http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/844.html
Tweet |
非接触決済が引き続き盛り上がる
2017年のスマホ業界のトレンド大予測「業界再編と非接触決済」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170117-00010001-dime-sci
@DIME 1/17(火) 7:30配信
◆法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議
■KDDIのビッグローブ買収で業界再編が起こる
房野氏:2016年末にKDDIがビッグローブの買収を発表しました。これによって携帯電話業界はどう変わっていくのでしょうか。
法林氏:主要キャリアは変わらないと思うけれど、それに付帯するISP、MVNOは業界再編になると思います。なんのためのISP(インターネットサービスプロバイダ)なのかということも含めて業界再編は起こる。アカウントの取り合いも当然あると思う。今年、日本通信の個人向け事業撤退もありましたね。
房野氏:KDDIのビッグローブ買収はどういう経緯から出てきたものなのですか?
石川氏:単純に、ビッグローブを売りたくて仕方がないところ(日本産業パートナーズ)と、金が余って仕方がなくて何か買わなきゃと思っているところ(KDDI)がうまくマッチングしただけというような気もします。
房野氏:なぜKDDIがそんなことをしたんでしょう?
石川氏:KDDIは3年間で5000億円のM&A予算があった。お金があって、いろいろと物色していたのだと思います。たぶん、ビッグローブのモバイル事業の40万契約は二の次だと思うんです。あのへんのユーザーは、キャンペーンで簡単に移動していく人たち。一方、固定回線を契約している200万はやめない人ばかりだし、年齢層も高いと思う。KDDIはそこにリーチできる。
石野氏:買収金額をビッグローブの契約者数で割ると、1人あたり3万円ちょっとになるんです。iPhoneを買ってくれた人に3万円キャッシュバックするよりも、買った方が安いんじゃないかといういい方もできる。
法林氏:補足すると、まずビッグローブは日本で最も古いパソコン通信サービスの1つ「PC-VAN(ピーシーバン)」から生まれたもの。それから数えて今年で30周年じゃないかな。KDDIは販促として買ったという面もあると思うし、ISPを束ねて何かしたいんじゃないかとも感じます。au WALLET Marketの会員を増やしたいだけかもしれないけど、何か意図がある感じはします。
プロバイダ業を束ねることで、たとえばニュースを配信したりマーケットに誘導したりと、接点を持てる顧客の母数は増える。といっても携帯電話の顧客数の方が圧倒的に多いですけど。
石川氏:ケーブルテレビでも、まとめて似たようなことをやってきたじゃないですか。J:COM(ジェイコム/ジュピターテレコム)を押さえたことによって、各家庭にJ:COMの営業マンが行ってモバイル回線を売ったりもしている。それと似たようなことをISPでもやろうとしているような気がします。
石野氏:ただ、ネットワークのバックボーンが全然違う。ビッグローブはNTT回線だし、MVNOの「BIGLOBE SIM」もドコモ回線。本格的にシナジーを出すには少し時間がかかると思う。まずは法林さんがおっしゃったように、ニュースを読ませたり、水を買わせたり、そういうところのシナジーを最初に出しつつ、時間をかけて統合していくのだと考えられます。
房野氏:ビッグローブのユーザーはドコモを契約している人が多いでしょうか。
法林氏:ビッグローブはNECのパソコンからプロバイダ契約をして使っている人がたぶん多い。最初の接点はケータイよりもPCの方が多いと思う。そういう意味で年齢層が高いから、ドコモユーザーが多い可能性はある。
房野氏:KDDIは新規の契約者を取れる可能性が高くなるでしょうか。
