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新興市場9日 株、通貨下落−米利上げ懸念に加えECBも重し
Alex Nicholson、Paul Wallace
2016年12月10日 09:33 JST
株式、通貨共に週間ベースでは上昇
トルコ・リラと南ア通貨が安い−チリ・ペソ、ロシア・ルーブル高い
9日の新興市場では株価と通貨が今週初めて下落した。欧州中央銀行(ECB)が月ごとの債券購入額を減らすと発表したことに加え、米国の利上げが近いとの観測から、投資家心理が悪化した。
MSCI新興市場指数は0.2%安。この日の下げで週間騰落率はプラス2.9%に縮まったものの、9月以来の大幅上昇。
新興市場通貨指数は週間ベースで0.7%高。この日はトルコ・リラと南ア・ランドが下げた。一方、チリ・ペソは1カ月ぶり高値。トランプ次期米大統領が対ロシア制裁を縮小するとの投資家の観測は見当違いとクレディ・スイス・グループが指摘したものの、ロシア・ルーブルも上昇した。
新興市場資産は今週、8日のECBの政策委員会を前に上昇していた。ECBは同会合で債券購入の期間を来年末まで延長する一方で、月額は引き下げることを決めた。この発表を受け、東欧諸国の通貨が特に売られた。市場関係者らは現在、米利上げの確率は100%とみて、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を注視している。
市場関係者の反応
ソシエテ・ジェネラルのアナリスト、ガイ・スティア、ジェーソン・ドー氏らは「新興市場は2017年、難しいかじ取りが求められる。国内のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)は改善方向にあるものの、先進国は保護主義色が濃くなり、米利上げとECBのテーパリング、欧州での政治的リスクの高まりといった環境の中で世界の成長性に重しとなりつつある」と語った。
原題:Emerging Markets Trim Weekly Gain as ECB Adds to Fed Anxiety(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-09/OHXFEU6KLVRV01
米消費者マインド指数:ほぼ2年ぶり高水準、トランプ氏勝利の影響続く
Patricia Laya
2016年12月10日 01:29 JST
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iUY0srqK3sXc/v2/-1x-1.png
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現在の景況感を示す指数は2005年以来の高水準
トランプ氏は期待に応える必要−調査ディレクター
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12月の米消費者マインド指数は市場予想を上回る伸びを示した。家計状況の見通しが過去11年で最も明るくなり、米大統領選でのトランプ氏勝利以降の改善が続いた。
12月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は98と、前月の93.8から上昇し、2015年1月以来の高水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は94.5だった。
現在の景況感を示す指数は前月から4.8ポイント上昇して112.1と、2005年以来の高水準。6カ月後の先行き景況感を示す期待指数は88.9と、15年1月以来の高い水準。前月は85.2だった。
ミシガン大の消費者調査ディレクター、リチャード・カーティン氏は発表文で、「トランプ次期大統領は前向きな経済成長の前兆を導き出さなくてはならないほか、消費者の明るい期待を消費動向を伴って維持させる必要がある」と指摘。「消費者信頼感を高い水準で維持させるには、緩慢すぎる成長、あるいは高すぎる期待のどちらかが障害となる」と述べた。
1年先のインフレ期待値は2.3%で、2010年以来の低水準。前月は2.4%だった。5−10年先のインフレ期待値は2.5%と、前月の2.6%を下回った。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:Consumer Sentiment in U.S. Increases to Almost Two-Year High (1)(抜粋)
欧州債(9日):イタリア短期債が上昇、ECBが資産購入の基準緩和
Lukanyo Mnyanda
2016年12月10日 02:03 JST
9日の欧州債市場ではイタリアやスペインの短期債が上昇。欧州中央銀行(ECB)が8日に資産購入プログラムの対象となる基準を広げると表明したことが背景にある。
イタリア2年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下のマイナス0.087%、同年限のスペイン国債利回りは4bp下げマイナス0.26%となった。
