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日銀の国債購入に全くリスクはないのか?高橋洋一教授に問う ダウなぜ足踏か FRB利上いつ? ヘッジF創業者トランプ政権入
http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/748.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 1 月 13 日 13:12:37: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

2017年1月13日 田中秀明 [明治大学公共政策大学院教授]

日銀の国債購入に全くリスクはないのか?

高橋洋一教授に問う

日銀の国債購入に全くリスクはないのか?嘉悦大学の高橋洋一教授と日銀の当座預金の債務性などについて議論を交わしてきた田中秀明・明大教授が、いま一度疑問を呈する

筆者は昨年11月より、ダイヤモンド・オンラインの記事を通じて、嘉悦大学の高橋洋一教授と日本銀行の当座預金の債務性などについての議論を行っている。初めてこの記事を読む読者のために経緯を説明しておくと、発端は筆者が寄稿した記事「『日本は借金が巨額でも資産があるから大丈夫』という虚構」だった。

それを受けて高橋教授から、「日銀当座預金を民間銀行の『預金』と勘違いする人々へ」という反論をいただいた。

その後、そこで述べられた内容に疑問を感じた筆者は改めて「埋蔵金と日銀の国債購入で日本の借金は消えるのか?高橋洋一教授に反論!」という記事を寄稿。高橋教授からはさらに「日銀当座預金に債務性はあるはずがない。田中秀明教授に再反論」という意見をいただいた次第だ。

日本が抱える債務問題などを明らかにするためにこうした議論は歓迎するが、残念なことは、高橋教授が前述の再反論記事において、「財政事情ガー」などという揶揄をしつつ、筆者が投げかけた質問に対する回答や指摘に対する反論がほとんどなかったことである。筆者が再三指摘しているのは、「埋蔵金を活用すれば、また政府と日銀のバランスシートを統合すれば、問題は解決する、財政再建の必要などない」という、高橋教授の主張である。

同教授の指摘には傾聴に値するものもあるが、専門家や研究者が、そのような楽観論を一般国民に振り撒くのは無責任だと筆者は考えおり、だから筆者は繰り返し反論している。同教授も、以前は歳出改革の重要性を訴えていたと記憶するが、そのような見識はどこにいったのか、残念でならない。

高橋教授に改めて
問いかけたい「9つの疑問」

これまでの拙稿から、筆者が高橋教授に投げかけた質問や指摘を、改めて整理しよう。高橋教授には、まずは次の問いにに対して回答をいただきたい。

1.高橋教授は、財政状況は資産負債差額で評価すべきと言っているが、埋蔵金(特別会計の積立金等の資産)を取り崩しても(フローの歳出を賄う)、財政状況は悪化しないのか。

2.高橋教授は、当初、埋蔵金で債務を削減するべきと主張していた。最近は、埋蔵金を減税や給付金などの景気対策に使うべきと主張しているが、考え方が変わったのか。もしそうであれば、その理由は何か。

3.埋蔵金があるので財政は何ら心配ないとも言っているが、たとえば、毎年の一般会計の赤字(新規国債発行額)を継続的に(例えば10年間)埋めるほどの埋蔵金がどこにあるのか。

4.高橋教授は日銀の当座預金のうち超過準備に対する付利(0.1%)を問題だと主張している。この付利は、バーナンキ氏がアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)議長(2006〜2014年在任)の時代にアメリカでも導入されているが、それは間違った政策だったのか。

5.バーナンキ前FRB議長は、「国債をすべて購入してインフレーションが起きないなら、毎年発行される国債を購入して、さらには減税して国債を発行し、それを購入することも可能で、無税国家になれる。そんなことはあり得ない。これは矛盾だから、必ずその前にインフレになる」と述べているが、これは間違いか。高橋教授の指摘が正しいのであれば、税金をゼロにすることも可能であるが、そのように主張しないのか。

