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「しょうが」に驚きの効能…がんや脳梗塞などの病気予防、抗ウイルス作用や免疫力向上
http://biz-journal.jp/2017/02/post_17949.html
2017.02.07 文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士 Business Journal
生姜の効能について、以前にも本連載で少し述べたが、今回は詳しく説明したい。
生姜ブームが続いている。大小の食品メーカーが、競って生姜入りの製品を開発販売している。曰く、「『冷え知らず』さんの生姜ホットスムージー」(永谷園)、「ほっとしょうが」(アサヒ飲料)、「ぽかぽか生姜めしの素」(岩下食品)、「生姜白湯鍋つゆ」(ヤマキ)など、枚挙にいとまがない。
この生姜ブームの火付け役は、まぎれもなく私である。昭和57年(1982年)に、東京で内科のクリニックを開業したとき、それまで「人参・リンゴジュース健康法」をはじめとする数々の健康本を上梓したり、玄米食を中心とした自然食療法を提唱したりしていた手前もあり、化学薬品はなるべく使わず、漢方薬処方を中心とする診療をすることにした。
しかし、医学部では漢方薬の講義などなかったので、漢方医学の独学を強いられた。風邪薬の「葛根湯」、胃の薬の「安中散」、肝臓病の薬の「小柴胡消」など、ほとんどの漢方薬に生姜が配合されている。そこで、生姜に関する研究論文を渉猟することにした。日本での研究論文は少なかったが、アメリカとデンマークの医学者が、かなり深くて広い研究をして論文を出していた。
それによると、生姜の辛味成分の「ジンゲロン」「ジンゲロール」「ショーガオール」などに、次のような効能があることが明らかにされている。
(1)体を温める
血管を拡張して血流をよくし、すべての内臓の働きを活発にすることによる
(2)白血球の働きを活発にして免疫力を高める
(3)強心・利尿効果により「むくみ」をとる。
(4)消化吸収を促進する
(5)発汗・解熱作用がある
(6)消炎(炎症を抑える)、鎮痛作用を発揮する
(7)吐き気をとめる。船酔い、つわり、抗がん剤による吐き気に奏効
(8)抗菌、抗ウイルス、抗真菌作用がある
(9)「めまい」に効く
(10)鎮咳作用を有する
(11)血栓症(脳梗塞・心筋梗塞)を防ぐ
(12)健胃作用・抗潰瘍作用がある
(13)脳の血流をよくして「うつ」に効く
■重用された長い歴史
1990年から米国立がん研究所が行っているデザイナー・フーズ・プログラムは、がん予防効果のある約40種の食物を重要度の度合いによって「ピラミッド方式」で記したものである。
その最上位にあるのが、ニンニク、キャベツ、甘草、大豆、生姜、ニンジンなどである。つまり、生姜は毎年、36万人超の日本人の生命を奪う死因1位のがんの予防になるのである。
そればかりか、生姜にがん細胞の「アポトーシス」を促す効果のあることが、米国ミネソタ大学のアン・ボード、ジガン・ドン両博士によって最近明らかにされた。アポトーシスとは、「がんが宿っている人体が、飢餓(極端な空腹)や発熱にさらされると、がん細胞ごと自殺する」という現象である。そうした辛い目にあわなくても、生姜の辛味成分がアポトーシスを促してくれるのだ。
こうした「生姜の効能」を年間100回以上受ける雑誌や新聞の取材で話し、「医者いらずの『生姜』事典」(PHP文庫)などを上梓することにより、生姜の効能が広く知られるようになり、生姜ブームに到達した、と私は確信している。
もともとインド原産といわれる生姜であるが、紀元前2世紀には古代アラビア人により海上ルートで古代ギリシアやローマに伝えられた。古代ギリシアでは、ピタゴラスが生姜を「消化剤」や「駆風剤(腸内のガスを排出する薬)」として用いており、古代ローマ人は食中毒などの「解毒剤」としても活用していた。
アジアとヨーロッパの香辛料貿易では何百年も、最重要商品が胡椒、2番目が生姜で、中世以降のイギリスでは1ポンド(約450グラム)の生姜が牛1頭と同価値だったという。
「14世紀にロンドンでペストが流行し、市民の3分の1が死亡したとき、生姜を食べることができた貴族たちは、ほとんど死ななかった」というエピソードなどにより、イギリス人も生姜の薬効を知悉していたのだろう。生姜を表す英語の「ginger」には、英和辞典を引くと、
(名詞)生姜、意気軒高、気管、ぴりっとしたところ
(動詞)生姜で味付けする、元気づける、活気づける、鼓舞する
とある。
■生姜紅茶
「子曰く」で有名な儒学の祖、孔子も、「食事するときは、生姜を必ず一緒に合じた」という。
現在、我々医師が使う医療用の漢方薬約200種の約70%に生姜が配合されている。「生姜なしには漢方が成り立たない」といわれる所以である。
すりおろし生姜(または粉末生姜)を味噌汁、納豆、豆腐、うどん、そば、煮物、醤油などに「うまい」と感じる量だけ入れて食べる「生姜三昧」の生活をされ、また熱い紅茶にすりおろし生姜とハチミツや黒糖を「うまい」と思う量だけ入れてつくる「生姜紅茶」を、1日3杯を目途に愛飲されるとよい。
上に挙げた生姜の効能に浴せる上に、インフルエンザ予防にもなる。紅茶の赤い成分(テアフラビン)がインフルエンザウイルスをやっつけてくれるからである。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)
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