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2017年、最も厳しい状況に置かれる人民元 金融・経済2017の注目テーマ(その1) (WEDGE)
http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/402.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 1 月 02 日 21:42:55: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


2017年、最も厳しい状況に置かれる人民元 金融・経済2017の注目テーマ(その1)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8579
2017年1月2日 青懸巣 (金融アドバイザー) WEDGE Infinity


 米国株の主要指数は軒並み最高値水準を更新中。米国大統領選に始まり、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言による追加利上げ期待で金融株は買われ、年末要因によるリスクオフや自律調整を除けば、円安基調を背景に日本株も年初来高値水準だ。2017年はどういった年になるのだろう? 注目すべきテーマは?

■米ドル高のパーフェクト・ストーム

 米連邦準備理事会(FRB)は、昨年12月中旬に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラル・ファンド(FF)金利誘導目標の引き上げを1年ぶりに決定、2017年見通しでも利上げのペースを速めた。トランプ氏が富裕層減税や社会資本整備にどう取り組むかは重要だが、どちらも景気押し上げ効果が高く、米国経済が日本やEUよりも成長している事に異論はない。

 米ドル高のパーフェクト・ストーム(異なる複数の要因が同時に重なり、重大な事象を生み出す例え)が形成されつつある。

 ECBは何百ユーロもの債券購入を継続するだろう。昨年12月のイタリア憲法改正国民投票やオーストリア大統領選挙に続き、今年はオランダ、フランス、ドイツで選挙が予定されている。場合によってはイタリアと英国でも選挙となるかもしれない。極右やEU離脱派はBREXIT以降(統計手法や母集団にもよるが)増加傾向にあり、EUは今までにない過酷な試練に直面している。ECBはクレジットクランチを避けるべく地域内の資本増強を優先する一方、為替・株式市場では既にセイフヘイヴン探しが始まっている。

 日本株はセイフヘイヴンの選択肢になっている。ただ、日本もゼロ金利政策で債券を買い続けており、経済成長率の格差からも、為替ではドル高・円安傾向。もちろん、いつまでもこれを米国が黙認する訳ではないが、トランプ政権が想定通り経済成長と雇用創出への取り組みを優先するのであれば、最も難しい状況に置かれるのは日本(円)や欧州(ユーロ)ではなく、中国(人民元)であることがわかる。

 図1は米国の貿易赤字相手国のランキングだが、日本は全体のわずか9%に過ぎない。対EU地域の赤字は1556億ドル(全体の約21%)だが、これを入れても中国への赤字が巨額であることがわかる。

         

 図2には地域別の米国への直接投資残高があるが、ここでもいかに米国にとって日本や欧州(含む英国)が重要であるかがわかる。ちなみに中国からの同投資残はわずか95億ドルに過ぎない。

         

 経済成長や雇用創出を念頭に、米国の立場で貿易赤字や対米直接投資の金額を見ると、ドル高の優先注目先が中国(人民元)であることが明確だ。

■人民元と中国事情

 米国の利上げによる米ドル高トレンドは欧州(含む英国)・日本・そして中国等の輸出経済を後押しするが、中国の不安定な金融システムにとっては大きなリスクになりかねない。ひいては間接的に世界の金融市場を通じて世界景気に多大な影響が避けられない。

 今年の3月5日から北京で開催される全国人民代表大会では施政方針や予算等が討議・採択されるが、秋に北京で開催予定の中国共産党第19回全国代表大会までは予断を許さない状況が続く。

 中国当局は外為市場における人民元の安定化に向けて様々な施策を打ってきているが、ここ1年程で外貨準備高は激減し、2016年11月末段階で約3兆515億ドル(前年比11%減:2014年のピーク時は約4兆ドル)だ。財政悪化はひどく、負債の対GDP比は280%強ともいわれている。目先や当面は負債を証券化(debt to equity swap)する手段もあるが、本質的な対処にはならない。

 権力の集中に関心の高い習近平主席は第19回大会を前に景気の弱含みを見せたくない一方、不良債権の償却と金融機関の資本強化、またはシャドーバンキングセクターの牽制に力を入れる可能性が高い。これを実現するには海外からの直接投資を促す必要があり、選択肢は限られている。

 人民元がおかれている状況と中国事情は米国、欧州、日本にとっては対中政策で一つの節目ともなるべく分岐点だ。トランプ氏が対中貿易と対中投資にどう取り組むか、安倍政権がこのチャンスをどう活用するか、しっかりと見届ける必要がある。



 

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