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トランプノミクスで日本企業に円安の神風、世界は財政拡大へ(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/285.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 11 月 30 日 08:50:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

トランプノミクスで日本企業に円安の神風、世界は財政拡大へ
http://diamond.jp/articles/-/109250
2016年11月30日 高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト] ダイヤモンド・オンライン


■トランプショックはレーガノミクスのデジャブ

           
            トランプノミクスで日本経済、世界経済はどうなる?

 11月9日、「世紀の誤算」Brexit(6月24日)を上回る激震が走った。みずほ総合研究所が昨年末に発表した「2016年のとんでも予想」のトップはトランプ氏の当選だった。その「とんでも予想」のNo.1の実現だ。

 直前になってFBIがクリントン氏のメール事件を公表したのが“オクトーバーサプライズ”だったが、それが歴史的結果を生んだ。暴言で名を馳せたトランプ氏の当選は、日本人の理解をはるかに超えた米国にある不満と格差も含めた分断が背景にあった。

 当初、コンセンサス予想はトランプ政権による大幅な経済の下押しだった。ただし、現在、グローバルな市場が直面する新たなサプライズはリスクオフを予想した市場が大きく裏切られ、世界的な財政拡大による新たな潮流を期待するリスクオンに転じたことだ。1980年代前半のレーガノミクスのように減税を中心とした財政拡大による経済政策の転換が米国の金利上昇、ドル高をもたらしている。

 大統領就任当初の経済情勢は、レーガン期は「3H」(高失業、高インフレ、高金利)と、今回、トランプ期の「3L」(低失業、低インフレ、低金利)と正反対だ。ただし、どちらも社会、経済が抱える大きな閉塞感のなかで、“Make America Great Again”で復権を唱えた点は共通であり、それが米国民の支持を集めたものと考えられる。

   

 図表1は米国の過去の減税規模の比較である。トランプ氏の減税は初年度でGDP比2%超で、レーガン政権の減税を超える大きさである。世界的にも経済政策の風潮は、金融政策の限界が顕現化するなか、財政を重視した対応になりやすい。こうしたマクロ政策の潮流とトランプ氏の政策の方向性のベクトルが合うだけに、当初、「トランプ氏の政策には全く思想がない」と言われていた状況から相応の政策が後追いで付いていくことになりやすい。こうした状況は、新自由主義の潮流にのったレーガンとも共通する。


■ドル高転換は日本企業にとっての神風に

 下記の図表2は日米の長期金利差とドル円相場の推移である。米トランプ新大統領の財政支出拡大政策期待から米国10年長期金利が急上昇しており、日米10年長期金利差は約3年ぶりの水準まで拡大している。

   

 また、以上の日米金利差の拡大とともにドル円相場も図表2のように円安ドル高地合いになっており、足元、110円台にまで戻った。今年10月の日銀短観で示された想定為替レートは107円程度であるので、現在の為替水準ならば年初来続いた円高による株式市場の悪循環が断ち切られる可能性もある。これは、日本企業にとっては神風だ。

            

 以上のようなドル高は極めて経済学の理論に沿ったものだ。以下の図表3はマクロ経済学の標準的理論、いわゆるマンデル・フレミング理論による為替への影響をまとめたものだ。現在のポリシーミックスは、今後、12月に利上げが予想され(金融引締め)、財政の拡大が期待されることで、典型的な自国通貨高(ドル高)となる。


■世界的な潮流として財政政策に軸足

 下記の図表4は、リーマンショック以降のG20サミットにおける財政政策の対応を振り返ったものだ。世界的危機の後、財政重視に転じたが、その後、欧州債務危機や米国の格下げ等によって緊縮重視に転じた。しかし、2013年以降、世界的な回復の緩慢さから、再び、財政の機動性を重視するスタンスに変わりつつある。

            ◆図表4 G20サミットにおける財政の評価推移
    

 図表5はIMFの財政政策に関する最近の見解を示したものだ。ここでのキーワードは「Fiscal Space」(財政を発動する余地)の概念にあるが、そうした余力が乏しくても中期財政健全化計画を確約しながら短期的な政策余地を作り出せるとある。こうした見方は、今日の安倍政権における「三本の矢」のなかでの財政重視の対応をサポートするものである。

      

 米国の元財務長官サマーズ氏が唱える「長期停滞論」のなかでの処方箋も財政政策によるものであり、クリストファー・シムズ・プリンストン大学教授を中心とした「物価水準の財政理論」(Fiscal Theory of Price Level:FTPL)でもマクロ政策での財政が重視されている。

 今日の安倍政権の財政政策は、以上の国際的な財政を重視する潮流のなか、少なくとも緊縮によって回復を妨げるものを回避するといった姿勢が長期間貫かれると展望される。その延長線上からは2019年の消費増税も先送りされる可能性もあるだろう。

 また、米国のトランプ新政権も大規模な減税やインフラ中心に財政拡大に軸足が移ると展望される。1980年代のレーガンが登場した時に減税が大きな旗印になったように、米国も含めて世界的な経済政策の潮流が財政に軸足が置かれるとの期待が生じやすいだろう。トランプノミクスは政策フレームワークのゲームチェンジャーの可能性をもつ。



 

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コメント
 
1. 2016年11月30日 19:47:53 : 2LiKY8ftgY : PTfAaIrqs6s[285]
大寒波 忍ぶ株価が 夏日でも

2. 2016年12月01日 00:24:27 : AdFWSGyYDo : nMGrl2Xv5qA[46]
財政拡大工作

用意していた工作文を出すタイミングを間違えなのか?
トランプ効果「バブル」は始まる前に終わったそうだ。

http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/256.html
トランプバブル崩壊ドル98円へ

余裕が無いな!!
利上げ効果の株高であり
米国債反則金利修正となれば、黙っていても円安、株高となる。
初めからトランプバブルなどない、
勝手に「利上げ効果に」便乗して
それもうまくいかなくなったら、 
今度はトランプバブル崩壊とは
あまりに性急すぎる。
初めから無いバブルは崩壊しようもない。


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