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トヨタ ”次世代タクシー”(JAPAN TAXI)
トヨタ”次世代タクシー”導入で、2020年東京の風景が激変する
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161219-00010000-autoconen-ind
オートックワン 12/19(月) 6:30配信
■トヨタがあえて左側だけをスライドドアにした理由
いよいよ日本のタクシーが生まれ変わる。トヨタの”次世代タクシー”が実車として披露された。外観のデザインは、すでに2015年に開催された第44回東京モーターショーで映像が公開されている。一見するとミニバン、あるいはハイトワゴン風で、水平基調のボンネットに高い天井を組み合わせた。そのためにサイドウィンドウの面積が際立って広い。
トヨタ ”次世代タクシー”(JAPAN TAXI) フォトギャラリー[画像115枚!]
http://autoc-one.jp/toyota/newmodel-3063629/photo/
個人的には1982年に発売されたミニバンの祖先、初代 日産プレーリーを思い出した。今の背の高い車種はボンネットを前方に向けて傾斜させるが、トヨタの次世代タクシーはそうなっていない。そこがプレーリー風だ。ボディタイプとしては、後部にリアゲートを備えた5ドアハッチバックになる。
注目されるのはボディ形状が左右非対称なこと。後席側のドアは左側がスライド式、右側は横開き式になる。このような形状にしたのは、タクシー業界からの要請だという。
右側がスライド式だと、路上で開いた時に後方の車両からドアの張り出しが分かりにくい。加えて、開口部が大きく乗降性の良いスライドドアは、利便性が高い反面、通常のドアよりも子供がスッと飛び出しやすい危険性が高まる。
そこで通行帯側となる右側は、ドアの開閉が後方からも分かりやすく、開いた時に前方側が塞がれる(子供がいきなり飛び出しにくい)ヒンジ付きの横開き式とした。
■スライドドアの開閉速度も高められた
このスライドドアに関する指摘は鋭い。
スライドドア装着車の右脇をスリ抜けるクルマからは、ドアが開いている状態が分かりにくく、特に左ハンドル車では停車車両を見るドライバー視線の角度が浅くなるからさらに認識されにくい(余談だが、これも左ハンドル車の重大な欠点だ)。
そこで開発者に、ミニバンなどの乗用車にもこの考え方を反映させないのか尋ねると、「タクシーはさまざまなお客様が乗車するからいろいろな配慮が必要だ。しかし個人ユーザー向けのミニバンでは、お客様の判断に委ねる」としている。確かにミニバンには、スライドドアを開閉不能にする機能(チャイルドプロテクター)も備えられている。
またトヨタ次世代タクシーでは、サイドウィンドウが完全には下がらない。これも子供がシートの上に立って開いた窓から車外に転落するのを防ぐ配慮だ。
スライドドアは横開き式に比べると開閉に時間を要するが、次世代タクシーでは開く時の所要時間は約5秒、閉まる時は約6秒になる。開閉速度も開き始めと最終的に閉じる時には速度が下がり、危険やユーザーの不安を抑えている。開発者は「この速度が限界」だという。
■大きく見えるが5ナンバー枠に収まるコンパクトなサイズ
ボディサイズは全長が4400mm、全幅は1695mm、全高は1740mmとなる。5ナンバー車の枠内に抑えた。
プラットフォームの基本部分はミニバンのシエンタと共通で、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)の数値も2750mmで等しい。
サスペンションはフロント側がストラットの独立式、リア側は車軸式だが、シエンタとは異なり耐久性を高めている。
■LPGハイブリッドシステムはクラウンの約2倍も走行可能
エンジンは直列4気筒1.5リッターのハイブリッドで、燃料はタクシー車両で広く使われるLPG[Liquefied Petroleum Gas(液化石油ガス)]を使う。
燃費数値は明らかにされていないが、現在のタクシーキャブ、クラウン コンフォートの約2倍の距離を走ることが出来るという。言い換えれば燃料代は約半額だ。
駆動用のニッケル水素電池は、シエンタと同じく前席の下側に配置され、LPGのタンクは後席の背もたれの真後ろあたりに収まる。
そのためにシエンタで燃料タンクが配置される後席の下側が空間になり、座面を持ち上げると広いスペースを確保できる。燃料タンクを前席の下に搭載するホンダ フィットのチップアップ機能と同様だ。
■車いすのまま乗車することも可能
