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HEARD ON THE STREET
中国の不動産市場に不安再燃
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-RO312_2aJY9_M_20170109233138.jpg
中国・深セン市の不動産価格は2年間で2倍に(写真は同市でビルの模型を製作する工房)PHOTO: FRED DUFOUR/AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
By
JACKY WONG
2017 年 1 月 11 日 16:12 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
***
高揚感が1年以上続いた中国の住宅市場だが、先行きは危うくなってきた。
中国の不動産価格は2015年の回復が持続し、16年1〜11月に18%急騰した。不動産価格の上昇は都市ランクでトップのいわゆる1級都市に分類される大都市から始まったが、その後、より小さな都市にも波及した。例えば、南部の主要都市、深センでは不動産価格が昨年は29%上昇し、2年間で2倍に達した。上海では不動産価格は昨年、24%上昇した。3級都市に分類される都市では9%上昇と、3年ぶりに上昇に転じた。
しかし、こうした活況は昨年の話だ。不動産価格は突然失速し始め、今がピークという見方もある。地方政府はここ数カ月、住宅購入制限を導入し不動産価格の暴走を抑制し始めている。中央政府が翌年の経済政策を決める中央経済工作会議は昨年12月、不動産バブルの抑制を最優先課題の一つに掲げた。政府が大きな役割を果たす市場では、政策の転換が明確に先行きを指し示す。
不動産は中国経済のほぼ全てに関わっていることから、方向転換は容易ではないだろう。土地の売却が主な収入源の一つになっている地方政府にとっては、不動産価格の崩壊は打撃となる。また、国営の銀行システムは、住宅ローンおよび不動産プロジェクトへの資金提供という直接的な形でも、企業向け融資の担保という間接的な形でも、不動産市場にべったり依存している。国営企業は昨年、土地を積極的に購入した。それも近隣のアパートより価格が高いような土地を買いまくったのだ。
中国の住宅価格の推移
(緑:1級都市、黄:全国、薄緑:2級都市)
High Rise Housing price performance in China
THE WALL STREET JOURNAL. Source: Wind Info
こうした中で不動産投資を減速させようとするのは綱渡りだ。不動産関連融資は16年1〜9月期に25%増加し、銀行システムの債務額は4兆3200億元(約72兆円)拡大した。住宅ローンはこれを上回る33%の増加となった。市場全体で見ると、住宅ローン資産価値比率(LTV)は55%で落ち着いた水準のように見えるかもしれないが、新規の住宅購入者のレバレッジ比率はもっとずっと高い。UBSの試算によると、新規住宅購入者のLTVは70%近くと、現金での購入が一般的だった中国の基準からすると高い。住宅価格が下落すれば、深センなどの急成長都市を中心にLTVは危険な水準に達しかねない。
最大手の不動産開発業者の一部も債務を抱え込んでいる。資産額で国内最大手の開発業者、中国恒大集団の純債務額は14年末と比べ倍増している。碧桂園や融創中国控股(サナック・チャイナ)など他の不動産開発業者の借入額も不動産ブームで膨れ上がった。
積み上がったリスクと広範な経済への影響を考慮すれば、同国の不動産市場は投資家が注目すべき世界で最も重要な分野かもしれない。今年、高揚感が再び懸念に変わりそうだ。
モルガンSが提携の新興企業、富裕層資産分析テクノロジーで急成長
Hugh Son
2017年1月11日 13:01 JST
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• アディパーの従来の顧客は独立系投資顧問やファミリーオフィス
• 大手金融機関とも協議中、プラットフォーム資産が昨年に倍増
米大手金融機関のモルガン・スタンレーは、超富裕層の資産を独立系投資顧問やファミリーオフィスが運用するのを助けてきたシリコンバレーの新興企業と提携した。ウォール街では従来の金融機関では簡単にまねできないサービスを提供するテクノロジー企業と組む傾向が見られ、その最新例となる。
モルガン・スタンレーが組んだのはアディパー(本社カリフォルニア州マウンテンビュー)。同社のデータ集約ソフトウエアをモルガン・スタンレーの複数のプライベートウェルス・チームが活用していると、アディパーのエリック・ポイリエ最高経営責任者(CEO)が述べた。顧客の複雑な保有資産を運用担当者が把握するのを手助けするテクノロジーを武器に同社は急成長し、プラットフォーム上の資産は昨年ほぼ倍増して5600億ドル(約65兆円)に達した。
エリック・ポイリエ氏
Source: Addepar Inc.
