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保有膨らむ超長期債、金利上昇時に巨大損失リスク 主要中銀、問われる独立性 金融政策と長期金利の関係、日銀はHP修正
http://www.asyura2.com/16/hasan115/msg/413.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 11 月 07 日 19:52:54: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

アングル:保有膨らむ超長期債、金利上昇時に巨大損失リスク

[ロンドン 4日 ロイター] - 投資家の間で超長期債の保有が膨らんでいるため、金利が反転上昇した場合の損失が巨額に上る恐れが出てきている。

先進国では景気低迷や物価下振れ、それに伴う中央銀行の債券買い入れなどによって利回りはゼロ近辺まで下がり、少しでも高いリターンを求める投資家が購入する債券の年限はどんどん長くなってきた。

一方で各国政府は記録的な借り入れコストの低さを利用して国債の発行年限を延ばし、30年債や50年債の発行が続く。その結果、JPモルガンが算出するグローバル政府債指数の平均償還年限は、2011年時点の8.5年から9.8年に高まった。政府債市場における償還年限としてはかなり大きな変化だと言える。

ところがもし中央銀行が利上げに動けば、債券価格は下落(利回りは上昇)し、その幅は年限が長いほど大きくなる。

2013年に米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の縮小を示唆して債券市場が混乱した「テーパー・タントラム」と同じか、それよりもっと悪い事態が起きてもおかしくはない。

実際、主要中銀の中で少なくともFRBは近く利上げする態勢にあると見受けられる。

こうした今の状況は、国債が「安全資産」だという考え方の根幹を揺るがしている。また安全だからと国債を積み増してきた年金基金や保険会社などの保守的な姿勢の投資家が、金利上昇の際に大きな損失を被りかねなくなった。

ロンドンのヘッジファンド、LNGキャピタルのルイ・ギャルゴア氏は「米国ではテーパー・タントラムよりずっとひどい事態になるだろう。テーパー・タントラムは金利が上がるとの予想がきっかけだった。今は現実に金利が上がり始め、金利サイクルは変化した。その影響はずっと劇的になると思う」と話した。

<脆弱性>

一般的に債券は期間が長いほど金利変動時の価格感応度が大きい。この感応度を年単位で示すデュレーションを見ると、国際通貨基金(IMF)のデータで世界の債券ポートフォリオの平均は2008年の5年から過去最高の7年に上がった。

リッパーのデータでは、今年だけで債券需要は4100億ドル増と、他のどの資産クラスよりも伸びが大きい。こうした中で多くの債券ファンドにおいてデュレーションが長期化しているのは、価格急落に対する脆弱性がいかに大きいかを物語っている。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの欧州機関投資家セールス担当責任者キャスリーン・ヒューズ氏は「金利の急上昇がテーパー・タントラムと似た(反応をもたらす)可能性は、われわれが非常に注目しているシナリオだ」と述べた。

オーストリアが最近20億ユーロの70年債を発行したのは、各国が低金利を利用して発行年限を長期化している典型的な例だが、既に買い手は少しばかり痛みを強いられた。市場関係者によると、ローンチ直後に利回りが20ベーシスポイント(bp)上昇した局面を切り取れば、リターンは最大でマイナス8%になるという。

<根強い需要>

ただM&Gインベストメンツのファンドマネジャー、アンソニー・ドイル氏は、超長期債の価格下落が売り局面で一層きつくなる傾向はあるにしても、負債の長さに見合う資産を求める年金基金や保険会社が買い手として登場してくる公算は大きいと予想する。

またJPモルガン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、マック・ゴレイン氏は、欧州中央銀行(ECB)がたとえ債券買い入れ縮小を今後表明しても、それからしばらくは買い続ける見通しである点などを挙げて、利回りは目先上昇圧力を受けても実際に上がれば、いずれは投資家の買い場になるとみている。

(Abhinav Ramnarayan、Simon Jessop記者)
http://jp.reuters.com/article/investment-bonds-idJPKBN1320LJ?sp=true


