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牛乳を飲むと危険?本当?死亡率が約2倍、骨折数が増加との調査結果も(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/health18/msg/215.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 12 月 05 日 00:28:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

牛乳を飲むと危険?本当?死亡率が約2倍、骨折数が増加との調査結果も
http://biz-journal.jp/2016/12/post_17361.html
2016.12.04 文=石原藤樹/北品川藤クリニック院長 Business Journal


■牛乳は健康に良いのか悪いのか?

 牛乳を定期的に飲むことが、健康に良い食生活である、という考え方は、比較的最近まで世界的に広く認知されたものでした。成長期のお子さんの場合には、身長を伸ばすために有効だと考えられていて、大人になってからは、将来の骨粗鬆症の予防に有効だとされていました。かつては粘膜を保護する、胃潰瘍の治療薬としても使用されていました。カルシウムの摂取のためには、牛乳を含む乳製品の吸収率が高く、効率的であるとも考えられていました。

 しかし、その一方で牛乳は健康に悪いのでは、という考え方も、近年では決して少数派とはいえません。

 牛乳というのはかなり高カロリーの食品で、動物性の脂肪を多く含んでいます。特に大人になっても牛乳を飲むという習慣は、肥満や動脈硬化に結びつく可能性が否定できません。牛乳に含まれる蛋白質のカゼインは、1型糖尿病の原因の1つなのでは、というデータが複数報告されています。一部のがん、特に前立腺がんは、乳製品の摂取量と関連があるとする、これも複数の報告があります。

 牛乳には乳糖が含まれていますが、この乳糖は人間の乳糖分解酵素により、ブドウ糖とガラクトースという2種類の単糖類に分解され、その後に身体に吸収されます。小さなお子さんはこうした酵素を多く持っていて、そのため効率的に乳糖を分解して吸収できるのですが、大人になるとその効力は落ち、吸収される量は減ります。

 そしてこのガラクトースは、比較的少量の摂取においても、動物実験では酸化ストレスを増し、慢性の炎症を惹起して、老化を促進するという複数の報告があるのです。

■ガラクトースの健康への害

 ネズミにおいては、体重1キログラム当たり100ミリグラムのガラクトースで、慢性の炎症や老化促進の影響が生じるとされています。この量を人間で換算すると、6〜10グラムとなり、概ね1日当たりコップ1〜2杯の牛乳を、飲み続けることに相当します。乳糖は生乳に5%程度含まれていて、それが200ミリリットル当たり5グラムのガラクトースに、ほぼ変換されるからです。

 仮に動物実験と同じことが人間にも当てはまるとすると、1日コップ1〜2杯程度の牛乳を飲んでいても、老化が促進されるということになり、これは由々しき事態で、今の牛乳の摂取についての考え方を、根底から見直さなければならない、ということになります。

 しかし、本当にそれは人間においても当てはまるような事実でしょうか? それは今のところ明らかではありません。

■スウェーデンの疫学データのインパクト(2014年)

 2014年のブリティッシュ・メディカル・ジャーナルという医学誌に、乳製品と寿命や骨折との関係を調べた論文が発表されました(註1)。そこでは、スウェーデンにおける、男性と女性の2つの大規模な疫学データを活用して、牛乳の摂取量と生命予後及び骨折リスクとの関連性を検証しています。女性は6万人以上、男性は4万5000人以上が対象となっていて、女性は20年以上、男性も10年以上という長期の経過観察を行った、これまでで最も大規模な疫学データです。

 結果はビックリするようなもので、牛乳を1日コップ3杯以上飲んでいる女性は、コップ1杯未満しか飲まない女性の倍近く、亡くなる人が多かったのです。男性では違いはもっとわずかですが、やはり牛乳をたくさん飲む人は、飲まない人よりも亡くなることが多いという結果になっていました。

 骨折の起こりやすさについても、女性では牛乳をたくさん飲んでいる人のほうが、少ない人よりもやや骨折が多い、という結果になっていました。なかでも多かったのは股関節の骨折です。男性においては骨折と牛乳の摂取量との間には関係は見られませんでした。

 そして、乳酸飲料やヨーグルト、チーズのような乳製品では、牛乳のような死亡や骨折との関連は認められませんでした。

 つまり、特に女性で牛乳を1日2杯以上飲んでいると、病気で亡くなる人や骨折をする人が増えるというショッキングな結果です。その一方で、発酵食品であるヨーグルトや乳酸飲料、チーズではそうした結果は出ていません。

■牛乳は本当に骨折予防に良いのか?

 スウェーデンのデータでは、牛乳を飲むことにより骨折が増えています。骨に良いはずの牛乳でどうしてそうした結果が出てしまったのでしょうか。

 実は10代で牛乳をたくさん飲むと、骨の量は増えるのですが、身長も伸びるので、結果として大人になってからの重心が高くなり、それが股関節の骨折を起こしやすくする、というデータが存在しています(註2)。もちろん、カルシウムやビタミンDが多く摂れるというメリットもあるのですが、そればかりではないのです。

■牛乳と生活習慣病との間には、どのような関係があるのか?

 乳製品を多く摂る人は糖尿病などの生活習慣病にはなりにくい、というデータが複数存在しています。しかし、牛乳には動物性の脂肪が多く含まれていて、本当にそれで生活習慣病の予防になるのか、という疑問があります。

 2014年のダイアベトロジア誌という糖尿病専門誌の論文では、乳製品を高脂肪のものや低脂肪のものに分け、また生乳とヨーグルトやチーズを分けて検討した結果、ヨーグルトのような発酵乳では、明確な糖尿病の予防効果が認められたが、牛乳などのみでは、そうした予防効果は認められなかった、という結果が報告されています(註3)。

■牛乳と健康をどう考えるのが良いのか?

 それでは、牛乳は健康に良いのでしょうか、悪いのでしょうか?
 
 これはまだ結論の出ていない問題ですが、乳製品の健康への良い影響の多くは、実は牛乳ではなく、ヨーグルトやチーズによるものだと考えられます。

 その理由はまだ明確ではありませんが、牛乳に比べてヨーグルトなどの発酵乳のほうが、低脂肪で、老化の促進因子であるガラクトースの含有量も少ないことが、その要因として想定されます。特に成長期を過ぎた大人では、1日コップ1杯を超える牛乳を飲むことは、あまり健康的ではない、と考えたほうが良いように思います。
 
 皆さんも乳製品と賢く付き合ってください。

(文=石原藤樹/北品川藤クリニック院長)

【参考文献】
註1:Michaelsson K, Wolk A, Langenskiold S, et al. Milk intake and risk of mortality and fractures in women and men: cohort studies. BMJ. 2014 Oct 28; 349:g6015.
註2:Feskanich D, Bischoff−Ferrari HA, Frazier AL, et al. Milk consumption during teenage years and risk of hip fractures in older adults. JAMA Pediatr. 2014 Jan; 168(1):54-60.
註3:O’Connor LM, Lentjes MA, Luben RN, et al. Dietary dairy product intake and incident type 2 diabetes: a prospective study using dietary data from a 7-day food diary. Diabetologia.2014 May; 57(5):909-17.
 