6.中央銀行が国債を買えば問題ないといううまい話であれば、世界中ですでに行われているはずであるが、先進国で行っている国はない。それはなぜか。

7.高橋教授は、現在の財政再建の対象外になっている財投債を増発して景気対策をすればよいと主張している。同教授自身、これは会計上の「抜け穴」であると言っているが、政府は抜け穴を利用すべきなのか。また、それはなぜ許されるのか。

8.高橋教授は政府には徴税権があるから、それを含めれば債務超過ではなく、心配いらないと言っているが、それを主張するためには将来の歳出面も考慮する必要がある。歳出を考慮して徴税権をどのような時間軸で行使するのか、およそのイメージを示していただきたい。あるいは、増税しなくても、ネット歳入はプラスになるか。

9.バランスシートは、財務状況を分析し、リスクをコントロールするために有益なツールと考えるが、日本財政についてもリスクを分析し、国民に説明するべきではないか。

日銀の当座預金に
債務性が全くないわけはない

さて、高橋教授からいただいた再度の反論のポイントは、(1)日銀の当座預金は、政府紙幣(これは日銀券と同じ)に置き換わるだけなので債務性はない、(2)日銀に保有国債で損失が出たとしても、それは通貨発行益の範囲にあるので、統合政府で見れば取るに足りない、(3)過度なインフレにならないようにインフレ目標を導入すればよい(インフレ目標2%を超えてまで日銀が国債を買い入れる必要はない)、である。

(1)については、繰り返しになるが、「債務性」がないとは言えない。たとえば、民間銀行が、政府が発行した国債を引き受ける場合など、当座預金は減少する(なお、当座預金は、政府が民間企業に購入代金を支払う、日銀が保有国債を購入する・売却する、保有国債が満期になるなどの場合に増減する)。

つまり、日銀には当座預金の引き出しに応じる義務がある。また、超過準備(政策金利残高を除く)には付利(0.1%)があるため、日銀にとってただではなく、金利上昇局面では、それを引き上げる可能性がある(11月25日の拙稿)。高橋教授は、当座預金に付利がないのが本来の姿と言っているが、現実には付利されており、仮定の議論をしても意味がない。

顕在化し始めた
金融緩和のコスト

(2)については、通貨発行益を過大評価している。通貨発行益(シニョリッジ)の定義にはいろいろあるが、わかりやすく言えば、中央銀行による銀行券発行の対価として買い入れた手形や国債などから得られる利息であり、それは、中央銀行が利益の一部、または全部を国庫に納付する制度により、国民に還元されている。

この日銀納付金(決算ベース)は、たとえば、2015年度3905億円、14年度7568億円、13年度5767億円であった(2010年度は443億円だった)。もし、日銀が無利子負債(銀行券)で有利子資産(国債)を購入していれば、通貨発行益が生じるが、日銀の負債サイドにある当座預金の超過準備(民間銀行から国債を買うことにより負債が増えたもの)には付利されておりタダ(無利子負債)ではなく、また、資産サイドにある国債にはマイナス金利のものがあり、特に金利上昇局面では、巨額の損失が生じる可能性がある(一定のクーポン収入はある)。

正確には、当該損失は、国債の購入額と額面の差を満期までの期間で割った金額(「利息調整額」と呼ばれる)として毎年度計上されている。報道(「日本経済新聞」2016年12月6日)によれば、日銀の国債利息収入については、今年度上期、マイナス利回りの国債を大量購入した影響で先ほどの利息調整額(マイナス)が5割(5936億円)ほど増えたため、全体の収入が4年ぶりに減少し、1.6%減の6284億円にとどまったという。

同報道は、これまで顕在化しなかった金融緩和のコストだと指摘している。そもそも、通貨発行益はそれほど大きくないというのが共通理解だ(詳しくは、國枝繁樹「『政府紙幣発行で財政再建可能』のウソ」(『日経ビジネスオンライン』2011年8月1日)などを参照)。

