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北米国際モーターショーで登壇する豊田章男・トヨタ社長。5年間で100億ドルの投資を約束した Photo:REUTERS/アフロ
トランプ「口撃」で日系自動車の生産計画修正に現実味
http://diamond.jp/articles/-/114245
2017年1月16日 週刊ダイヤモンド編集部
「米国外に工場をつくる企業には高い国境税をかける。(オバマ政権の)通商協定は完全な失敗だ」。1月11日、トランプ次期米大統領は当選後の初会見を開き、米国への国内生産回帰による雇用創出、通商政策見直しの方針を主張した。
中でも、日系自動車メーカー幹部が注目したのは、「貿易不均衡に陥っている相手国として、中国やメキシコと並んで日本まで名指しされたこと」である。
トランプ氏はトヨタ自動車をやり玉に挙げたばかり。「トヨタがメキシコに新工場を建てるのはあり得ない! 米国に工場をつくらないのなら巨額の関税をかける」とツイッター上で発言したのだ。
それを受けて、9日の北米国際モーターショーのプレゼンテーションの場で、豊田章男・トヨタ社長が、「向こう5年間で100億ドル(約1兆1600億円)を米国に投資する」と米国への持続的な貢献を約束し、何とか批判の矛先をかわそうとする一幕があった。
ちなみに、100億ドルが巨額の投資であることに変わりはないが、「年間2000億円強という投資規模は既定路線」(アナリスト)であり、トヨタが無謀な大盤振る舞いをしたというわけでもない。
■進出企業は1000社
とにかく、この公式会見でトランプ氏があらためて米国回帰を強調したことで、トヨタら日系自動車メーカーが生産計画の修正を迫られる事態が現実味を帯びてきた。
すでに、米フォード・モーターがメキシコ工場新設を撤回したり、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が米国拠点の拡充を決めたりと、トランプ氏の強引な要請になびく方針を鮮明にしている。
タイミングは最悪だ。というのも、メキシコに自動車関連のサプライヤーが出そろったばかりだからだ。日系自動車メーカー各社にとって米国は最重点市場。各社は、北米自由貿易協定(NAFTA)による関税メリットと安価な労働力を得られるメキシコを、米国向けの車を生産する戦略拠点として位置付けてきた。
日産自動車、ホンダが相次いで能力増強を行い、トヨタが工場新設に動いたのも自然の流れだった。完成車メーカーに伴って素材・部品メーカーもこぞって進出し、いまやメキシコにおける日系企業数は957社に上る。
日系大手3社(トヨタ、日産、ホンダ)のメキシコでの生産台数を合算すると、2015年の約110万台から20年の約170万台へと激増させる計画だった。3社は共に米国で100万台規模を生産しているが、同5カ年の生産台数の計画は微増にとどまっている。
トランプ氏による米国生産要請やNAFTAの見直しがあれば、生産修正が迫られるのは必至。日系自動車が、米新政権の一挙手一投足に神経をすり減らす時期が続きそうだ。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子)
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