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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ
カロリー制限で長生き 成功の秘訣は“腹7分目”にあり
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/197809
2017年1月20日 日刊ゲンダイ
昔から「小食は長生きにつながる」と言われる。この言い伝えが正しいことが米国の研究機関によって実証された。
研究結果をまとめたのはウィスコンシン大学と米国立加齢研究所。どちらもサルを使い、好きなだけ食べるグループと摂取カロリーを3割減らしたグループに分けて生存年数を調べてきた。
これまで両機関の調査方法が違っていたため結果に食い違いが生じたこともあったが、今回、実験開始時のサルの年齢を「1〜14歳」と「16〜23歳」に分けて改めて解析。その結果、両機関とも年齢が高い16〜23歳でカロリー制限を開始したサルに限り長生きの効果がみられ、オスの場合は平均寿命の推計が全体より9歳長かったという。1〜14歳の場合は効果がみられなかった。
さらにカロリーを減らす時期や性別に関係なく、がんの発生率が15〜20%ほど低かった。また糖尿病や脳卒中の発症年齢が遅かったという。
■50歳から始めるのがベスト
なぜこうなるのか。
「腹7分目は病気にならない」(PHP)の著者で医学博士の米山公啓氏に解説してもらった。
「数年前、人間の細胞に“長生き遺伝子”が存在することが突き止められました。飢餓状態になるとこの遺伝子のスイッチが入り、体内の代謝が落ちて免疫力が高まるのです。免疫力のおかげでがんの発生が抑えられる。カロリー制限によってコレステロールによる動脈硬化が遅くなるから脳卒中の時期も遅くなるのです。カロリー制限の方法は、『肉と炭水化物を食べない』などと食べ物の種類を変えるのでなく、ふだんの食事の量をバランスよく3割減らす。つまり“腹7分目”食べるのです」
ただし誰もがすぐに効果が出るわけではない。すでに糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病にかかっている人は、まずそうした病気を改善させてからカロリー制限をしないと意味がない。体が弱い人がダイエットすると栄養不足に陥るので無理は禁物だ。
「カロリー制限は50歳から始めるのがベスト。腹7分目の食事を続けて80歳まで生きたら、“1.3倍のスイッチ”が入り、100歳まで生きられるというのが理論値です」(米山公啓氏)
腹7分目で食費は浮くし、100歳まで生きられる。カロリー制限は夢の長寿法だ。
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