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中国フィンテック業界を揺るがす社債デフォルト
アント・フィナンシャルは電子決済サービス大手「支付宝(アリペイ)」を擁することなどから市場での注目度が高い
By JAMES T. AREDDY
2016 年 12 月 22 日 23:54 JST
【上海】中国の通信機器メーカー、僑興集団が12月に入り4500万ドル(約53億円)相当のデフォルト(債務不履行)を起こしたことで、約1万3000人の投資家が資金の回収を不安視している。この問題の影響は中国の電子商取引大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)傘下のマ蟻金融服務集団(アント・フィナンシャル・サービシズ・グループ)にも波及し、同社が販売する投資商品の質に疑問を唱える声が上がっている。
今回のデフォルトは、中国のフィンテック(ITを使った新たな金融サービス)業界の複雑なビジネス関係を浮き彫りにするものだ。フィンテックは個人の貯蓄を法人向け融資へ振り向けるのに寄与し、中国で急成長しているが、ほとんど規制されていない。
僑興は今月、2年前にアント・フィナンシャル経由で一般投資家に販売した高利回り社債でデフォルトが起こる可能性があると通知した。僑興はアントを通じたオンライン上の社債発行で1億6600万ドルを調達していた。会社発表とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した投資契約によると、このプログラムに関わった少なくとも4社が投資家に対する責任について互いを非難している。
アント・フィナンシャルを巡っては、中国の電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」を擁することなどから市場で高揚感が生まれ、時価総額で世界首位のフィンテック企業として注目が高まっている。
しかしアント・フィナンシャルのアプリケーションで取り扱われている数千もの投資商品の多くは第三者が組成したものであるため、今回のデフォルトで突如、苦境に立たされた。親会社のアリババは、自らのネット通販サイト「淘宝網(タオバオ)」でも消費者の信頼低下の危機に直面している。米通商代表部(USTR)は21日、偽造品の販売で知られる悪質業社リストにタオバオを指定した。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjjgcrgm4jRAhUFqJQKHcxcBwMQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11484601320931144569304582512853427330074&usg=AFQjCNGsacOyt9CKBkHJvSHwoDD5N14BYw
ゴールドマンと1MDBの深い関係
ゴールドマン・サックス本社(ニューヨーク) ENLARGE
ゴールドマン・サックス本社(ニューヨーク) PHOTO: RON ANTONELLI/BLOOMBERG NEWS
By JUSTIN BAER,TOM WRIGHT AND KEN BROWN
2016 年 12 月 22 日 18:04 JST
マレーシアのナジブ・ラザク首相は2013年7月、仏サントロペに係留されていたヨットで、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の皇太子と仕事の話をした。U字型に並んだ椅子の1つには、ゴールドマン・サックス・グループのパートナーも座っていた。
ゴールドマンは、ナジブ氏と同氏が設立した政府系投資ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」の資金調達を手がけるなかでこうした地位を得た。計65億ドル(約7650億円)の調達案件で約6億ドルの手数料を稼いだゴールドマンにとって、1MDBは有数の上客になっていた。
現在1MDBは不正疑惑で調査を受けている。捜査関係者によると、ナジブ氏は不正に政治資金を受け取る際に1MDB を利用し、関係者は10億ドル超をロンドンやビバリーヒルズなどでの不動産や美術品購入に流用したとされる。
この疑惑では世界各地の銀行など複数の企業の名前が取りざたされているが、ゴールドマンは1MDBやその幹部らとの親密さで際立っている。
1MDBの資金調達が苦しくなった時、ゴールドマンは債券発行を通じて資金の流れを支えた。
ゴールドマンの支援を受けて1MDBが調達した資金について、米司法省の捜査官らは、ゴールドマンが悪用を疑うべき根拠があったか否か、また、そうであれば当局に懸念を伝える義務があったかどうかを調べている。関係者によると、米連邦準備制度理事会(FRB)、証券取引委員会(SEC)、ニューヨーク州金融サービス局(DFS)、シンガポール当局も、ゴールドマンの行為について調査している。
当局は、ゴールドマンとマレーシアの実業家ジョー・ロウ氏の関係に注目している。ロウ氏はナジブ氏と親しく、各国の調査担当者から疑惑の中心とみられている。かつてゴールドマンの東南アジア部門を統括していたティム・ライスナー氏は数年間ロウ氏とやりとりしていた。ロウ氏は1MDBで正式な地位にはなかったものの、大きな決定を下しており、09年以降1MDBから数億ドルを受け取っていたと捜査官らはみている。