アディパーと組む米大手金融機関はモルガン・スタンレーが初めて。ここまでの成長は主に、富裕層の資産運用をめぐって銀行と競争する規模の比較的小さい、独立系の投資顧問会社が支えてきた。
ポイリエCEO(34)は「銀行と競争する顧客によって、われわれの力が証明された」とインタビューで述べ、「今や銀行は自らが不利な状況にあると感じてわれわれの技術を採用している」と付け加えた。
アディパーにはベンチャーキャピタリストのピーター・ティール氏が出資。同社のソフトウエアはポートフォリオを横断して投資エクスポージャーを追跡・分析するため、運用担当者がそれに費やす時間を顧客対応に充てることができる。
ポイリエCEOはこの調子でいけば、プラットフォーム資産は年末までに1兆ドルに達すると試算した。現在は大手金融機関と協議中とした上で、今後は年金や寄付基金、ソブリンファンドとも組みたい意向を示した。最終的には「金融の基本ソフト(OS)」を構築し、フェイスブックやグーグルがマーケティングや広告の世界を一変させたように金融業界の非効率性を解消したいとも話した。
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原題:Morgan Stanley Signs With Asset-Gobbling Startup Backed by Thiel(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-11/OJLIEB6S972F01
中国の脅威、むしろ小さい
スタンダードチャータードの為替相場予想
Lilian Karunungan
2017年1月11日 16:28 JST
• 米10年国債利回り、7−9月(第3四半期)に3%に上昇する可能性
• 人民元切り下げは今、正当化されない−ミニキン氏
英銀スタンダードチャータードは、米国の利上げとトランプ次期政権の貿易政策をめぐる不確実性が為替市場の主要テーマとなっており、今年のアジア通貨に対する中国からの脅威はむしろ小さいとの認識を示した。
ブルームバーグのアジア通貨予測ランキングでトップの同行は、米10年国債利回りが7−9月(第3四半期)に3%に上昇する可能性があり、アジア通貨は今年、厳しい状況を迎えると分析している。
アジア通貨戦略責任者ロバート・ミニキン氏(ロンドン在勤)は、2017年10ー12月(第4四半期)に利回りが落ち着き、世界的な景気改善に伴いそれぞれの通貨が値上がりすることもあり得ると予想。
同氏は中国人民元について、「突然の大きな値下がりはないと強く認識している。中国当局は人民元を安定させる好位置にある。だが安定というのは通貨バスケットに対するもので、米ドルに対するものではない」と述べた。
ミ二キン氏はまた「人民元切り下げは今、正当化されない。トランプ政権が始まろうとしている現時点での通貨安は極めて悪いタイミングだ」と話し、中国の対米貿易黒字は世界的な金融危機前より大きくなっていると指摘した。
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原題:Best Asian FX Forecaster Fears Trump Risk More Than China: Q&A(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-11/OJLT2G6TTDS801
【寄稿】
ジャンク債投資、今は慎重になるべき
深く掘り下げてリスクを理解すべし
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現下の局面でジャンク債から期待されるリターンはリスクと照らし合わせるとそれほど高くないようだ ILLUSTRATION: WESLEY BEDROSIAN FOR THE WALL STREET JOURNAL
By
JOHN COUMARIANOS
2017 年 1 月 11 日 15:47 JST
――筆者のジョン・クマリアノス氏はカリフォルニア州ラグナニゲル在住のライターで、モーニングスターの元アナリスト
***
あまりにも低い金利水準を背景に、現役を退いた米国の高齢者の多くは収入を得るためにジャンク債に目を向けてきた。だが彼らは自分が何をしているのかを理解したほうがいい。
ジャンク債とは格付けがBB(ダブルB)以下の企業などが発行する高利回り債のことを指す。格付けが低い発行体のキャッシュフローは頼りにならないため、景気が少しでも悪化すれば利払いや元本の償還が滞りかねない。