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コメント
 
1. 中川隆[5274] koaQ7Jey 2016年12月05日 04:26:19 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[5709]
遊牧民は1万年間 ミルク・ヨーグルト・チーズばかり食べていたけど絶滅はおろか病気にもなっていない

定住牧畜民も牛乳を 2000年以上飲んでるけど誰も病気になっていない
哺乳類の乳なら小麦よりは健康にいいんだ

小麦はグルテンが有害だから長生きできなくなる
乳製品は穀物より体にいいんだ

因みに、黒パンの材料はライ麦で、ライ麦パンはグルテンを含まないから黒パンは有害でない
ヨーロッパで主食だったのは黒パンの方で、小麦パンを食べると病気になって早死にする

牛乳が有害だと言われる様になったのは加工乳を使ったホルモン入り乳製品が出回る様になってから:


有害なのは牛乳ではなくアメリカのホルモン残留牛乳とそれを使った加工乳・低脂肪乳だけ

牛成長ホルモンの中で唯一、遺伝子組み替えによって製造されたものがあります。モンサント社が開発した「rBST」(recombinant bovine matotoropin)、商品名を「ポジラック」といいます。牛が乳を分泌するときに出す成長ホルモンから分離した遺伝子を大腸菌に注入し、培養して製造します。これを牛に投与すると乳腺細胞が活性化するとともに、代謝全体が急激に高まり、牛乳の生産量を増加させます。

「遺伝子組み替え牛成長ホルモン」は、「乳牛の生産効率を高め、酪農家の収入を増やせる」とモンサント社は酪農家を煽ります。

確かに「ポジラック」を乳牛に注射すると、毎日出す乳の量が15〜25%増える上に、乳を出す期間も平均30日ほど長くなるといいます。アメリカではどの程度の乳牛に使用されているのかについて米農務省(USDA)によると2002年段階で、投与されている乳牛は全体の32%にあたるといいます。(22%、あるいは30%という説もあります)

しかし月2回の注射という作業に加え、1回当たり5.25ドルというコストがかかるため、小規模農家より数百頭〜数千頭の大規模農家の方がこの「ポジラック」を使用する傾向にあります。

結局アメリカでも牛乳はより一層、供給過剰になり、多くの家族経営の酪農家を廃業に追い込みます。遺伝子組み換え作物と同様、ここでもモンサント社の夢の技術を享受できるのは、大規模な企業経営だけです。


◆乳ガン、前立腺ガンを増加させ、抗生物質の投与も増やす!


遺伝子組み換え牛成長ホルモン「rBST」の投与は、インシュリン様成長因子(IGF-1)という成長ホルモンを増加させます。IGF-1は、人間の血液中にも存在している成長ホルモンと組成はまったく同じですが、細胞分裂を引き起こすもっとも強力な成長ホルモンの一つであり、高濃度で摂取すると様々な悪影響があるといわれます。

そして「rBST」を投与された牛の牛乳中のIGF-1は簡単に人間の血液に侵入します。IGF-1は低温殺菌では破壊されない上に、本来なら人間の胃のなかで分解されてしまうのですが、牛乳の中のガゼインというタンパク質がこの分解作用を妨げることによって、胃腸管の中でも生き延び完全なまま吸収されるといいます。

欧州委員会によって設置された科学委員会は、遺伝子組み替え牛成長ホルモンを注射された牛の乳には、IGF-1が高濃度に含まれていることをつきとめました。委員会の報告書はIGF-1の摂取と乳ガンおよび前立腺ガン発生の関係は、疫学的に立証できるとした上で、IGF-1の過剰摂取はガン細胞の細胞死誘発機能を抑制し、ガンの発生と進行を促進する、と警告しています。EUは「rBST」を投与した乳製品・肉の輸入も禁止しています。

カナダも1999年にそれまで10年間続いていた「rBST」の禁止を続行することを発表しました。カナダ保健省が出した報告書によると、「rBST」によって牛の不妊症、四肢の運動障害が増加すると報告しています。

もう一つ問題なのは「rBST」を投与した牛は乳腺炎にかかる率が最大25%も増加したということです。それによって牛の体細胞(膿汁)が牛乳に混じる確率も高くなり、また乳腺の炎症を抑えるために抗生物質が常時投与されてそれが牛乳に残存する可能性も増加することになります。


EUは「rBST」を投与した乳製品・肉の輸入も禁止しています。

これまで「遺伝子組み替え牛成長ホルモン」を認可したのは、ブラジル、南アフリカ、パキスタン、メキシコ、東ヨーロッパなど規制の緩やかな国々です。それに対して、EU15カ国を始めとして、オーストラリア、ニュージーランド、ノルウェーも認可していません。

日本国内におけるrBSTの使用を認可していませんが、それ以上の規制がありません。食品添加物の場合は、規制値が設定されているもの以外は流通禁止の規則があります。ところが家畜のホルモン剤については2種類(ゼラノール、トレボロンアセテート)だけ残留基準値が設定されていますが、逆にそれ以外は原則として流通が自由なのです。

規制値のないホルモン剤と「rBST」が投与された乳製品や牛肉はフリーパスで日本に輸入されています。しかし、残留はあるのか、どの程度の量なのか、その実態はまったく分からないのです。
http://asyura2.com/0601/gm12/msg/391.html


牛乳でできた乳製品 vs 乳製品で作られた加工乳

牛乳は成分無調整で飲む


よつ葉乳業は牛乳を原料にバター、ヨーグルト、チーズなどの乳製品を作っています。これが普通の乳業会社であるはずなのですが、不思議なことに普通の大手の乳業会社は乳製品で牛乳を作っているのです。

雪印は黄色ブドウ球菌の毒素などと思われる大量の食中毒被害を発生させました。洗浄工程の手抜きとされていますが、この事件の背景は大手の乳業会社のモラルの欠如した体質に根差すもっと深いところにあるのです。

低脂肪乳のような加工乳は、生乳と還元乳を混ぜて作ります。還元乳とは脱脂粉乳、無塩バターなどの乳製品と強い毒性の疑いのあるキレート剤(乳化の目的で使用されています)で作ります。あらかじめ決まった成分濃度に調整しておいた還元乳を、入荷した生乳の成分を検査して、その都度配合の比率を考えれば、目的の成分濃度にできるという仕組みです。乳業会社がなぜこんなに複雑な製造をしているのかという理由は、この方がもうけが大きいからなのです。なぜなら、加工用の原料は北海道産の何分の一かの価格の安い輸入物が使えるからです。もちろん、ヨーロッパ産のチェルノブイリの放射能汚染の心配のあるものも使われています。加工乳、低脂肪牛乳(ローファットミルク)、乳飲料は、生乳と還元乳の配合割合が異なるだけのことなのです。

さらに乳飲料にはブドウ糖(遺伝子組換え)、果汁(輸入品、農薬汚染、濃縮還元の問題あり)、合成色素、合成香料など粗悪な原料がいっぱい使われています。明治ヤシ油混入事件では乳製品ではなく、植物油が混ぜられていたのです。しかし、今でも市販のヨーグルトでは2000年7月第2週カタログ表紙で指摘したように、ココナツオイルなどを始め様々な薬品が堂々と使われているのです。

この加工乳に使われる生乳にも、1999年11月1週第43号でご紹介したように、エサ、飼い方など問題が山積みです。しかも、こともあろうに雪印は店頭で回収してきた乳製品を、この加工乳へ再利用していたわけです。どのような管理が行われたか不明な回収品を再利用するなどという、およそ食品生産に携わる立場としては考えられないことです。

しかし、このことは私たちにもLLミルク反対運動の当時からわかっていたことで、いずれこのような事件が起こることも予想できていたことでした。厚生省も知っていて放置してきたことです。さらに、このことは単に雪印に限定されていることでもないのです。現在の大手メーカーの製造ラインではいつこのような事件が起こっても不思議なことではないという現実がそこにあるのです。牛乳は成分無調整で飲む、こんなあたりまえのことを消費者が早く理解できない限り。


これまでの主な事件


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 森永ヒ素ミルク中毒事件
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古い牛乳、鮮度が落ちた牛乳はヨーグルト化が進み、乳酸菌が増えているため乳酸の酸っぱさがある。そのため、牛乳としては売れないので、アルカリ中和処理され、原料用、すなわち粉ミルクの原料にまわされます。

このとき森永は安い第2リン酸ソーダー(アルカリ剤)を購入して使いましたが、それはヒ素などを使っている鉄工所の廃液から回収したヒ素入りのものだったのです。そのため1954年130名の赤ちゃんがヒ素中毒で死亡し、今なお12000名の人々が後遺症で苦しみ続けているのです。


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 明治ヤシ油混入事件
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1971年、公正取引委員会は、明治乳業が牛乳に異種脂肪を混入していることを告発しました。そのため、1973年4月に乳等省令の改正で牛乳に乳成分以外の添加が禁止されています。


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 チチヤス乳業異臭事件
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牛乳ビンの消毒に使った次亜塩素酸ソーダが牛乳に残留し、異臭を発した事件。チチヤス乳業ではこの薬品を含む排水を川に流し、大量の魚が川に浮いた事件も起こしています。一部の酪農家では搾乳するときにこの薬品をわざと牛乳に混入し、牛乳の細菌数を低く見せるという噂があり、心配です。


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ピンホール事故などの危険性
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このほか、ピンホール事故で中部地方で食中毒事件が発生したことがありますが、このことは超高温滅菌(UHT滅菌)で無菌化された牛乳ではいつ死亡事故が発生するかもしれないという心配があります。パスチャライズ牛乳では、乳酸菌がいるため、保管条件が悪くてもヨーグルト化して酸っぱくなったり、かたまったりするだけで心配はないのですが、無菌化している牛乳ではパックの角などに発生したピンホールから食中毒菌が侵入し、異臭を発しない場合、気づかずに飲んでしまうこともあるからです。


低脂肪乳は健康になるか?