これに対し両国の長期債利回りは上昇。関係者によれば、ECBはモンテ・パスキが要請した資本増強計画の期限延長を拒否した。これで株主と債券保有者に損失負担を強いる政府救済の可能性が高まった。
一方、ドイツやノルウェー、スウェーデンの長期債は買われ、ドイツ10年債利回りは4bp低下、ノルウェーの10年債利回りは7bp下げた。
原題:U.S. Stocks Extend Gains as Crude Oil Advances; Dollar Climbs(抜粋)
原題:Treasuries Erase Drop on Safety Bid as Italian Bank Shares Fall(抜粋)
日本株は4連騰、ECB後の金利上昇好感−一時大納会来の1万9000円
長谷川敏郎
2016年12月9日 07:58 JST 更新日時 2016年12月9日 15:36 JST
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ECB決定はグローバルのファンダメンタルズ改善を示唆
TOPIXの規模別指数はコア30、ラージ70の強さ顕著
9日の東京株式相場は4連騰。欧州中央銀行(ECB)が毎月の債券購入の減額を決め、世界的な長期金利の上昇や為替の円安推移が好感された。銀行など金融株、電機など輸出株が買われ、海外原油高を受けた鉱業、石油株も高い。年初からの下げが大きかった医薬品や陸運株も上げた。
TOPIXの終値は前日比12.67ポイント(0.8%)高の1525.36、日経平均株価は230円90銭(1.2%)高の1万8996円37銭。日経平均は一時、昨年12月30日の大納会以来となる1万9000円台に乗せた。
三菱UFJ国際投信の宮崎高志戦略運用部長は、「ECBの決定はグローバルな金融政策が方向として緩和より緩和状況を少しずつ縮小するステージに入ってきたことを示す。日銀も同様で、今の状態は緩和だが、長期的な目ではその方向にかじを切り始めている」と指摘。中央銀行がそうした立場をとるのは、「ファンダメンタルズが良好なことを示し、株式市場にはプラス」との見方を示した。
証券会社の株価ボード前
証券会社の株価ボード前 Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
ECBは8日、量的緩和(QE)策を2017年末まで延長し、現行の800億ユーロの月資産購入額を来年4月から600億ユーロ(約7兆2800億円)へ縮小することを決めた。中銀預金金利を下回る利回りの資産も購入するとドラギ総裁は発言、欧州債市場では利回り曲線のスティープ化が進んだ。米10年債利回りも2.4%に上昇、日本時間9日の時間外取引でも一段と上昇した。為替市場ではドル・円が一時1ドル=114円50銭台と、5日以来のドル高・円安水準に振れた。
野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、海外債券市場の反応はECBの月間購入金額の減少による「緩和姿勢の弱まりに加え、買い入れ対象を増やしたことで無理やり金利を引き下げるわけではないと解釈した」とみる。さらに、米金利上昇の背景には9月以降のグローバル景気の回復があるとし、「米10年債利回りが2.5%手前までの上昇であれば、株式市場にとっても良い金利上昇と受け取られやすい」との認識を示した。
この日の取引で目立ったのはTOPIXの時価総額・流動性別指数の動きだ。上位銘柄で構成されるコア30指数やラージ70指数は1%上げたのに対し、下位のスモール指数は0.5%高。日米金利差の拡大による円安・株高への期待を背景に、日本の代表銘柄を組み入れようとする需要が強まり、大型・高流動性銘柄が選好された格好だ。岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「機関投資家の年末に向けたポートフォリオのリバランスが積極化している」と指摘。モメンタム追随型を狙って「海外需要の恩恵を受けやすい業種や日経225採用の時価総額上位業種などを組み入れる一方、動きの鈍い内需を外す動き」と話している。
コア30、ラージ70、スモールの月初来推移
コア30、ラージ70、スモールの月初来推移 Bloomberg
ブルームバーグ・データによると、日経平均先物12月限の特別清算指数(SQ)は前日の現物指数終値を101円98銭上回る1万8867円45銭だった。需給の節目を波乱なく通過した後、午前半ば以降は円安傾向に伴い株価指数の上げ幅が拡大した。日経平均は一時1万9042円と、昨年末の1万9033円を上回った。東証1部の売買高は31億3196万株、売買代金は3兆9250億円。値上がり銘柄数は1250、値下がりは606。
東証1部33業種は鉱業や石油・石炭製品、証券・商品先物取引、海運、陸運、医薬品、銀行など31業種が上昇。機械と電気・ガスの2業種は下落。電力株についてゴールドマン・サックス証券は、期待で買われたが、現実は厳しいと指摘した。売買代金上位では、米国任天堂のフィサメィ社長がiPhoneスーパーマリオランのダウンロード2000万強を予想し、任天堂が上昇。新作ゲームアプリが好調のコナミホールディングスも高い。半面、前日にストップ高した東京電力ホールディングスは反落。
