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糖質制限をすると
なぜ「ケトン体」の血中濃度が高くなるのか?
「ケトン体」と言う言葉は、
長きに渡り
医学界では
悪しき犯罪者のレッテルを張られ
謂れなき冤罪を背負わされてきました。
そんな屈折した医学界に
一石を投じたのが、
産婦人科医の宗田先生でした。
その宗田先生の
名著「ケトン体が人類を救う」が、
上梓されベストセラーになり、
その「ケトン体」が
人間にとって素晴らしいものであることが
実際のデータで証明されましたが、
それから既に一年が経過しました。
その素晴らしい「ケトン体」について
書いてみましょう。
まず「ケトン体」は、
アセトン、アセト酢酸、βヒドロキシ酪酸の三つを
総称して「ケトン体」と呼びます。
まず、糖質制限をすると、
「ケトン体」が肝臓で多く合成され、
(糖質制限しなくても合成はされていますが)
血液中に大量に放出され
全身に良き作用をもたらします。
なぜか?
糖質の摂取量が減ると
肝臓において、
「ブドウ糖」を元手にした
「解糖系⇒TCA回路」の代謝が鈍り、
「TCA回路」内でできるはずの
「オキサロ酢酸」ができなくなります。
その「オキサロ酢酸」が
肝臓内でできなければ、
肝臓内の
脂質由来の脂肪酸ルートである
「TCA回路」も回らず、
脂肪酸ルートの「β酸化」でできた
「アセチルCoA」が大量に
「ケトン体」に変換されるからなんです。
その「ケトン体」は速やかに
血液中に放出され
全身の細胞に運ばれます。
蛇足ですが、
肝臓では「ケトン体」は
代謝されないように
プログラムされています。
ちなみに「ケトン体」は
水溶性なので
脂肪酸のようにたんぱく質のカプセルに包まれるようなことなく
すばやく血流に乗って、
全身の細胞に運ばれます。
脳のニューロンにもこのように
簡単に「血液脳関門」をかいくぐり
すばやくエネルギーになります。
ただ、
「ケトン体」そのものは、
直接「TCA回路」で代謝されないので、
細胞内で「アセチルCoA」に
戻され、めでたく「TCA回路」で
エネルギーになるのです。
ただし、「ケトン体」のうち、
実際にエネルギーになるのは、
「アセト酢酸」のみで、
「βヒドロキシ酪酸」は
「アセト酢酸」に変換されてから
エネルギーになり、
「アセトン」は呼気から排泄し、
エネルギーにはなりません。
ということで、
なんで糖質制限をすると
血液中の「ケトン体」濃度が
上昇するのか?
その「ケトン体」はどうやって
全身に運ばれ効率のよい
エネルギーになるのか?
ご理解いただけたでしょうか?
結局は、糖質制限を行うと、
ブドウ糖由来の解糖系によるエネルギー産生
(ブドウ糖回路ATP 2分子)から
脂肪酸由来のケトン体によるエネルギー産生
(ATP 130分子)に
切り替わるので、
ひじょうに身体が
軽くなり
快活になり
エネルギッシュな体調になり
健康になるということです。
蛇足ですが、
誤解がないように
補足しますが、
糖尿病性ケトアシドーシスも
ケトン体の血中濃度が
上昇しますが、
糖質制限を行って
血中のケトン体濃度が上昇するのと、
糖尿病性ケトアシドーシスで
血中のケトン体濃度が上昇するのと、
まったく状況が異なります。
糖尿病性ケトアシドーシスは、
インスリン分泌がない為に、
肝臓内にブドウ糖が取り込まれなくなり、
肝臓内でオキサロ酢酸ができなくなり、
仕方なくケトン体合成が亢進している状態を表し、
さらに、
インスリンが分泌されない為に
異常な高血糖状態を引き起こしているのです。
実際、
ケトン体高濃度と
血糖値が正常で
インスリン分泌も正常であれば、
当たり前ですが、
糖尿病性ケトアシドーシスは起きません。
糖尿病性ケトアシドーシスの原因は、
ケトン体濃度の上昇ではなく、
「異常な高血糖」と
「インスリン分泌の枯渇」が
原因であることが、
宗田先生の臨床データで
既に証明されましたので、
興味のある方は、
宗田先生の
「ケトン体は人類を救う」を
お読みください。
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