低脂肪乳は脂肪が少ないから健康になると思うのはあまりにも短絡的です。

まず、生乳そのもののポストハーベスト農薬、遺伝子組換え、薬漬け畜産などの原料段階の汚染の問題、輸入原料の放射能汚染、加工工程の薬品汚染など問題だらけです。脂肪の摂りすぎが心配なら、おいしい良質の牛乳を少しだけ飲めばいいのではないでしょうか。

牛乳はカルシウムいっぱいって本当か?

確かに搾りたての牛乳には消化吸収によいカルシウムが100g中100mgくらい含まれています。煮干しに含まれるカルシウムより1.5倍くらい体に吸収されるので良質とされています。しかし、この良質なカルシウムは滅菌による加熱には弱く、消化されにくい難溶性の無機カルシウムに変化してしまうのです。したがって、生乳やパスチャライズ牛乳ではカルシウムが期待できますが、一般に市販されている大手メーカーの牛乳ではそのほとんどが超高温滅菌牛乳であるため、カルシウム分子が熱変性を受けてしまっています。

もちろん、90日保存可能と宣伝するLLミルク(ロングライフミルク)でも熱変性しています。

生体中におけるカルシウムの代謝はその体がどれくらいカルシウムが不足しているかということで吸収率が大きく異なることが知られており、必要に応じて人体は、牛乳以外の野菜(小松菜、だいこん葉)、雑穀(ごま、大豆)、小魚、海藻から十分カルシウムを吸収できるのです。

とくに小魚、海藻のカルシウムは吸収率が多少劣っても、量が多いので優れたカルシウム源です。なお、栄養士は食品のカルシウムばかり考えていますが、水道中にもカルシウムが含まれており、そもそも日本人がカルシウム不足になる心配はほとんどないのです。

骨粗鬆症の予防に、牛乳を飲まされている老人が多いのですが、農薬などに汚染された牛乳を飲んで、またマクギャバン報告の示すように高カロリー、高脂肪、高蛋白の牛乳、しかもカルシウムの吸収しにくくなっている超高温滅菌の市販乳を飲んで、健康になるわけがありません。


よつ葉の乳製品


プレーンヨーグルトは生乳100%

よつ葉乳業では生乳100%と乳酸菌のヨーグルトを作っています。しかし、これは大変珍しいことで、大手メーカーでは粗悪な乳製品や異種脂肪でしか作っていないのです。詳しくは2000年7月第2週カタログ表紙を参照して下さい。

チーズも無添加

よつ葉ではゴーダチーズ、チェダーチーズ、シュレッドチーズ(チェダーチーズ、モッツァレラチーズが原料)、カマンベールチーズを牛乳と乳酸菌から精製塩、塩化カルシウム、レンネット、白カビなどで作っています。ただし、よつ葉プロセスチーズは伊藤ハムに委託しているもので原料は輸入物であり、原料、生産工程も市販品であり、もちろんオルターでは取扱いません。市販のチーズには一般的に安くて危険な輸入原料が使われている問題、発酵調整剤などの食品添加物などの問題があります。

バターも無添加

よつ葉バターの有塩バターは塩分控えめ(精製塩1%台)で、無塩バターとももちろん牛乳より無添加で作っています。ところで大手メーカーのバターの色はいつも一定ですが、これはカロチン色素で黄色く着色しているのです。またBHT、BHAなどの防腐剤の使用や原料も放射能汚染の心配な輸入物の使用が一般的なのです。
http://alter.gr.jp/Preview2.aspx?id=462&cls=


よつ葉乳製品のご案内
http://www.yotsuba.co.jp/product/gyunyu.html

牛乳有害論は成長ホルモン入り牛乳を日常的に飲んでいる場合の話ですね。

加工乳や低脂肪乳にはこういう米国産の安い成長ホルモン入り牛乳を使っているから危険なんです。

牛乳は大手でない地場メーカーの無調整乳を飲みましょう。


牛乳有害説は証拠ゼロです

遊牧民は何万年間も乳製品しか食べてこなかったけど、絶滅はおろか病気にすらならなかった。

本来の乳製品が体に悪い訳がないんですね。


各種の研究データでは、牛乳はがん、高血圧、高脂血症、糖尿病などのリスク要因にならないばかりか、そのリスクをコントロールしたり、低減する働きが認められ、生活習慣病の予防に貢献していると考えられます。

牛乳には、がんの発生率を低下させるというデータが出されています。

牛乳などの乳製品を摂取すると死亡率は4割低下

 オーストラリアのモナッシュ大学の研究では、伝統的に乳製品を食事でとる習慣がない地域であっても、乳製品を毎日少量とると心臓病や脳卒中のリスクを減らすことができることが明らかになった。

 研究には、台湾の約3,810人の成人男女(19〜64歳)が参加した。台湾には牛乳やヨーグルトなどの乳製品を食べる習慣はなく、参加した男性の30%、女性の22%は乳製品を食べる習慣をもっていなかったという。

 がんと心血管疾患は、台湾でも主要な死亡原因となっているが、乳製品を週に3〜7回食べていた群では、全死因による死亡率が39%も減少していた。乳製品を全く食べない人は、そうでない人よりも血圧やBMIが高く、体脂肪も多い傾向がみられた。


日本人の死亡原因で最も多いのががんで、全死亡数の約3分の1を占めています。がんの原因となるものは、喫煙、食事、放射線、環境汚染、食品添加物、ウイルスなどで、いずれもわれわれの身の回りにあるものです。したがって、ガンを予防するためには、これらの要因を避けることと、がんに対する免疫力、抵抗力を強くすることです。この免疫力、抵抗力は、生活習慣、特に食生活と深く関っています。

最近日本人に増えている大腸がんや乳がんは、動物性脂肪の過剰摂取が、胃がんは塩分の過剰摂取が関与していると指摘されています。

牛乳とがんの関係ですが、疫学調査によると牛乳の摂取により、胃がん、大腸がんや乳がんの発生率が低下するというデータが出ています。また三次機能の研究で牛乳には、免疫力、抵抗力を高める働きがあることが認められています。


寝たきりの原因となる骨粗鬆症の予防には牛乳は欠かせない食品です。

高齢化社会のなかで介護が必要となる原因として、脳血管疾患に次いで多いのが転倒・骨折です。転倒・骨折は骨粗鬆症が背景要因となっているカースが大半です。骨粗鬆症は閉経後の女性に急増する病気で、日本では約1,000万人の患者さんがいるといわれています。

骨粗鬆症の予防にはカルシウムの摂取が重要であることはよく知られています。牛乳はそのカルシウムの補給源として最適な食品です。牛乳の積極的な摂取により、骨折率も低下するというデータが報告されています。

このほか、関節に激痛の発作を起こす痛風(高尿酸血症)についても、牛乳の摂取により、そのリスクが低下するという疫学調査が報告されています。
http://www.zennyuren.or.jp/qa/wakaru50/gairon3.htm