(3)については、インフレ目標を宣言するだけでインフレ率をコントロールできるとは考えにくい。もしそれを主張するのであれば、その根拠は何か、宣言すれば自動的にインフレ率は2%付近で止まるのか。もし、そうであれば、二桁のインフレなど世界中で消滅していたはずだ。インフレを止めるためには、超過準備への付利の引上げなど、何らかの手段が必要であり、タダではない。

異次元緩和は否定しないが
政策の遂行には国民への説明が不可欠

筆者が高橋教授に異議を唱えているのは、「政府と日銀を併せた統合政府ベースで考えれば債務超過ではない」「日銀が国債を買い続ければ財政再建など不要である」(「借金1000兆円のまやかし」/『月刊Hanada』/2016年10月号など)などと主張しているからである。現在の異次元金融緩和には、コストもリスクもないと言っているのだが、そのようなうまい話を信じられるだろうか。

高橋教授の主張は、今の状況が永遠に続くのであれば、正しいと言えるかもしれないが、日銀はデフレ脱却を目指しており、それは自己矛盾である。仮に、物価上昇率が2%になれば、通常、期待インフレ率が高まり、長期金利が上昇する。仮に2%でも、日銀の保有国債の損失は巨額なものになる。高橋教授は、物価上昇率が2%になっても、金利は上昇しない、あるいは上昇しないように抑えることができると言うのだろうか。

誤解のないように言うが、筆者は日銀の異次元金融緩和という政策を全く否定しているわけではない。政策とは、その時々の状況を踏まえた(政治的な)政策判断の問題であり、日本経済が低迷している状況で、チャレンジすることは否定しない。しかしながら、2年程度で2%の物価上昇率を目指すと言っていた当初の目標を達成できなかった事実は冷静に受けとめなければならない。

これについては、去る9月、日銀は「総括的検証」を行ったが、十分な分析だったとは言えない。「期待」に訴えるだけでは、物価は上昇しないことを認識し、問題の本質を分析する必要がある。病気の原因(デフレ)に対する処方箋(異次元金融緩和)が本当に正しかったのだろうか。日本経済の低迷は、ほぼゼロ近辺にある潜在成長率、硬直的な労働市場、将来に対する国民の不安などにある。金融緩和で、そうした問題は解決できないことが証明されたのではないか。

あらゆる政策にはメリットとデメリットがある。政府は、政策について、国民に対してわかりやすく説明するとともに、副作用やリスクについても明らかにしなければならない。「タダのランチ」などないからだ。たとえて言えば、医療における「インフォームドコンセント」だ。

日本銀行についても、異次元金融緩和のリスクや出口戦略について、しっかりと国民にわかりやすく説明することが重要である(この点については、河村小百合氏が、『中央銀行は持ちこたえられるか−忍び寄る「経済敗戦」の足音』(2016年、集英社新書)において、日銀は、FRBや欧州中央銀行などと比べて、説明不足であるとして厳しく批判している)。

埋蔵金と日銀の国債購入で
財政再建は本当に完結するのか?

埋蔵金と日銀の国債購入で財政再建は完結し、リスクもコストもないと主張することは、現実の政治状況を考えると、財政規律をさらに低下させる。今回の異次元金融緩和は、もともと2年程度の短期的な政策として導入されたものであり、それならば許容されても、長期戦になるなら話は別である。しかも、問題に対する処方箋が間違っているとすれば、なおさらである。「マイナス金利なのだから、国債をもっと発行するべきだ」という声さえ聞こえるからだ。

たとえば、リニア中央新幹線や整備新幹線への公的資金の投入、市場を圧迫する官民ファンドの乱立、消費増税を再延期する一方での各種給付金の維持などである。異次元金融緩和で金利が低下し、政府にとっては、国債の利払い費を節減できるが、そうした節減は、現実には先使いしているのだ(その一部は無駄な支出にも向かっている)。

