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イタリアも50年債起債に成功−投資家不安なしか 独銀BI適用除外も JPモルガン米10年債利回り2%台回復予想 利上近い
http://www.asyura2.com/16/hasan113/msg/924.html
投稿者 軽毛 日時 2016 年 10 月 05 日 18:41:11: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


イタリアも50年債起債に成功−投資家不安なしか
イタリア政府が発行した初の50年債には旺盛な需要が集まった
By CHRISTOPHER WHITTALL AND EMESE BARTHA
2016 年 10 月 5 日 13:15 JST

 世界的な利回り追求の動きを背景に、投資家が厳しい経済情勢にも目をつぶる傾向が強まっている。欧州中央銀行(ECB)の超低金利政策を利用して、イタリアは50年債を発行するユーロ圏で今年4番目の国となった。

 イタリア政府は4日、初の50年債を50億ユーロ(約5800億円)相当発行した。今回の起債に詳しい関係者によると、2067年償還の50年債に対する応募は185億ドル余りに上り、応募者利回りは2.85%で決まった。需要が旺盛だったため、イタリア財務省はアナリストらが予想した約30億?40億ユーロを上回る資金調達に成功した。

 世界の成長とインフレの見通しが低迷し、各中央銀行が前例のない債券買い入れを行う中、先進諸国の資金調達コストは過去最低水準にある。投資家は利回りを求め、年限が100年に達する債券や信用格付けが低い国の債券にまで手を伸ばしている。イタリアの起債はこうした中で行われた。

 ベルギーとスペインも今年、初の50年債を発行し、それぞれ30億ユーロ調達した。過去に50年債を発行したことのあるフランスも新たに50年債を30億ユーロ発行した。一方、アイルランドとベルギーは私募で100年債をそれぞれ1億ユーロ発行した。

 ナティクシス・アセット・マネジメントの債券ストラテジスト、アクセル・ボッテ氏はこうした動きについて、「(投資家の)利回り追求が一つの主な理由だ」と述べた。同氏は、イタリアの50年債は相対的に利回りが高いように思われるとした上で、長期債には年金基金などの機関投資家からの需要があると指摘した。

 トレードウェブによると、フランスの2066年償還債の直近利回りは1.36%で、スペインが5月に応募者利回り3.493%で発行した2066年償還債の利回りは2.55%だ。

 とはいえ、イタリアの超長期債に投資する根拠は、他の一部のユーロ圏諸国の国債ほど明確ではない。欧州の銀行システムの中で不良債権の多さが最も懸念されているのはイタリアの銀行だ。投資家の間では、憲法改正の是非を問う12月の国民投票はいわばレンツィ首相の信任投票で、市場を混乱させる可能性があるとの指摘もある。さらに、イタリアの4-6月期の国内総生産(GDP)は前期比横ばいとなり、景気は足踏みしている。

 イタリア国債は今年、スペイン国債と比べると低迷している。イタリア国債と安全資産とされるドイツ国債との10年物利回りの差も拡大している。

 アライアンスバーンスタインのポートフォリオマネジャー、ニック・サンダース氏は「ここ1カ月ほどイタリア(国債の価格上昇率)は明らかにスペイン(同)を下回っている。来る国民投票がイタリア国債を圧迫しているからだ」と語った。

 それでも、イタリア国債の利回りは今年に入ってから低下(価格は上昇)している。ユーロ圏各国で利回りがマイナス水準に沈む国債が増える中、投資家は利回りの追求に駆り立てられている。ここ最近で債券利回りがやや上昇したにもかかわらず、フィッチ・レーティングスによると、9月半ば時点で利回りがマイナス水準の国債は依然として約11億ドル相当に上った。その上、ECBによる月額800億ユーロ規模の債券買い入れが引き続きユーロ圏の国債市場を下支えている。

