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残業続きで睡眠不足、眠りの質を高めるには?起床、食事、運動のスケジューリングで業務の生産性を向上
ビジネスパーソンに贈る 眠りの超スキル
2017年4月24日(月)
伊藤 和弘
仕事やプライベートの時間をやりくりするために、真っ先に削ってしまうのが「睡眠」ではないだろうか。また、年齢とともに、眠りが浅くなったり、目覚めが悪くなったりする人も多いに違いない。もう眠りで悩まないための、ぐっすり睡眠術をお届けしよう。
前回の記事では、企業の依頼を受けて「睡眠マネジメント研修」を行うユークロニア社長の菅原洋平さんが編み出した、睡眠の質を高めるための生活改善法を紹介した。今回はその実践編。菅原メソッドをもとに、夜の残業が多いビジネスパーソンが陥りがちな睡眠の乱れの解消法をお伝えしよう。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/skillup/16/091500011/042000010/A.JPG
とりわけ睡眠のサイクルが乱れやすく、睡眠不足になりやすい職種として、システムエンジニアとタクシー・ドライバーを取り上げたい。どちらも夜の勤務時間が長いため、生活サイクルが夜型になり、睡眠時間が短く、勤務中に眠気を感じやすい職業だ。
しかし、「研修に行くと、どんな企業にも必ず“できる人”(睡眠の達人)がいます。その人が生活リズムを整えるために実践している方法は、その業種、その環境にとってベストの方法と言えるでしょう」と菅原さんは話す。
それは他の職種の人にも参考になるに違いない。「できる人」はどんなことを心がけているのか、早速見てみよう。
システムエンジニアの「できる人」の快眠スキル
システムエンジニアは平均睡眠時間が4〜5時間と短く、週末の寝だめで睡眠サイクルを乱しやすい。(©Mark Agnor-123RF)
1. 睡眠時間が短くても、いったん決まった時刻に起きる
システムエンジニアのAさんは平均睡眠時間が4〜5時間程度という激務。絶対的な睡眠時間を補うため、週末には「寝だめ」をしている。ここまでは珍しくないが、Aさんの場合は週末もいったんいつもと同じ時刻に起きて朝日を浴び、それから二度寝をする。これによって次第に週末の起床が早くなり、平日と休日の起床時刻に差がなくなっていったという。菅原メソッドにおける「起床時刻を一定に」「起床後4時間以内に光を見る」を実践しており、睡眠のリズムが安定しやすい。
2. パソコンの前で食事をとらない
激務のAさんは、食事中も机から離れず、パソコンの画面を見ながら食べることが多かった。しかし、「休憩中でも脳が視覚や聴覚の刺激を受けるような環境では、脳にかかる負荷が大きくなってしまいます」と菅原さん。
そのことを知ったAさんは、食事や休憩のときはパソコン用モニターの電源を切るように。その結果、「睡眠時間が同じでも満足感があり、作業中のミスも減った」という。
3. 忙しかった日の就寝時刻を遅くしないことを心がける
残業が続いて帰宅する時間が遅くなると、どうしても就寝時刻も遅くなりがち。基本的には起床時刻を一定にすることが大切で、就寝時刻は多少ずれても構わない。とはいえ、ベッドに入る時刻が遅くなれば必然的に睡眠時間は短くなるわけで、朝起きるのもつらくなる。
「残業で帰宅が遅くなったりして30分就寝時刻が遅れると、翌日も無意識にその時間まで起きていようとする。このパターンで慢性的な睡眠不足になる人が多いです」と菅原さんは注意する。忙しいときこそ、遅い時刻の就寝が習慣化することを防ぎ、起床時刻をずらさないことを心がけよう。
タクシードライバーの「できる人」の快眠スキル
タクシードライバーは深夜まで勤務が続き、生活が夜型になりやすい。(©PITI TANTAWEEVONGS-123RF)
1. 起床時刻をそろえる
タクシードライバーは深夜まで働くことが多く、どうしても朝が遅くなりがちだ。しかしBさんは早起き。毎日7時に起床し、家族とともに朝食をとっている。帰宅が遅くなるBさんが「1日1回は家族と一緒に食事をしたい」と思って始めた方法だが、これが菅原メソッドの「起床時刻を一定に」「起床後4時間以内に光を見る」に当てはまっている。
毎日同じ時刻に光を見ることでメラトニンの分泌リズムが整い、一定の時刻に眠気が訪れるようになる。睡眠リズムを整えるには、起床時刻を一定にするのが一番の基本だ。
2. 1日2食で朝食をたくさん食べる
「朝型のリズムを作るには、夕食から朝食までの絶食時間を長くして、朝食をしっかり食べるのがいいんです」と菅原さん。Bさんは家族とともに食べる朝食を1日の食事のメインとしており、昼食は遅めに食べて夕食はとらない1日2食を続けているという。体を動かすことが少ない職種なので、カロリーオーバーを防ぐ効果もある。
3. 遅い昼食の後は短時間の仮眠
朝食をがっつり食べる上、夕食をとらない1日2食ということもあり、Bさんの昼食は午後1時頃と遅め。その後、20分ほどの仮眠を取ることが習慣になっている。これは菅原メソッドの「起床後6時間経ったら仮眠」に当てはまる。起床後8時間経つとやって来る昼の睡魔を防ぐ意味もあるし、夜の睡眠時間を補う効果もある。
4. 夕方に軽く運動
タクシードライバーにとって夜は最も忙しい時間帯。その前の夕方に、車から出て軽いウォーキングをしておくのもBさんの日課だ。これは菅原メソッドの「起床後11時間経ったら体を動かす」と一致する。起床の11時間後は体温が最も高くなる時間帯。「このタイミングで運動すると、さらに体温が上がり、夜の就寝時にはスムーズに体温が下がりやすい」と菅原さん。体温の落差が大きいほど、夜は寝付きが良くなる。座りっぱなしの仕事なので、意識して体を動かすことは大切だ。
◇ ◇ ◇
以上のように、睡眠リズムが乱れやすい職業の人でも、リズムを安定させる工夫はある。ポイントは「起床時刻をそろえる」「起きたら光を見る」「睡眠時間が短ければ昼に仮眠を取る」「夕方に体を動かす」「残業が続いたときも就寝時刻を遅くずらさないようにする」など。ぜひ参考にして、忙しい毎日を乗り切ってほしい。
菅原洋平(すがわら ようへい)さん
ユークロニア社長、作業療法士、睡眠健康指導士
1978年生まれ。国際医療福祉大学卒業。国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター勤務などを経て、2012年より現職。様々な企業で「睡眠マネジメント研修」を行いながら、ベスリクリニック(東京都千代田区)で「睡眠外来」を担当。著書に『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)、『「寝たりない」がなくなる本』(王様文庫)など。
このコラムについて
ビジネスパーソンに贈る 眠りの超スキル
仕事やプライベートの時間をやりくりするために、真っ先に削ってしまうのが「睡眠」ではないだろうか。しかし、大事なプレゼンや商談の日を寝不足でむかえたのでは、せっかくの準備も報われにくい。また、年齢とともに、眠りが浅くなったり、目覚めが悪くなったりする人も多いに違いない。もう眠りで悩まない! ぐっすり睡眠術をお届けしよう。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/skillup/16/091500011/042000010/?
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