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中国工商銀行の程実氏は「2017年は、長期的には円安傾向となるものの、リスク回避のために円が買われる局面もあり、短期的には円高になることもある」と分析している。写真は日本円。
長期的には円安、リスク発生局面では短期的な円高も―中国工商銀アナリスト
http://www.recordchina.co.jp/a154798.html
2016年11月11日(金) 5時40分
中国工商銀行の国際研究部の主管・程実氏は「2017年は、長期的には円安傾向となるものの、リスク回避のために円が買われる局面もあり、短期的には円高になることもある。つまり、長期的に見ると円安になるだろうが、リスクとなる問題が世界で発生すると、一時的に円高へと変わるだろう」と分析している。国際商報が伝えた。
16年、リスクの少ない円は、金融政策が実施されたにもかかわらず、なかなか円安が進行しなかった。程氏は、「15年と比べて、16年、日本はマイナス金利政策を実施したほか、金融緩和の規模も拡大した。ただ、緩和が拡大したにもかかわらず、円安は進まず、逆に円高傾向となった。16年1-10月、円は対ドルで14.7%高となった。16年、世界の経済動向が大きく変化するにつれ、リスク回避のための円買いが優勢になるだろう。これまでリスク回避で英ポンドやユーロが買われていたものの、英国がEU離脱を決定し、それら通貨にはリスクが伴うようになったほか、米国の大統領選も政治的リスクの源となっている。それに比べて、日本の政治や経済は長期間安定しており、リスク回避のための円買いがベストな選択となっている。その他、日本は長期に渡って低金利となっており、13年に超金融緩和が実施されたため、緩和拡大の余地は小さいと見られている。このように、各国が金融緩和政策を拡大させるにつれ、日本の貨幣政策環境は逆に良くなる」と分析している。
17年には、リスク回避として円が買われる傾向が一層強まりそうだ。程氏は、「需要総量を見ると、17年、リスク回避の需要は一層高まるだろう。需要の構造から見ると、英国がEU離脱の実施段階に入ると、17年はユーロと英ポンドの見通しが悪くなり、リスク回避の需要が円資産に集中するようになるだろう」と予測している。
17年、リスク回避の需要が短期的に円高の傾向を強める力の源となりそうだ。程氏は、「長期的には円安となるものの、短期的には円高局面もあるだろう。長期的には、景気が伸び悩むため、金融緩和政策が引き続き実施され、円安傾向となる。しかし、短期的には、リスク回避の需要が高まるにつれ、円高となる可能性がある。リスクの原因となる問題が発生したときには、それを回避するため円が買われ短期的に円高になる。世界経済が安定し、リスクが少ない時には円安の状態になるだろう」と分析している。(提供/人民網日本語版・編集KN)
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