 サンダース氏は「イタリアの今後のリスクと合わせても利回りがこれほど低いということは、まだプラスの利回りが追い求められているということだ」と語った。

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古都シエナを覆う暗雲 大手銀モンテ・パスキの苦境
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伊銀行大手モンテ・パスキの危機で人口5万人のトスカーナ州シエナの住民の生活が脅かされている。写真はシエナの中心、カンポ広場 PHOTO: FRANK BIENEWALD/LIGHTROCKET/GETTY IMAGES
By
GIOVANNI LEGORANO
2016 年 10 月 5 日 14:04 JST
 【シエナ(イタリア)】シエナ出身のヤコポ・マージさん(26)は10代のころ、明確な目標を抱いていた。それは高校を卒業したら、モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(モンテ・パスキ)で働くというものだった。
 現在、イタリア銀行業界で3位のモンテ・パスキは昔からこの町の最大の雇用主だった。全盛期には従業員の子供に職を保証していたほどだった。マージさんは「シエナでは誰でも同行に就職したがっていた」とし、「給料がいい上、終身雇用だった」と話す。
 しかし、マージさんが高校を卒業するまでに同行の命運に陰りが生じ、大幅な人員削減や支店閉鎖に追い込まれていた。終身雇用どころかマージさんは一時的な職を転々とする羽目になり、広告販売から料理人までさまざまな職種を経験した。
 モンテ・パスキの危機はこの人口5万人のトスカーナ州シエナの人々の暮らしを大きくかく乱している。1472年創業の同行は、世界で最も古い銀行の一つと考えられており、シエナでは数世紀にわたり職と融資、富、誇りの源だった。
 イタリアにはシエナのように動揺している小さな町がいくつもある。同国銀行業界の地域性のために、各銀行が地元社会と深く結びついているためだ。
 シエナの住民は欧州で最も経営の悪化したモンテ・パスキが暗い影を落とす生活にも慣れてきた。とはいえ、リスクの高い同行救済計画が失敗に終わり、同行が破綻するのではないかという懸念は消えない。
 地元で50年以上にわたり同行に商品を納めてきた文具店を営むジャンフランコ・フージさんは「もっと多くの住民がカネを失ったらシエナはどうなるだろうか。町全体が破綻しかねない」と不安をにじませた。
 同行の問題が表面化し始めた2008年以降、国全体の失業率は1.8倍の上昇だが、シエナの失業率は2.5倍以上になった。同行が10年にフージさんの店からの購入を打ち切り、売り上げがそれまでの3分の2に減ったことで、フージさんも従業員数を12人から8人に減らさざるを得なかった。
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モンテ・パスキの本店前の広場に立つ経済学者・政治家サルスティオ・バンディーニ像 PHOTO: MARC HILL/BLOOMBERG NEWS
 シエナ中心部に位置するホテル「パラッゾ ファーニ ミニャネッリ」では過去5年間に売上高が3割減少した。銀行関連の出張者の減少が背景だった。ホテルの共同経営者アンドレア・カルディナーレ氏は「モンテ・パスキのおかげで、観光客が激減する冬場も滞在客が多かった」と話す。
 11年には地元での融資の6割を占めていた同行による融資の手控えも打撃となっている。シエナでの銀行融資総額は過去5年間に7%減少し、企業の一部は投資を縮小せざるをえなくなった。
 賞与を株式で支給され何年も持ち続けていた同行従業員は、蓄えを失ってしまった。株価が過去1年間に85%も下げたからだ。複数の関係者によると、同行の従業員の中にも預金を引き出している者がいるという。
 この記事の執筆に当たり同行にコメントを求めたが返答は得られなかった。
 イタリア全体の銀行預金額は過去5年間に増加しているが、シエナでは14%減少した。
 同行はこの冬、50億ユーロ(約5764億円)の新たな資金調達を計画している。しかし、投資家の反応は冷たく、先月の最高経営責任者(CEO)の解任につながった。これを受けて、同行経営幹部は社債保有者に投資分を株式に転換するよう促す可能性がある。そうなれば、小口の個人投資家が多い同行の社債権者が損失を強いられることになりかねない。
 イタリアには約670行の銀行が存在し、人口一人当たりの銀行支店数は世界でも最も多い部類に入る。小さな地域社会では、銀行は伝統的に警察や教会と同じくらい信頼されている。地元の金融機関が地元企業にとって唯一の融資提供者であることも多い。地元企業はまた、持ち金全部をその銀行に預けていて、従業員とも個人的に知り合いなことがほとんどだ。
 従って、同国中心部に位置するキウージ・デッラヴェルナやピッツォリといった村では、ここ数年で銀行4行が救済された後、大半の家庭がこつこつと増やしてきた蓄えを失った。銀行の損失が株主や社債保有者に転嫁されたためだ。
 シエナの住民は、モンテ・パスキが破綻したり、大手行に買収されたりする場合、本社を他の町に移し約1300の職が失われることになるのではないかと懸念されている。
 一方、シエナ大学のアンジェロ・リッカローニ学長は「喪失感は今でも広がっている」とした上で、「しかし、この町がそれに立ち向かおうとしている兆しもいくつか見られる」と語った。
 例えば、若者たちはこの土地の文化遺産や牧歌的風景を活用し、農業や旅行業といった分野で事業を立ち上げている。
 また、古くからの飲食店も、地元客が減った分を補うために、外国からの観光客を引きつけようとインターネット上の広告を増やしている。また、地元の常連を逃がさないために、コスト上昇にもかかわらず値段を据え置いている飲食店もある。
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ドイツ銀は「ベイルイン」適用除外も−メルケル氏、感染リスク懸念か
Boris Groendahl、John Glover、Birgit Jennen
2016年10月5日 12:50 JST

ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行への政府支援の臆測についていえば、メルケル首相にうまい答えはない。
  納税者負担を伴わずに銀行危機を食い止める欧州連合(EU)の新たなルールづくりを何年も主導してきたメルケル首相が、ドイツ銀への国庫補助の可能性を排除すると受け止められるかもしれない。しかし、それが総選挙を来年に控えた政治的方便だとしても、首相は可能性を否定していない。

  銀行の苦境と向き合うメルケル首相やEUの他の指導者らは、ジレンマに直面している。ドイツ銀のような巨大金融機関は感染のリスクが存在するため、民間投資家に損失負担を強いるベイルインという最大の武器をメルケル氏は活用しない考えのようだ。「大き過ぎてつぶせない銀行」をめぐるEU全体の解決策について、主に同じ理由から政策担当者の迷いが深まっている。

  マニュライフ・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト、ミーガン・グリーン氏は「ドイツ銀が万が一破綻した場合、一連のベイルインが実施される可能性が十分あるが、ドイツの経済と金融システムだけでなく欧州全体の金融システムにも影響が及ぶだろう。ベイルインのルールに従わないことを指導者らが最終的に決断することもあり得るだろう」と指摘した。

原題:Deutsche Bank Brings Too-Big-to-Fail Conundrum Home to Merkel(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-05/OEK09R6KLVRI01



 


 