 
主要中銀、問われる独立性−政治イベントめじろ押し
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米大統領選でトランプ氏が勝利すれば、12月の利上げ確率は急低下するとの声もある PHOTO:REUTERS
By
JON SINDREU
2016 年 11 月 7 日 16:54 JST
 先進国の中央銀行にとってこれからの数カ月は厳しい試練のときとなる。8日に投開票される米大統領選挙を筆頭に政治的イベントが相次ぐ中、中銀の緩和政策や独立性が注目されるだろう。
 金融政策が政治に左右されることになれば、金融市場は混乱する可能性がある。
 英ファースト・ステート・インベストメンツのポール・グリフィス最高投資責任者(CIO)は「中銀関係者らがあまりに政治的とみなされれば、厄介なことになるだろう。かなり有害な影響が生じかねない」と語った。
 一連の堅調な米経済指標を受け、市場は米連邦準備制度理事会(FRB)による12月利上げの確率を72%とみている。だが、米大統領選挙で共和党候補のドナルド・トランプ氏が勝利すればこうした利上げ見通しは一変するかもしれない、と警告する向きもある。同氏は、FRBのイエレン議長が民主党候補のヒラリー・クリントン氏を有利にするために借り入れコストを「人為的に低く」抑え続けていると何度も非難しているからだ。

中銀の資産残高(上からイングランド銀行、日本銀行、ECB、FRB)
https://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AR296_CBPOLI_16U_20161104112108.jpg

 コメルツ銀行の通貨アナリスト、ウルリッヒ・ロイヒトマン氏は「トランプ氏は選挙演説でFRBへの批判を繰り返し、FRBの評判をおとしめている」とした上で、「従って、トランプ氏が大統領に選ばれれば、確実視されていた利上げを先送りすると考えるのが極めて当然だろう」と指摘した。
 イエレン議長はFRBの政策判断が「党利党略を優先する政治」に左右されることはないとしているが、多くのアナリストはFRBへの攻撃の影響が波紋を広げる可能性があると考えている。
 金融危機以降、先進国の中銀は前例のない緩和策を相次ぎ導入してきたが、一連の政策は金融ショックをやり過ごすのに効果はあったものの、経済成長てこ入れにはあまり寄与していない。量的緩和(QE)として知られる国債買い入れなどの政策は政治と中銀の間の壁を壊してしまう恐れがある。特に日本の場合、安倍晋三首相のリフレ政策の下、すでに政治が中銀の領域を侵していると主張するアナリストは多い。
 だが、中銀への注目の高まりはそれ自体、もろ刃の剣となり得る。世界中でポピュリズム(大衆迎合主義)の動きを勢い付かせてきた経済問題の責めを中銀が負わされることになるかもしれないからだ。
 オランダの資産運用会社NNインベストメント・パートナーズの戦略部門責任者、ファーレンティン・ファン・ニウウェンハウゼン氏は、中銀の独立性が実際に弱まれば、「結果的に市場全般でリスクプレミアムが拡大するだろう」と述べた。
 中銀の独立性が突如として失われるとみる投資家はほとんどいないが、消耗戦が展開されるとの懸念が広がっている。
 英国のメイ首相は10月の保守党集会で、イングランド銀行(中央銀行)の債券買い入れ政策は富の不均衡を助長していると批判した。それに続いて、7月まで司法相を務めていたマイケル・ゴーブ氏は「中銀が豪語する独立性が確保された時代は恐らくかなり劇的な形で終わるだろう」と述べた。
 英政府は1997年にイングランド銀行に与えた独立性を奪い去るつもりはないとしているが、欧州連合(EU)を離脱すれば経済に悪影響が及ぶと警告した同行のカーニー総裁は、国民投票キャンペーン中に幾つもの厳しい質問を投げ掛けられた。
 カーニー総裁は10月の講演で、「中銀の政策について政治家からの指示は受けない」と言明。11月3日の記者会見でも、政治的圧力は一切感じていないと語った。
 それにもかかわらず、投資家の間で広がっているのは、インフレ回復の一時的兆候に政治的圧力が重なり、イングランド銀行は緩和策を縮小するとの見方だ。結果、ドイツ国債と英国債の10年物利回りはここ1カ月でそれぞれ0.3%と0.5%ほど上昇している。
 ベアリングスの欧州ハイイールド投資部門責任者、マーティン・ホーン氏は「政治的イベントがめじろ押しだ。そのため、積極的な金融政策はペースダウンするはずだ」と指摘した。
 欧州各国の政治日程も立て込んでいる。2017年に総選挙が実施されるフランスとドイツでは、ユーロ懐疑派の政党が躍進して与党を脅かすだろう。預金金利や投資利回りにこだわるドイツの政治家は、長らく欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁に対し異論を唱えてきた。
 ドイツのショイブレ財務相は、3月の州議会選挙で極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が勢力を伸ばしたことについて、その責任の「50%」はECBにあると非難した。その直後、かねてECBの緩和策には批判的なドイツ連邦銀行(中央銀行)のバイトマン総裁がECBの独立性の擁護に立ち上がった。
 ドラギ総裁はまた、イタリアのレンツィ首相が掲げる政策の一部をさりげなく支持してきた。改革派の同首相はEU当局からの反対をよそに、財政政策や経営難の国内銀行に対する公的資金注入の必要性を訴えている。憲法改正の是非を問う12月の国民投票で改正案が否決されれば、同首相の力は著しく弱まる恐れがある。
 主流派のエコノミストは約20年間、中銀が独立してインフレ目標政策を遂行することを支持してきた。選挙を前に貸出金利を下げたい政治家からの圧力をかわすことができるからだ。大半の投資家は、市場の動きを予想しやくするためにも金融政策が政治に影響されないことを切に願っている。
 だが、その一方で金融緩和と財政出動を連動させれば経済に必要な強い刺激効果を生むことができるとして現状に疑問を投げかけるエコノミストも出てきている。