ジャンク債が良い投資先になる場合もあるが、今は慎重になるべき理由がある。そこでジャンク債が投資に値する時期かどうかを判断する際のポイントをここに挙げる。
スプレッド以外に目を向ける
ジャンク債を購入すべきかどうかを見極める際に、投資家は安全な投資先である10年物の米国債とジャンク債との間の利回りの差である「スプレッド」に目をやることが多い。歴史的に見ると、両債券のスプレッドは21ポイントから2.4ポイントまでと幅広いが、平均では5.8ポイントだ。
米国債とジャンク債のスプレッド(JTS)
赤線:損失率を加味した際の平均スプレッド
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ジャンク債のデフォルト(債務不履行)率は何年にもわたってかなり低い水準で推移したかと思うと、2001年と09年に起こったように急に10%以上に跳ね上がるなど、著しい変化を繰り返してきたように見える。デフォルトがあると投資家は恐怖に駆られて保有債を放出するため、ジャンク債の価格は暴落し、利回りスプレッドは拡大する。2016年前半に起こったように、パニック売りでスプレッドが平均より拡大すれば普通は買い時だ(当時は8ポイント超に広がった)。投資家は高い利回りと将来の価格上昇の両面から利益が得られる可能性があるからだ。
セントルイス地区連銀によれば、ジャンク債と10年債のスプレッドは現在3.3ポイント前後だ。これはあまり魅力的な水準ではないが、それでもスプレッドが十分に広がっていると考える投資家もいる。
だが投資家がジャンク債への投資を考える際には、単純なスプレッド以上のことを検討する必要がある。
米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)によると、ジャンク債のデフォルト率は歴史的に年平均で4.2%だ。これは現在のスプレッドの水準を上回っている。つまり、ジャンク債で稼ぐつもりだったスプレッド分の利益が簡単に蒸発しかねないということだ。投資家はこのことを忘れる傾向にある。デフォルト率が低い時期であればなおさらだ。
デフォルトは必ず投資分を帳消しにするわけではない――通常であれば、投資家は額面の40%程度を回収する。それでもデフォルト率と回収率からはじき出すジャンク債の損失率は年平均で約2.5%だ。
今は油断の時期か
この損失率を考慮に入れると、ジャンク債の価値を判断する際に異なる状況が見えてくる。
歴史的なデフォルト率と回収率が変化しないと仮定すれば、投資家はジャンク債のポートフォリオから3.7%前後のリターンを得るはずだ。これは米国債の10年物から得られる2.5%前後の利回りを上回る。しかしその差は1.2ポイントであり、損失率を考慮したスプレッドで考えると、ジャンク債へ投資する際に投資家がいとわずに受け入れてきた水準を下回る。
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投資家はジャンク債を保有する際、通常よりもはるかに低いクッションをいとわないことがあるPHOTO: ISTOCKPHOTO/GETTY IMAGES
われわれは過去のスプレッドを損失率に合わせて調整することで歴史的な傾向を検証してみた。その結果、損失率を加味すれば、投資家は米国債を平均2.8ポイント上回るリターンが期待できるジャンク債を購入してきたことが分かった。これは現在の損失率調整後のスプレッドの2倍以上だ。
投資家が油断している時期には、中長期的な金利収入で価格の下落をカバーする「クッション」効果がはるかに低い水準でも、これをいとわずにジャンク債を保有しようとする傾向がある(その反対がパニックにあるときだ)。
われわれは今、油断の段階にある可能性が高い。現下の局面の損失率が平均を上回っていれば、期待できるリターンはあまりに小さいため、米国債よりジャンク債のほうがうまくいかないだろう。デフォルト率と回収率は予想が難しいが、ジャンク債の発行は金融危機以降、頻繁に行われてきた。
こうしたことを考慮してみると、現在、ジャンク債から得られると期待できる見返りは、リスクと比べて多くはないように見える。
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トランプ相場も一旦は小休止?田嶋智太郎の外国為替攻略法
2017年01月11日
前回更新分で述べたように、2017年の幕開けは昨年11月以降にスタートしたトランプ相場の勢いを引き継ぐ明るいムードのなか、ドル/円が一旦は118.61円まで上値を伸ばして昨年12月高値=118.67円に顔合わせする場面もありました。しかし、その後は少々勢いを欠く展開となっており、目下は116円を挟んでもみ合う展開となっています。