法林氏:ドコモユーザーが多いから、その人たちをauに乗り換えさせる、ということではないと思う。ISP事業として、そこに上モノを載せる発想じゃないかと思います。一般の新聞だと、会社を買うことで自分たちの契約数を増やすという発想で話を持っていくけれど、そうじゃないと思うんです。もうユーザーを取り合っても意味ないし、MVNOが、通信速度のレベルの違いはあるにせよ、あれほど安い値段でやっているので、安いものを求める人はそちらに行く。だからむしろ、アカウントを持たせることで、ビデオパスやうたパスを売るといった路線の方が現実的。水を売るという狙いも含まれるかもしれない。
NTT系列のISPでいうと、「OCN」と「ぷらら」がある。昔からNTTグループのプロバイダをNTT法に引っかからない範囲でまとめる話はあったけど、まとまらないんですよ。ドコモのプロバイダ、spモードとmoperaをまとめるという件もよく議論になるけれど、まとまっていないんです。そこにはいろんな政治的なからみもある。
石川氏:老舗ISPですらキャリアに買われるということは、将来的にはMVNOもキャリアに買われるような気がしている。今はがんばっているけれど、何年保てるかなという気がしています。
石野氏:ビッグローブもMVNOのシェアでは上から4番目くらいで大手といえば大手。そこが買われた。UQ mobileが伸びているところにビッグローブが加わって、KDDI回線を使っているという意味ではないですけど、KDDI系MVNOのシェアは上がる。そこに「NifMo(ニフモ)」が入れば、いつのまにか楽天モバイルに匹敵する規模になっているかもしれない。そういう狙いも少しはあるのかなと。
法林氏:そういえば、ビッグローブは「BIGLOBE UQ mobile」というSIMのエントリーパッケージをやっていて、そこでも接点があるよね。ビッグローブがドコモのMVNOとして回線を売るのではなくて、UQ mobileの回線も売っている。「UQコミュニケーションズのWiMAXを売っていたからやります」みたいな世界で、そこは今後も増えるでしょう。
石野氏:これで各通信会社のMVNO戦略がはっきりしてきた感じ。MVNOを完全に自社でコントールするソフトバンクと、完全にアンコントローラブルなドコモ、人気がなかったところに、UQあり、ジェイコムあり、ビッグローブありという感じで複数のMVNOを競争させるKDDI、みたいな違いが出てきて面白い。ただ、そうはいってもビッグローブはドコモ回線でMVNO事業をやってきたので、今後、“BIGLOBE LTE Type A“みたいなのが出るのかな。
■非接触決済が引き続き盛り上がる
石川氏:2016年はiPhone 7がFeliCaに対応したのが大きなトピックだった。そして12月になって、FeliCa搭載のおサイフケータイ対応スマホで「Android Pay」が使えるようになった。どうやらAndroid Payも日本ではFeliCa対応が必須になっている。
石野氏:Android Payのサービスが始まる前に、楽天Edyが利用約款で暴露しちゃった(笑) ともあれ楽天EdyがAndroid Pay経由で使えるようになった。
石川氏:もしかすると、Apple PayのiD、QUICPay、Suica VS Android Payの楽天Edyなどなど、みたいな対決式になるかもしれない。2017年はSIMフリー端末にもFeliCaが載って、いろんなサービスが使えるようになるという話があるのでFeliCaが一気に広がる。ユーザーがちゃんと使ってくれるかどうかは、また別の話だけど。
法林氏:この間も話したけれど、Apple Payの入り口の出来の悪さ、サービス開始時の混乱を考えると、Android Payも「作った。皆の者、使いたまえ」状態では、利用率が1、2割、みたいなことになる。
石川氏:Android Payはもっと悪くなる気がしますね。
石野氏:しかも、Android Payはおサイフケータイがある中で、さらに新しいプラットフォームで始める。Apple Pay以上に混乱をきたしそうな感じがします。キャリア端末はAndroid Payとおサイフケータイと、どっちになるのかとか。
法林氏:日本で動いている端末でも、アカウントがアメリカにひも付いていると解釈されている場合は、Android Payのアプリが配信されてくるという話だね。
石野氏:僕の端末にもきました。でもクレジットカードを登録できない。
石川氏:Android Payのページを見ると、これは電子マネーでしか対応していないと出てますね。
房野氏:Android Payはクレジットカードに対応しないんですか?