米ハリスのヘロー氏:ドイツ銀めぐる市場動揺で長期投資チャンス到来
Jeffrey Vogeli
2016年10月5日 14:41 JST

米司法省の要求が欧州の金融セクター全体にかなりの打撃を与えた
クレディSも「あまりに割安な水準まで売り込まれている」

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iucmkTbhmBJE/v2/-1x-1.png

米ハリス・アソシエーツのデービッド・ヘロー最高投資責任者(CIO)は、ドイツ銀行の膨らむ法的費用をめぐる懸念から欧州の銀行株が急落したことで、長期投資家に買いの好機が到来したと指摘した。
  欧州銀の株式時価総額は今年に入り約2800億ドル(約29兆円)減少し、ドイツ銀も時価総額の半分近くを失った。住宅ローン担保証券(RMBS)販売をめぐる調査を決着させる条件として、米司法省が140億ドルの支払いを同行に要求したことが先月明らかになり、新たな資本調達が必要になるとの不安が広がり株価は下げ幅を拡大した。
  ヘロー氏はブルームバーグ・ラジオとの4日のインタビューで、司法省の要求が「欧州の金融セクター全体にかなりの打撃を与えた。これは先に素早く動いて後で尋ねるというパターンが繰り返された例であり、長期投資家にはチャンスだ」と述べた。同氏はドイツ銀株を保有していない。

  ヘロー氏は経営再編に向けて約60億ドルの増資を昨年実施したクレディ・スイス・グループについて、「この銀行もあまりに割安な水準まで売り込まれている」と指摘した。同行の時価総額は今年約39%減少しており、ティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)は数千人規模の人員削減や証券トレーディング業務の縮小を推進し、株価下落に歯止めをかけようとしている。
原題:Herro Says Deutsche Bank Jitters Create Investor Opportunity (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-05/OEK3A36JIJUP01


 

 
ジュリアン・ロバートソン氏:債券価格下落見込む投資の好機
Simone Foxman
2016年10月5日 09:19 JST
長期的に売り持ちとなるのが「確実」とロバートソン氏
その間にも「われわれを食べようと多くのサメが水中で狙っている」

タイガー・マネジメントのジュリアン・ロバートソン氏は、利上げが予想される中、債券価格が下落すると見込んでいる。
  ロバートソン氏(84)は4日、ニューヨークで開かれた投資会議で、「債券市場については長期的に売り持ちとなるのが確実だと考えている」と述べ、自身が若干の売りポジションを保有していることを明らかにした。「その間にも岸を目指して泳ぐわれわれを食べようと多くのサメが水中で狙っている」と指摘した。
  ロバートソン氏は、利回りが米国債を下回っているイタリア国債についても下落を見込んでいると述べた。逆利回りが「不合理」に思えるドイツ国債も注視していると説明。「多くの債券投資について注視すべきだ」と語った。同氏は1980年にタイガーを創業し、世界有数のヘッジファンドに成長させた。
原題:Julian Robertson Sees Opportunity Betting Against Fixed Income(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-05/OEJR276KLVRE01


 


 


JPモルガンも米10年債利回り2%台回復を予想、ゴールドマンに追随
Lilian Karunungan、Kevin Buckland
2016年10月5日 15:21 JST
JPモルガンとゴールドマンは成長やインフレ見通しの改善を予想
成長見通しの改善が10−12月期の金利先高観を支える−JPモルガン

米JPモルガン・チェースは米10年債利回りが3月以来となる2%台に上昇する可能性があると予想し、ゴールドマン・サックス・グループと同様の見方を示した。
  年内の米利上げ観測が高まる中、米10年債利回りは4日までの3営業日に約1カ月で最大の上昇を記録した。7日に9月の米雇用統計が発表されるのに先立ち、米リッチモンド連銀のラッカー総裁は4日、インフレ加速の可能性を回避するための行動が必要と指摘。欧州中央銀行(ECB)が量的緩和プログラムの終了前に債券購入を段階的に減らす可能性があるとのブルームバーグの報道を受けてドイツ国債が下落したことも、米国債相場の下落につながった。
  JPモルガンのストラテジスト、ジェイ・バリー氏らは4日の顧客向けリポートで、「成長見通しの改善が引き続き10−12月(第4四半期)の金利先高観を支える」と分析。「10年債利回りは2%まで上昇する可能性があると考えられる」と記した。
  米10年債利回りはロンドン時間5日午前6時40分(日本時間同午後2時40分)時点でほぼ変わらずの1.68%。過去3営業日では13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇していた。
  
