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「高血圧」にまつわるウソだらけ!「数日でウエストが数cm減る」のデタラメ
http://biz-journal.jp/2016/10/post_16948.html
2016.10.20 文=名郷直樹/武蔵国分寺公園クリニック Business Journal
健診ではさまざまな項目がチェックされますが、どの健診でも必ず入っているのが血圧でしょう。その血圧ですが、なかなか難しい問題を多く含んでおり、「高いからダメ」というような単純なものではありません。
まず、血圧というのは「変動している」ということが重要です。これは身長や体重、腹囲などと対比するとわかりやすいでしょう。身長はいつ測っても概ね同じです。
では、体重はどうでしょう。身長よりかなり変動が大きいのではないでしょうか。起床時と夕食後では2kgくらい違うことがありますが、「空腹時・排便排尿後」という条件を付ければ概ね一定となります。
また、腹囲も体重同様、食事や排便排尿に関係します。さらに面倒なことには、その時の呼吸状態で大きく変わります。腹式呼吸で息を吸っておなかを膨らませた時と、息を吐ききってお腹をへこませた時では、数cm変動するのが当たり前です。しかし、これも「空腹時・排尿排便後・吸呼気の中間位で息を止めて測る」という条件を付ければ、変動は少なくなります。
テレビCMなどで「数日でウエストが数cm減った」という内容をしばしば目にしますが、最初にお腹を膨らませて測っておき、数日後にへこませて測ればいいので、こういういい加減なやり方で多くの人が騙されているのではないでしょうか。
■変動する「血圧」
では、血圧はどうでしょう。血圧の変動は身長、体重や腹囲のそれとは根本的に異なります。ひとつはその変動の幅が極めて大きいということです。同じ人であっても上の血圧が100mmHgや180mmHgだったりすることは珍しくありません。さらにこの変動にかかわる因子が極めて多く、多様であるということが2つ目の違いです。
また、その変動要因が体重や腹囲のように空腹とか排尿排便後、姿勢などでコントロールできるだけでなく、生物学的に変動しているというのが3つ目の違いです。血圧は外部要因だけで変動しているのではなく、内部要因で勝手に大きく変動しているのです。
「血圧は変動が大きく、その変動は必ずしも制御できない」
ここが重要なポイントであり、検診において変動が大きい血圧の測定はなかなか面倒です。よく「私の血圧は●mmHgです」という人がいますが、実は「私の血圧」というのは、変動要因についてよく知り、制御できる因子をできるだけコントロールし、制御できない要因に対しては何度も測って平均値をとるという対応をしなければ、簡単にはわからないものです。身長や体重、腹囲とは違うのです。
健診で血圧が高かったからといって、その人の変動範囲内で高めに出ただけで、変動要因をコントロールして複数回測って平均値を取ると、まったく高くないかもしれません。健診での1回の血圧値や、たまたま医療機関で測った高めに出た血圧をもとに、治療するかどうかを決めてはいけないのです。
(文=名郷直樹/武蔵国分寺公園クリニック)
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