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Special | 2016年 12月 19日 14:21 JST 関連トピックス: トップニュース
視点:
日本がトランプ・ブランドから学べること
イアン・ブレマーユーラシア・グループ社長
[東京 19日] - 「製品」としては質が悪くとも「ブランド」としては最先端を走る「ドナルド・トランプ」から日本が学べることは、強みを効果的に打ち出すマーケティングだと、米調査会社ユーラシア・グループ社長で国際政治学者のイアン・ブレマー氏は指摘する。
一方、安倍晋三首相はトランプ次期米大統領に対し、国際連合や国際通貨基金(IMF)といった多国間組織を含め、日米関係を支える組織的協力への理解を促すことが可能だと説く。
同氏の見解は以下の通り。
<トランプ・安倍会談の成果>
ドナルド・トランプ氏と取引をしていくにあたって、安倍晋三首相は、個人的関係がいかに重要であるかを理解している。米大統領選後、いち早くトランプ氏と会合を持った安倍首相の決断は、信頼の構築に役立つだろう。
重要なことは、環太平洋連携協定(TPP)に関するトランプ氏の見解に対し、安倍首相がいら立ちの感情に任せて、良好なコミュニケーションの障害を最初から作ったりはしなかったことだ。そして、安倍首相は、中国問題に関して、いち早く共通の基盤を見いだす機会をとらえた。
また、ロシアのプーチン大統領とトランプ氏の良好な関係は、安倍首相が日ロ間の通商および政治的関係の改善を図り、北方領土問題で前進することを可能にするだろう。
<中国にない日本の強み>
安倍首相は、日米をつなぐ価値観を信頼するようにトランプ氏を促すことができる。トランプ氏は、他の人々と向き合う際に、取引的なアプローチを取る。「これを私のためにやってくれ。そうすれば私はあなたのためにこれをやろう」といった具合だ。
確かに、中国の台頭は、日米の安全保障関係がこれまでになく重要性を増していることを示している。しかし、日米をつなぎ合わせているのは、民主主義に対するリスペクトの共有、法の支配、オープンな市場だ。これらは、非民主主義国家には真似できないことである。
そして、リーダー同士の関係を超えた、民主主義国家間の長期的パートナーシップは、共通の価値に依拠する組織・制度上の協力によって築き上げられるものだ。これらの点については、安倍首相がトランプ氏の理解を助けることができる。
安倍首相はまた、国際連合や国際通貨基金(IMF)、世界銀行といった多国間組織に対する米国の持続的投資が持つ価値に、トランプ氏が目を向けるように促すこともできる。トランプ氏のような現実的なビジネスマンは、恐らくこの種の多国間組織に対して、冷めた見方をしているかもしれない。しかし、米国と日本がより緊密に協力し合うための助けになるのはこうした組織の存在である。
ちなみに、安倍首相が、東アジアや東南アジアにおいて、日本の通商・政治的関係の多様化を図っていることは賢明だ。特にインドやインドネシア、マレーシア、フィリピンとの政治・安保・貿易・投資関係の深化にコミットすることは、日本にとって今後有益となろう。
最後に、日本にはトランプ氏から学べることがある。トランプ次期米大統領は、世界で認知された象徴的なブランドとなった。その製品は質が悪いこともあるが、ブランディングは「最先端」である。
日本は、インフラストラクチャーへの投資、安定性の促進、人道支援の提供、そして特に技術革新において世界のリーダーだ。安倍首相は、これらの強みを新たな「日本ブランド」として、世界規模でより効果的にマーケティングできる。何より、世界にとっても、中国には提供できない日本発の多くの貴重なものに触れることは重要である。
(編集:麻生祐司)
*イアン・ブレマー氏は国際政治学者で、国際政治リスク分析・コンサルティングを手掛けるユーラシア・グループの創業社長。1994年、スタンフォード大学で博士号取得。同大学フーバー研究所のナショナルフェローに史上最年少25歳で就任。98年にユーラシア・グループを設立。主導国なき状況を「Gゼロ」と名付けたことでも有名。
北方領土問題
4島を合わせた面積は5003平方キロ。択捉島と国後島で93%を占める。ロシア人の人口は1万6828人(2015年1月)で、漁業や資産加工業、缶詰製造業などが主要産業。
日本政府が主張する北方領土問題の歴史的経緯
1855年日魯通好条約
1875年樺太千島交換条約
1905年ポーツマス条約
1951年サンフランシスコ平和条約
千島列島(=この条約で列挙されたシュムシュ島からウルップ島までの18島)が日本領になる代わりに、ロシアに対して樺太全島を放棄。
(2016年12月13日作成)
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの特集「2017年の視点」に掲載されたものです。
*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。
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http://jp.reuters.com/article/view-ian-bremmer-idJPKBN14708J
「トランプノミクス」、日本の商業や自動車に恩恵集中−野村証が分析
赤間信行
2016年12月19日 14:23 JST
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• 日米国際産業連関表を使って測定
• 特定産業への効果偏り、日本の輸出依存体質が底流に