  JPモルガンと同様にゴールドマンのエコノミストも、インフレ見通しの改善や経済成長を背景に、米10年債利回りが年内に2%に上昇すると予想している。ゴールドマンのチーフエコノミスト、ジャン・ハッチウス氏は9月27日にブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで、「米国が完全雇用にかなり近いことを示唆するデータは数多い。インフレ上昇圧力が生じ始めている」と述べ、「米金融当局が徐々にではあるがこれに対処すると思う」と述べた。
原題:JPMorgan Joins Goldman Sachs in Calling 2 Percent Treasury Yield(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-05/OEK8QT6TTDS001

 


 


 
シカゴ連銀総裁:シカゴ連銀総裁:利上げは近い、より明確な意思伝達が望ましい
Matthew Boesler、Matthew Brockett
2016年10月5日 09:00 JST 更新日時 2016年10月5日 14:06 JST

利上げは12月の公算が最も大きいだろう、それ以前の可能性もある
インフレ期待の高まりや失業率低下も利上げ判断の良い尺度になろう

米シカゴ連銀のエバンス総裁は5日、米金融当局が年内に利上げすると予想し、その後の行動に必要な条件に関してより明確な意思伝達が望ましいとの見解を示した。
  エバンス総裁は米連邦公開市場委員会(FOMC)で低金利維持を支持する参加者の1人。ニュージーランドのオークランドで同日講演した総裁は記者団に対し、「これまでのようなデータが続いた場合、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標が年内に1回引き上げられても私は構わないし、驚かない」とコメント。利上げは「12月の公算が最も大きいだろうが、それ以前の可能性もある」と付け加えた。
  来年のFOMCで投票権を持つ同総裁は、当局が金利変更を行う前に必要とされる状況についてより明確に示すことが望ましいと指摘。インフレ率の上昇のほか、インフレ期待の高まりや失業率の低下なども、利上げの際の良い判断尺度になると語った。
  こうしたデータで特定の目標の設定を提唱するのかと質問された同総裁は、「より明確化できるという点では、数値ガイドを使えれば役に立つだろうが、難しい議論だと思う」と述べた。
原題:Fed’s Evans Says Hike Imminent, Wants Clearer Communication (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-05/OEJQ9A6K50XW01

 

FRB、利上げの根拠弱い=シカゴ連銀総裁
シカゴ連銀のエバンズ総裁は「次の利上げ時期については、向こう3年間の(金利の)軌道ほど懸念していない」と述べた

By MICHAEL S. DERBY
2016 年 10 月 5 日 10:35 JST

 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は5日、連邦準備制度理事会(FRB)が利上げする根拠はまだかなり弱いとの見方を示した。また、低いインフレ率を望ましい水準に戻すには経済がある程度過熱するのを容認する必要があるだろうとの考えを示した。

 ニュージーランドのオークランドで講演したエバンズ総裁は、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)が早期利上げへの地ならしになったことを認めつつも、「次の利上げ時期については、向こう3年間の(金利の)軌道ほど懸念していない」と語った。

 インフレ率が明らかにFRBの目標とする2%に戻りつつあるならば利上げ判断は「容易」だろうが、「統計上ではインフレ率が2%に向けて上昇している明白で納得できる証拠はまだ見られない」と述べた。

 エバンズ総裁は今年のFOMCでは投票権を持たないが、来年は投票メンバーとなる。

 米国のインフレ率はFRBの目標水準を何年も下回っている。エバンズ総裁によれば、過去8年の物価上昇率は平均で1.5%程度だった。一般大衆が今後もずっと超低インフレが続くと考えるようになる可能性を同総裁は懸念している。そうなるとFRB当局が望むようなかたちで物価が上昇することは一段と難しくなるとみている。

 同総裁は、インフレ率が2%の目標水準を「適度に上回る」ほど米経済が力強く成長するのをFRBは進んで容認すべきだとし、そうすればこの目標が物価上昇率の上限ではないことを示せると述べた。もっとも、インフレ率が「速やかかつ容易に」目標水準に戻ることはないだろうと語った。