牛乳を飲んで脳を活性化、記憶や認識力アップの可能性 米研究
2012年02月02日 18:46 発信地:オランダ

【2月2日 Relaxnews】牛乳は脳に良い飲み物だ――米メーン大学(University of Maine)による直近の研究で、1日1杯の牛乳は脳を活性化させる可能性があるとの結果が出た。

 オランダの乳製品関連専門誌「International Dairy Journal」1月号に掲載された同大研究チームの論文によると、より多くの乳製品を摂取した成人は、少量、もしくは全く摂取しない人と比較して、記憶力や認識力のテストで著しく好成績を収めたという。また、牛乳を多く摂取した成人がテストで失敗する確率は、牛乳を全く摂取しない人に比べて約5分の1以下だった。

 調査の対象となったのは23歳〜98歳の男女900人。研究チームは、視空間や言語、作業記憶などに関するテストを通じて、記憶力や認識力についての調査を行った。その結果、8項目のテストで最も好成績を収めたのは、最も多く牛乳や乳製品を摂取している被験者たちだったという。

 また、乳製品を多く摂取する人は、そうでない人に比べて、全体的に健康が維持できているとの結果も出ている。

 テスト結果については、心血管系リスクや生活習慣、食生活などの外部要因を考慮したうえで調整を行った。

 米国での牛乳消費量は1994年以降、下降し続けている。(c)Relaxnews/AFPBB News.
http://www.afpbb.com/articles/-/2854936?utm_source=yahoo&utm_medium=news&utm_campaign=txt_link_Wed_r1


2. てんさい(い)[571] gsSC8YKzgqKBaYKigWo 2016年12月05日 13:18:21 : 0kUGInjLpY : VLecBnM2280[235]
牛乳が体に悪い根拠一覧 (内海聡)
http://www.asyura2.com/15/health17/msg/882.html

”牛乳は害”の科学的根拠を示そう/内海聡 他の食品から摂取したカルシウムを体外へ排せつ ミルクの20%は遺伝子組換え
http://www.asyura2.com/15/health17/msg/706.html

牛乳はカルシウムを奪い骨を弱める。毒素をだし、血液を汚す。タバコの害どころではない。政治的圧力や宣伝攻勢で洗脳
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/629.html

牛乳・チーズ・ヨーグルト、発がん性の危険 寿命短縮や骨折増加との調査結果も(Business Journal)
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/740.html

牛乳は超危険!子供は絶対NG!がん・糖尿病・脳梗塞・心筋梗塞の恐れ(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/health17/msg/523.html


牛乳の研究 乳製品の一日の摂取量が1000mgを超える地域では、骨折が多い
http://www.asyura2.com/15/health17/msg/344.html


僕が子供に牛乳を飲ませない7つの理由  なんとも恐ろしい日本の牛乳 私は豆乳ヨーグルトにトルコレーズン。(トルコレーズンはチェルノブイリの影響が心配でやめ。オーストラリアレーズンにしていたが、結局レーズンには飽きた。最近はインドのカシューナッツをおやつに)
http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/403.html

「牛乳は子どもによくない」 佐藤章夫著 と、最近の牛乳危険記事リンク
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/759.html

私は牛乳のまないでチーズをごくたまに食っていたが、チーズも食うなと、最近セブンイレブンに並んでいた本、「老けない体をつくる食べ方」(山田 豊文監修)https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4800251141/asyuracom-22 に書いてあったのでチーズもやめようかなと。立ち読みしたが、こんなまともなことを書いてある本がコンビニに並んでいるのがびっくり。


3. 中川隆[5288] koaQ7Jey 2016年12月05日 19:29:08 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[5723]
>>2 はすべてデマで、既に否定されている

4. 中川隆[5294] koaQ7Jey 2016年12月05日 21:25:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[5729]

牛乳有害説から見る、詭弁の基本。 2006年08月18日

毎日新聞 牛乳「有害」本が波紋 でもやっぱり「有益」は多数派

このニュース記事が本当のことならばかなりゲーム脳みたいな論法が使われ、公然とまかり通っている・・・らしいのでかなり嫌なところ。

この問題自体は真面目に議論するのも少し憚られるのですが、これらの話(つまり真偽よりもこのニュースで取り上げられている内容は)はとても詭弁の基本挙げていて、非常に面白いサンプルになります。

(多分、毎日新聞の記者は、立場上おおっぴらにできないが、この本が詭弁だと主張したいのじゃないかと思う。賛成論の後に必ず否定論を載せているし。)


『日本人が1年間に飲む牛乳は1人平均約35リットル。

デンマークやオランダなどは優に100リットルを超える。
チーズなど乳製品を含めると、その差は4倍前後にもなる。

しかし、高齢者の大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)(太ももの付け根)の骨折率は北欧諸国の方が日本より高い。このため「牛乳は防止策にならない」との指摘がある。』


これは最もメジャーな統計トリックです。

AとBの差について、何に原因があるかは統計では算出できない場合があります。

具体的に言えば北欧諸国と日本では牛乳以外の差がありまくりで、この骨折率の原因は牛乳以外にある可能性が非常に高いため、牛乳を根拠とするのは立派な詭弁だということです。

統計から牛乳の骨折率の関係を調べたい場合、全員同じ日本人から牛乳をよく飲む人間とそうでない人間を何千人か(多ければ多いほどいいけど)サンプリングしてそこから求めたほうが正確です。
できれば追跡調査をするべきですが。


『子牛の成長を促す牛乳には、硫酸エストロンなどの女性ホルモンが含まれている。
佐藤章夫・山梨医科大名誉教授はこの視点から、今年6月の環境ホルモン学会で「硫酸エストロンはビスフェノールAなどの環境ホルモン(内分泌かく乱物質)よりも強い」との説を発表し、注目された。』


ここで注目すべきは、主語が牛乳は、ではなく、硫酸エストロンは、となっている点です。

イソフラボンは有名な女性ホルモンですが一般に健康成分として知られています。
ですから女性ホルモンが(または環境ホルモンが)有害物質に直接繋がるというわけではありません。

また硫酸エストロンがビスフェノールAよりも強いという事実は、牛乳が環境ホルモンよりも有害ということになるわけではないということは理解していただけるでしょう。


『同名誉教授は、雌ラットに発がん物質と同時に牛乳や水などを与えた実験結果から、牛乳に乳腺腫瘍を促進させる作用があったとして「牛乳を大量に飲み続けると卵巣がんなどのリスクが高まる」との仮説を提起した。』


ラット実験は書籍「買ってはいけないは買ってはいけない」で多く指摘された詭弁の1つとなりえる可能性があります。

ラットによる実験は生物への影響を調べる上で非常に有益ですが、詭弁に使われることも多くあります。ラットへ与える物質の量は人間換算すると非常に大きくなり、影響が誇張される場合があるので注意するべきです。

例えば書籍「買ってはいけない」では、ラットへある物質を投与し続けるととある病気になる、という文章があるのですが、書籍「買ってはいけないは買ってはいけない」では、水でさえラットに大量投与しつづければ下痢を引き起こす、となっています。

牛乳の例で言えば1日2本牛乳を飲むと下痢を起こすといわれるように、非常にタンパク質の刺激が強い飲み物であることが知られています。

このように一定量を超えると悪影響を及ぼす危険性は無視できないのは確かですが、ラットの体重と人間の体重から一日どれくらいの牛乳がこの影響を出すのか算出するべきです。

実際のデータについてはこちらで見つけました。
http://food.kenji.ne.jp/review/review193.htmlより


『4 「ヨーグルトを与えたラットのすべてに白内障がみられたこと
を報告」(247頁下段17、18行目)の記載について
 
(事実)
 本実験は、ラットに対するヨーグルト摂取量を、体重60kgの人間に換算して一日当たり21.6kg〜24kgとするなど極端な条件を設定したものである。このような日常生活では想定できない摂取量による実験結果を根拠としてヨーグルトの摂取と白内障との因果関係を結びつけた記載は不正確で誤解を与えるものである。』