ドナルド・トランプ次期米大統領が掲げる積極財政策、いわゆる「トランプノミクス」が実現した場合、米国と日本の産業界にどのような影響が及ぶのか。野村証券では、「商業」「自動車」「一般機械」などに恩恵が集中するとみている。
野村証券の岡崎康平エコノミストが16日付のリポートで、経済産業省の「日米国際産業連関表」(2005年)を使って測定した。トランプ氏の政策が実現すると、「少なくとも短期的に米国経済は加速する可能性が高い」と指摘。米国内での経済効果がかなり大きく、日本の産業まで波及する規模は相対的に小さいものの、米国でどの政策が取られた場合でも日本の「商業」「自動車」「一般機械」が好影響を受けやすい、と同氏は分析する。
トランプ次期米大統領
Photographer: Albin Lohr-Jones/Pool via Bloomberg
「トランプノミクス」は家計消費や企業の設備投資、公共投資を刺激する政策で、具体的には所得税減税、法人税減税、インフラ投資などの可能性が注目されている。野村証の分析によれば、米国の減税やインフラ投資額の規模が同じだった場合、日本の産業全体が受ける恩恵で一番大きいのは法人減税で、これにインフラ投資、家計減税が続く。
日米国際産業連関表を使って試算したのは、米国の最終需要が1万ドル増加した際、各産業が生み出す付加価値だ。民間設備投資のケースは、米国では「建築・補修」が1857ドル、「商業」が1056ドルで、日本では「商業」が38ドル、「自動車」32ドル、「一般機械」23ドルとなった。家計減税のケースは、米国で「不動産」が1667ドル、「商業」1166ドル、「医療・保険」1070ドルとなり、日本は「商業」12ドル、「自動車」10ドル。公共投資のケースは、米国で「土木建設」が2588ドルと最も大きく、日本では「商業」23ドル、「自動車」12ドル、「一般機械」11ドルと同じ顔ぶれが上位に並んだ。
日本で好影響を受ける産業が特定の業種に集中しているのは、「経済効果が輸出を通したものになる点、中でも競争力が高い産業で効果が出やすい点」だと岡崎氏。日本にとって法人減税の効果が最も大きいのは、「日本の産業が特に資本財に強みを持つ」ためとしている。
野村証の米国経済チームは11月23日、トランプ氏の経済政策について一定の前提を置いた上で、米経済の成長率予想を2017年は前年比1.9%増から2%増、18年は1.6%増から1.8%増にそれぞれ上方修正した。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ixdD25.6m1AQ/v2/-1x-1.png
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-19/OIEXRB6K50XV01
英バークレイズ、顧客7000社との縁切り準備−利益による選別強化へ
Stephen Morris
2016年12月19日 14:15 JST
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利益で顧客をランク付けする「フライトデック」システムを運用開始
マーケッツ部門上位顧客をゴールドとプラチナ、ダイヤモンドに分類
英銀バークレイズは7000の顧客に対し、トレーディングを増やさない場合、他の銀行を探すよう通告することを準備している。金融業界では顧客リストから大きな利益を生む客だけを選別する動きが広がっている。
バークレイズはトレーディング部門の顧客を資本利益率でランク付けする「フライトデック」と呼ばれる新しいコンピューターシステムの運用を今月開始した。最も利益につながる顧客との関係を優先する一方、足手まといになっている顧客を排除することが可能になる。資本規制強化に伴い多くの中小顧客とのディーリングの利益が減る中で、バークレイズは2014年以降、既に1万7000の顧客との関係を打ち切った。
英バークレイズ銀の支店に掲げられたログ
英バークレイズ銀の支店に掲げられたログ Photographer: Jason Alden/Bloomberg
米銀シティグループや英銀HSBCホールディングスも顧客リストに厳密な序列を導入し、上位の資金運用会社に多大な配慮を注ぐ半面、利益が最も少ない会社に費やす時間を減らそうとしている。
バークレイズのグローバルディストリビューションおよびマクロ金融商品の共同責任者を務めるカシフ・ザファル氏はインタビューで、「われわれにはリターンの数字が手元にあり、ハードルレート(最低限必要な利益)を満たさない顧客の所に行き、そのような厳しい話をすることができる」と述べた。投下した資本の最低10%の利益を全ての顧客から得ることを原則として目指しているという。
バークレイズのマーケッツ部門は、収入の約3分の2を占める上位500の顧客を「ゴールド」と「プラチナ」、「ダイヤモンド」にさらに選別する。事情に詳しい関係者の1人が今月語ったところでは、ドイツ銀行もマーケッツ部門の顧客約3400人のカバレッジ縮小に動いており、モルガン・スタンレーは最も利益を生む欧州の債券顧客を「スーパーコア」「コア」「ベース」の3つのグループに分類。関係者によると、シティではヘッジファンド顧客上位5社が「フォーカスファイブ」と呼ばれるエリートグループを形成している。
原題:Barclays Severing Ties With Up to 7,000 Clients to Boost Returns(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-19/OIEZRX6KLVR901
債券上昇、需給逼迫観測で買い優勢−金利上昇しにくい環境との見方も
三浦和美
2016年12月19日 07:59 JST更新日時 2016年12月19日 16:26 JST
