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健康的な食生活、うつ病に効果も
地中海型の食事が患者の助けになる可能性
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健康的な食事は、うつ病治療の助けになるのか。地中海型の食事には精神医学上のメリットがあることを示した新たな研究結果について、WSJのスマティ・レディー記者に聞く(英語音声のみ)
By SUMATHI REDDY
2017 年 1 月 31 日 14:17 JST
うつ病の治療に関する新たな研究で、興味深い結果が示された。健康的な食事がうつ病患者の助けになる可能性があるというのだ。
この研究は、栄養精神医学という新しい分野に属す。食事を変えることで、うつ病などの「気分障害」の治療を促す精神医学だ。研究者たちは常に、うつ病をはじめとする精神疾患の新たな治療法を探求している。なぜなら、抗うつ剤や心理療法に反応しない人が少なくないからだ。
今回の研究論文は30日に医学誌「BMCメディシン」に掲載された。これによると、「地中海型の食事」群に割り振られた被験者のうち、12週間で寛解(病気の症状が軽減またはほぼ消失した状態)の基準に達した人は全体の3分の1に達した。一方、比較対照群では、わずか8%にとどまった。寛解は、診断質問票の患者のスコアによって評価され、精神科医はこれを使ってうつ病の重症度を判断する。
この論文の主任研究者である豪ディーキン大学のフェリス・ジャッカ教授(精神保健疫学・栄養精神医学)によると、うつ病の発現および罹患(りかん)のリスクと食事とを関連づける証拠は、観察研究でも動物実験でも多く存在する。ジャッカ博士は、国際栄養精神医学研究学会の会長でもある。
精神科医らはこの研究結果について、食事の変更がうつ病の従来の治療法に代わり得ることを示す証拠は一切ないと警告した上で、追加的な治療法として有効である可能性はあると指摘した。
地中海型の食事は、うつ病の追加的な治療法として有効な可能性がある
地中海型の食事は、うつ病の追加的な治療法として有効な可能性がある PHOTO: GETTY IMAGES/ISTOCKPHOTO
この処方箋は、非実用的な可能性もある。健康的な食事を作るには意欲や計画性が必要だが、それはうつ病患者にとって大きな負担だ。専門家は、うつ病患者は計画を行動に移すのが困難であるため、支援が必要になる公算が大きいと述べている。
軽度のうつ病に有効か
この研究は初のランダム化比較試験で、うつ病と診断されて既に治療を受けていた67人が参加した。被験者の年齢の中央値は40歳で、大半は体重過多だった。
実験では、およそ半数の被験者が食事介入群に割り振られた。被験者は以下のような食事計画を立てる支援を受けた。果物、野菜、豆、魚、全粒穀物、赤身肉、オリーブオイルとナッツを大量に含む食事を取る一方で、菓子、加工食品、ソフトドリンクやその他の非健康的な食品の摂取は控えるというものだ。被験者は食事日誌をつけ、栄養士との面談を毎週受けた。
残りの半数は比較対照群で、1対1のやり取りなど栄養士から通常受けられるような社会的支援を受けたが、食事は一切変更しなかった。これは、どんな変化があったとしても、その原因が栄養士とのやり取りではなく、食事そのものであることを判断するのに役立つ。この群の体重は減らなかったが、ジャッカ博士はそれが研究の焦点ではないと指摘した。
米ラッシュ大学医療センター精神医学部のロバート・シュルマン博士は、この研究にはいくらかの制限があったため、さらなる研究が必要だと述べる。同博士は、一部の被験者が受けていた投薬治療やその他の要因が、食事変更に対する被験者の反応に影響をもたらした可能性があるか否かが不明だと指摘した。
バージニア州マクレーンの精神科医、ジョシュア・ウェイナー氏は、食事の変更が、軽度のうつ病で投薬治療を望まない患者にとって、とりわけ有効である可能性があると述べる。「もし、意欲のある患者がいるのなら、これをすることに大賛成だ。問題は、多くの患者にその意欲がないということだ」
そもそも食習慣がお粗末な人だと、より良い結果が出る可能性がある、と同氏は指摘する。
メルボルン在住の専業主婦、サラ・キーブルさん(44)は、食事介入群に割り振られた被験者の1人だった。
キーブルさんはおよそ10年前にうつ病と診断されて以降、断続的に投薬治療を受けていた。彼女によると、今回の食事介入法は、ソフトドリンク、アルコール、チョコレートや加工食品を絶つのに役立った。また、魚、オリーブオイル、豆類や種子類の摂取量も増えたという。
キーブルさんは「2週間後には、気分がかなり落ち着き、集中力が高まって、何かをしようという意欲が沸いてきた」と話した。
キーブルさんは18カ月前に12週間の実験を終えて以降、食事介入法について程度を抑えて継続しようと試みている。ただし、今も抗うつ剤を継続しなければならない状態にある。
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