http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/762.html
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相場一点喜怒哀楽
2016年12月15日
第437回
ドル/円、一過性なのか継続なのか?
ドル/円は1ドル=116円処のフシ突破です。意外にあっさりと上回って円安が進みました。116円台というと、アベノミクス相場の大幅な円安局面で、積もり積もった円売り超(円買いよりも円売りの方が多い状態)のポジションが、円買い超(円買いの方が円売りよりも多い状態)のポジションに変わり、円高が加速し始めた水準です。チャート上では、円安トレンドが円高トレンドに変わったと、多くのテクニカルアナリストが判断した水準と一致します。いわゆる、ネックラインという需給の節目ともいえる水準で、今年の1月20日に付けた安値115.98円、2015年8月24日に付けた安値116.18円を1本の線で結び、それを延長すると12日に付けた116.12円にピッタリとあうことがわかります。ある意味、チャート上では戻りの1つの限界水準ともいえるわけですが、FOMC後の円安進行が一過性に終わるのかどうか。ダウ平均は極端に下げたわけではないのですが、2万ドルコース、1ドル=120円まで静観すべき局面なのかもしれません。筆者は円安・株高のピークは先週と予想していましたので、当然大ハズレ!相変わらず上げ相場(為替相場でいうと円安)に弱いと痛感しました。結構、116円の水準は自信があったのですが、トレンドに逆らってはいけませんね。人にそうアドバイスしながら、自分の予測では逆張り志向になっていますから、反省しなければいけません。一方、中国の上海総合指数の下げ幅が大きく、動きがあやしくなってきました。情報が伝わりにくい市場ですが、足元の急速な下げは何を意味しているのでしょうか。この記事を執筆している現在も気づきがありません。ただ、上海総合指数を月足でみると、6月以降は安値を切り上げ続けてきましたが、12月相場の下げで近づきつつある11月の安値(3,094P)を下回ってしまうと、これまで半年続いた強気相場のバランスが崩れることになります。そうなると、年初に起きた中国株ショックの二の舞になりかねない、少し不安です。
ダウ平均は20,180ドル程度を目先の上値メドとみています。2015年から約2年間のNN倍率(ダウ平均を日経平均で割って求める)の平均をとると0.99倍。なので、20,180ドルに対して日経平均は20,380円程度、といったところでしょうか?日経平均がアベノミクス相場の高値から下がり始めた昨年8月以降、先物と現物株を合わせた海外投資家による日本株の売り越し額は、2015年8月第2週−9月第4週までの累計で12兆9,800億円程度です。一方、2015年8月第2週−11月第5週(最新情報)までの累計でみると8兆7,600億円の売り越しとなります。ということは、海外投資家は10月以降、先物と現物株を合わせて、すでに4兆2,000億円程度買い戻し(売り越しの減少分)たことになります。しかし、価格帯でみると、海外投資家による18,500円以下の売り越し額は、概ね7兆円程度と推測できます。足元、18,500円を上回っているにもかかわらず、売り越し額の3分の1程度はまだ買い戻せていません。日経平均の水準だけで判断するのも無理はありますけれど、依然として買い余力があるということがいえます。
今年一年間の日経平均の動きを1本の「年足」のローソク足で示すと、今のところは長い下ひげのある「タクリ足」となります。たとえを述べますと、2012年後半から始まった上昇相場(山登り)の途中で足を滑らせ(調整)たものの、スノースパイクが体の支えとなり、さらに一歩上段に踏み上がろうとしているのが、今の上げ相場です。上昇相場の途中にでる「タクリ足」は続伸の可能性が高く、2017年前半ぐらいまではその力は残っているはず。まずは、クリスマス休暇明けの海外投資家の行動が、年末に向けた株価の「掉尾の一振」につながるかに期待したいところです。いつまで上昇するかのタイミングとしては、海外年金による日本株への資金配分が予想される年明けの1月中旬ごろがポイント。上値メドとして考えられるのは、2月12日安値(14,865円)から4月25日高値(17,613円)までの上昇幅2,748円を、4月25日高値に加えた20,361円処が考えられます。ピンとくるのは、トランプ氏が米大統領に就任するタイミングに近いことです。その手前で高値を付けて調整に入る見立てですが、おそらくトランプ氏への不透明な要因が2月あたりまでの調整の要因になるような気もします。もし、2月までの調整が深ければ、2017年はモミ合い相場になるイメージを持っていますが、2月の調整が浅ければ、3月〜5月は再び上昇相場となり、22,000円〜23,000円は実現不可能な高値ではないと思います。ただし、2万円を大きく上回っていく局面では円安はあまり関係ないような気がします。