関係者らによると、ロウ氏の資産の源に懸念を抱いたゴールドマンは、同氏を個人客として受け入れることはなかったが、1MDBの事業絡みで接触を続けた。
ゴールドマンは一貫して不正行為を否定し、1MDBの周辺で不正があったことを知るすべはなかったと述べ、1MDBから聞いた目的を想定した資金調達が自社の主な役割だったとしている。「ジョー・ロウ氏が1MDBの債券取引に関与していたことを示す証拠は見つかっていない」という。
ロウ氏もナジブ氏と同様に不正行為を否定しており、マレーシアのアパンディ司法長官はナジブ氏訴追を見送った。1MDBは不正行為を否定し、捜査に協力する姿勢を示した。行方が分からなくなっている1MDBの資金については、複数の国で捜査が進められている。
ゴールドマンの東南アジア部門を統括していたティム・ライスナー氏(2014年、ニューヨーク) ENLARGE
ゴールドマンの東南アジア部門を統括していたティム・ライスナー氏(2014年、ニューヨーク) ILLUSTRATION: ZUMAPRESS.COM
ライスナー氏の役割
1MDBとの関係でゴールドマンのキーパーソンだったのがライスナー氏だ。同氏は47歳のドイツ人。元同僚らによるとアジアのビジネスマンに近づくのが得意だった。
ライスナー氏は09年にロウ氏と知り合った。ロウ氏の説得を受けてマレーシアのある州が石油基金を設置したが、この基金はゴールドマンをアドバイザーに採用している。同基金はその後ナジブ氏の提案で1MDBに発展した。
ゴールドマンの従業員によれば、ライスナー氏は10年にナジブ首相の側近の娘を同社のインターンに推薦した。この女性がシンガポールでの勤務を開始して程なく、1MDBは買収計画の審査役にゴールドマンを採用している。
12年には債務に追われるようになっていた1MDBに、ライスナー氏はキャッシュフロー源となる発電所の買収を勧めた。
1MDBは17億5000万ドルを調達する必要があったが、信用格付けがなかった。ゴールドマンは、格付けの高い機関から債券保証を受けることを提案した。
中東とつながりのあるロウ氏がゴールドマンと1MDBの人間をアブダビ政府系投資ファンド「国際石油投資会社(IPIC)」の幹部に紹介した。
ロウ氏についてゴールドマンはそれまでに2度、コンプライアンス面の懸念を理由に個人口座開設を拒否していた。同氏の親族の投資機関が手がけた案件のアドバイザーも拒否していたと関係者らは述べた。
1MDBの案件では、ロウ氏の役割についてゴールドマン社内で混乱もあったようだ。ライスナー氏はロウ氏が資金調達案件に参加していないと請け負ったが、ゴールドマンの幹部はロウ氏がIPICを紹介したことを知っていた。
1MDBはIPICから債券保証を取り付けた。IPICはコメントを控えている。
ゴールドマンは債券を自社のバランスシートに計上したうえで投資家に売却することに合意し、速やかな起債にこぎ着けた。同社によると、それに伴うリスクは高い手数料によって正当化される。米司法省が起こした資産差し押さえ訴訟では、ゴールドマンの手数料は1億9250万ドル、起債額の約11%とされている。この種の案件では、手数料の相場は100万ドル程度だ。
1MDB は12年に再び17億5000万ドルの調達を決め、ゴールドマンとIPICが前回と同様の役割を果たした。手数料は、同訴訟によると約1億1400万ドルだった。
13年1月の世界経済フォーラムのダボス会議で、ライスナー氏はゴールドマンの副社長だったマイケル・エバンズ氏とともにナジブ氏に会った。ナジブ氏は、クアラルンプールでの金融センター建設に向けて1MDBがアブダビとの合弁を計画しており、さらに30億ドルの起債をしたいと話した。
30億ドルの債券発行となれば売却資金は大手国際銀行に集めるのが普通だが、1MDBはスイスの小規模プライベートバンク、BSIのシンガポール支店を指定した。
ゴールドマンは30億ドルをBSI内の1MDBの口座に送金した。米司法省の訴訟によれば、その3分の1超は即刻オフショアの複数のファンドに送られ、その後ロウ氏の関係者が管理する機関に行き着いた。
シンガポールはBSIの幹部3人を1MDBとの取引に関連した犯罪で起訴した。このうち2人は文書偽造などについて有罪を認めている。
ゴールドマンのバンカーは引き続き1MDBの案件を扱った。エバンズ氏は13年7月のサントロペでの会合後、ナジブ氏らと夕食を共にした。それから約2カ月後、国連会合のためニューヨークを訪れたナジブ氏は、ゴールドマンのロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)が顧客のために開催した会合に出席している。
ライスナー氏は15年6月、ルクセンブルクのプライベートバンクにあてたロウ氏の紹介状を作成。ゴールドマンがロウ氏のデューディリジェンス(資産の精査)を実施した結果、問題はなかったと書いていた。
ゴールドマンのコンプライアンス担当幹部は16年1月にこのことを知った。会社は規定違反となるこの紹介状についてライスナー氏を問いただし、同氏は翌日に辞職した。
シンガポール通貨庁は(MAS)は今月、この紹介状を理由にライスナー氏の就業を10年間禁止する計画を明らかにした。
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