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お金持ちもコッソリやってる、貧乏臭くない5つの「節約術」
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2016.10.18 まぐまぐニュース
コンサルタントという仕事を通して、数多くの企業の動向と「世の中のお金の動き」を見つめてきたメルマガ『FRI Magazine』の著者・河合拓さん。今回はご好評いただいた「わかったフリはもうおしまい。サルでもわかる『資産運用の話』」の後半として、投資信託の買い方、お金持ちも実践する5つの節約術をお伝えいたします。
■投資信託の買い方
こういうこまめな動きができるようになって、世界のマネーの行き先がわかるようになったら、外国株に投資をしたり、例えば、東南アジアの不動産に投資をしたいとか、いろいろわかってくるようになる。しかし、実際、これらをダイレクトにやろうと思うと、煩わしい手続きが必要になったり、税金対策やリスクヘッジが必要になるため、投資信託などでプロに任せようと思うようになるだろう。
投資信託で、絶対にやってはならないのは「短期売買」だ。株は想定した利益を得られれば、売っても構わないが、投資信託というのは5年、10年と積立ててずっと放っておくものだ。だから、投資信託をやる場合は、NSAなどの口座をつくり「積立」式で中長期に運用しておこう。
投資信託というのは、やってみればわかるが株価のように世界経済の動きとはほとんどリンクしない。リンクしても、かなり時差が出るものだ。これは、預かったお金をプロが運用しているため、ダイレクトに市場の反応が現れないからである。
今、何百万円も自由にお金を動かせる人は少ないはずだ。だから、自分は中長期に東南アジアの成長を期待しようという具合に投資信託で積み立てるか、あるいは、毎朝日経に目を通して、毎月こまめに利益確定してゆくような株式売買をやるのか決めなくてはならない。最近は、株でも「ミニ株」や「ワン株」といって、1万円ぐらいから投資ができるようになったので、どちらでもよいと私は思う。ただし、投資信託は非常に中長期にわたって放っておくことになるし、場合によっては口座が真っ赤っ赤になり、顔が青ざめて損切りしてしまうというリスクも有るため、自分の性格(耐えられるタイプか、せっかちタイプか)も踏まえて選びたい。
■投資でやってはならないこと
さあ、ここまで見えてくると投資も楽しくなってくる。経済誌やこのメルマガを読んでいるれば「儲かりそうだ」という銘柄も見えてくるだろう。(私のメルマガは消費財中心だが)
ここで、一般投資家が陥る罠は、生活に必要な資金で投資を始めるということだ。中には、借金をして儲け話に手を出す人も少なくない。特に、自分なりの投資スタイルが確立されてくると、生活費や必要資金を投資に回すことは少なくない。
上記の通り、私の必勝投資スタイルは、「世界のお金の次の場所」を読み、「割安な時期」に 購入し、「必要とあれば数年持っておく」ことで上昇を狙い「想定した利益率が確定した」ら売却するというものだ。したがって、場合によっては数年ぐらい「塩漬け」の期間が必要になってくる。
私も初期の頃は失敗したが、生活に必要な資金となると、株安トレンドが襲い、自分の口座が真っ赤っ赤になると本当に精神的に辛くなる。場合によっては一発逆転狙いで博打に出たり、あまりの怖さに、不要に損切りをしてしまったりするのだ。私も何度もそれをやった。だから気持ちはよくわかる。
更に、子供の教育費、旅行、車のローンなど、必要なお金が足りなくなると、本当はもっと持っていたいのに、お金の必要に迫られて、赤字のまま売却せざるを得なくなり、大損するということもある。だから、投資というのは、極論を言えば10年単位で放っても家計に影響を与えないお金でやるべきである。
そう言うと、必ず「そんな余裕はありません」ということになるが、先ほど言ったように、今はネット証券を使えば、株でも投資信託でも1万円ぐらいからできる。儲けようと思って、無理やり何十万、何百万もかき集めようとするから失敗する。私は、たとえ毎月1万円でも、投資の世界を経験することはものすごく良いことだと思う。私は、友人には「たとえ、1万円さえなくても、実際に投資をしたとシミュレーションし、もし、投資をしていたら儲かっていたかどうかを見てみろ」とアドバイスしている。
■まずは、借金の返済と月々のキャッシュフローの黒字化を
私の周りの30〜40代の人と話をすると、毎月の収支が赤字になっているという人が意外に多い。
事情は人それぞれだが、結婚して配偶者とうまくいかない。実力以上の贅沢をしてしまっている、仕事のストレスや付き合いで不要な金を使っているなどだ。そうなると、投資どころではない。まずは、家計の黒字化を達成しなければならない。しかし、緊縮財政は非常にストレスがたまり、さらなる暴飲暴食、散財を増やす可能性もある。
ちなみに、私がやっている財政リストラで効果があったものを述べよう。
1. クレジットカード
これは、アメックスなどのような見栄カードはすぐに捨て、Amazonや楽天カードに替えよう。特に、楽天カードのポイント還元率は神に近い。また、クレジットカードは1枚(多くて2枚)にし、ポイントの集中をする。(私も、アメックスやブラックカードなど全部捨てた。ウェブにはいろいろ書かれているが、ステータスカードはキャバクラと一緒で、何のメリットもない最悪のコスパである。恥ずかしながら浮ついた気持ちでブラックカードを持っていた時期もあったが、あるレストランで名前を覚えられたこと、タクシーに使ったら驚かれたこと、妻がママ会で羨望の眼差しでみられたことの3つぐらいしか良かった経験はない)