東野幸利 株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
「トレーダーズ・プレミアム」は、個人投資家の心強い味方です!!(DZHフィナンシャルリサーチのウェブサイトに遷移します。)
第436回 金と原油
NY原油先物とNY金先物の相関関係をみると、現在は逆相関が強い状態にあるといえます。逆相関とは両者が逆の動きをすることです。原油は年初から上昇基調を保っている一方、金の方は夏場から大きく下げていますので、なんとなく肌感覚でおわかりいただけると思います。図表は、月の変動率の相関を6カ月間の平均でならしたものです。そうしないと、複雑で見づらくなるためです。過去の動きをみる限りでは、足元の強い逆相関も陰の極。いったん反転すると、「1.0」に近い順相関まで上昇する傾向があることから、ここから逆相関が弱まっていき、来年に向けては順相関の局面に入り、両者が同じ方向に動いていくように変わっていくことが予想できます。ただ、上げで同調するか、下げで同調するかはわかりません。
20161208_DZH_graph01.JPG
2011年以降のNY原油先物の月足の一目均衡表をみると、長い高値もみ合いで概ね4つの高値をつけたあと急落し、現在は下値固め進行中です。最近ではOPECの8年ぶりとなる減産合意があり上昇期待が高まりましたが、今月は相場の中心として重要といわれる基準線が53.5ドルまで下がってきており、上値の抵抗になりやすいといえます。一方、雲のネジレ(相場の基調が変化することがしばしばある)のタイミングでもあり、状況次第ではスピードをともなう動きがあるかもしれませんが、いずれにしても短期的な上値余地は57ドル程度が限界ではないかと思っています。NY金先物を同じ期間でみると、原油とは違い、短い期間で高値を形成したあと、緩やかな長い調整が続いています。ただ、今年に入ってからの大きな変化を指摘するとすれば、長い調整局面でみられなかった大きな戻りがあったということで、やや底打ち感が強くなっています。現在は夏場に付けた高値からの調整局面ですが、下値のフシに到達してきていますので、そろそろ金価格はいったん自律反発が予想されます。
両者とも依然として月足では雲を下回る水準にあるために、大局でみるとまだまだ調整中です。金は自律反発のあと再び二番底を探る下げが予想できますし、原油も年初から上昇した分に対する反動が来年生じる可能性は十分ありえる。つまり、来年後半あたりは下落歩調に相関が強くなる展開なのかもしれません。ただ、最後にいえることは、原油相場よりも、金相場の方が高値から今までの調整が浅いため、先に調整を終え、上昇志向を強めると思います。2018年に差し掛かるかどうかといった、まだ先の話ではありますが。
東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
http://lounge.monex.co.jp/pro/tandcfr/2016/12/08.html
日本株は上昇、円安進み業績上乗せ期待−銀行や素材、輸出関連が高い
佐野七緒
2016年12月16日 07:56 JST 更新日時 2016年12月16日 10:54 JST
為替は2月以来の1ドル=118円台
日経平均は9連騰、15年6月以来の連騰記録
16日午前の東京株式相場は上昇している。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンク、鉄鋼など素材、精密機器やゴム製品など輸出関連が高い。米国の堅調な経済指標や為替の円安進行が好感されている。
日経平均株価は9日続伸し、2015年6月の12連騰以来の連続上昇。ただ、開始直後の166円高からは上昇の勢いが鈍っている。JPモルガン証券が投資判断を下げたMS&ADインシュアランスグループホールディングスなど保険株や任天堂が相場の足を引っ張っている。
東証内の株価ボード
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iorx4i.6WgN8/v2/-999x-999.gif
午前のドル・円相場は117円90銭−118円40銭台で推移。前日の日本株市場の終値時点の117円53銭から円安ドル高が進んでいる。米国では15日、12月のニューヨーク連銀製造業景況指数が9と市場予想の4を上回るなど良好な経済指標の発表が相次いだ。10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高の2.64%まで上昇した。米国株市場は金融や素材株中心に反発。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の折見世記シニア投資ストラテジストは「米経済の先行き改善期待は強い。円安進行で国内企業の業績改善が見込める」と話す。