ここで一つ注目しておきたいのは、下図に見るとおり、ドル/円の一目均衡表(日足)における「遅行線」が今まさに日々線と交錯し、一旦は日々線を下抜けかねない状態であるということです。これは、トランプ相場がスタート以来、初めてのことであり、足下では文字通り、トランプ相場が一旦"壁"にぶつかる可能性を高めていると言えそうです。
実のところ、これと似たような場面は過去にも幾度かありました。例えば、それは2014年10月末に日銀が追加緩和策の実施を決めたことによって後にドル/円が急騰し、同年12月に121.85円の高値をつけてから一旦大きく調整した場面です(図中・赤楕円)。当時も、日銀の追加緩和決定で大きく水準を切り上げた「遅行線」が調整入り後に日々線と交錯し、一旦は日々線を下抜けて、その後しばらく調整が続きました。もちろん、当時も大きな流れはドル高・円安方向であり、実際にドル/円は後に125.85円まで上値を伸ばすこととなりました。
http://www2.monex.co.jp/html_mail/mkt/monexmail/20170111/20170111_tajima_graph01.pdf
周知のとおり、日足の「遅行線」は現在位置している水準を「当日を含む26日前(過去)」の位置に記入して、現在と26日前を比較するもので、この遅行線が位置するところというのは、言うなれば「大よそ1カ月前の売買コスト」を示すということになります。現時点で言えば、当然のことながら、大よそ1カ月前にドル/円を買った投資家は含み損を抱えており、逆に売った投資家は含み益を抱えているということになります。
この「遅行線」が日々線を下回る展開となった場合、これを『逆転』と称し、セオリーでは一旦「売り」と判断されることになります。結果的に、相場は暫く調整含みの展開を続けることが多く、実際に2014年12月初旬以降も大よそ3カ月ほどは調整含みの展開が続きました。同じように、今回もテクニカルにドル/円が一時的な調整局面を迎える可能性は否定できないものと思われます。
一方で、いよいよ今月下旬からトランプ新政権が始動します。よく言われるようにトランプ氏がこれまで掲げてきた経済改革の内容には、いわゆる「トリレンマ」が内包されており、当初は「このトリレンマと新政権がどう向き合うか」を市場が様子見したいというムードを強め、結果的に一旦はトランプ相場が小休止する可能性もあるものと思われます。
ここで言うトリレンマとは、一つに大型減税や大規模なインフラ整備を進めるとする一方で、米金利の低位安定をも志向しており、そこには二律背反の関係性があるということです。財政を大胆に出動させれば、それだけでも金利は強含みとなりますし、結果的に米景気が上向くこととなれば、更に一段と金利は強含みとなります。米金利が上昇すれば、必然的にドルは強含みとなるでしょうし、保護主義的な志向を貫こうとすれば輸入物価を低位安定させるためのドル高も必要になるでしょう。
最終的にトリレンマを解消するためには、少なくとも何か一つを捨てざるを得ません。そこで捨てざるを得ないのは「ドル安志向」である可能性が最も高いと思われます。
コラム執筆:田嶋 智太郎
経済アナリスト・株式会社アルフィナンツ 代表取締役
前の記事:2017年の幕開けは全体に明るいムード −2017年01月04日
http://lounge.monex.co.jp/pro/gaikokukawase/2017/01/11.html
スターバックス株ゴールデンクロス、年間で8年ぶり下落後−チャート
Richard Richtmyer
2017年1月10日 15:08 JST
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/i3QtE1NPVxqU/v2/-1x-1.png
米スターバックスの株価チャートは新年に入り、2013年以降2回しか表れていないゴールデンクロスと呼ばれる形状を見せている。過去2回はいずれも55%以上の持続的上昇が続いた。同社株は2016年に7.5%下落し、年間変化率は8年ぶりにマイナスとなったが、今年に入り50日移動平均線が200日移動平均線を上抜けし、ゴールデンクロスを形成した。野村ホールディングスやパイパー・ジャフレー、クリーブランド・リサーチのアナリストらは最近、スターバックス株に前向きな見方を示しており、グローバルブランドとしての価値や飲料業界の成長見通しを17年の上昇のきっかけとして取り上げている。
