持ち悪いな、とかテレ朝に声色変えてクレームの電話入れちゃおうかなと思いながら見てる」とも。
舌鋒鋭い“マシンガントーク”は錆びついておらず、舛添都知事の金銭問題については「テレビのコメンテーターがケチとかセコイとか言ってますけど、天下一の税金ドロボーと言ってやらないといけない。早く百条委員会をやればいい」と古舘節が炸裂。さらに、「『笑点』の司会やりたかったなあ。(春風亭)昇太になってねえ、そりゃそうだ、既得権益の中でやるんだからこんな外様ができないですよ」とも語っていた。
「(降板後は)いろんな仕事が来ている」と話していたが、舞台を去り際に「オレを買ってよ!」とアピールしていた古舘。先日の朝日新聞のインタビューでは「平易でカジュアルなニュースショーができないかと12年やってきたけど、壁を打破できなかった」「僕はある意味、負けた」とキャスター敗北宣言をして話題になっていたが、「そうそう感傷に浸っている余裕はなさそうです」というのはさるテレビ関係者だ。
「所属する古舘プロジェクトは『報ステ』の制作から外れたことで30億円ともいわれた年間売り上げが吹き飛んだのだから大変です。古舘の今後の仕事についてはNHKをはじめ各局に売り込んでいるようですが、『おしゃれイズム』など単発のバラエティーは決まったもののレギュラーはゼロ。バラエティーやスポーツ番組なら1本200万円以上ともいわれる高額ギャラがネックになってどこも二の足を踏んでいる」(テレビ関係者)
まだ61歳。カネはうなるほど稼いだが、先輩キャスターの久米宏のようにセミリタイアを決め込むには早すぎるだけに、「オレを買ってよ!」の一言が意味深で重い。
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