一段の円安が進んだ割に、日本株の上げ幅は限定的だ。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオは15日に166%と、少なくともブルームバーグ・データがある1992年3月以降で最高値を付けた。テクニカル指標では過熱感のサインが出ており上値を追いにくい状況。
円安についても、三菱モルガンの折見氏は「ドルの実効レート上昇で米国の製造業が厳しくなればドル高是正策が取られる可能性があり、1ドル=120円を超えた円安は想定しにくい」と指摘する。また「海外勢の買い戻しは一服した印象。 国内年金などはポートフォリオでの株の比率が上昇したため、株を売って債券を買う動きが出ていても不思議ではない」と同氏はいう。
午前10時25分時点のTOPIXは前日比5.74ポイント(0.4%)高の1548.46、日経平均株価は103円6銭(0.5%)高の1万9376円85銭。東証1部の値上がり銘柄数は1101、値下がり705。
売買代金上位では、MUFGなどメガバンク3社のほか、SMC、日立製作所、アサヒグループホールディングス、東京エレクトロン、SUMCOが高い。半面、任天堂、ディー・エヌ・エー、東京海上ホールディングスは安い。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-15/OI90CR6JIJUR01
トランプ効果で金属価格とドル相場再び連動−鉱山会社の利益も増加
Mark Burton
2016年12月16日 11:08 JST
米成長とインフレ加速見通しでLMEX指数とドルの相関性高まる
商品取引大手グレンコアなどの鉱山会社の業績も回復
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トランプ次期米大統領のおかげもあって、商品市場の基本的な力学の一つが逆転している。
トランプ政権下で米国の経済が成長しインフレが加速するとの期待を背景に、工業用金属価格とドル相場は共に上昇している。ドル相場が上昇すれば、大半がドル建ての商品価格は米国外の買い手にとって割高となるため、ドル相場と商品価格は通常、逆の動きを示す。
連動するトレンドは非常に珍しいため、過去10年間に数回しか起こっていない。それが、商品取引大手グレンコアなどの鉱山会社の業績が回復している多くの理由のうちの一つだ。同社は亜鉛部門でコスト低下と金属価格上昇の恩恵を受けており、広範囲にわたる業績改善計画の一環として来年、配当の支払いを再開する予定だ。
モルガン・スタンレーの金属アナリスト、トム・プライス氏(ロンドン在勤)は電話インタビューで、「米大統領選挙後、市場は防衛的投資から転換し成長を求めている」と指摘。「ドル相場の上昇に伴って商品などドル建て資産の需要も拡大している」と述べた。
もう一つの理由は中国投資家が人民元安のヘッジ手段として、銅や亜鉛などのドル建て工業用金属に投資しているためだと、JPモルガン・チェースのアナリストが2日付リポートで指摘した。
原題:Trump Makes Metals Correlate Again in Boost for Miners’ Earnings(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-16/OI979Q6KLVSI01
ドル・円は118円台前半、米利上げ加速観測で10カ月ぶり高値圏
小宮弘子
2016年12月16日 10:22 JST
前日の海外市場で一時118円66銭と2月3日以来の高値
ドルを売る理由が見当たらないのも上値追い続く原因−上田ハーロー
16 日の東京外国為替市場では、ドル・円相場は1ドル=118円台前半と約10カ月ぶりの高値圏で推移。米利上げ加速観測が強まる中、米長期金利が約2年ぶりの高水準に達しており、日米金利差拡大を見据えたドル買い・円売り圧力が掛かっている。
午前10時15分現在のドル・円相場は前日比ほぼ横ばいの118円15銭。前日の海外市場では米長期金利が2014年9月以来となる2.6%台まで上昇し、ドル高が加速する中、一時118円66銭と2月3日以来の高値を付けた。この日の東京市場でも118円40銭まで値を切り上げる場面が見られている。
上田ハーロー外貨保証金事業部の中村勉氏は、11月からのドル強気相場は米金利の上昇やトランプ次期政権による米国経済の成長期待によるもので、米株高、米長期金利上昇による日米金利差拡大を受けてのドル買い・円売りが続く一方、「ドルを売る理由が見当たらないのも上値追いが続く原因」になっていると説明。目先は週末、クリスマス休暇前のポジション調整も警戒されるが、ドル買い意欲も強く、120円到達は「時間の問題」とみている。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグのドル・スポット指数は、算出を開始した2004年末以降の最高値圏で推移している。米連邦公開市場委員会(FOMC)は14日に1年ぶりの追加緩和を決定。FOMCの最新経済予測では、当局者らが予想する2017年の利上げの回数が2回から3回に上方修正された。