原題: Starbucks Turns Golden After First Yearly Drop Since ‘08: Chart(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-10/OJJUWG6KLVR401
スマートベータ型ETFという新しい選択肢
東京証券取引所
制作 :東洋経済企画広告制作チーム
2016年4月1日
2016年3月22日、三菱UFJ国際投信が運用するETF「MAXIS JAPAN クオリティ150上場投信」が東京証券取引所に上場した。マーケットの規模が16兆円程度まで拡大している中、スマートベータ型という新しいコンセプトのETFが上場した意義は少なくない。世界を見ても、スマートベータ型ETFは存在感を高めているようだ。
拡大を続ける
ETFのマーケット
ETFは、特定の指数に連動する運用を目指す上場投資信託のことだ。指数としてよく知られているのは、日経平均株価やTOPIXだろう。東京証券取引所1部上場企業約1900社の株価を指数化したTOPIXとの連動を目指したETFは、TOPIXとほぼ同じ値動きをする。ここにETFの一つの特徴がある。値動きがわかりやすいというポイントだ。
もう一つ、ETFは証券取引所に上場しているため、上場株式と同様に証券取引所で自由に売買できるという特徴もある。つまり、証券取引所が開いている時間帯ならいつでも売ったり買ったりできるのだ。また、注文方法についても上場株式同様、指値注文や成行注文なども可能である。
そして、信託報酬の低さも見逃せない。信託報酬は、投資信託を保有している間、毎年支払わなければならないコスト。したがって信託報酬が安ければ、長期保有するほどコストメリットが大きくなっていくが、非上場の公募投資信託と比較して、通常、ETFの方が信託報酬が低く設定される。
そればかりではない。ETFの多くが1口10万円以下から買うことが可能だ。少ない資金でさまざまな資産に手軽に分散投資することができ、資金効率も非常に良い。
東京証券取引所
上場推進部
調査役
高木 亮
実際、ETFのマーケットは拡大している。内国ETFの純資産残高は16兆円規模まで拡大し、売買代金も日を追うごとに増加している(下表参照)。「今回の上場でETFの銘柄数は196になりました。連動対象となる指数も、TOPIXをはじめとする日本株から、外国株、外国債券、REIT、金などの商品までラインナップも拡充されています」と語るのは東京証券取引所・上場推進部調査役の高木亮氏。「ETFの存在感が高まる中で、スマートベータ型という新たなコンセプトのETFに注目が集まってきています」と続ける。
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スマートベータという
新たなインデックス
東京証券取引所
上場推進部
調査役
椎屋 幸祐
スマートベータとはいったい、何か。東京証券取引所・上場推進部調査役・椎屋幸祐氏が後を受ける。
「企業の配当や売上高、ROE(自己資本利益率)、株価変動率などに着目して銘柄を組み入れる指数がスマートベータなのです。いわば、市場全体の値動きの平均との連動を目指すパッシブ運用と、アナリストやファンドマネジャーらによって個別の銘柄を選択するアクティブ運用の中間にある指数と言ったらわかりやすいでしょうか。東証にもさまざまなタイプのスマートベータ型ETFが上場しています(下表参照)」
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すでに、米国のマーケットを見るとETF資産残高の約2割をスマートベータ型ETFが占めており、欧州にいたってはここ5年でその市場規模は約4倍に拡大しているというデータまである。が、日本では14年、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が国内株式運用において初めてスマートベータ型アクティブ運用を採用したことをきっかけに認知度が大きく上がったという。
「現在、大きな注目を浴びているスマートベータ型ETFをはじめ、ETFのラインナップがさらに充実することによって、日本でもETF市場はもっと拡大していくと想定しています」と高木氏は期待している。
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新指数JAPAN
クオリティ誕生
三菱UFJ国際投信
ETF推進室
マネジャー
佐々木 康平