政府部門は、家計や企業と異なり、歳入と歳出を一致させるメカニズムが働きにくい。公共サービスの便益を受ける者は、そのコストを全て負担するわけではないからだ。財政赤字は、次の選挙で勝つために自己の利益を追求する政治家の合理的な行動の結果とも言える。研究者や専門家は、そのような行動をとる政治に迎合するのではなく、現実の政治を理解した上で、政策の問題を指摘するべきではないか。

高橋教授は、「日銀は法的に政府の子会社統合政府で考えるべき」と述べ、「統合政府」を強調する。そうした「べき論」は否定しないが、それはいわば頭の体操である(意味がないと言っているのではない)。現実は、政府と日銀は別の主体である。今すぐに、日銀が債務超過になるとは考えにくいが、もしそうなったときに、統合政府ゆえ、政府は資本注入などで日銀を救済するのだろうか。日銀の国債購入のリスクなどについて知らされなかった国民が、それに簡単に納得するだろうか。

麻生副総理兼財務大臣は、国会で、「出口のことにつきまして、このことにつきましては私どもの所管するところではなく、日本銀行の責任でやられているということを申し上げたと存じます」(参議院財政金融委員会/2016年3月10日)と述べている。つまり、出口における金利上昇への対応について、政府には責任がないのであり(政府の見解として)、統合政府論は現実には成り立つとは言えない。新日銀法では、損失補てん規程は削除され、日銀は自力で債務を何とかしなければならない。

冒頭で述べたとおり、高橋教授は筆者への再反論において、「財政事情ガー」という表現は嫌いだと述べている。誤解のないように言うと、筆者は今すぐに財政危機が起こるから財政再建を急ぐべきなどとは言っていない。結局のところ、日本財政のリスクは、政府部門の巨額の赤字を国内の貯蓄で永遠に賄えるのか、言い換えると、経常収支が赤字(国内の資金不足を海外から賄う)にならないのか、という問題に関係する。

この点については、複数の調査研究で、東京オリンピックが終わった2020年から30年代の間には、経常収支が赤字になると指摘されている(たとえば、大和総研「超高齢日本の30年展望:持続可能な社会保障システムを目指し挑戦する日本‐未来への責任」/2013年5月)。

ギリシャやポルトガルなど、リーマンショック以後に危機に陥った国は、いずれも財政赤字と経常収支赤字に陥っている。もちろん、経常収支が赤字になっても、直ちに危機が生じるわけではない。アメリカは、双子の赤字を抱えていても、危機にはなっていない。ただし、アメリカはドルの基軸国であり、日本とは前提が異なる。

経常収支の赤字・黒字が、直ちに問題になるわけではなく、問題は経済や財政の構造である。たとえば、日本が人口増で高い潜在成長力を持ち、将来の経済成長のために海外から借金するのでれば、それは問題とは言えない。それでは、日本が経常収支赤字になったときに、日本の成長力や債務の返済能力が信頼され、低い金利で資金を調達できるだろうか。高い金利などを求められないと言い切れるだろうか。

また、日本は、国民の貯蓄を巨額の政府債務で食いつぶしている状況である。政府が財政赤字を出しても、将来の成長に向けて最適な投資を行っているのであれば、それも許容できるかもしれないが、先ほど述べたように、筆者は政府が神様のように効率的・効果的に資源を配分できるとは信じていない。

楽観論や幻想論を振り撒くことなく
痛みを伴う施策を地道に進めるべき

経済成長の源泉は民間の経済活動にあると考えるが、政府が国民の貯蓄をほぼ吸い上げ、非効率な支出を行っているとすれば、たとえ日本がすぐに危機に陥るとことはないとしても、それは健全だとは考えられない。外国人からしばしば「日本財政はなぜ破綻しないのか」と聞かれるが、筆者は「日本財政は糖尿病などのように症状がすぐには出ない病気だ」と答えている。金融緩和で全て解決できる、高い経済成長率で財政再建は達成できるといった、楽観論や幻想論を振りまくのではなく、痛みは伴うが、社会保障制度の改革、労働市場の改革、生産性を高めるための施策などを地道に進めていくことが必要である。