【日本株週間展望】6週続伸、内外景気の改善期待強い−為替変動注視
佐野七緒
2016年12月9日 16:19 JST
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米FOMCは利上げ確実視、市場への影響は限定的か
日銀短観は業況改善示唆へ、景気の踊り場脱却期待
12月2週(12−16日)の日本株は6週続伸する見通し。米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)が13ー14日に開かれ、イベント通過後の週後半に国内外景気の先行き改善を見込む買いが入りそうだ。
前回11月のFOMC議事録によると、出席者の大半が比較的早期の利上げを予想した。その後発表された経済統計も米景気の堅調さを示し、金利先物が織り込む今回会合での利上げ確率は100%。来年について市場では、2ー3回程度の利上げが想定され、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長から来年の政策について極端にタカ派的な発言がなければ、株式市場に大きな波乱はないとの見方が多い。米国では14日に11月の小売売上高、16日に住宅着工件数の公表がある。
東証見学者
東証見学者 Photographer: Junko Kimura/Bloomberg
国内では、14日に日本銀行が企業短期経済観測調査(短観、12月調査)を発表する。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によれば、大企業・製造業の業況判断DIはプラス10と前回から4ポイント改善する見込み。大和総研の長内智シニアエコノミストは、日本経済は「踊り場」から持ち直す動きが出ていると説明。先行きに慎重さが残るが、実質賃金の増加や原油安と交易条件の改善、経済対策の実施などが下支えとなり、緩やかに回復すると予測する。
一方、為替市場ではドル高・円安の勢いがここにきて鈍っており、FOMCを控えた週前半を中心に日本株の上値を抑える可能性がある。SMBC日興証券の吉野豊チーフテクニカルアナリストは、6月の英国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めた際のドルの下落幅から「2倍上げの114円70銭付近に到達し、頭打ち感が出始めている」と言う。第1週の日経平均は前週末に比べ3.1%高の1万8996円37銭と5週続伸。堅調な米統計や欧州中央銀行(ECB)の政策を評価した欧州金利の上昇を好材料視し、一時昨年12月30日以来となる1万9000円台を回復した。
【市場関係者の見方】
三井住友アセットマネジメントの吉川雅幸チーフマクロストラテジスト
「FOMCが金利を0.25ポイント上げるのは織り込み済みで、注目は将来に関するどのようなガイドラインが出てくるかだ。トランプ次期政権がどのような政策を取るのか分からず、あまり大きな変化はないとみる。イベント通過で一度利益確定売りが出る可能性もあるが、一時的だろう。米国主導で世界的に長期金利を押し上げる力が働く中、ドル安のリスクが小さくなり、日本株に対してポジティブな状況が続く」
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの狩野泰宏シニア・インベストメントマネジャー
「投資家はグローバルに景気が回復すると自信を持ち始めている。経済に自信のない状態でタカ派的な引き締め方向だった昨年の状況と現在は異なる。イエレン議長からタカ派的な発言が多少出ても、大きな市場の反応はないだろう。世界的に景気の循環期に既に入っていたが、トランプ氏の政策期待が補強し、株式の上昇につながっている。1ドル=115円近辺のドル高・円安が続けば、来期は2桁増益も見込める。高値警戒から買えていない投資家は多く、『押し目待ちに押し目なし』の状態、上をみておいた方が得をする」
ちばぎんアセットマネジメントの加藤幸裕運用部長
「日経平均1万9000円を固める展開を予想する。トランプ米次期大統領の経済政策と為替の円安から今期と来期見通しの企業業績がどこまで上方修正されるかという状況だ。円安が止まらない限り、市場センチメントは悪くない。テクニカル面の過熱感以外に目立った売り材料がなく、まだマーケット全体がロングに傾いていないとみられる中、大きな下げも続かないだろう。米景気指標は悪くない。FOMCでマーケットコンセンサス並みの来年2回の利上げに相当する明るい景気見通しを示す可能性があり、程よい金利上昇やドル高なら米国株に悪影響を与えない」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-09/OHWERZ6JTSE901
12月9日の海外株式・債券・為替・商品市場
Bloomberg News
2016年12月10日 06:40 JST 更新日時 2016年12月10日 07:35 JST
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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。