体重の3分の1のヨーグルトは普通にストレスで死ねると思います。

また、実験は基本的に人間で行うべきで、ラットは代替手段であるため、牛乳の実験でラットは使うべきでは無いと言えます。

毒物の実験でラットを使うのならわかりますが、そこらじゅうに大量のサンプルが存在する人間社会にいるのにも関わらず、ラットで牛乳実験をすることは正確性に欠けるでしょう。

ラットはラットであり、人間ではありませんから、別の原因が作用する可能性は非常に高いです。


『ネット上で取り上げられることが多い有害説の論拠の一つが「牛乳は子牛が飲むもの。人が他のほ乳動物の乳を飲むのは不自然」との考え方だ。』


これは既に詭弁にさえなりません。

不自然であるか、不自然でないかという議論は、悪徳商法で使用され、たまに騙されてしまう人がいますが、殆どの人は感覚的にこれが間違った主張であることを見抜きます。

分かりやすい例を挙げれば、

「動物は服を着ないのが自然だ。人間は動物である。よって人間は服を着ないのが自然だ。(→だから裸で生活しようと繋がる)」

といった三段論法でありますが、頭の「動物は服を着ないのが自然だ」の根拠が無いため詭弁になっています。
http://tail.s68.xrea.com/blog/2006/08/post_33.html


ダマされるな!牛乳有害説の有害性 2014年4月29日火曜日


好き嫌いなくなんでも食べることは昔から親が子に教えてきたこと。だが、福島原発事故以降、日本国内で食品の安全性や放射線汚染の影響等が異常な程に注目を浴びるようになり、その後も産地偽装問題等食品関連の問題が続いたことで話題性は高まるばかり。

なかでも比較的放射線の影響を受けやすい牛乳は、その有害性が声高に主張されている。

とはいえ、牛乳の有害性は原発事故以前に既に牛乳有害説として食に神経質な一般人の間で支持を集めていた。


牛乳有害説の主軸は、放射線汚染というよりも牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素ラクターゼの不足である。

大半の日本人が乳糖を分解する酵素を持たない(もしくは不足している)乳糖不耐症であるため、下痢等の症状に苦しむことになるという。

牛乳を飲んでもカルシウムを吸収できないどころか、飲んだことで深刻な下痢に悩むことになるそうだ。そんな牛乳有害説を支持するとある保護者がブログに書いたセンセーショナルな記事
(http://ameblo.jp/3shin5kan/entry-11763752382.html)

が注目されている。


結論から言えば、牛乳有害説はまともな根拠すらない全くの嘘。

牛乳は今も昔も重要なカルシウム摂取源であって、その他にもビタミンやミネラルをバランス良く含む素晴らしい食品なのだ。

牛乳有害説の中心的な根拠となっている乳糖不耐症それ自体は嘘ではない。

ハーバード公衆衛生大学院の研究結果によれば、アジアの人々の90%が乳糖不耐症であり、これはヒスパニックの人々(50%が乳糖不耐症)や北欧の人々(15%)に比べて明らかに高い数値と言える。

肝心の日本人はというと、元東京大学医学部教授の上田英雄氏が実施した調査結果をそのまま引用すると、実に95%もの人々が乳糖不耐症なのだという。


乳糖不耐症の人に過剰な量の乳糖を投与すると下痢等の症状が確認されるのだが、これは消化吸収されずに大腸に到達した乳糖が腸内の浸透圧を上げることで、腸壁から水分が染み出し、便が軟化することによる。だが、東京大学大学院農学生命科学研究科の清水誠教授は論文で、

「乳糖30g(牛乳700ml相当)ではひとりも下痢を起こさないため、コップ1〜2杯の牛乳では多くの場合、問題がない」

としている。それでも牛乳有害説の論者は、牛乳と下痢との関係性を主張し続けるだろう。例えば、聖霊女子短期大学生活文化科の塚田三香子教授が学内で実施したアンケート調査では、牛乳を苦手とする学生のうち28.1%の学生が飲まない理由として「お腹がごろごろする」ことを挙げている。


牛乳を飲むことと下痢との関係を否定する学者もいれば、肯定する学者もいる。個人的には、小学校入学後に学校給食で毎日のように出される牛乳がどう考えてもご飯に合わないので、ひと通り食べ終えてから牛乳を一気に飲んでしまったことが原因なのではないかと思う。冷えた飲み物を一気飲みすれば、牛乳に限らずお腹に良くないことは当たり前のことである。とはいえ、一度幼少期に苦手意識をもってしまえばそれを克服することは容易なことではない。


前出の塚田教授は、マウスを用いた実験を通して、乳糖を含む食品を投与し続けた個体の方が、乳糖を含まない飼料を与えた個体よりも乳糖分解酵素の活性を持った細菌類の数が上昇し、乳糖不耐症を軽減する効果を得たことを証明している。この実験結果を受けて塚田教授は、

『「乳糖不耐症と自覚する集団は、乳類を摂取しないためカルシウム摂取量が低い」ということが確かめられている。このような集団に起こるのは、「牛乳による不快な症状を自覚しやすい人は牛乳など乳製品を取らない、すると乳糖を摂取する機会がないために乳糖分解を助ける腸内細菌叢が形成されない、細菌による乳糖分解の助けもないために牛乳をのむと益々乳糖不耐症の症状が自覚されやすい。」という循環が成り立ってしまうためである。』

と結論付けた。


それでもまだ牛乳有害説の支持者はこう訴えるだろう。

「我々は人間だ、マウスじゃない」


だが、牛乳有害説を崩す根拠はこれだけではない。

アメリカ国立衛生研究所の研究員がThe American Journal of Clinical Nutritionで公開した論文では、乳糖不耐症の被験者とそうでない被験者との間で牛乳に含まれるカルシウムの吸収率の差が大きくないことが明らかにされている。

また、同論文では1983年に実施された同様の実験でも乳糖不耐症の被験者のカルシウム吸収率が通常よりも18%程低下したという実験結果を紹介しているが、これは言い換えれば、乳糖不耐症の人でも80%以上のカルシウムを吸収できることを意味している。


その点、冒頭のブログ記事では、

『特によく聞くのが、「カルシウムが多くて骨が強くなる」です。

でも実は牛乳ってそんなにカルシウム多くないんです。牛乳100g中に110mgのカルシウムが含まれています。ひじきには1.4倍 小松菜には1.5倍 大根の葉っぱには2倍切り干し大根には5倍昆布には6.5倍ワカメには7倍煮干には22倍のカルシウムが含まれています。』

と、牛乳が必ずしもカルシウムを豊富に含む食品ではないことを挙げているが、公益社団法人日本栄養士会はHP上で

『カルシウムは吸収率の低い栄養素ですが、牛乳のカルシウムの吸収率は他の食品に比べ高く(牛乳:約40%、小魚:約33%、野菜:約19%)、手軽にある程度の量を摂取できます』

と説明しており、実質的な吸収率を考えれば牛乳が圧倒的に効果的な食品であることは明らかであるといえる。


そもそも大勢の生徒に限られた人員と経費で食事を準備しないといけない学校給食において、ひじきだの大根の葉っぱだのを献立に採用するよりも、牛乳を1人1本ずつ与えた方がより経済的かつ効果的である。それに、学校給食の献立は、牛乳に含まれるカルシウムの吸収を助けるビタミン類のバランスが良くなるように組まれている。とりわけ牛乳との相性の良いビタミンDは、日光を浴びることで生成できるため、牛乳の文句を言う位なら給食をしっかり食べて外で思いっきり遊んだ方が子供の健康のためになるのではないか。


結局のところ、このブログの著者が信奉する牛乳有害説は、全く根拠なき嘘なのである。

兵庫県丹波市に住む著者が福島原発の放射線汚染の心配をするあたり既に意味不明ではあるものの、NPO法人新宿代々木市民測定所が公開している牛乳の放射線汚染度のリストを見ても今のところ深刻な健康被害を与えるような牛乳は市場に出回っていない。むしろ、訳の分からない説に囚われて、罪のない子供が貴重なカルシウム源を失っていることに同情の念さえ芽生えるといったところだ。


