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ご機嫌取りに奔放(C)内閣広報室提供・ロイター
「大統領になった不動産屋」が思い出させる土地神話 トランプの価値観に支配される生活
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/195189
2016年12月5日 日刊ゲンダイ
年明けの1月20日、米国でドナルド・トランプ大統領が誕生する。知性や理性に欠ける浅ましい発言や行動で世界中の知識人を失望させた悪役政治家だ。それでも日本からすれば、同盟国のトップリーダーである。その偏った価値観はサラリーマンの暮らしにも暗い影を落としていく。
トランプは不動産王と呼ばれ、「トランプタワー」「トランププラザ」など、自分の名前を冠した自己顕示欲丸出しのビルやホテル、ゴルフコースを次々に建設してきた。利益の根源である土地に対しては、並々ならぬ思い入れがある。
かつては日本でも、土地は最も価値があった。必ず値上がりするという「土地神話」は原野商法なる詐欺まで生んでいる。この風潮はバブル崩壊とともに消え去ったが、「大統領になった不動産屋」の登場で、ジンクスが再燃する可能性は高い。
内閣府の「国民経済計算」によると、家計の資産は1994年末に2690兆円あり、その4割以上を土地が占めた。現金・預貯金の割合は2割ちょっとである。バブルは崩壊し、株価も低迷していた頃だが、まだまだ土地は値打ちがあると思われていたのだ。
それから20年。2014年末の家計の資産が2727兆円とほぼ横ばいで推移する中、現金・預貯金は300兆円近くも増えた。割合も3割超まで急上昇している。一方で土地は全体の24%にまで落ち込んだ。不動産よりもキャッシュ。「信じられるのは現金だけ」という考えが広く浸透した格好である。
それでも“不動産屋プレジデント”の影響力はバカにできない。先週金曜日、カジノ推進法案が衆院の委員会で可決された。審議入り2日後の強行採決は、新大統領の誕生とリンクしているといわれる。
「安倍政権がカジノ推進法案の成立を急ぐのは、トランプのご機嫌をうかがってのこと。トランプのビジネスにはカジノも含まれています。まさか運営を任せるとは思いませんが、少なくとも日本のカジノ解禁はトランプファミリーにとって悪いことではない。カジノができればホテル需要も増えるし、ファミリー企業が得意とする不動産開発も活発になる。日本進出の足掛かりも生まれるでしょう。安倍首相はカジノ創設で新大統領にゴマをするわけです」(経済評論家・斎藤満氏)
■3人に2人は借家暮らし
日本は政府を挙げてトランプ流を歓迎するのだから、サラリーマンの暮らしも当然、これに引きずられる。かつて中曽根内閣は、リゾート法の制定(1987年)で列島の地価を高騰させ、空疎なバブル経済を発生させた。安倍政権は、カジノを含む統合型リゾート施設の開発を可能にするカジノ推進法で、同じ轍を踏むのだ。
「トランプがドル高を容認しているため、日本では歓迎ムードが広まり、株価も上昇しました。でも、庶民にはメリットがありません。円安が続けば原油や輸入品の価格が高騰し、実質賃金は目減りします。サラリーマンの生活は苦しくなりますよ」(斎藤満氏)
不景気の中で住宅ローンを抱える不安から、若手サラリーマンの持ち家比率は年々下がっている。1988年は30代サラリーマンの2人に1人は持ち家に住んでいた。それが2013年になると3人に1人程度となり、過半数が借家住まいとなっている。
給料が減る一方で土地価格が上昇となれば、ますます住宅の購入は難しくなりそうだ。
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