2. 旅行、外食
これは、GILTや一休などの「50%オフクーポン」を使う。また、旅行は「格安航空券」だ。深夜便に乗れば、東南アジアぐらいであれば5万円で行ける。また、マイレージなどもうまく工夫すれば飛行機代もタダになる。私は、決済はほとんど少額でもクレジットカードにし、マネーフォワードというソフトに自動的に家計簿を作らせマイレージやポイントを貯める。Amazonのポイントはすばらしく、変換に上限がない。うまく家族のカードを集中させれば、渡しの場合、一年で5、6万円分ぐらいポイントが貯まるので、Amazonで10万円も買い物ができれば子供にパソコンだって買ってあげられる。
また、外食は、最近はスタバやサイゼリアなど、格安チェーンが「ちょい飲み」を増やし、一人1000円ぐらいで「軽く一杯」ができるようになった。そういうところで、雰囲気の良い場所を見つけ、妻と二人で出かけようとしている。二人で3000円もいかないぐらいだ。また、会社の付き合いも、外食からホームパーティーにシフトしている。実際、ホームパーティーをやると、家族円満、コスト削減、意外に楽しい、という具合に良いことだらけだ。皆が、自慢の一品を持ち寄って持ち回りで誰かの家でパーティーを行う。私も、最近は、外食
は家族とだけ。会社の人と食事をする場合は、ほとんどホームパーティーに変えた。好きな音楽も鳴らせるし美味しいものも食べられる。とても楽しい。クックパッドというアプリを入れ、来年は私のお手製パスタをゲストに振る舞おうと計画している。
3. 書籍
これは、Amazonが最近やりはじめた「読み放題 980円」を利用しよう。私は、仕事柄ファッション雑誌を毎月読むのだが、今は全く買ってない。Amazonプライムの読み放題で雑誌を読んでいる。また、経済誌もアマゾンプライムで、大前研一の最新論文もなんと無料で読み放題になっている。Amazonはもはや神だと思う。
ここまでやってくれると、もう、イオンとかセブン&アイの株など買う気にならない。近い将来、日本の小売はすべてAmazonにやられると思う。残るのはコンビニとアミューズメント型ショッピングモールだけだろう。
ちなみに、映画もそうだ。Amazonプライムの見放題である。このサービスは感動的でさえあり、上記のAmazonカードと組み合わせ、ポイントをうまく還元できれば恐ろしいほどの経費削減が実現できる。
4. 服
服は、一度、お直しをやってみよう。例えば、今、メンズ業界ではクラッシック回帰で、ブリティッシュスタイルが戻り始めている。具体的に言えば、スーツはツイード柄で、チェンジポケット付き。パンツはプリーツありだ。
こういうトレンドをしっかりわかっていれば、無理して新しい服を買う必要なく、お直しで対応できるし、実は、そちらのほうがオシャレだ。ちょっとしたことだが、お直しを極めると、極めてコスパのよいオシャレ上級者になれる。私も、人に言うだけじゃダメなので2016年に自分でやってみた。あの服の散財男が16年は一着も買ってない。全てお直しだけであるが、最新の流行にはちゃんと乗っている。
5. 靴、カバン、時計
逆に、靴や時計などの「一生もの」は、良いものを買って、10年、20年と使っていく。これらはむやみに買うのでなく、例えば会社で昇進したとか、転職に成功したとか、記念日に揃えていけば良い。私は、靴は最後に買ったものから5年以上買ったことがない。ずっと修理と靴磨きでピカピカにしている。
■究極のコスト削減は人と仲良くすること、好かれること
最後に、究極のアドバイスをしよう。私が知る限り、究極のコスト削減の方法は「周りの人と仲良くすること」である。実は、思わぬ出費や散財、不測の事態の原因は人間関係によるところが極めて大きい。
例えば、「うちでホームパーティーをやるから来ませんか」と誘って、あなたは何人の人を集められるか。
周りに敵を作らない。周りの人から慕われる。単純なようで意外にできてない人が多い気がする。ありがとうとごめんなさいがきちんと言える。人に対して誠実であり続けられる。貸し借りがしっかりしている、相手の尊厳を守るなど、人とうまくやる方法は限りなく奥深いが、なかなか難しいものだ。私の場合も、体調を崩して入院した時、どれだけ多くの人に励まされ、助けてもらったか。
本論とはやや異なるかもしれないが、究極の資産は人脈、また、資産運用は人間関係の円滑化であるということを最後に加えておきたい。
image by:Shutterstock
『FRI Magazine』
著者/河合 拓
コンサルティングファーム取締役。講演、セミナーを数多くこなす傍ら、IT企業、製造業、商社、流通・小売など再生案件を手がけた企業は多い。本当の問題解決力を身につけたいと思いませんか。私は、数多くの企業と事業の再生を手がけ多くの成果をあげてきました。私は実際に事業を動かしている実務家です。このメルマガは生々しいプロフェッショナルビジネスの現場から、私自身が解説してゆくノンフィクションストーリーです。
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