なにはともあれ、牛乳は最高の食品であることに変わりはない。

この著者のように、牛の乳を人が飲むことを疑問視するのであれば、そこは徹底して加工食品も食べずに裸で暮らせば良いのだ。ブログのコメント欄にある読者がこんな質問を投げかけた。

「でわ、アイスも、ケーキも、ピザも食べないんですね?これらも乳製品ですが?」

肝心の著者はというと、

「知った上で食べてますよー。みんな好きですし。

あれこれ選択した上でですが。体にいいからという間違った思い込みで食べたり食べさせたりするのがよくないといいたいんです」

と答えている。 間違った思い込みとは何か、考えを改めるのは今からでも遅くはない。
http://tairakun.blogspot.jp/2014/04/blog-post_6652.html


まだ「牛乳有害論」を信じている人が居るのね〜・・・!?ヾ(▼ヘ▼;) 2010-06-27

以前ベストセラーになった「病気にならない生き方」に記されている「牛乳害悪論」は、既に全く根拠の無い出鱈目であるに過ぎない事が明らかになっていると自分は考えている。


だが現在mixiの「マクロビオティック(玄米菜食)コミュニティーの『牛乳について教えて下さいトピック 』」で、「牛乳が身体に悪い」と断じて発言を繰り返している人が居る。

「やれやれ、またか。」というのが正直な感想である。


既にmixiでは、自分が知っているだけでも以下のトピックで「牛乳害悪論」への疑問が呈されており、それが誤りである事も明らかになっていると、自分は考えている。

・食育〜子どもの食事「牛乳って本当に身体にいいのでしょうか? 」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=8141837&comm_id=29283


・オーガニックライフ (エコ&健康) 「牛乳を飲むと骨がゆがむ・エボリューション 」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=39651641&comm_id=30883


 (このトピックは、「牛乳を飲むと骨がゆがむ」というトピックが、トピックを立ち上げた人間(トピ主)の主張する意見と反対の意見が多数を占めたためか、トピ主がトピックを削除するという暴挙を行った為、削除されたトピックに記された情報再構築も兼ねて立てられた。

なお余談だが、この「エボリューションを立ち上げたトピ主」さんは、オーガニックコミュ及び mixiとGREEで60以上のコミュニティーの管理者である「よっく」氏により、その他数名の会員(いずれも科学と論理に秀でた論客であった)と同時期に該当コミュニティーを強制退会処分となっている。)


又その他の情報源として、その最も重要なものは、牛乳乳製品健康科学会議が公開している「(新谷弘美医師に対する)公開質問状 記者発表配布資料一覧 」であろう。


新谷医師に対して行った公開質問状に対する新谷医師の回答は、科学的根拠が極めて薄い、或いは全く無いものであると思われる。


なお新谷医師は現在「コーヒーエネマ(腸洗浄、浣腸)」と「ミラクルエンザイム」なる怪しげな商売を行っている事が、そのHP から読み取れるのが笑える。


そして毎日新聞小島記者の記事と、食品安全情報で紹介されている、米国小児科学会の「乳糖不耐の子どもたちに健康的な食事の一環として乳製品を薦めている」発表もある。

アメリカは移民の国であるから、元々乳製品を多くとる習慣の無かった日本や東南アジア、中国系の移民も含めた雑多な人種により構成されているが、その様な国でも「健康的食事」として、「乳糖不対症」の子供にも、乳製品を薦めている。

この事実をどう考えるか?

「牛乳害悪論」は全く根拠の無い出鱈目であると自分は判断している。


以下にこれら二つの記事を紹介するが、前者は既にネット上から削除されているので、その全文を記載している別サイトを紹介する。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「安心!?食べ物情報 Food-Review 360号 2006.10.01 」
http://food.kenji.ne.jp/review/review360.html


【以下、上記サイトから抜粋】

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

牛乳:「有害」本が波紋 でもやっぱり「有益」は多数派

 「健康飲料」の代名詞的存在の牛乳を「有害」とする説が書籍やネット上で取り上げられ、波紋を広げている。一方で「有益」とする考え方は、栄養学などの世界で今も多数派だ。主な論点を知っておきたい。【小島正美】


【中略】

●骨粗しょう症

 牛乳に多く含まれるカルシウム。摂取源として牛乳は有益なのか。
有益でないとする根拠の一つが、骨粗しょう症と牛乳との関係だ。


【中略】

 これに対し、近畿大医学部の伊木雅之教授(公衆衛生学)は「平均的な骨の密度は北欧人の方が高く、体形の問題が大きい」とみる。

同教授によると、背骨の骨折率は日本人の方が高いが、大腿骨では逆転する。

「西欧人の大腿骨頸部の骨は斜めに長く伸びているため、お尻が大きくて体重が重い西欧人は転倒などで骨折しやすい。北欧人の牛乳摂取量が少なかったら、骨折はもっと増えるはずだ」

と言う。


●環境ホルモン


【中略】

 これに対し、山口大農学部の中尾敏彦教授(獣医学)は

「牛乳中のホルモンを摂取しても、女性の体内を流れているホルモンの量に比べれば微々たるもの」

と影響に疑問を呈す。一方、新潟大医学部の中村和利助教授(公衆衛生学)は

「牛乳とがんとの関係はまだ仮説の域を出ておらず、冷静な議論が必要だ」

と話す。


●子牛のための栄養

 ネット上で取り上げられることが多い有害説の論拠の一つが

「牛乳は子牛が飲むもの。人が他のほ乳動物の乳を飲むのは不自然」

との考え方だ。

 これについて岐阜大学応用生物科学部の金丸義敬教授(食品機能化学)は

「野菜や肉、魚なども人間のために存在しているわけでなく、牛乳も数ある食材の一つ。必要な栄養素を牛乳から取ってもおかしくない」

と話す。

 飼育法の問題を指摘する声もある。いま、酪農家たちは大量の乳を出すスーパーカウ育成を目指しており、酪農学園大大学院の中野益男教授(環境生化学)は

「飼育法が工業化され、牛の生理に合わなくなっている問題は確かにある」

と言う。

「ただ、だからといって牛乳自体が有害というわけではなく、牛乳と飼育法の問題は分けて考えるべきだ」

と話す。

http://cc.msnscache.com/cache.aspx?q=4013291226451&lang=ja-JP&mkt=ja-JP&FORM=CVRE
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------


 もっとはっきりと

新谷本はトンデモ本であり、全編デタラメだ!

と書けばよさそうなものですが、新聞記者というのは政府を批判するとき以外はなかなか紳士的なものです。

 遠回しな書き方ですが、小島記者は新谷説を全面的に否定していると考えてよいと思います。

「野菜や肉、魚なども人間のために存在しているわけでない」

というのは面白いですね。こんな簡単で完璧な反論も思いつかない人が大勢いるのには驚きます。


【記事紹介終了】

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【食品安全情報blog 2006-09-06(http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20060906#p1 )より引用】

AAPの臨床報告では乳糖不耐の子どもたちに乳製品を薦めている
A new clinical report from the AAP recommends dairy for children with lactose intolerance
5-Sep-2006
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2006-09/ndc-anc090106.php


米国小児科学会が乳糖不耐の子どもたちに健康的な食事の一環として乳製品を薦めている。

乳糖不耐であっても乳製品を完全に避ける必要はない。
助言の内容としては、


・ ミルクを飲むときは食べ物と一緒に

・ チェダーチーズやスイスチーズのような時間の経ったチーズは乳糖が少ない

・ ゆっくり乳製品をとり始めること。徐々に量を増やす。

・ 乳糖を減らす。乳糖削減ミルクや乳製品を食べる

・ 生きた菌のいるヨーグルトは乳糖分解を助ける
(乳糖不耐はミルクアレルギーと混同されやすいが、違う。乳糖分解酵素の不足による。)


PEDIATRICS Vol. 118 No. 3 September 2006, pp. 1279-1286
(doi:10.1542/peds.2006-1721)
http://ameblo.jp/inugamiakira/entry-10574884548.html