LPGハイブリッド化のメリットは、車椅子による乗り込みで発揮される。
スライドドアの開口幅は720mm(シエンタは665mm)、開口部の高さは1371mm(同1145mm)、スライドドア部分の床面地上高は320mm(同330mm)とされ、専用のスロープをセットすると、スライドドアからスムーズに乗車できる。
この後、車椅子を左回りに90度回転させてシートベルトを着用すると、安全な移動が行える仕組みだ。アシストグリップもしっかりした造りで安心感が高い。
■セダンとは比べ物にならない! 圧倒的な広さを誇る後席空間
肝心の後席は、前述のようにドアの開口部が広く乗降性が良い。
身長170cmのドライバーと客が乗車した状態で、後席に座る客の膝先空間は握りコブシ3つ少々を確保した。前後席に座る乗員同士の間隔は1065mmだから、かなり広い(Lサイズセダンが900〜950mm程度)。これだけの余裕があれば、ドライバーが運転席を無理に前寄りにする必要はないだろう。頭上の空間も握りコブシ3つ以上となる。
シートのサイズは十分にあって座り心地も適度に柔軟だが、座面の前側を比較的大きめに持ち上げている。つまり少しフンゾリ返る姿勢になりやすい。開発者は「リラックス感覚を重視してこの角度に設定した」というが、クラウン コンフォートに比べると床と座面の間隔が離れているから、降車する時に腰を持ち上げるのに若干の体力を要する。アシストグリップが有効に使えるが、座面の角度はもう少し緩やかに抑えても良いと感じた。
荷室はかなり広く、スーツケースなら大型が2つと、小型を2つ積載できる。ゴルフバッグは4個収まる。
■運転席の快適性や使い勝手も良好
いっぽう、運転席に座るとボンネットが良く見えて、ボディの先端や車幅を把握しやすい。フェンダーミラーが装着されるが、ドライバーとの距離が近いために、鏡面に映る範囲は比較的広い。ウィンドウの下端が低めに抑えられ、側方や後方の視界も良好だ。開発者は「クラウンコンフォートの視界が良いので、悪化しないように配慮した」と言う。
インパネは直線基調のシンプルなデザイン。ATレバーはミニバンのようにインパネに装着されるが、手が届きやすい。デジタルメーターの視認性も良い。
シートは合成皮革で、運転席のサイズは十分。手動式のランバーサポートが備わり、背もたれの腰に当たる部分の張り出しを調節できる。
乗降性を考えたのかサイドサポートの張り出しは少なめだが、違和感はない。少し硬めの座り心地でしっかりと腰を支えて、長時間乗車時の疲労を軽減させる配慮が見られる。
■Toyota Safety Sense Cとサイド・カーテンエアバッグを標準化
タイヤサイズは15インチ(185/65R15)で、展示車に装着されていた銘柄はダンロップ ”SP TX-01”。指定空気圧は200kPaだから一般的な数値だ。
装備では安全面が注目される。
赤外線レーザーに単眼カメラを組み合わせた衝突回避支援パッケージ、”Toyota Safety Sense C”(トヨタセーフティセンスC)と、サイド&カーテンエアバッグを標準装着した。快適装備ではエアコンのナノイー機能や読書灯が備わる。上級グレードでは後席のシートヒーター、天井の空調吹き出し口も採用した。
■あえてフェンダーミラーを装着した訳とは
ちなみに普段、都内などでタクシーに乗車した時にドライバーと話をすると、プリウスのタクシーなどは好まれない傾向が強い。確かにプリウスは先進性こそ高いが、空気抵抗の低減を優先し、前後の視界や頭上高などにやや割り切りが感じられるからだ。タクシードライバーはいわば職人だから、一日中乗っている道具となる車両には、従来から使い慣れたものが良いのは当然だろう。古典的だが、視界が良く四角いセダン型が街中では一番扱いやすい。
そのこともあってか、トヨタの次世代タクシーも従来のクラウン コンフォート同様に、大きなフェンダーミラーが装着される。もはやタクシーキャブ以外では見かけない代物だ。
この点を開発者に尋ねると「最初はむしろドライバーの方から抵抗が強い印象を受けたが、実際に見ていただくと理解が得られる」という。
タクシーキャブでは乗客の快適性や利便性も大切だが、安全も考えるとあくまでもドライバー本位であって欲しい。
次世代タクシーの普及で、日本は ”セダンがほとんど走っていない街” に変わっていく
トヨタ次世代タクシーの導入で、日本の都市はどのような表情を見せてくれるのだろうか。
普及が進むと、もはや日本は”セダンがほとんど走っていない街”へ・・・そんな都市、今まで見たことがないように思う。
[レポート:渡辺陽一郎/Photo:茂呂幸正・TOYOTA]
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