15日の米国債相場は続落し、10年債利回りは一時2.64%まで上昇した。米国株は反発。一方、ニューヨーク金先物相場はドル上昇で代替投資としての妙味が低下し、10カ月ぶり水準へ大幅下落となった。
みずほ銀行のトレーダー、日野景介氏(ニューヨーク在勤)は、トランプ政策への期待でインフレ期待が実際に高まったので、それに応じて金利が上がってくるのは当たり前だと指摘。「金利はまだまだ止まらなくて、そうするとドルもまだまだ止まらないという気がしている」と言い、ドル・円は日本銀行のマイナス金利導入後に付けた年初来高値の121円70銭辺りが「年末にかけてのめどになる」とみている。
ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.0367ドルと、03年1月以来の水準までユーロ安・ドル高が進行。その後も1.04ドル台前半で上値の重い展開となっており、同時刻現在は0.1%高の1.0419ドル前後で推移している。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-16/OI95YC6KLVR801
長期金利一時0.10%付ける、日銀対応焦点−水準次第で指し値との声も
三浦和美、山中英典
2016年12月16日 07:58 JST 更新日時 2016年12月16日 09:47 JST
節目の0.1%を付け、日銀がどういう対応するか注目−岡三証
どうやって日銀が止められるか真価問われる展開−バークレイズ証
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iDL9IpsDazi4/v2/-1x-1.png
債券相場は下落。長期金利は一時0.10%と10カ月半ぶりの高水準を付けた。米国10年債利回りが2年3カ月ぶりの水準まで上昇したことや、円安進行を背景に売りが優勢となっている。日本銀行がこの日の国債買い入れオペでどのような対応をするのかが注目されている。
16日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2.5ベーシスポイント(bp)高い0.10%で開始。新発債として1月29日以来の高水準を付けた。その後は0.08%に戻している。
岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「長期金利が節目となる0.1%を付け、日銀がどういう対応をしてくるか注目される」と指摘。「米金利上昇や世界的な景気回復期待が続く中、円安・株高の進行で日本でも金利上昇圧力が掛かるのは仕方がない。外部環境としては金利が下がる状況ではないが、どんどん上がるかというとそれに対しては日銀が何らかの対応を出してくるだろう」と述べた。
長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比13銭安の149円59銭で取引を開始。いったん149円53銭を付けた後、下げ幅を縮めている。
日銀国債買い入れ
日本銀行本店
日本銀行本店 Bloomberg
日銀はこの日の金融調節で、残存期間10年超などの長期国債買い入れオペを通知する。日銀は14日、超長期債の買い入れ増額や、次回オペを16日に行うと予告するなど異例の措置を取った。
バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「ある程度14日に増額したことで、日銀としては姿勢を示していることもあるので、金利上昇に対し、どうやって日銀が止められるか真価が問われる展開になる」と指摘。「長期金利で10bpなので、水準次第で指し値という話も否定はできない。金利水準とスピードの両方が重要」と述べた。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「焦点は長期金利への抑制姿勢だろう」と指摘。「日銀はこれまで中期と超長期には金利上昇へのけん制姿勢を一回ずつ示した。一方、長期債にはまだ一度もけん制を発していない。今日のオペで長期金利に対しても抑制姿勢が示されれば、アゲインストの外部環境にもかかわらず、下値の堅さが意識されやすいムードに変わるだろう」とみる。
14日の異例の日銀国債買い入れの記事はこちらをご覧下さい。
15日の米国債相場は下落。米10年国債利回りは前日比3bp上昇の2.60%程度。一時は2.64%程度と2014年9月以来の高水準を付けた。前日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げに加え、今後数年の金利予測を上方修正したことが売り材料となった。ニューヨーク外国為替市場ではドルが続伸。対円で1ドル=118円台後半と2月以来のドル高・円安水準となった。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-15/OI7U876K50YF01
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