牛乳の飲みすぎは骨粗鬆症を招くのか
質問

 米国アルバート・アインシュタイン医科大学外科教授の新谷弘実氏の著書「病気にならない生き方」の中でカルシウムをとるために飲んだ牛乳のカルシウムはかえって体内のカルシウム量を減らしてしまう。

その理由として、「牛乳を飲むと、血中カルシウム濃度が急激に上昇する、体は血中のカルシウム濃度を通常値に戻そうとする恒常性コントロールが働き血中の余剰カルシウムを腎臓から尿に排泄してしまう」と記述している(上記著書P73)。

 この著書は社会的にも大きな影響があるのでぜひ専門家のご教示をいただきたい。(兵庫県・奥宮祐正、精神科)

回答

京都女子大学家政学部 食物栄養学科教授 田中 清

 「牛乳を飲むと尿へのカルシウム排泄が増加して、結局体内のカルシウム量が減る」というのは無茶な意見です。

もし多量にカルシウムを摂りすぎたとしても、尿中に排泄されるのは過剰な分だけで、それを排泄し終わった時点で、増加していた尿中排泄は元に戻りますから、決してカルシウム喪失は起こりません。栄養素名を変えて例えば、

「野菜を摂りすぎると、過剰の水溶性ビタミンが尿に排泄されるので、ビタミン欠乏症になる」

とするといかがでしょうか。上記議論の胡散臭さがお分かりいただけると思います。


 生体には、内部環境を一定に保つ恒常性コントロール(ホメオスターシス)機構が備わっていますが、血清カルシウム濃度の異常は生命に関わりますから、とくに厳密に制御されています。海水には多量のカルシウムが含まれますから、海に住む生物はカルシウム不足にはなりませんが、陸上生物は常にカルシウム不足の危機にあり、そのために骨に大量のカルシウムが貯えられています。

副甲状腺ホルモン(PTH)・活性型ビタミンDの基本的役割は、血清カルシウム濃度が低下しそうになったときに、それを維持することです。PTHは、(1)骨吸収亢進・(2)腎尿細管におけるカルシウム再吸収促進・(3)(ビタミンD活性化を介して)腸管からのカルシウム吸収促進という機構によって、血清カルシウム濃度を維持します。

 大量のカルシウム摂取により血清カルシウム濃度が上昇したとすると、それによりPTH分泌が抑制されますので、尿細管でのカルシウム再吸収が低下して、尿中へのカルシウム排泄は増加します。

しかし血清カルシウム濃度が正常に戻ると、抑制されていたPTH分泌が回復しますので、増加していた尿中カルシウム排泄も元に戻りますから、結局排泄されたのは過剰のカルシウムだけです。すなわち新谷氏の説は、ホメオスターシスを全く考えていない暴論です。

 今回ご指摘の箇所以外にも新谷氏は、

「過酸化脂質量が多い」

「アトピー・花粉症が増える」

など、牛乳が有害であるという理由を多数挙げていますが、すべて科学的根拠に欠けるものです。

この点に関しては、骨粗鬆症・栄養学・乳製品の専門家によって行われた座談会に、非常に詳細かつ科学的な反駁が示されています1)。


 日本人の食事摂取基準[2005年版]では、カルシウム摂取の目安量はおおむね1日700mgですが、国民健康・栄養調査における日本人のカルシウム摂取量は常に1日500mg台でしかありません。

国民に積極的にカルシウム摂取を呼びかけねばならないにもかかわらず、牛乳摂取の是非という極めて社会的影響の大きなテーマに関して、このように何の根拠もない誤った情報が流布されるのは非常に困ったことです。

文献

1)折茂肇、青沼明徳、桑田有、江澤郁子、上西一弘:座談会 牛乳を飲むと骨粗鬆症になる?−健康情報ウソ、ホント−、The Bone, 22(1), 71〜79(2008)
http://www.pariet.jp/helpful/vol55/no570/sp23.html

3.公開質問状
(平成19年12月18日 記者発表配布資料『資料No.1「公開質問状」』と同じです)

拝啓

初春の候、新谷先生には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

突然お手紙を差し上げましたが、私ども「牛乳乳製品健康科学会議」は、新谷先生がご著書「病気にならない生き方」に記され、また種々の講演会などで述べられているお考えに対して、その科学的根拠等に大きな疑問を持っております。

私どもとしましては、医学・栄養学・食品科学等の立場から、健康的な生活に役立つ正しい情報を提供する必要があると考えております。そのため以下の8項目に関して私どもの見解を申し述べさせていただきますので、折り返し新谷先生のご見解をお知らせいただきたいと思います。

1.新谷先生はご著書「病気にならない生き方」 105ページで

『市販の牛乳は「錆びた脂」ともいえる。』、 

106ページで

『ホモゲナイズすることにより、生乳に含まれていた乳脂肪は酸素と結びつき、「過酸化脂質」に変化してしまいます。』、

 108ページで

『超高温にされることによって、過酸化脂質の量はさらに増加します。』

と述べておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。


牛乳乳製品健康科学会議の見解

牛乳をホモゲナイズおよび殺菌しても乳脂肪が酸化されることは殆どありません。
乳脂肪は他の一般的な大豆油やコーン油などより多価不飽和脂肪酸が十分の一以下と少なく、もともと酸化されにくい脂肪です。 

また、乳脂肪は牛乳中では脂肪球として存在し、ホモゲナイズすることにより脂肪球は小さくなり、その合計の表面積は増えますが、乳たんぱく質(カゼインやホエイたんぱく質)で被覆され、酸化されにくい形態となっています。

さらに、通常のホモゲナイズや殺菌は、外気と直接触れない工程で行われておりますので、酸化に必要な酸素が牛乳に溶け込むのは難しく、脂肪が酸化する可能性は極めて低い状態にあります。

実際、同じ工場の「原料乳」と「ホモゲナイズおよび殺菌したパック入り牛乳」の酸化指標(過酸化物価)を測定した結果では全く差がなく、酸化は認められませんでした。


2. ご著書73ページで

『カルシウムをとるために飲んだ牛乳のカルシウムは、かえって体内のカルシウム量を減らしてしまう』

と述べられておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。


牛乳乳製品健康科学会議の見解

牛乳を飲むことで体内のカルシウムが減ることはありません。

体内のカルシウムは99%以上が骨と歯にあり、その他は血液や組織の中にあります。骨と血液中のカルシウムは、ホルモンやビタミン(カルシトニン・副甲状腺ホルモン・活性型ビタミンD)の働きで常に交換されており、血液中の濃度は約10mg/dlに保たれています。

飲んだ牛乳のカルシウムのうち、吸収されたものは、からだの血液や組織(大部分は骨、その他は血液・筋肉)に入り、蓄えられます。組織中のカルシウムは体内各組織間でバランスが保たれており、不要な部分は排泄されます。

カルシウムはもともと消化吸収率の低い栄養素ですが、牛乳のカルシウム吸収率は高く、日本人の若年女性を対象としたカルシウムの吸収率に関する試験によると、牛乳は40%、小魚は33%、野菜は19%と牛乳の吸収率が優れており、また蓄積率も牛乳の方が高いと報告されています。 多くの日本人はカルシウムの摂取量が、厚生労働省食事摂取基準の目安量に対して不足しており、牛乳は最も有効な食品と言えます。


3. ご著書70ページで

『牛乳を飲みすぎると骨粗鬆症になる』

と述べておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。


牛乳乳製品健康科学会議の見解

牛乳を飲むことにより骨粗鬆症になることはありません。

牛乳・乳製品の摂取を増加させると小児期では骨密度の獲得に寄与し、中高年期では閉経後の骨量減少を抑制することが報告されています。

日本人の60歳以上の女性の牛乳摂取頻度と骨の健康状態について調査した報告では、子供の時から牛乳などでカルシウムを積極的に摂る習慣をつけ、最大骨量を増やすことが重要だと述べられています。

