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健診の意外な盲点、視力検査はどこまで正確?
知ってビックリ! 健康診断のウソ・ホント
2017年2月6日(月)
田村知子=フリーランスエディター
会社勤めを続けている限り、避けては通れない職場の健康診断。自覚症状のない病気を見つけてくれるのは有難いが、仕事に追われるなかで再検査を受けるのはできれば避けたいのが人情。異常値を指摘されたとしても、どこまで生活を見直せばよいのか、今ひとつ釈然としない人も多いだろう。このコラムでは、各種検査への臨み方や結果の見方、検査後の対応など、誤解交じりで語られやすい職場健診についてわかりやすく解説する。
Q 午後の仕事の合間に受けた職場健診の視力検査で視力が悪化。メガネなどで矯正すべき?
A 視力検査は目や体のコンディションが良いときに受けた方がいい。まずは眼科で再検査を。
職場健診で視力検査を受ける時間帯が選べるなら、その人の目や体のコンディションが良いときに受けるのが望ましい。こう話すのは、表参道内科眼科名誉院長の戸張幾生氏だ。「視力は体調によって違ってきます。仕事の合間の午後に受けた場合は、パソコン作業などで目が疲れていて、よく見えないこともあります」。
とはいえ、午前中でも寝不足だったり、前日に深酒をしていたりする場合は、視力に影響が及ぶこともある。視力検査を受ける際は、体調が良く、目の疲れも感じていないときがベストだ。
視力検査を受けたときの目の状態や体調がいま一つで、視力低下も気になる場合は、「眼科で検査を受けてほしい」と戸張氏は勧める。「職場健診の視力検査で視力低下がみられると、メガネ店でメガネを作ろうとする人もいますが、職場健診やメガネ店で行われている視力検査は、簡易視力測定器を用いた簡便な検査がほとんど。正確な視力や見え方の質までは分かりません」(戸張氏)。
職場健診の視力検査では遠視は分からない
視力検査には、遠くを見るときの視力を調べる「遠見視力検査」と、近くを見るときの視力を調べる「近見視力検査」があり、職場健診では一般的に、遠見視力検査が行われている。
正式な遠見視力検査は、指標(ランドル環)の並んだ視力表から5メートルの距離を取り、片目ずつ、指示された指標の切れ目を読む。(©PaylessImages-123RF)
ちなみに、職場健診の視力検査では、近視、遠視、乱視かどうかまでは分からない。これらは「屈折異常」と呼ばれるもので、視力とは別のものだからだ。
正式な遠見視力検査は、指標(ランドル環)の並んだ視力表から5メートルの距離を取り、片目ずつ、指示された指標の切れ目を読むのが基本。さらに、室内の明るさ、視力表の照度やコントラスト比なども決められている。
一方、簡易視力測定器による検査では、機器をのぞき込み、片方ずつ、示された指標の切れ目の方向に機器のスティックを倒していくことで、自動測定を行うことが多い。小さいスペースでも検査ができて、簡便に行える利点があるものの、正しい視力や目の病気の有無などを調べるには、やはり眼科での詳しい検査が必要だ。そのうえで、視力の矯正をしたほうがいい場合は、処方箋を書いてもらい、それに合ったメガネを作る。
近視のメガネは度が強すぎないよう注意
メガネ店に直接出向いてもメガネを作ることはできるが、「メガネ店で検査をしてメガネを作る場合、遠くが見えづらい近視の人は、過矯正になるケースが多い」と、戸張氏は指摘する。「メガネ店で検査を行うと、近視の人は遠くが最も良く見える状態に合わせてレンズを選びがちです。しかし、それでは、長時間かけていたり、仕事でパソコンを使ったりするには度が強すぎて、目が疲れてしまいます」。
メガネ店での視力検査では、近視のメガネが過矯正になるケースが多いので要注意だ。(©baranq-123RF)
近視の人がメガネを作る場合は、長時間かけていても違和感がないよう、度を少し下げて作るといい。遠視の場合は、もともとの焦点が網膜より後ろにあり、近くも遠くも見えづらいが、調節力を働かせて、遠くにピントを合わせている。そのため、調節力を助けるよう、少し度を上げるか、ちょうど良い度で作るといいそうだ。
眼科できちんと検査を受ければ、その人の視力やライフスタイルなどに合わせた処方を受けることができる。目の病気の有無も調べられるので、視力低下が気になるときは、コンディションのいいときを選んで、眼科で検査を受けることが大切だ。
戸張幾生(とばり いくお)さん
表参道内科眼科名誉院長、東邦大学医学部名誉教授
戸張幾生(とばり いくお)さん 1935年生まれ。64年東邦大学医学部卒業。東京大学医学部眼科、東京厚生年金病院、東京都老人医療センター眼科医長を経て、83年に東邦大学医学部教授に就任。2003年より同名誉教授、表参道内科眼科院長。現在は同クリニック名誉院長。日本眼科学会認定眼科医。専門は網膜眼底疾患に対するレーザー光凝固治療、白内障手術。主な著書、監修書に『治し方がよくわかる 疲れ目・目の痛み』(幻冬舎)、『名医の図解 よくわかる緑内障・白内障と目の病気』(主婦と生活社)などがある。
このコラムについて
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