 FRBの政策は「インフレ率がやがて2%を超える合理的な可能性が生じるほど緩和的でなければならない」とした上で、「(食料品とエネルギー品目を除く)コアインフレ率と総合インフレ率は今後3年間で2%のインフレ目標にゆっくり近づくものの、2%に到達することはないとみている」と述べた。

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シカゴ連銀総裁:利上げは近い、より明確な意思伝達が望ましい
Matthew Boesler、Matthew Brockett
2016年10月5日 09:00 JST 更新日時 2016年10月5日 14:06 JST

利上げは12月の公算が最も大きいだろう、それ以前の可能性もある
インフレ期待の高まりや失業率低下も利上げ判断の良い尺度になろう

米シカゴ連銀のエバンス総裁は5日、米金融当局が年内に利上げすると予想し、その後の行動に必要な条件に関してより明確な意思伝達が望ましいとの見解を示した。
  エバンス総裁は米連邦公開市場委員会(FOMC)で低金利維持を支持する参加者の1人。ニュージーランドのオークランドで同日講演した総裁は記者団に対し、「これまでのようなデータが続いた場合、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標が年内に1回引き上げられても私は構わないし、驚かない」とコメント。利上げは「12月の公算が最も大きいだろうが、それ以前の可能性もある」と付け加えた。
  来年のFOMCで投票権を持つ同総裁は、当局が金利変更を行う前に必要とされる状況についてより明確に示すことが望ましいと指摘。インフレ率の上昇のほか、インフレ期待の高まりや失業率の低下なども、利上げの際の良い判断尺度になると語った。
  こうしたデータで特定の目標の設定を提唱するのかと質問された同総裁は、「より明確化できるという点では、数値ガイドを使えれば役に立つだろうが、難しい議論だと思う」と述べた。
原題:Fed’s Evans Says Hike Imminent, Wants Clearer Communication (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-05/OEJQ9A6K50XW01

底堅い指標続けば、年内利上げに問題ない=米シカゴ連銀総裁

[オークランド 5日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、底堅い経済指標が続けば、年内の利上げに問題はないと表明、さらなる利上げにはインフレ率が上向くことが必要だと述べた。ニュージーランドでの講演後、記者団に語った。

総裁は、利上げするなら12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で行う可能性が高いとする一方で、11月の利上げも排除しなかった。

また、次の利上げの時期よりもその後の利上げペースの方が重要と強調し、インフレが実際に上昇し失業率がさらに低下する状況を確認したいとした。

「次の利上げの時期よりも、今後3年の展開に関心がある」と述べた。

大統領選が金融政策に与える影響については「わからない」とし、連邦準備理事会(FRB)は政府の財政政策スタンスを注視すると強調。「中銀がすべきは、財政政策が今後3─5年間経済に対して刺激的か、その反対となるかを見極めること。その後にインフレに対する影響を和らげるための行動をとるべきか決めなければならない」と述べた。

また総裁は、FRBが次の利上げを実施する際、コミュニケーションの内容を変えることを提案。その後の利上げについて「インフレ指標の動向次第だということを示すべき」との認識を示した。

インフレ率が持続的なベースで上向いていることを示すしっかりとした証拠を得たい、と述べたほか、インフレ期待がFRBのインフレ目標に沿っていることをもっと確信することを望んでいる、と強調。そのためには「非常に浅い」金利パスが必要になると語った。

昨年12月の利上げ以降、次の利上げ時期についてFRB内部の意見は割れている。エバンズ総裁は、世界的にインフレ圧力が弱い低金利・低成長環境の下、金利を急速、大幅に引き上げるべきではないと主張し続けている。

総裁は来年、米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を得る。

*内容を追加しました。
http://jp.reuters.com/article/chicagofrb-evans-idJPKCN12504C


 


 