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• 先物3月物は一時16銭高の149円73銭、長期金利0.07%まで低下
• 超長期債は軟調、新発20年債利回り一時0.60%まで上昇
債券相場は上昇。年内の主要な国債入札が一巡し、需給が逼迫(ひっぱく)しやすいとの観測を背景に買い圧力が強まった。日本銀行が実施した国債買い入れオペを受けて中期債が堅調となった一方、超長期債は前週末に買われた反動もあって軟調となった。
19日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前週末比横ばいの149円57銭で開始。いったん149円56銭まで下げた後は上昇に転じ、16銭高の149円73銭を付けた。午後は伸び悩み、結局3銭高の149円60銭で引けた。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iieJvPJ2tluI/v2/-1x-1.png
バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「円安・ドル高の流れが一服する中で、やや株安になっており、金利が上昇しにくい外部環境になっている」上、「今日の日銀オペの結果を受けて中短期ゾーンはしっかりした動きになっている」と説明。一方で、残存期間「5年超10年以下」のオペ結果は強くなかったとし、「長いところに関しては上値が重い」面もあると言う。
日銀がこの日に実施した買い入れオペの結果は、残存期間「1年超3年以下」の応札倍率が2.06倍、「3年超5年以下」が2.12倍と、ともに前回を下回った。一方、「5年超10年以下」は3.74倍と、前回から上昇した。
日銀オペの結果はこちらをご覧ください。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値と横ばいの0.075%で寄り付いた後、0.5ベーシスポイント(bp)低い0.07%を付ける場面も見られた。新発2年債利回りは一時1bp低いマイナス0.19%、新発5年債利回りは1bp低いマイナス0.075%まで下げた。
超長期債は下落。新発20年物の159回債利回りは3bp高い0.60%まで売られた。新発30年物の53回債利回りは一時3bp高い0.695%を付けた。前週末はそれぞれ0.565%、0.665%まで下げた。
16日の米国債相場はもみ合い。中国海軍が米海軍調査船の潜水無人機(ドローン)を南シナ海で接収したとの報道を受けて上昇したが、利上げ見通しを上方修正する内容の米金融当局者の発言を受けて伸び悩んだ。10年債利回りは前日比1bp低下の2.59%程度。一方、週間ベースでは2013年12月以降で最長の6週連続で上げた。
この日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が一時1ドル=116円台後半と3営業日ぶりの水準までドル安・円高が進んでいる。日本株相場は軟調推移となり、日経平均株価は一時前営業日比100円近い下げとなる場面もあった。
メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「入札をこなして今のところ売り材料もない」とし、「日銀の買いが続く中で、ここからは需給的にタイトニング方向」と指摘。「海外の利回り上昇もいったんは止まっているので、イールドカーブにはフラット(平たん)化圧力が掛かりやすい」とみる。
日銀決定会合
日本銀行本店
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
日銀はこの日から2日間の日程で金融政策決定会合を開催。ブルームバーグがエコノミスト39人を対象に6−12日に実施した調査によると、全員が政策の現状維持を予想した。会合終了後に黒田東彦総裁が定例会見を行う予定だ。
メリルリンチ日本証の大崎氏は、「今回の日銀決定会合ではトランプ相場を受けたイールドカーブのイメージが注目ポイントになる」と指摘。「10年までのゾーンは堅いが、超長期に関して9月会合時点のままなのか、少し変わっているのかという点でヒントが出ると、長いところが売られる可能性も残る」と話した。
今月は21日に流動性供給入札、27日に2年利付国債入札がそれぞれ予定されており、主要な長期や超長期ゾーンは来年1月5日の10年債入札までない。
財務省は来年度の国債発行計画を22日に閣議決定する予算案と併せて公表する見通し。同省幹部はこの日、国債投資家懇談会後の記者説明で1、2、5年債を中心とした減額の要望があったことを明らかにした。一部には特定年限に偏らない減額を望む声もあったという。非常に金利が低い中で政府は発行年限長期化が望ましいとの意見があったとしている。
バークレイズ証の押久保氏は、「発行計画に関しては、ある程度コンセンサスが固まってきており、だいたいマーケットに織り込まれている」とし、「あまりサプライズにならないのではないか」と指摘。日銀会合については「長期金利のターゲットについて、変更を正当化できるような消費者物価指数(CPI)の改善は見られず、簡単に変えづらい」と言い、「黒田総裁の会見内容が特に差し障りのない内容に終始するのであれば、このまま閑散としながらも金利は低下方向に行きやすい」とみている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-18/OIEKTR6JTSE801
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