また、女子栄養大学による中・高校生男女6,000人を対象とした調査では、牛乳の摂取量が多いほど骨量が多いと報告されています。

さらに、厚生労働省の食事摂取基準では母子保健の立場から、妊婦におけるカルシウムの付加的摂取が望まれています。

牛乳を飲むことによりカルシウムの摂取ができ骨粗鬆症の予防に有効であるとの研究が世界中の研究者により報告されています。

 なお、ハーバード大学で米国人7万8,000人を12年間追跡した論文では、牛乳を多く飲むグループと少ないグループの骨折リスクなどについて調査しています。そこに“牛乳あるいは食物起源カルシウムをより多く摂取すると骨折発生が減るという証拠は見出されなかった”とは記載されていますが、牛乳を多く飲むグループが骨粗鬆症になるとの記載はありません。

ナース健康調査では“1日にコップ2杯以上のミルクを飲んだ女性と1週間にコップ1杯未満のミルクしか飲んでいない女性での大腿骨頸部や前腕を骨折する率は少なくとも同じだった”とは記載されていますが、牛乳の摂取が多いほど骨粗鬆症になりやすいとの記載はありません。


4. ご著書73ページで

『牛乳を毎日たくさん飲んでいる世界四大酪農国であるアメリカ、スウェーデン、デンマーク、フィンランドの各国で、股関節骨折と骨粗鬆症が多いのはこのためでしょう。』

と述べておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。

牛乳乳製品健康科学会議の見解

前述しましたハーバード大学の論文では、牛乳の高消費量が骨折リスクを下げることはないと報告されていますが、牛乳をたくさん飲むことで大腿部骨折が多いとの報告はなく、骨粗鬆症が多いとの報告もありません。

北欧の女性では他国と比べて大腿部の骨折が多い傾向にありますが、これは運動の種類・運動量およびカルシウムの体内への吸収に大きなかかわりを持つ日光などの影響があるためで、牛乳が原因とは考えられていません。

カルシウムの摂取不足が骨折の危険因子であるという研究データは内外で多く報告されていますし、継続的な牛乳摂取が骨折リスクを上げないという報告もあります。

日本「骨粗鬆症学会」「骨代謝学会」「内分泌学会」「産婦人科学会」「整形外科学会」などで牛乳・乳製品を摂取することで骨粗鬆症になる、あるいはリスクが高まるという発表が行われたことがなく、「アメリカ骨代謝学会(ASBMR)」「アメリカ骨粗鬆症財団(NOF)」「国際骨粗鬆症財団(IOF)」「世界保健機構(WHO)」でもそのような発表はありません。


5.ご著書69ページで

『牛乳ほど消化の悪い食べ物はないといっても過言ではありません。』

『牛乳に含まれるタンパク質の約八割を占める「カゼイン」は、胃に入るとすぐに固まってしまい、消化がとても悪いのです。』

と述べられておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。


牛乳乳製品健康科学会議の見解

牛乳は消化吸収に優れた食品の一つです。

牛乳たんぱく質(カゼイン)は胃の中で酸や酵素により、固まりますがそれにより消化されにくくなることはありません。

カゼインは牛乳中ではリン酸カルシウムの関与のもとコロイド粒子として存在し、内部はたんぱく質分解酵素が自由に入れる緩やかな構造を持っており、容易に分解されます。

肉は加熱により消化されやすくなるとの理由で加熱して食べますが、その理由はたんぱく質が加熱により消化酵素の作用を受けやすくなるからだと考えられています。

一方、牛乳中のカゼインは肉のように熱を加えなくとも、そのままの形で消化酵素により容易に消化可能な構造を持つ極めて優れた食品たんぱく質です。

食品たんぱく質の消化率を比較したデータによりますと、牛乳は98.8%、牛肉は97.5%、鶏卵は97.1%と主要なたんぱく質食品の中で、牛乳の消化率は最も優れています。

6.ご著書72ページで

『日本ではここ三十年ぐらいのあいだに、アトピーや花粉症の患者が驚くべきスピードで急増しました。(中略)その第一の原因は、(中略)学校給食の牛乳にあると考えています。』

と述べられておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。


牛乳乳製品健康科学会議の見解

アトピーや花粉症が単純に学校給食牛乳に起因するという科学的根拠は全くありません。学童期のアトピー性皮膚炎は牛乳などの食物よりも環境要因が悪化因子となっており、学校給食における牛乳の摂取には変化が無いにも関らず、有症率が減少(1992年17.3%→2002年13.8%)していると報告されています。

一方、花粉症は近年増加していますが、学校給食の牛乳が原因とされる報告は全くありません。

乳幼児期にみられるアトピー性皮膚炎や成人の花粉症、アレルギー性鼻炎などが増えていますが、その原因となるアレルゲンは食品ばかりでなく環境の中の花粉・ダニ・昆虫・建材・排気ガス・チリ・埃などあらゆるものに起因しています。


7. ご著書70ページで

『市販の牛乳を(中略)子牛に飲ませると、その子牛は四、五日で死んでしまうそうです。』

と述べられておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。


牛乳乳製品健康科学会議の見解

市販の牛乳を子牛に飲ませても全く安全で、健康に生育し、それが原因で死ぬことは決してありません。

生まれてすぐの子牛は母牛の胎盤を通して免疫たんぱく質を受けていませんので免疫成分を多量に含んだ母牛の初乳を一週間ほど与える必要がありますが、その後の子牛に市販の牛乳を母牛から授乳するのと同じように温めて飲ませても、健康に全く影響はありません。実際に、通常どおり初乳を与え受動免疫を得た生後4〜18日の子牛を対象に市販牛乳を4〜10日間、1日に4リットル(2リットル×2回)給与する試験が行われましたが、哺乳牛には体調に何ら異常は認められず、その後も順調に生育しております。


8.ご著書75ページで

『ヨーグルトの乳酸菌は、胃に入った時点でほとんどが胃酸で殺されます。(中略)腸まで届いたとしても、はたして常在菌と手を取り合って働くことが本当に可能なのでしょうか。』

と述べられておられますが、この見解を裏付ける科学的根拠をお教え下さい。


牛乳乳製品健康科学会議の見解

紀元前数千年前から利用されてきた歴史的・世界的食品であるヨーグルトの健康効果は海外でも広く認められています。

ヨーグルトは乳酸菌が死滅しても、乳酸発酵生成物や菌体成分による健康に対する効果があります。また、ヨーグルトの乳酸菌の中には”生きたまま腸に届く”ことが検証され、効果を発揮するものもあります。

特定保健用食品として認められているヨーグルトには「○○菌の働きにより腸内細菌のバランスを整えておなかの調子を良好に保ちます」「○○菌の働きにより腸内環境を良好にします」、さらに「○○菌株の働きにより腸内環境の改善に役立ちます」など生菌・死菌を含めた効果が科学的根拠に基づいて述べられています。
ヨーグルトや牛乳成分は、腸内善玉菌の代表格であるビフィズス菌などの腸内細菌に利用されることにより、腸内細菌のバランスに影響し腸内で善玉菌が優勢になりヒトの健康に有益な影響をもたらします。


以上のように8項目に関して私どもの見解を申し述べさせていただきました。新谷先生のご見解をお知らせいただきたくお願い申し上げます。なお、当問い合わせ内容はメディア等に公開したいと考えておりますので、予めご承知置きください。

なお、「牛乳乳製品健康科学会議」の事務局を社団法人日本酪農乳業協会に置いておりますので、お問い合わせとご回答は下記までお願い致します。ご多忙とは存じますが、新谷先生のご見解を2007年4月30日までにお知らせいただきますようお願い申し上げます。

末筆ながら、新谷先生のご健勝をお祈り申し上げます。
敬具


2007年3月28日    
 牛乳乳製品健康科学会議会長
(健康科学大学 学長)   折茂 肇

                 牛乳乳製品健康科学会議事務局
社団法人日本酪農乳業協会(担当:青沼 明コ)
                 〒104-0045 東京都中央区築地6丁目4番10号
                       カトキチ築地ビル9階
                 電話(03)6226−6351
http://www.j-milk.jp/news/8d863s000007j0p1.html


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