◎NY外為:ドルが上昇、115円突破−FOMC決定に注目
9日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で上昇し、10カ月ぶりの高値となった。米国債利回りの上昇や株式市場の堅調に支えられた。ドル指数は今週の高値付近。
ドルは週間でも上昇。この日発表された12月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は98と、前月の93.8から上昇し、2015年1月以来の高水準となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は94.5だった。
米10年債利回りは一時2.4766%に上昇し、ドルの押し上げ要因になった。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時5日に付けた1254.70に接近した。週間では0.5%上昇。
ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比1.1%高の1ドル=115円32銭。対ユーロでは0.5%高の1ユーロ=1.0561ドル。
対円でのドルは115円85銭で一段の売り注文が控えていると、ロンドンのトレーダーが指摘した。この水準は2月9日の高値で、テクニカル上の抵抗線になるという。
ユーロはこの日の取引開始から軟調だった。一時は2015年3月以来の安値水準に近づいた。欧州中央銀行(ECB)は伊モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行が要請した資本増強の期限延長を拒否することを決めたと、事情に詳しい関係者が明らかにした。
市場の注目は13、14両日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に移っている。会合後にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見する。FOMCは25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを実施すると予想されているが、これは現在の為替水準におおむね織り込まれているとみられている。
2017年の金利軌道に関する手掛かりを得ようと、市場ではイエレン議長の発言と金利予測分布図(ドット・プロット)に注目が集まっている。
原題:Dollar Stalls Near Weekly High, Looking Toward FOMC Decision(抜粋)
◎米国株:S&P500種が6日続伸、最高値更新−薬品株が高い
9日の米国株式市場ではS&P500種株価指数が6日続伸し、過去最高値を更新した。ダウ工業株30種平均とラッセル2000指数も連日で最高値となった。生活必需品銘柄やヘルスケア株、ハイテク株が上昇した。
S&P500種株価指数は前日比13.34(0.6%)高い2259.53で終了。ダウ工業株30種平均は142.04ドル(0.7%)高い19756.85ドルで終えた。
10日にウィーンで開催される石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国の会議を前に原油相場が続伸したことから、世界的に株高となった。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は7.4%低下。週間では米大統領選の結果が判明して以降で最大の下げとなった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は14日に政策金利に関する決定を発表する。金利先物市場が示す今月の利上げ確率は100%。11月初めは68%だった。
欧州中央銀行(ECB)は8日、量的緩和(QE)プログラムの延長および月々の購入減額を発表。世界的に株価を押し上げた。ECBはQEプログラムの下での債券購入を2017年12月末まで延長し、債券購入の総額を少なくとも2兆3000億ユーロにまで膨らませる方針を表明。必要に応じてプログラムの期間延長や規模拡大を実施する考えも示した。
原題:S&P 500 Rises for Sixth Day, Hits Another Record; Drug Stocks Up(抜粋)
◎米国債:下落、消費者マインド指数良好で利上げ観測強まる
9日の米国債は下落。10年債利回りは今年の最高水準に近づいた。朝方発表された米消費者マインド指数は市場予想を上回り、来週開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定するとの見方が強まった。
◎NY金:続落、2月以来の安値−金ファンドから資金流出
9日のニューヨーク金先物相場は続落し、2月以来の安値で終了した。米金融当局が利上げに向かっていることが重しになったほか、米国株が最高値を更新していることも逃避資産からの資金流出を促し、金連動型上場投資信託(ETF)を通じた保有量が減少した。
