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外国人留学生の就職説明会では求人が大幅に増えている
少子高齢化が中小企業を襲う “海外留学生を採れ” 関西官民の挑戦
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161231-00010002-nkogyo-ind
日刊工業新聞電子版 12/31(土) 15:00配信
■人材供給機関目指す
少子高齢化の進展が大阪の中小企業に重くのしかかる。国内市場の縮小に加え、人手不足も厳しさを増している。そこで注目されているのが留学生など外国人の活用だ。人材確保としての手段だけでなく、発展著しい東南アジアなど海外へのビジネス拡大にもつながるからだ。中小企業向けに海外留学生獲得を支援する行政や民間の取り組みを追った。
関西留学生国際交流支援連絡会(千田忠司代表幹事=千田硝子食器社長)は、海外留学生に大阪の企業への就業機会を提供するため2月に発足した。10月末現在で飲食・サービス業を中心に44社、8大学・専門学校、7カ国の領事館が参加。将来は230社、20校、留学生300人規模の人材供給機関の設立を目指す。
11月に開いた会合には領事館関係者や、15カ国からの留学生らをはじめとした約100人が参加した。セルビア出身で大阪大学研究生のミロシュ・スタノイェヴィッチさん(28)は「日本企業に就職したい。将来は母国に拠点を自身で設けたい」と夢を語る。
千田代表幹事は「留学生や大学は就職を求めるが、企業にはインバウンド対策向けのアルバイトと見る向きもある。正社員を求める製造業の参加を増やす取り組みが重要」と今後の活動を見据える。
官民連携の就職説明会も盛んだ。グローバル人材育成運営協議会(事務局=関西経済連合会)や大阪労働局、ハローワークなども11月、「外国人留学生就職面談会2016」を大阪市内で開いた。企業約40社、留学生数約400人の参加規模は例年と変わらないが、求人はここ2年で従来の50―70人から200人強と急増している。
「15年はインバウンド(訪日外国人)を対象とした飲食・サービス業など、16年は製造業の求人が増えているようだ」と五代儀昌幸大阪労働局課長補佐は分析する。
今回、初参加した中北製作所(大阪府大東市)は「舶用や発電向けのプラントの仕事が海外に移りつつある。ぜひ技術系留学生を採用し、将来の海外拠点設置につなげていきたい」(南埜雅彦総務部次長)と期待する。海外留学生は人手不足の解消だけでなく、海外展開など企業の将来を左右する重要な存在になっていく。
留学生への企業ニーズは高まりつつあり、大阪労働局では来春、近畿各府県の労働局と連携した、150社規模の就職説明会も予定している。
常に約30人のベトナム研修生が働くマツムラ電子工業の津山工場(岡山県津山市)
■中小の“人財”、現地日系企業の要に
「日本人の若手が採用しにくい」「海外展開が必要になった」などの理由で、にわかに注目され始めた外国人。その能力や将来の事業展開を見越し、実際に留学生や研修生を積極的に活用している中小企業もある。
2007年に日本酒の輸出に乗り出した西山酒造場(兵庫県丹波市)。現在、中国や東南アジアで現地商社を使った販売ルート開拓に取り組んでいる。そこで活躍してもらおうと、日本語が話せ、現地の商慣習に精通した人材として、現在2人の中国人留学生を採用している。男女1人ずつで、酒造りの現場はもちろん、通訳や事務もこなすマルチぶりを発揮している。
西山周三社長は「通常の販売交渉が円滑になった。海外製の醸造用機械を購入した時も活躍してもらい、おかげで安く買えた。社内の意思疎通も以前より活発化し、活気が出てきた」と喜ぶ。彼らが将来帰国した後、そのまま働いてもらえるように中国に直営販売拠点の開設を検討しているという。
セラミックスと金属の気密接合を得意とするカワソーテクセル(大阪市西区)は、韓国での事業展開で日本語に精通した韓国人が必要となり、15年に関西経済連合会などが開く「外国人留学生就職面接会」に初めて参加。そこで韓国人女性の採用に成功した。「仕事は期待以上、志の高さとやる気に周りが圧倒され、社内も活性化した」と、稲付嘉明社長は予想以上の効果に目を見張る。16年度は台湾の女子留学生も入社し、さらに活気あふれる職場になった。稲付社長は「彼女らが将来、海外展開で活躍するのを期待している」と目を細める。
外国人研修生を長期的な“人財”として活用するのは、プリント基板を設計・製造するマツムラ電子工業(同生野区)。03年にベトナム人研修生の受け入れを始めた。松村智香社長は「勤勉さや目の良さ、加えて日本文化との親和性を感じた」と、海外進出先にベトナムを選び、12年に工場を建設した。
同工場では延べ10人程度の“元研修生”が生産ラインのリーダーとして活躍する。ただ結婚退社などもあり、結果的に長期雇用はまだ一部にとどまる。自社で働き続けてくれることが最優先だが、松村社長は「せっかく日本でモノづくりを学んだ子らなので、他の日系企業に斡旋(あっせん)する公的な仕組みがあれば」とも訴える。貴重な人材として、帰国後も現地の日系企業全体で活用できる支援が必要と指摘する。
今後の中小企業の経営を支える“要”として、海外の留学生や研修生への期待はますます高まっていく。
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