石野氏:アメリカではVISAも含めてクレジットカードも対応しているはずです。日本だと今のところサービスは楽天Edyに対応しているだけで、そのチャージ用にクレジットカードを登録することはできます。
房野氏:そもそも、日本はクレジットカードの利用率が悪いですね。
法林氏:そこを変えないと。この間も話に出たけど、未だに月末にキャリアショップで携帯電話料金を払う人が多い。いい加減やめようよっていいたい。
石野氏:先日、au みなとみらいのオープンで取材に行ってきたんですが、「このカウンターは、月末は料金収納専有にする」と説明されて、無駄なことをしていると思いました。
房野氏:現金で支払っているんですか?
石野氏:現金、ないしは銀行引き落としにしているけれど滞納になっちゃってとか。クレジットカード払いにしない意味が分からないです。
房野氏:ちなみに、Apple PayやAndroid Payは、海外ではどんな感じなんですか?
石川氏:先日、イギリスに行ったけど使えましたよ。
石野氏:イギリスは電車で使えるんです。
法林氏:コンタクトレス(非接触)で支払える場所は多いね。
石野氏:使える場所は広がってはいるんですけど、使っている人はあまり見ない。
石川氏:でも、電車の中にAndroid Payの広告が出ていたし、タクシーもコンタクトレスで払える。SIMカードの自動販売機もApple Pay対応でしたね。
房野氏:それなりに使われ始めているということですね。
石野氏:ヨーロッパでもっとも進んでいるであろうイギリスでもそのくらい。スペインだと使っている人はみたことない。
房野氏:リーダー/ライターは日本と同じような感じでしょうか。
法林氏:海外でよく見るのは、磁気カードを読み取る「スワイプ」、ICカードに対応した「挿す」、コンタクトレス(非接触)の「かざす」が一体になったカードリーダー。
石川氏:ヨーロッパはクレジットカードのIC対応が必須になって、決済端末もそれに対応するために切り替え中なんです。なので、その決済端末になれば、スワイプもできるし、非接触もできるし、という感じになっている。決済端末は強引に普及が進んでいます。
石野氏:スペインもコンタクトレスは普及しているし、決済端末はあるんです。でも、コンタクトレスで払おうとすると、店員さんに「初めて見た」っていわれる(笑)
石川氏:ある空港でau WALLET プリペイドカードを使おうとしたら「これはICチップがないからダメ」ってはねられて、コンタクトレスで払いたいっていったら「Not workingだ」っていわれてダメだった。クレジットカードは使えたので、単純にコンタクトレスが面倒くさいってだけだったと思う。
石野氏:たぶん、設定が分からなかったんでしょう。
法林氏:ちょっと脱線するけれど、Galaxy S7 edgeのおサイフケータイが、JR東日本の子会社が扱っている一部のリーダー/ライターで使えない事象が2016年の夏に認識されていて、リリースも出ていた。リーダー/ライターの設定をアップデートすることで直るというリリースも9月に出て、ソフトウェアも配信されている。誤解のないように言っておくと、Galaxyではなくて、リーダー/ライターの方が規格上、逸脱した作り方をしていたので修正になった。Galaxy側は自分たちが直していいよくらいの姿勢を示したらしいです。ところが、リーダー/ライターのアップデートが出たのに、12月になっても使えないことがあった。設定を更新していないお店があるんです。
房野氏:お店の人がアップデートしていないということですか。
法林氏:そうです。もしくは、営業さんが来店してアップデートしないと直らない。
石野氏:手動なんだという新鮮な驚きがありました。
法林氏:まだ使えないのにびっくりしますよ。モバイル業界の人は一生懸命使うから気が付くけど、そうじゃない人は気が付かない。そのくらい、日本でおサイフケータイは使われていない。
石川氏:11月中旬に、アップルストアでApple Payで払いたいといったら、店員さんが端末を使えないということもありました。
石野氏:そこはちゃんとしようよって思いますね。アップルストアはiDですか?
石川氏:iDとQUICPayが使えて、Suicaは使えない。決済端末も少し反応が遅い。あれはグローバルで同じみたいだから、どうやっているのか気になるなあ。ともあれ、Apple Pay、Android Payができるようになって、来年はまた決済が気になります。
石野氏:継続して盛り上がる感じですね。
......続く!
次回は引き続き、2017年スマホ業界の展望についての会議です。ご期待ください。
@DIME編集部
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民117掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。