訂正:IMFが世界経済予想据え置き、反グローバル化の成長足かせ懸念
[ワシントン 4日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は4日、世界経済見通しを公表し、2016年の世界経済成長率予想を3.1%、17年は3.4%にそれぞれ据え置いた。

今年の米経済下振れを日本やドイツ、ロシアやインドなどの景気改善が補うだろうとした。

2016年の日本成長率予想は0.5%、2017年は0.6%と、7月時点から0.2%ポイント、0.5%ポイントそれぞれ引き上げた。政府支出や消費増税の見送り、拡張的な金融政策を要因に挙げた。

また景気停滞がさらに長引けば、貿易や移民に対する大衆迎合的な見方が強まり、経済活動や生産性、技術革新を阻害すると警鐘を鳴らした。

IMFのチーフエコノミスト、モーリス・オブストフェルド氏は声明で「世界経済は総じて停滞している」とし、「短期、かつ長期的に景気支援に向けた断固とした政策行動がなければ、現在の平均を下回る成長が永続しかねない」と述べた。

英国の欧州連合(EU)離脱決定に加え、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏はメキシコや中国からの輸入品に懲罰的な関税を科す意向を示すなど、世界的に貿易やグローバル化に反対する機運 が高まっている。

IMFは貿易自由化の失速や保護主義の強まりが2008年以降、世界的な貿易の後退を招き、世界経済成長の足かせになっていると指摘した。

<米国の投資勢い欠く>

2016年の米成長率予想は1.6%と、7月予想の2.2%から下方修正した。設備投資の低迷や在庫圧縮の動きにより、上半期の成長が弱まったためとした。ただドル高やエネルギー価格下落による影響は来年までに和らぐと見込む。

米金融政策をめぐっては、「賃金および物価の持続的な上昇を明確に示す兆候に連動させる」緩やかな利上げを求めた。

オブストフェルド氏は米連邦準備理事会(FRB)の9月利上げ見送りを歓迎。インフレ率は依然としてFRBの目標を下回っているほか、米景気に過熱リスクはないとして、利上げに対し指標に基づく、段階的なアプローチで臨むよう要請した。

英国はEU離脱決定後も個人消費が想定より持ちこたえているなどとして、2016年は0.1%ポイント上方修正した。ただ2017年はEU離脱交渉をめぐる不確実性が投資を一段と阻害する見通しとして、0.2%ポイント下げ1.1%とした。

2016年の中国成長率予想は6.6%、2017年は6.2%に据え置いた。強固な政策の下支えや信用の伸びで、国内消費が勢いを増すとした。

インドは2016、17年ともに7.6%(訂正)にやや引き上げ。ロシアはエネルギー価格の回復に支援されるだろうと指摘した。

先進国全体では7月時点から0.2%ポイント下方修正の1.6%、新興・途上国は0.1%ポイント引き上げ4.2%とした。2017年は先進国が1.8%、新興・途上国が4.6%でそれぞれ据え置いた。

オブストフェルド氏は、低成長が長引けば低所得者層を置き去りにし、「すべての問題をグローバル化のせいにする」政治的な動きが強まるとし、英国のEU離脱決定はこうした現象の一例と述べた。

「あまりに長く成長が低迷し、多くの国においてごくわずしか恩恵が及んでいない」とし、「政治的な反動が世界経済の成長をさらに下押しする可能性が高い」とした。

IMFはこの他、見通しに対するリスクとして、中国の消費主導型経済へ移行に伴う混乱や商品(コモディティ)相場のさらなる下落、通商障壁の著しい増大、地政学的な緊張の高まりを挙げた。

*本文13段落目のインドの成長予想を「6.2%」から「7.6%」に訂正します。
http://jp.reuters.com/article/imf-world-economic-outlook-idJPKCN1241OO  

