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アブラの分類と、種類の具体例
高血圧や動脈硬化のリスクも…専門家が「植物油」のとりすぎに警告!〈週刊朝日〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170519-00000058-sasahi-life
週刊朝日 2017年5月26日号より抜粋
健康志向のなか、気になるアブラ。できるだけ減らしたいと思う人は多いが、加工食品に含まれる「隠れアブラ」について専門家らが警告している。
気を付けるべきアブラの質や種類について、かつてはバターやラードなど動物性脂肪はコレステロールを上げて心臓病などを引き起こすとして問題視されていた。今は「サラダ油」として健康によいイメージがあったオメガ6系(ごま油、大豆油、綿実油、グレープシードオイルなど)と呼ばれるアブラの過剰摂取の弊害に目が向いている。『カラダが変わる!油のルール』(朝日新聞出版)の著者で、油脂と健康の関係に詳しい麻布大学生命・環境科学部食品生命科学科教授の守口徹さんはこう語る。
「オメガ6系のリノール酸は、小児の成長には欠かせませんが、とりすぎるとさまざまな健康問題を引き起こすことがわかってきました。実は、加工食品で用いられている“植物油脂”“植物油”のほとんどは、リノール酸と考えてよいでしょう」
オメガ6系が健康に及ぼす問題について、非政府組織(NGO)日本食品油脂安全性協議会理事長で、名古屋市立大学名誉教授の奥山治美さんが説明する。
「オメガ6系は、穀類などさまざまな食べものにも含まれている脂質で、現代人はとりすぎる傾向があります。フィンランドやオーストラリア、アメリカなどで実施された大規模な疫学研究では、オメガ6系を増やすと、心臓病やがんの発症率や死亡率が高くなるという結果が出ています」
例えば、フィンランドの「ヘルシンキビジネスマン研究」は、男性ビジネスマン1200人をオメガ6系の摂取を増やした介入群と何もしない対照群に分けて、15年にわたって調査した。すると、介入群のほうが心臓病の死亡率が高いことが明らかになったという。
ほかにもオメガ6系は、動脈硬化や高血圧、アレルギー疾患、ドライアイなどにも影響を及ぼしているとされる。守口さんは言う。
「オメガ6系は体内でアラキドン酸という脂肪酸に変わります。アラキドン酸はエイコサノイドという生理活性物質を作り、アレルギー症状や頭痛などを引き起こすと考えられています」
このオメガ6系の害を抑えるとして注目が集まっているのが、オメガ3系。エゴマ油やアマニ油、魚のアブラなどに含まれている。
アブラと脳は深い関わりがある。脳の多くは水分が占めているが、残る脳組織の65%は脂質(アブラ)からできているからだ。
なかでも神経細胞を包む細胞膜は「食べたアブラでできている」といえるほど。守口さんによると、細胞膜は、オメガ6系をとるとオメガ6系主体に、オメガ3系をとるとオメガ3系主体になるという。DHAなどの魚油はオメガ3系だ。
「細胞膜は神経細胞自体を守るだけでなく、栄養やエネルギーを届けたり、不要になったものを排せつしたり、重要な役割を果たしています。その細胞膜がどんなアブラで構成されているかで、脳機能のパフォーマンスが変わってきます」
昔の日本人はよく魚を食べたので、脳機能がいい状態に保たれていたと考えられるが、現代人は低下してきているともいわれている。「魚を食べると頭がよくなる」というよりは、「欠乏で悪くなる」というのが真実のようだ。
前出の守口さんはマウスを使った実験で、オメガ3系をとると学習能力が改善するだけでなく、オメガ3系の欠乏でストレスを与えたときに強い不安を感じたり、キレやすくなったりすることを突き止めた。妊婦の産後うつにも関係するデータも出てきている。
認知機能にも影響を及ぼす。脳内で情報伝達を担う細胞膜にオメガ3系のDHAが行き届くと脳が活性化して、情報のやりとりがスムーズになるという。
「認知機能をベストな状態にしたいのであれば、オメガ3系の摂取を増やすしかありません」(守口さん)
気になるのは、加工食品には、どれくらい、どんなアブラが使われているのか。植物油研究家で歯科技工士の林裕之さんは、加工食品のパッケージの横や裏などにある「原材料表示」をチェックするのがポイントだと話す。
「原材料表示に、植物油脂、植物油、あるいはごま油、大豆油、ひまわり油、コーン油などと明記されている加工食品には、オメガ6系のアブラが使われていると理解しましょう。一方、動物油やラード、牛脂、パーム油などは飽和脂肪酸のグループに、オリーブオイルはオメガ9系のグループに入ります」(林さん)
原材料表示は、食品表示法で加工食品(包装容器に入れられた食品)に義務付けられ、原材料名を重さの割合の高い順に表示する決まりになっている。調理場で作って、その場で販売する弁当や総菜は対象外だ。
表示ルールでは、加工する際にアブラを加えていれば、記載しなければならない。ただ、植物由来か動物由来かは分けて書く必要があるものの、オリーブオイル、ごま油といったアブラの種類ではなく、単に植物油、植物油脂、動物油、加工油などの表示でもよい。アブラの種類について「非公開」と答えた企業もある。これに対し、日本脂質栄養学会はアブラの種類の表示も義務付けるよう要望している。
加えてチェックしたいのが、「栄養成分表示(タンパク質、脂質、炭水化物、塩分の表記)」だ。食品に含まれるトータルの脂質量が記されている。
「加工食品を購入する際は、必ず表示を確認する習慣をつけてほしい」(同)
隠れアブラはできるだけ控えたほうがいいが、加工食品には調理の手間が省けておいしいものが多く、忙しい現代人にとってありがたい存在。健康志向を意識した品ぞろえも増え、今や加工食品を排除して生活することは困難だ。
前出の守口さんは、「大事なのはバランス。オメガ6系と3系のアブラの割合を、4対1にすることを目指してほしい」と話し、隠れアブラと上手に付き合う生活を勧める。具体的には、【1】4食に1回は、魚料理を食べる(加工食品でも可)【2】揚げものは、できるだけ衣を外す(どうしても選ぶときは、カキフライやアジフライなど魚介系を)【3】1日2グラムのオメガ3系(エゴマ油やアマニ油では3グラム)をとる、などだ。
「エゴマ油やアマニ油は、オメガ6系の過剰摂取による害を抑えるオメガ3系のアブラ。サラダやヨーグルト、納豆、みそ汁にかけてとるとよいでしょう」(守口さん)
魚料理は刺し身でも焼き魚でも何でもよい。加工食品なら、サバ缶(水煮や味噌煮など)や魚肉ソーセージを。みそ汁やカレーに入れたり、炊き込みご飯などにしたりしてもおいしい。
「魚の缶詰の落とし穴は、ツナ缶。ボイルして植物油に漬けているため、オメガ3系はほとんど入っていないことが多く、オイルバランスが悪いのです」(同)
外食時のポイントは、前出の林さんが次のようにアドバイスする。
「大原則は、天ぷら以外は和食を選ぶこと。値段を度外視すればDHAやEPAなどが豊富なすしやうなぎがベストです。そばやうどんを食べるときは、トッピングは天ぷらや天かすではなく、わかめや山菜などを選びましょう」
めん類は昔ながらのしょうゆラーメンはオメガ6系が少なく、悪くないという。ファストフードではかき揚げなどが入った天丼より、牛丼や親子丼など、肉や卵を使った丼がベターだ。
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