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アブラにはさまざまな種類がある(撮影/写真部・小原雄輝)
動物性脂肪は悪者じゃない! 脳梗塞リスク減らすバターやラード〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161216-00000065-sasahi-life
週刊朝日 2016年12月23日号
アブラと健康との関係について、「バターなどの動物性脂肪をマーガリンやサラダ油などの植物油に替えれば、動脈硬化で起こる病気が予防できる」という考え方が一般的には根強い。
「その考え方を覆す研究データが、1991年にはすでに公表されていました」
そんな驚くべき事実を打ち明けるのは、非政府組織(NGO)日本食品油脂安全性協議会理事長で名古屋市立大学名誉教授の奥山治美氏(77)。その研究とは、フィンランドの首都ヘルシンキで行われた「ヘルシンキビジネスマン研究」だ。
「この研究は、『動物性脂肪とコレステロールの摂取を減らし、植物油を増やす』という食事指導を受けたグループを15年にわたって追跡し、心臓病による死亡率がどれだけ下げられるか調べたものです。ところが、フタを開けてみると、何もしなかった対照群よりも食事指導を受けた介入群のほうが心臓病の死亡率が高かったという、まったく逆の結果が出たんです」(奥山氏)
オーストラリアのシドニーやアメリカのミネソタ州でも同様の研究が行われているが、いずれも植物油を多く摂ったほうが心臓病の発症率や死亡率が高いという結果が出ているという。
「植物油を減らして、動物性脂肪を摂ったら心臓病が増えるということを示す科学的な根拠はなかったんです」(同)
なぜ、ビジネスマン研究では食事指導を受けた群のほうが心臓病の死亡率が高かったのか。理由の一つとして、奥山氏は「(アブラの成分である)リノール酸の摂りすぎ」を挙げる。
リノール酸はごま油、大豆油、綿実油などに多く含まれる。αリノレン酸と同様、多価不飽和脂肪酸の一つで、体内では作れない必須脂肪酸だ。
身体の成長にかかわる成分を含んでおり、子どもには欠かせないが、成人が必要な量はごくわずか。しかも、米や大豆食品などあらゆる食べ物に含まれているため、「あえてアブラとして摂る必要はない」と奥山氏は考える。むしろ摂りすぎは動脈硬化やがん、アレルギー、認知症、炎症など病気の発症の原因になることが危惧される。
「リノール酸の必須量は1日に必要なエネルギーの1%程度だと考えています。数%以上摂るとプラスの影響よりも、マイナスの影響のほうが強く表れてしまうのです」(同)
一方、これまで悪者として扱われていた動物性脂肪は、一時的に血液中のコレステロール値を上げるが、長期的には値は変わらないということが、ビジネスマン研究などから明らかになっている。国内では17年間にわたって脳梗塞の死亡率と摂取した食品成分の関係を調べた「広島成人健康研究」がある。この調査では、動物性脂肪を摂るほど脳梗塞になる危険度が低くなることがわかっている。
こうした研究を受け、日本脂質栄養学会が中心となり、リノール酸が豊富な植物油は減らしたほうがいいという指針を出している。
「ラードやバターなどの動物性脂肪は、長期的に摂っても問題ありません。一方、リノール酸は普段の食事で十分摂れるので、あえて摂る必要はない。リノール酸が多い植物油を使うようなら、同時にαリノレン酸を意識的に摂ること。リノール酸の摂りすぎによる害が相殺されます」(同)
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