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三菱商事vs.伊藤忠、スーパー業界で仁義なき代理戦争勃発…オーケー争奪戦が熾烈化(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/281.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 11 月 30 日 00:45:55: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

                 伊藤忠本社(撮影=編集部)


三菱商事vs.伊藤忠、スーパー業界で仁義なき代理戦争勃発…オーケー争奪戦が熾烈化
http://biz-journal.jp/2016/11/post_17319.html
2016.11.30 文=編集部 Business Journal


 阪急阪神百貨店や総合スーパー、イズミヤを傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングと、関西地盤の食品スーパー、関西スーパーマーケットが、資本・業務提携した。H2Oは関西スーパーが11月に実施した第三者割当増資を引き受け、発行済み株式数の10.02%を取得して筆頭株主になった。取得額は約51億円。

 関西スーパーは大阪府、兵庫県を中心に65店舗を展開。生鮮食品などに強みがあるH2Oも関西圏を中心にイズミヤ117店、高級スーパーの阪急オアシス83店を出店している。今後は、関西スーパーの店舗でH2Oの商品を販売するほか共同仕入れなどで相乗効果を出す。

 関西スーパーをめぐっては、首都圏が地盤のデイスカウントストアのオーケーが8月下旬以降、関西スーパー株式を取得。9月2日には保有比率を8.04%まで引き上げたことが判明。第2位の株主に浮上したことから関西スーパーの対応が注目されていた。

 関西スーパーはオーケーに対抗するため、H2Oをホワイトナイト(白馬の騎士)として招く意思表示をしたことになる。

 関西スーパーの福谷耕治社長はオーケーに関して「いろいろ提案をもらっている。成長する上で業種を問わず勉強させてもらいたい」と述べるにとどまっている。

 一方、オーケーの二宮涼太郎社長は10月31日、H2Oと関西スーパーの提携について「大株主として今後の行方を見守りたい」とした。保有している関西スーパー株式については「現時点では決めていることは何もない」と語っている。

 今後、オーケーが関西スーパーの株式を買い増し、経営の支配権の確保に動くかどうかが注目される。そうなれば、H2Oとの争奪戦に発展する可能性もある。

 関西スーパーは故北野祐次氏が1959年に兵庫県伊丹市で創業した食品スーパー。ダイエー創業者の故中内功(正式表記は、工へんに刀)氏とともに米国のスーパーの運営ノウハウを取り入れ、日本で近代的なスーパーの業態を確立した草分け的企業である。生鮮食品に強く、2017年3月期通期の売上高は前期比0.3%減の1197億円、純利益は35.1%減の7億円と減収減益の見込みだ。

■非上場のデイスカウントストア、オーケーの素顔

 オーケーの創業者、飯田勧会長は起業家一族として有名。実家は日本橋の老舗の酒類問屋、岡永商店(現・岡永)。長兄が家業を継いだため弟たちは独立した。次兄、故・飯田保氏は居酒屋チェーン天狗のテンアライド最高顧問。末弟の飯田亮氏は警備保障最大手セコムの最高顧問だ。

 1958年に岡永商店の小売部門として創業。67年、分離独立してオーケー株式会社を設立した。転機は86年、世界最大の小売業、米ウォルマートを手本に「Everyday Low Price=毎日安い」と呼ばれる低価格戦略を取り入れて急成長。本家のウォルマートが注目する存在となった。株価に経営が左右されないように非上場を貫いてきた。

 2016年3月期の売上高は前期比8.9%増の3072億円、営業利益は12.2%増の143億円、純利益は18.6%増の101億円と好調。関東に86店舗を展開しており、既存店の客数の前年伸長率は2.9%増だった。

 財務内容は健全。現預金+上場有価証券+運用資産の合計は740億円。対して借入金は615億円。08年9月上半期決算以来、実質無借金を続けているという。

 オーケーは15年12月、一度取り下げていた「借入無しで年率30%成長の達成」に再び挑戦することにした。16年3月に発表した5年計画は物流センター2カ所、新店80〜100店、21年3月期に年商6000億円の目標を掲げた。

■三菱商事と伊藤忠商事の代理戦争の様相

 目標達成のために飯田氏は三菱商事から招いた二宮涼太郎氏を社長に据えた。二宮氏は1997年三菱商事に入社。米国子会社への出向、三菱商事リスクマネジメント部を経て2015年6月、オーケーに派遣され経営企画室長に就任。16年1月に執行役員となり、30%成長戦略室長兼店舗開発部長に就任。16年6月に代表取締役社長へ昇格した。

 二宮氏はM&A(合併・買収)を駆使して「30%成長戦略」の達成を目指す。初仕事が関西スーパーのM&Aだ。年商1200億円程度の関西スーパーは格好の標的だった。

 三菱商事がオーケーを後押ししている。二宮氏以外の木島綱雄と西尾一範の両取締役も三菱商事の出身だ。

 オーケーの筆頭株主は、発行済み株式の34.9%を保有する創業家の資産管理会社オーケークリエイティブ(16年3月20日現在)。2位が飯田勧氏の10.8%。ちなみに飯田氏は、贈与税、相続税がなく個人の所得税率が日本より低いニュージーランドに居住している。

 3位が伊藤忠食品の5.5%、4位が三菱食品の5.3%、5位が三菱商事の4.6%。三菱側が合わせて9.9%の株式を保有し経営の主導権を握った。

 対して伊藤忠食品はオーケーが買い占めるまでは関西スーパーの4.9%の株式を保有する第2位の株主だった。筆頭株主は自社取引先持株会なので、伊藤忠食品が事業会社としては筆頭株主に相当する。伊藤忠食品の守備範囲だった関西スーパーにオーケーが切り込み隊長として殴り込みをかけたという図式である。

 見方を変えると、三菱商事と伊藤忠商事の川下(小売り)分野の陣取り合戦にほかならない。三菱商事と伊藤忠は、コンビニエンスストアや食品スーパーの分野で火花を散らしている。

 関西スーパー=伊藤忠連合は、H2Oにホワイトナイトを依頼して、オーケー=三菱商事連合を迎え撃つ。もし、関西スーパーが完全にH2Oの傘下に入れば、イズミヤと統合することになるとみる向きが多い。

 これに対して三菱商事は、近畿と首都圏に展開している食品スーパー最大手のライフコーポレーションの株式の23.49%を保有し、持ち分法適用会社に組入れている。オーケーが関西スーパーに強い影響力を及ぼすようになれば、三菱商事は関西スーパーを伊藤忠から奪うことができるかもしれない。

 食品スーパーの陣取りをめぐる、三菱商事と伊藤忠商事との虚々実々の駆け引きから、目が離せない。

(文=編集部)
 

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