日本はアメリカの植民地だから、アメリカに金を吸い取られているだけだよ。 対外純資産というのはアメリカが日本から巻き上げた金の事だから。もう二度と日本は取り返せない: リーマン危機以降、世界の株価と不動産価格は、中国のように当局が強く関与する「政治的」な相場になっています。 日本では、日銀や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)、郵貯・かんぽによる、直接的な株買いがありあます。これらが「政治的」と言う所以です。 安倍首相は 2012年10月から数十兆円の「円売り・ドル買い」で、$1=80円の円高を120円付近にまで下げたのです。 資金残高129兆円(16年3月)の年金基金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立法人)は、事実上わが国のSWS(国家ファンド)です。ノルウェーの$5775億(57兆円)の2.2倍の規模で、1位の米国社会保障年金信託基金に次ぐものです。 2014年10月には、運用の基本ポートフォリオ(分散投資)で、国内株式と外国株式の構成比を、ともに25%へと倍増しています。 外国債券も15%に増やしたのです。外国証券と言っても、90%は米国のものでしょう。 GPIF は株式で約15兆円、米国債で10兆円の買いを行っているのです。 両方で、25兆円のドル買い、つまり米国への資金供与です。 2012年10月に、民主党の自滅から安倍政権が確実になって以降、50兆円くらいのジャパンマネーが米国に行っています。
(注)ドル買の超過分、日本の資金を米国に与えることと等しい 政府の円安誘導の方法は、政府が動かせる資金での、市場に買い主体を公開しないドル買いです。 $1=80円から120円(2016年2月まで)の円安の時期までに、50兆円の円安誘導が行われています。 http://www.mag2.com/p/money/23106/4 http://www.mag2.com/p/money/23106/5 浜田宏一氏、失敗の本質〜なぜリフレ派は「対米売国奴」に墜ちたのか?=吉田繁治 2016年11月24日 http://www.mag2.com/p/money/27546 我が国の異次元緩和、は米ドル(米国債)を買うことで、米国に資金提供をするために行われた リフレ派は米国にマネーを誘導するエージェント これには、実は証拠があります。最近の浜田氏は、「日銀が米国債を買って、円を増発する方法もある」と言い始めているのです。 ユーロの中央銀行であるECB(中身はドイツマネー)が、ギリシア、ポルトガル、スペイン、イタリアなどの南欧債を買うことで、資金提供したことと同じです。 A国の国債、債券、通貨を、B国のマネーで買うことは、B国からA国にマネーを提供することと同じです。 ご記憶にある方もおられるかもしれませんが、異次元緩和の開始直後に、当方は、露骨な表現を使い、浜田氏を「亡国のエコノミスト」と書いたことがあります。 (注)小泉内閣にも類似の人がいました 異次元緩和であふれた銀行の当座預金マネーが、ドル買いに向かったからです。三菱UFJグループの事例で言えば、総資金量(298兆円:16年3月期)のうち、外国貸出が43兆円、外国債券が28兆円です。 合計で71兆円が主に米国に行っています。同時期の国内の貸し出しは59兆円、国内証券が34兆円で、合計94兆円です。 (注)16年9月期の海外運用は6兆円(8.5%)減ったように見えますが、これは$1=101円の円高・ドル安によるもので回収したわけではありません 我が国で資金量が最大の銀行は、国内55:海外45の資金運用です。国内の金利がゼロやマイナスなので、海外で運用したからです。このマネーの海外流出も、異次元緩和が国内のマネーサプライを増やさなかった原因です。 三菱UFJグループも、ゆうちょ銀行や、年金のGPIFと同じように、日銀に国債を売って、そのマネーを米国に提供しています。 民間銀行は、異次元漢和による国内金利(0%やマイナス)と米国金利(1.5〜2.5%)の、大きくなったイールド・スプレッドを確保するため、政府の政策に従属した運用をするしかない。 浜田氏が、「異次元緩和は国内のマネーサプライを増やすものではなく、ドル買い(ドル預金)やドル国債買いにより米国のマネーサプライを増やす」ということを知った上で異次元緩和を推進したのなら、確信犯です。 その言動からは米国の金融エージェントに見える浜田氏は、だから「日銀が米国債を買って、円を増発する方法もある」と言い始めたのかもしれません。これは国民経済にとっては害です。 前FRB議長のバーナンキも、日本に異次元緩和を勧めていました。あれは明らかに、「米国債を買ってくれ」という意思表示だったのです。 2014年10月の大事件〜日銀もGPIFも「米国の支配下」にある 2014年10月に米国がテーパリング(FRBによる国債買いの順次縮小:10ヶ月)を終えたとき、その同じ月に、我が国の公的年金を運用するGPIFが「米国株と米国債の保有を2倍に増やす」方針を発表しています。 (注)14年10月末には、日銀も追加緩和で国債の買い増しを発表しています(年80兆円) 実は、2015年8月から、米国債の1位保有国である中国政府が、米国債を売り始めました。それ以降の売りの累積は$1260億(12.6兆円:ブルームバーグ)です。 中国政府が米国債を売ったのは、自国のGDP成長率の低さと、不動産の不良債権の実態を知っている民間の「元売り/ドル買い(=元の海外流出)」が2015年8月から大きくなって、大きな元安を招く恐れがあったからです。このため中国政府は、民間の「元売り/トル買い」に対抗する「ドル国債売り/元買い」を行ったのです。 中国政府が米国債を売る分、別の買い手がいなければ、米国の金利は上昇し、レポ金融に依存した米国金融と株価は深刻な影響を受けます。しかし米国FRBは、ドル信用の維持のためテーパリングは終了せねばならない。 そこで日本政府に頼んで、ゆうちょ銀行とGPIFのマネーを、米国債と株の運用資金として提供するということだったのです。 こうしたことは、政府は平気で行います。 以前、安倍首相が、NYSE(ニューヨーク証券取引所)で、「Buy Abenomics」と叫んだことがあります。これは米国に対して、強制的な買いを促すものではありません。あくまで、お願いのレベルです。 ところが、米国政府が日本に言うときは異なります。「強制」の意味をもつのです。従来は財務省が、これを「外圧」と言っていました。今はこの言葉は消えましたが、同様のことが続いています。 状況証拠からは、リフレ派は(狙ってか狙わずかは不明ですが)、米国にマネーを誘導するエージェントに見えるのです。
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