HSBCセキュリティーズ(USA)のチーフ商品アナリスト、ジェームズ・スチール氏は「ドルの上昇や債券利回りの上昇、株式相場の堅調はリスク選好の兆候であり、これは金にとってマイナスだ」と指摘。利上げは「かなり可能性が高いようにみえる」と述べた。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は前日比0.9%安の1オンス=1161.90ドルで終了。終値では2月以来の安値となった。週間ベースでは1.3%下げて、2015年11月以降で最長の5週連続下落。
銀先物3月限は0.8%安の16.967ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物1月限は3.1%下げて915ドル。パラジウム先物3月限は0.5%下落の735.05ドル。
原題:Gold ‘Getting Hit From All Directions’ as Investors Flee Funds(抜粋)
◎NY原油:続伸、サウジが減産実行の姿勢−週末協議に期待
9日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。サウジアラムコが顧客に1月の出荷量削減を通知したことが明らかになり、週末の石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の協議を控え、減産実行への期待が広がった。
エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「あすの加盟国・非加盟国協議で合意がまとまるとの一致した見方が強まっている」と指摘。「サウジが製油業者に減産合意の実行過程にある旨を伝えたことで、合意はこれまでよりずっと現実的になった」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比66セント(1.30%)高い1バレル=51.50ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は44セント(0.8%)上げて54.33ドル。
原題:Oil Climbs as Saudis Show Commitment to Cut Output Before Talks(抜粋)
◎欧州株:5日続伸、ECB政策を好感−週間は約2年ぶり大幅高
9日の欧州株式相場は5営業日続伸。欧州中央銀行(ECB)の景気支援政策を好感し、指標のストックス欧州600指数は週間ベースで約2年ぶりの大幅高を記録した。
ストックス600指数は前日比1%高の355.38で終了。ユーロ・ストックス50指数は約1年ぶりの高水準で引けた。2月安値からの上昇率は19.3%で、強気相場入りまで0.7%に接近した。
一方、イタリアのFTSE・MBI指数はこの日0.7%下落。8日はECBが資産購入プログラムの調整で銀行の収益性が高まるとの期待から買いが入り、前日まで3日の上げ幅は7月以降最大となっていた。ストックス600指数を構成する銀行株も上げが止まったものの、週間ベースでは2011年以来の大きな上昇を記録した。
製薬株と不動産株、メディア株の上げが目立った。一方、銀行株と鉱業株は値下がり。個別銘柄では英メディアのスカイが27%上昇し、上場来最大の上げを演じた。米21世紀フォックスに112億ポンドで身売りすることで暫定合意した。
イタリア国民投票以降に欧州株相場は上昇したものの、新たな資金は流れ込んでいない。バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのリポートによれば、7日までの1週間は10億ドルの流出だった。
原題:European Stocks Rise for 5th Day in Biggest Rally Since2015(抜粋)
◎欧州債:イタリア短期債が上昇、ECBが資産購入の基準緩和
9日の欧州債市場ではイタリアやスペインの短期債が上昇。欧州中
央銀行(ECB)が8日に資産購入プログラムの対象となる基準を広げ
ると表明したことが背景にある。
イタリア2年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp
=0.01%)低下のマイナス0.087%、同年限のスペイン国債利回りは4
bp下げマイナス0.26%となった。
これに対し両国の長期債利回りは上昇。関係者によれば、ECBは
モンテ・パスキが要請した資本増強計画の期限延長を拒否した。これで
株主と債券保有者に損失負担を強いる政府救済の可能性が高まった。
一方、ドイツやノルウェー、スウェーデンの長期債は買われ、ドイ
ツ10年債利回りは4bp低下、ノルウェーの10年債利回りは7bp下げ
た。
原題:U.S. Stocks Extend Gains as Crude Oil Advances; DollarClimbs(抜粋)
原題:Treasuries Erase Drop on Safety Bid as Italian Bank SharesFall(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-09/OHXTG5SYF01Y01
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