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1. 2016年10月05日 18:43:39 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[606]
ドイツ銀行、厳しい未来を暗示するCDS市場
ドイツ銀行の1年物CDSコストは5年物を上回っている
By JON SINDREU
2016 年 10 月 5 日 11:45 JST

 困難に直面しているドイツ銀行に追い打ちを掛けている問題がある。それは、一部の投資家から経営破綻の可能性を真剣に考えられていることだ。

 その可能性は薄いものの、こうした悲観的な見方がドイツ銀行の株価と債券価格の重しとなる可能性がある。

 ドイツ銀行のシニア債のデフォルト(債務不履行)に対する保証料は3日に急上昇した。さらに重要なのは、ファクトセットのデータによると、1年物のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)コストが5年物より高くなっていることだ。

 2月にごくわずかにオーバーシュートしたことを除けば、こうした事態が起きたのは2011年の統計開始以来、初めてだ。これはトラブルの兆候かもしれない。

 CDSの買い手は、デフォルトが発生した場合に保険金の支払いを受ける代わりに、満了日まで保証料を売り手に支払う。一般的な保険と同様に、デフォルトの確率が高まると保証料も上昇する。

 投資家は通常、デフォルトに陥るとみている資産を購入しない。むしろ、ある程度の期間にわたって特定の企業に対するエクスポージャーが大きくなりすぎないよう留意する。その結果、CDSの5年物の取引量は群を抜いて多くなる。

 ドイツ銀行の場合、同行が大量のデリバティブ(金融派生商品)を保有していることは、同行のシニア債を対象とするCDSの5年物を購入したがっている相手がたくさんいるということだ。論理的には、同行の最近のトラブルによって、これらの投資家のCDSコストは上昇することになるが、それ自体は必ずしも誰もがドイツ銀行がデフォルトに陥ると本気で考えていることを意味するものではない。

 ドイツ銀行は自己資本比率が低く、米当局から多額の罰金を科される可能性もあるが、デフォルトに陥る公算は依然として小さい。

 しかし1年物のCDSコストの急上昇は、多くの投資家が危険を回避するために、あるいは逆にデフォルトが起きると推測して1年物に飛び付いていることを示唆している。

 確かに1年物の流動性は5年物をはるかに下回るため、乱高下しがちだ。また問題を抱えている会社は(国でさえも)短期のCDSコストが長期物を上回ることがある。

 だが、ドイツ銀行にとって、これは初めてのことだ。最近さまざまな問題が起き、同行の収益性に対する疑念が広がっているが、投資家はここまでひどい事態になるとは本気で考えていないようだった。今、ドイツ銀行に対する信頼が試されている。

 ドイツ銀行は大きな犠牲を払わざるを得なくなる恐れがある。ブルーベイ・アセット・マネジメントの投資適格債担当責任者マーク・ダウディング氏は、CDS市場の状況次第で、投資家はドイツ銀行関連の資産はリスクが高いと判断し、再び売りを浴びる恐れがあるとみている。

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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiC9vSQiMPPAhUJx2MKHQZQDd4QFggeMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11248959841534934584204582354931331320266&usg=AFQjCNFFWM2ejEipsbXhgzn3V1cq_p2oew


 

4─6月期は需給ギャップ悪化、設備余剰拡大=日銀
[東京 5日 ロイター] - 日銀が5日公表した4─6月の需給ギャップは0.67%の供給過剰・需要過少となり、1─3月の0.31%から拡大・悪化した。需給ギャップは日本経済の潜在的な成長力との差を試算したもの。

人手不足で労働力の需給逼迫は続いているが、設備余剰の拡大や稼働率の低下が響いた格好だ。需給ギャップは2013年7─9月期以来の大きさで、実体経済が物価を押し上げる力はやや弱まっているといえそうだ。

同時に公表された4─6月期の潜在成長率は0.24%で、昨年10月─今年3月の0.23%から小幅改善した。

(竹本能文)
http://jp.reuters.com/article/boj-idJPKCN1250D0


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