「最近注目されているインデックスの一つに、JPX日経インデックス400があります。この指数は、企業の稼ぐ力とも言えるROEや、営業利益などの要素にフォーカスし、東京証券取引所に上場している3000社以上の企業の中から資本の効率的な活用などグローバルな投資基準に求められる条件を満たした400社を選んでその株価を指数化したものです。当社でもこの指数に連動を目指すETF『MAXIS JPX日経インデックス400上場投信』を上場したところ、機関投資家から個人投資家まで幅広い方に活用されています。高い収益性を誇るクオリティの高い企業に投資をしたいという投資家のニーズが根強いからこそ支持を得られたのだと考えています」と語るのは三菱UFJ国際投信・ETF推進室マネジャーの佐々木康平氏。「ならば、“企業の稼ぐ力”により強くエッジをかけても良いのではと着想したのです」と続ける。
そこで、今回のETFが連動を目指す指数は、STOXX社と三菱UFJ信託銀行によって新たに構築された指数「iSTOXX MUTB JAPANクオリティ150」だ。
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「ROE、財務健全性、キャッシュフロー創出力、利益安定性という四つの指標をスコア化し、高いROEを継続できる企業150銘柄に投資することをコンセプトに掲げた指数です。いわば、アクティブのファンドマネジャーが銘柄を選ぶように指数が作られています」と佐々木氏は説明する。スマートベータの認知度が高まる中、「MAXIS JAPAN クオリティ150上場投信」は、多くの機関投資家や個人投資家からETFの新たな選択肢として注目されるのではないだろうか。
三菱UFJ国際投信
経営企画部
チーフマネジャー
四方 利祐
「米国や欧州では、ETFが資産運用の中心として位置づけられつつあります。世界のETF市場は拡大を続けており、グローバルベースのETF残高は350兆円を超える規模まで拡大しています」と三菱UFJ国際投信・経営企画部チーフマネジャー・四方利祐氏は指摘する。
「当社もETF市場を大きな成長市場と位置づけています。特にスマートベータ型は、低コストでアクティブ的なパフォーマンスが期待できるので、潜在的なニーズは高いと期待しています」(四方氏)
「ETFをNISAの本命に」
しかもETFは、投資額120万円の範囲内なら値上がり益や配当金に税金がかからないNISA(少額投資非課税制度)の対象でもある。ETFは先述のとおり、投資初心者にとってもわかりやすく、投資しやすい商品となっていることから、長期投資を視野に入れたNISAとの相性が良いと言い換えることもできるだろう。「NISAは今年から非課税枠が拡大されましたし、ジュニアNISAも始まります。今はまだNISAにおけるETFのシェアは小さな数字にとどまっていますが、それは、個人投資家の皆様に、ETFがNISAの対象であるということや中長期の投資運用に適した商品であるということがあまり知られていないことも一因ではないでしょうか。NISAとETFに関する知識が個人投資層に幅広く浸透していけば、ETFが、NISAの本命となることもそう遠くないでしょう」と高木氏は力強い。
将来への不確実性が増し、不透明な先行きもぬぐいきれないような環境が続く。将来に備え自ら資産を形成していくうえでも、これまでの貯蓄偏重から投資へシフトするという意識改革が求められているのかも知れない。「貯蓄から投資」は大きなスローガンではなく、自分事として考えるタイミングにあるとも言えるだろう。多くの人が、自らの資産形成に立ち上がった時、投資対象の選択肢の一つとして、ETFにも注目が高まるはずだ。
当広告は、東京証券取引所によるETF/ETNの売買等の勧誘を目的としているものではございません。なお、ETF/ETNの売買においては、各商品または組み入れた有価証券等の価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。ETF/ETNの売買を行われるに際しては、あらかじめ、お取引先の金融商品取引業者より交付される契約締結前交付書面等の内容を十分にお読みいただき、商品の性質、取引の仕組み、リスクの存在、販売手数料、信託報酬などの手数料等を十分に御理解いただいたうえで、ご自身の判断と責任で行なっていただきますよう、お願い申し上げます。また、当取引所は、当広告および当広告から得た情報を利用したことにより発生するいかなる費用または損失等の一切について責任を負いません。東京証券取引所
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