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjis6anu5bQAhVMS7wKHTJkBIAQFggdMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10192246251775523818204582421742913986590&usg=AFQjCNEl7lSPLiC2ZZM2O3tYZEUOliLwAQ&bvm=bv.137904068,d.dGc

 


金融政策と長期金利の関係、日銀がホームページの見解を修正

[東京 7日 ロイター] - 日銀は7日、ホームページ上で公表していた金融政策と長期金利の関係に対する見解を修正した。

これまでは長期金利について日銀の金融市場調節で誘導することは「容易ではない」としていたが、マイナス金利と大規模な国債買い入れの組み合わせが「長短金利全体に影響を与えるうえで有効」と証明されたとし、9月に長期金利(10年国債金利)を誘導対象に含めた「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入したと説明している。

日銀では、9月の政策枠組み変更後も金融政策と長期金利の関係について「オーバーナイト物金利のように資金量を調節して誘導することは容易ではない」、「長期金利の形成は市場メカニズムに任せて、情報を読み取れるようにすることがとても重要」などとする従来見解をホームページに掲載していた。

新たな見解は、日銀の業務や金融政策などをQ&A形式で説明している「教えて!にちぎん」に掲載した。

「金融政策によって長期金利をコントロールすることは可能なのか」との問いに対し、13年4月に導入した大規模な国債買い入れを柱とした「量的・質的金融緩和」、今年1月の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」によって「マイナス金利と大規模な国債買入れの組み合わせが、長短金利全体に影響を与えるうえで、有効であることがわかった」と解説。

こうした経験を踏まえて9月に導入した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」では、長期金利(10年国債金利)を操作目標とし、「これを実現するように国債の買い入れオペを実施している」ことも紹介した。

(伊藤純夫)
http://jp.reuters.com/article/boj-int-idJPKBN132102

 
金融緩和の「総括的な検証」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」
http://www.asyura2.com/16/hasan113/msg/648.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 9 月 27 日 17:49:05: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


https://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2016/data/ko160926a1.pdf
https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/  

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