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<日銀>物価目標未達成を分析 緩和効果、甘い見通し
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161202-00000114-mai-bus_all
毎日新聞 12/2(金) 21:35配信
日銀は2日、2013年4月に始めた大規模な金融緩和(異次元緩和)で、当初「2年程度で物価上昇率2%」とした目標が実現できなかった理由を詳細に分析するリポートをまとめた。大幅な原油安など「想定外」の要因が目標未達につながったとする内容だが、緩和が人々の行動に働きかける効果を過度に見込むなど、見通しの甘さも問われそうだ。
日銀は13年4月の金融政策決定会合で、15年度の消費者物価上昇率を「前年度比1.9%」と予測し、2年程度で目標を達成できるとの見通しを示していた。だが、実際の同年度の物価上昇率は0%にとどまった。
リポートでは、予想から1.9%下振れしたうち、原油価格下落による影響が1%分を占めたと分析した。国際原油価格は13年9月の1バレル=110ドル台から16年2月の同20ドル台まで7割以上下落したが、予測時点では「1バレル=100ドル」と仮定していたという。
また、下振れ分の3割強にあたる0.7%分は、「人々の予想物価上昇率が当初想定通りに上がらなかったため」とした。
13年4月時点では、円安で輸入物価が上昇する影響や、大規模な金融緩和により「物価は今後上がるだろう」という人々の予想が実際の物価に反映される効果(予想物価上昇率の上昇)を大きく見込んでいた。だが、人々の「物価は上がらない」との考えは根強く、労使間の賃金交渉などに与えた影響は限定的だったと分析した。
下振れ分のうちの1割強は、14年4月に消費税率を5%から8%に上げたため、日本経済全体の需要と供給力の差を示す需給ギャップが下振れした影響と分析した。【安藤大介】
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