高橋教授も、年金制度については、世代間の公平性の観点から改革を提言されているわけであり(年金の世代間格差、そろそろ「本当の話」をしよう【現役世代必読】)、同様の観点から医療や介護、育児などについても具体的な改革案を提言してほしいと思う。

(明治大学公共政策大学院教授田中秀明)


日銀当座預金に債務性はあるはずがない。田中秀明教授に再反論

埋蔵金と日銀の国債購入で日本の借金は消えるのか?高橋洋一教授に反論!

日銀当座預金を民間銀行の「預金」と勘違いする人々へ

「日本は借金が巨額でも資産があるから大丈夫」という虚構

http://diamond.jp/articles/-/114027

ダウはなぜ2万ドル目前で足踏みしているのか

https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-RP534_2Sp1S_M_20170112102948.jpg

ニューヨーク証券取引所のトレーダー
By JUSTIN LAHART
2017 年 1 月 13 日 11:05 JST

 ダウ工業株30種平均は2万ドルの1歩手前で長いこと足踏みしている。2万ドルを試してから1カ月の間は横ばいの推移だ。この失速の一因に、ドナルド・トランプ氏の米大統領当選が企業の増益にすぐ直結するわけでも、バリュエーションの上昇を裏付けるわけでもないとの認識がある。企業に対するトランプ氏のしつこい脅しが市場心理に悪影響している可能性もある。

 もっと手短に説明するとすれば、要するに相場が割高なのだ。ファクトセットによれば、S&P500種指数の予想PER(株価収益率)は17.2倍と、過去10年強の最高水準近辺にある。大統領選投票日のPERは16.5倍だった。

 PERが高い一方で、金利上昇はそれに反する動きを見せている。金利上昇が株価の足を引っ張る理由は明らかだ。企業の借り入れコストは上昇し、債券の魅力は高まるためだ。それ以外にも、投資家が長く緩慢な景気回復の間に忘れたかもしれない要因がある。金利引き上げには景気過熱を抑える意図があるのだ。先月の連邦公開市場委員会(FOMC)後、連邦準備制度理事会(FRB)が一段とタカ派的な姿勢を示唆したまさにその頃に株が勢いを失ったのは偶然ではない。

 また、企業の業績にも向かい風はある。アナリストは2017年に前年比11.5%の増益を見込んでいるが、これは11年以来の力強い伸びだ。実際の決算がこうしたバラ色の予想を満たすには、多くのことが順調に進む必要がある。

 まず、米経済がアナリストの予想に沿わなくてはならない。それは、投資家が次期政権に期待する減税、インフラ支出、規制緩和の結合によるところが非常に大きい。例えば、減税は来年まで実施されない可能性があり、インフラプロジェクトは実行までに時間がかかりそうだ。そしてもちろん、トランプ氏が反貿易と反移民の公約を貫いた場合、米企業の逆風になりかねない。

 企業利益は外国の動向にも左右される。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスによると、S&P500企業の15年の海外売上高比率は約44%だ。だが現時点では、米国外での景気回復は見込みが低い。日本と中南米は改善しているようだが、ユーロ圏は低迷が続いている。英国は欧州連合(EU)離脱に向けて調整しており、中国では減速が続く見通しだ。

 金利上昇と、輸入税導入の見通しを背景にしたドルの上昇は、米国企業の利益を圧迫するだろう。他通貨に対するドル相場の水準は既に、昨年の平均を5%上回っている。

 もちろん、以上いずれの要因もダウの2万ドル突破を妨げるわけではない。だが今年の株式市場で簡単に稼げると思っている投資家は、考え直した方がいい。

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FRB利上げ時期、エコノミストの予想分かれる=WSJ調査
By DAVID HARRISON
2017 年 1 月 13 日 01:50 JST

 エコノミストらは米連邦準備制度理事会(FRB)が今年3回利上げを実施するとみているが、そのタイミングについては見解が割れている。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が今月実施した調査によると、回答者の約33%はFRBが3月に次回利上げを決めると予想したが、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)まで先送りすると見る向きも48%に上った。

 FRB関係者は年内に25ベーシスポイント(bp)の利上げが3回あるとの見通しを示したが、利上げ時期の予想は明らかにしていない。

 エコノミストの見方が分かれたのは、2017年全般の経済動向やドナルド・トランプ次期米政権による財政政策の効果を巡る意見の相違を反映している。

 3月の利上げを予想した回答者の一部は、雇用市場の継続的回復やインフレ加速、健全なペースでの経済成長を見込んでいる。つまり、失業率が9年ぶり低水準をつけダウ工業株30種平均が2万ドル目前で推移するまでになったここ3カ月の景気持ち直しが続くとみているのだ。

 ジョージア州立大学のエコノミスト、ラジーブ・ダワン氏は「好調な国内総生産(GDP)の伸びや株式相場の上昇維持を踏まえれば、FRBは3月にフェデラルファンド(FF)金利を引き上げる好機を再び得る」との見方を示した。

 6月の利上げを予想した向きは、こうした筋書きに懐疑的だ。

 バンク・オブ・ザ・ウエストのチーフエコノミスト、スコット・アンダーソン氏は「米国の経済成長と物価上昇はFRBに早期利上げを迫るほどにはならないだろう」と述べた。

 さらに数人は、FRBに利上げを思いとどまらせる要因として、トランプ次期政権の経済政策を巡る不確実性を挙げた。

 オックスフォード・エコノミクスの米主任エコノミスト、グレゴリー・ダコ氏は「FRBは慎重なので、財政見通しがより明確になるまで待つことを望むだろう」と指摘した。

 エコノミスト間の見解の不一致はFRB内部の議論を映す鏡だ。昨年12月のFOMC会合後の記者会見でイエレン議長は、トランプ次期大統領の選出後に一部のFOMC参加者が経済見通しを変更したと明らかにした。

 「全ての参加者ではないが一部は、財政政策の変更予想をいくらか見通しに織り込んだ」と述べた。

米FRB特集

FRB、トランプ次期政権による経済への影響を議論=FOMC議事録
米経済予想、上振れリスク高い=WSJ調査
米利上げ、世界市場にとって両刃の剣

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiR9rmTnL7RAhXHH5QKHV5nBZsQFggdMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12198237174475043532204582555263727998658&usg=AFQjCNGbwgsngtyoYUpr-1OdJmZqYOQXEg

 


トランプ政権移行チーム、ヘッジファンド創業者の政権入りを確認
トランプ次期米大統領の政権移行チームは、ヘッジファンド創業者アンソニー・スカラムッチ氏の次期政権入りを確認した
By LISA BEILFUSS AND MICHAEL C. BENDER
2017 年 1 月 13 日 11:40 JST

 ドナルド・トランプ次期米大統領の政権移行チームは12日、ヘッジファンドのスカイブリッジ・キャピタル創業者、アンソニー・スカラムッチ氏が次期政権に参加することを確認した。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は10日、トランプ氏がスカラムッチ氏を大統領顧問として起用し、トランプ氏の政策を一般に広める役割や実業界との調整役を担わせる見通しだと報じていた。

トランプ次期政権

【社説】国務長官にティラーソン氏を
トランプ氏が初会見を乗り切った手法
【寄稿】威厳ある米大統領就任式を取り戻そう
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwi6k82vnL7RAhWKm5QKHe88Ba0QFggdMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12198237174475043532204582556091486611080&usg=AFQjCNGrkp6OhX-uwiqSIYtpQd_FSwhGkw
 

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コメント
 
1. 2017年1月13日 15:15:55 : FUCsYNm71O : 31NrLrpQPUg[10]
田中が高橋に

なにこの「アホがバカに聞く」?


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